この前遠藤ヶ滝に行った。そのときに安達太良山表登山口の場所を確認していたので、秋の雑木林を堪能するつもりでトトを連れて出かけた。今回ドリは留守番だ。
安達太良山登山の一番人気は、間違いなくゴンドラで頂上近くまで行き、そこから頂上を目指すというものだ。ゴンドラの利用がつまらないという人は、ゴンドラ乗り場からのコースがいくつかある。
今日出かけた表登山道は、そのまたずっと下の山のふもとから登るもので、だらだらと長い歩きが待っている。登山というより山歩きというのがぴったりなのである。




紅葉はまだまだ先と思っていたが、早くも紅葉は山を覆っていた。

雑木林の中を、野鳥の姿を求めてのんびり歩く。普段聞きなれない声があちこちから聞こえてくる。が、残念ながら、葉っぱの影に隠れていたり、遠すぎてシルエットしか確認できずになかなか写真に収めることができない。
2時間ほど雑木林の中をさまよい、仙女平まで来るとようやく展望が開け、山登りらしくなる。


見上げると頂上の乳首山が顔を出している。今日はあそこまで歩く時間はない。ゴンドラからの登山道と合流する地点が今日の終点だ。

合流地点にぴったり正午に到着する。所要時間2時間40分。コーヒーを飲みながら休憩していると、ゴンドラ組みの家族連れがぞくぞくと歩いてくる。表登山道に人っ子ひとりいなかったのだから、どっちが表だか裏なんだか。
帰路、今日も野鳥の姿を写真に収めることはできなかったなとテンションも低く歩いていると、突然トトがグイグイとリードを引っ張り始める。獣の気配がするのだろうか。あんまり引っ張るので、トトの行きたい方へ従うと、近くにあった木の幹に前足を掛けて上を見ている。
「おい、上に何があるんだ」と顔を上げると、すぐ先にリスが僕たちに発見されて右往左往しているではないか。
「リスだ。カメラカメラ」と、リス同様に右往左往しながらカメラを構えるが、リスは枝の上をちょろちょろと移動し、写真に撮ることができない。レンズを向けピントが合うのを待ってシャッターを切ったときには、リスはさっと逃げてしまう。何枚もシャッターを押してみるが、撮れるのはスピード感あふれる小枝の写真ばかり。ああ、こんなんが撮りたいわけじゃないのに。
結局リスの写真は一枚も撮れなかったが、間近でリスを見ただけで満足の1日だった。福島に来て2年、これで4回目のリスとの遭遇となるが、今回が一番近くで、なおかつはっきりと毛並みやクリクリした目の玉まで確認できたのだから。