詩人のまど・みちおさんが、104歳で亡くなられたというニュースが流れていた。名前を聞いてもピンと来なかったが、童謡の「ぞうさん」とか「一ねんせいになったら」とか「ふしぎなポケット」とか「やぎさんゆうびん」とかの作詞をした人と聞くと、ああ、あの歌かと納得する。童謡もいろいろあるけれども、まどさんの詩には、ほかの歌にないユーモアがある。
「ぞうさん、ぞうさん、お鼻が長いのね。そうよ、母さんも長いのよ」って、鼻の長さを遺伝で片付けているし、「ポケットのなかにはビスケットがひとつ。ポケットを叩くとビスケットはふたつ」って、ちっとも量は増えてないから、どこが不思議なポケットなのかわからないし。
「やぎさんゆうびん」も不思議な歌詞だ。「白やぎさんからお手紙着いた。黒やぎさんたら読まずに食べた。仕方がないのでお手紙書いた。さっきの手紙のご用事なあに」。で、2番「黒やぎさんからお手紙着いた。白やぎさんたら読まずに食べた。仕方がないのでお手紙書いた。さっきの手紙のご用事なあに」。以下延々と繰り返す。
やぎは紙を喰うからなあ、本当かどうかは知らないけど。この歌詞の通りだとしたら、白やぎさんも黒やぎさんもよっぽど腹が減っていたんだろうなあ、開封前に食べちゃうんだから。
と、想像できるけど、よく考えたら変だ。もらった手紙は食べちゃうけど、用事を聞き返すために書いた自前の便箋も封筒も食べないのだから。手紙をもらい、差出人を確認してから、開封せずに食べる。これが白やぎさんと黒やぎさん共通の流儀だ。





























