昨日に引き続き、気温がぐんぐん上昇する。午後3時にはカフェ内の温度は32度に達する。それでも湿度が低いので、昨日出したばかりの扇風機の風だけでも、かなり涼しく感じる。ついでにすべての網戸を掃除したので、すべての窓は全開だ。3面がほぼサッシなので、ほとんど戸外と変わらない。おまけに同じく昨日吊るしておいたガラス製の風鈴が、ときおり吹く風にカランコロンと涼しげな音色をたてる。犬たちには直射日光を避けるためにスダレを下げると、早速人工芝の上に長々と寝そべり惰眠をむさぼり始めた。
普通のカフェだったら、絶対にクーラーを入れるよな。でも、「青い犬」は部屋全体を冷やすほどのクーラーがないため、閉め切るとかえって暑くなる。横殴りの雨でも降って蒸し暑いのでなければ、できれば自然の風で過ごしたい。
お客さんに「暑いですか」と尋ねると、「いえ、クーラーは嫌いですから、このほうが気持ちいいです」という返事。「そうですともそうですとも。これが気持ちいいんですよ」。
蒸し暑いのはたまらないが、とろとろと眠くなるような暑さの中で、ザワザワと木々を抜けてくる風を感じるのは、ちょうど海の家で波の音とともに海風を感じるのに似ている。バラが咲き、シジュウカラが子育てに忙しい「青い犬」は、ますます自然体感型のカフェになっているのである。