おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

寿司は漬物

2023-11-30 11:32:34 | 日記
 いなり寿司を作った。それだけでは寂しいので、最近はまっている焼さば寿司も作ることにした。

 まずは材料を買いに行く。ご飯と酢はあるので、あと必要なのは油揚げとサバ、焼さば寿司に入れるおぼろ昆布。近所のスーパーに寄ると、福島のスーパーにある油揚げよりひと回り小さい。いなり寿司用の油揚げと書いてあるが、これで作ると上品なひと口サイズになりそうだ。とりあえずそれしかないので買うことにする。

 が、サバは生のものがない。塩サバばかりだ。福島では手抜きをするために切れ目の入っていないしめ鯖を買ってくるが、それもないので、マリネ風になったサバの半身を買うことにした。多分似たようなものだろう。

 で、朝からせっせと寿司作りだが、食べるまでには4時間ほど置かなければならない。いなり寿司に味が馴染み、簀で巻いたさば寿司がしっかり固くなるまで待たなければ美味しくならないのだ。

 というわけで、お昼に食べるつもりでのんびり待っている。その間、この前買って持ってきている発酵食品に関する本を読んでいる。どうせなので、まずは「おすし」の章から読む。

 今では「おすし」というと魚介の切り身が酢飯の上にのった江戸前寿司を想像するが、これは江戸後期にできた新しい寿司の形だ。それまでの一般的な寿司とは、握るものではなく漬けるものだった。本には「おすしとは魚の漬物」のことだと書いてある。

 おまけに「おすし」といえば日本を代表する日本料理だと思っているが、発祥は東南アジアの山の奥地で生まれたものらしい。要は魚を米を利用して保存、貯蔵するために発酵させたものが起源であるようだ。日本で近いものと言えば、琵琶湖の鮒ずしがその流れを汲んでいるという。ラーメンやカレーライスも今では日本食みたいになっているけれども、寿司まで海外から入って来たとは意外なのである。

 と言っているうちにそろそろ食べ頃になっているはずなので、お手製のいなり寿司と焼さば寿司を試食してみることにしよう。うまく行ったかなあ。
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気になった記事

2023-11-29 11:24:19 | 日記
 何気なく毎日新聞を開いていたら、気になる記事がふたつほどあった。

 ひとつはコラムで、イギリスの歴史家トインビーが、イスラエル建国をめぐりユダヤ人に同情する息子の質問に答えた話が紹介されていた。

 ヨーロッパという海で乗っていた船が難破し、「溺れかかった人間がようやくイカダにすがりついているようなものではありませんか」と息子。それに対して父親の答えは「そのイカダにすでに乗っているイカダの正当な所有者を押しのけようとしているのだよ」というものだった。長い間不運な運命に翻弄されたユダヤ人に同情する人、正当な所有者であったにも関わらず武力で押しやられようとするパレスチナ人に同情する人。父と息子の溝はいつになっても埋まることはないのである。

 もうひとつ気になった記事は、人工知能が人間を証明しなければアクセスできないシステムを、嘘をつくことで「キャプチャ認証」を突破したというニュースである。詳しいことはよくわからないが、ウイルスではなく人間がアクセスしていることを確認するシステムとしてのキャプチャ認証の壁を、なんと人工知能は「私は視覚障害があり画像を見ることが困難です」と嘘をつくことで、迂回することができたという。

 今でもチャットGPTは堂々と適当なことばかり言うので、まだまだ信用に足らないということになっているが、今回のはそんなレベルを遥かに超える嘘である。記事では将来原爆を超える人類の危機だと警告していた。

 人工知能の進歩には限界がない。いずれ人間の知能では制御できなくなるときが来る。そんなときは、コンセントを引っこ抜けばいいではないかと僕なんかは考えるが、ことはそう簡単ではない。なぜなら人類が生きていくうえで重要なインフラも、人工知能抜きには機能しない時代になっているからだ。

 電力の発電も供給もコンピュータなしには僕らは使うことができない。交通も医療もすべてコンピュータ任せだ。ビックリすることに、このままでは人工知能のコンセントを引っこ抜こうとすれば、それに抵抗することもできるようになるという。まるでSF映画のように、人工知能は人工知能が生きていく世界を作ろうとするのである。人間にそれを止めるすべはない。

 今読んでいる「サピエンス全史」に、現代は絶滅する種が出る一方、人類が知性で生み出した生命が溢れていると指摘している。植物や動物にしても、人工交配や遺伝子組み換えにより品種改良を行っている。そのうち地球上にいる生き物のほとんどの人間の知性が生み出した存在に取って代わるのではないかと思っていたが、最後に地球を支配するのは、姿形をもたない人工知能という人類が生み出した怪物ということになるのかもしれない。

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低山登れず

2023-11-28 11:16:57 | トレッキング
 知人宅に用事があって尋ねると、話のついでに目の前にある三角形をした小さい山に、ちょっと前に登ってきたという話題になった。山裾にお寺があり、山そのものが御神体だという。
「普段から山登りするんだったら、30分もあれば登れるんじゃないかな」
「登山口がお寺だったりお宮だったりするのは当たり前だから、てっぺんに上るための道をきっと整備しているんだろうね」

 というようなことがあったので、今日は朝からランニングする気満々だ。登ろうとする低山は(おそらく300メートルくらいだろう)、出発地点から7、8キロというところか。それなら走って1時間かからない。それから登って下りて1時間見るとして、往復しても3時間あれば行ってこれるだろう。

 というわけで、朝飯後すぐに出発する。お昼までに帰る予定である。



 目的のお寺に37分で到着。予定より早いが、休まず走ったので距離にして8キロくらいか。





 低山とは言え、久々の山登りにワクワク感が止まらない。雑木林の中からはシジュウカラかエナガかはわからないが、野鳥のさえずりが聞こえてくる。正体を見たいと目を凝らすが、木々の上のほうはまったく様子がわからない。この辺が落葉樹林帯の東北と違い、照葉樹林の九州の山は鬱蒼として野鳥観察には向いていないのである。

 しばらくははびこる竹を伐採している雑木林の中を進んだが、そのうち踏み跡もなくなり、行き止まりになってしまった。登山道によくあるピンクのリボンが木に縛りつけてあるから、おそらくこの辺が取り付きなんだろうなと思い、次のリボンを探すがわからない。眼の前には伸びたばかりの竹が鬱蒼と斜面を覆っている。小さい山だから、この辺から登って行けばてっぺんには出そうだが、ランニングの格好なので、道に迷い体が冷えると困ったことになる。

 少しだけ歩き回り、人の歩いた踏み跡でもあればと探すが、それも見つけることはできなかった。仕方ない。今日のところは諦めるか。



 で、予定通りに登ることができなかったので、遠回りして帰ることにした。写真の真ん中の三角の山が今回断念した山。



 開けた田園の農道を走っていると、ときどきお宮に出くわす。山の中を走るトレイルランニングというのがあるが、僕の趣味から言えば、明るくのどかな里道ランニングのほうがよほど気持ちがいいのである。
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旅行で読む本

2023-11-27 12:18:06 | 日記
 若い頃から、旅行するときにはいつも四五冊の本をカバンに入れて出かけていた。電車の中やフェリーの上、待合室となにかと時間がたっぷりあったりする。最近はスマホに見入っている人ばかりで、旅行中に本を開いている人を見かけることは少なくなった。

 一回の旅行でも四五冊必要になるというのは、その時の気分によって読みたい本が変わるので、何パターンかの本を揃えておく必要がある。エッセイのときもあれば、小説の時もある。ときには勉強がてら専門書を読むこともある。

 今回家から持って出た本は三種類四冊。サピエンス全史という人類の歴史を書いてあるもので、世界的にベストセラーになった。メルケルさんもビル・ゲイツさんも愛読しているらしい。で、これが上下巻の二冊。あとは麹菌を使った日本の食材を解説した本。もう一冊はテレビで「にっぽん百低山」という番組をやっている吉田類さんの「酒場詩人の美学」というエッセイだ。

 行きの新幹線でずっと読んでいたのが吉田類さんの本。日本全国のちいさな飲み屋さんを巡ったときの話だ。が、一番面白かったのは、じつは本文より後ろにあった解説のほうで、類さんの略歴を紹介している。その中に、雪山を背景にして大きなリュックを背負って写っている類さんの写真があるのだが、リュックの上にはちょこんと猫が乗っかっている。名前は「からし君」と言い、「登山や渓流釣りに行く時も、からし君は一緒だった」。猫もこんなふうに一緒に山登りができるんだと、僕はアンやテオを思いながら感心したのだった。

 本文の最終章は「天国まではしご酒」というタイトルの話だ。そこでからし君との終活プランが語られている。「いよいよからし君の寿命が尽きようとしたなら、からし君をリュックに入れて雪山へ向かう。もし、目指した岳で凍え死なずに夜を越せたなら、雲海が朝日に染まるまで耐えよう。やがて御来光を浴びたからし君が永遠のねむりに落ちるまで抱きしめていよう。17年間の生活を共にした相棒。僕の生涯で最も長い時間、同じ生き物と一緒に過ごした時間だ」

 が、実際はプランを実現するまえにからし君は冷たくなってしまった。「今度こそ天国へ送ってやるつもりだ。桑部を見下ろすこのアトリエから、からし君の魂をリュックに詰めて岳へ攀じ登ろう。だから足腰を萎えさせるわけにはいなかい」

 そういうこともあって、高齢になっても類さんはせっせと山に向かうのであった。
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四季があるのは

2023-11-26 11:07:59 | 日記
 一昨日から九州にいる。福島県郡山駅を朝9時半に出て、こちらに着いたのは午後6時だった。8時間半のうち、鉄道での移動時間が約7時間。本を読んでいた時間もあるが、車窓から外の景色も眺めながらの旅で、少しずつ変わっていく風景を感じることができる。

 何が一番違うかと言えば、山の紅葉である。紅葉と言えばもみじ狩りを思い浮かべる。もみじは漢字で書けば紅葉だ。そのくらい紅葉する植物の代表格だが、そもそも西日本で秋に葉っぱが赤くなるのは、もみじやハゼの木、あと目につくのはドウダンツツジくらいだろう。西日本の紅葉は、正確に言えば黄葉であって、茶色く枯れていく以外は、常緑樹のつやつやした緑がほとんどなのである。

 教科書でも広葉樹と照葉樹の違いを習うが、それを意識することはあまりないに違いない。東北に住めばブナの葉っぱなどで秋は紅く染まり、そのあとは葉っぱが落ちた寒々とした森が当たり前だが、九州では冬でもブロッコリーのように盛り上がった山の姿は変わらない。林間に積もった雪の上をスノーシューを履いて歩く楽しみなんてのは、葉っぱが落ちてくれないとなんとも都合が悪い。

 新幹線の窓から、次第に変わっていく山や雑木林の色合いを眺めながら、ふと日本の四季について考えた。日本に四季がある、というのは、日本人が必ずと行っていいほど自慢するところだが、よくよく考えれば四季らしい四季というのは、どうも東北が原風景になっているように思う。

 秋の紅葉。冬には真っ白い雪が積り、春には一斉に萌葱色の若葉が顔を出す。こういう日本の原風景らしい景色は、九州では山の上の方に行かなければ、お目にかかれないのである。冬でも山は緑で盛り上がり、雪に覆われた世界はほぼ皆無である。

 地球温暖化で日本から四季がなくなりつつあるというが、そもそも九州に日本人が想像するような四季があったのか疑問なのである。
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新幹線の車内では

2023-11-25 10:56:25 | 日記
 コロナウイルスの流行も収まったのか、みどりの窓口で新幹線の指定切符を取ろうとしたら、「通路側でよろしいですか」と言われた。このところずっと隣に人が座るということがなかったので、いよいよ満席になったらしい。コロナの流行し始めの頃は、新幹線のひとつの車両に二、三人という時もあって、ほぼ貸切状態だったから、日常が戻ってきたということなのだろう。

 東京駅で東海道新幹線に乗り換えると、外国人が少なからずいた。東京駅のホームで駅弁を買うのも、外人さんたちが行列を作っていたので、ニュースで流れているように、海外から来ている人の多さを実感した。

 東京発の新幹線に乗り込むと、窓際の席にはすでに年配の女性が座っていた。あいさつをして隣に座ると、自分の切符を見せて「ここで大丈夫ですよね」と確認をしてきた。「久々に乗る新幹線なので勝手がわからなくなって」と説明する。シートの背もたれを倒すのにも苦労しているので、肘掛けの部分の操作を教えてあげると「東北新幹線はボタン式なのにね」と言う。どうやら僕同様に、東北から乗車して東京駅で乗り換えたらしい。

「どこまでですか」と聞くと、「新大阪まで」という。それをきっかけにして、お隣さんは「なにせ二十数年ぶりに日本に帰ってきたので」と話だした。話を聞くと、アメリカのアリゾナで暮らしていたが、めったに来ないハリケーンが直撃して、家が全壊してしまった。これが潮時かと夫婦して日本に帰ることにしたという。

 話の端々から、旦那さんは今、東北大学で英語を教えているとか、当の本人は大阪の大学を尋ねるために今日は新幹線に乗ったというようなことがわかってくる。が、英語を教えているというのが英文学なのか英語学科なのかはわからない。奥さんのほうも大学に用事があるというので、夫婦揃って教授かなにかなのだろうか。興味はあるが、聞いたところでどうなるというわけでもないので、深掘りはしないようにしていた。

 で、大阪までの二時間半は、そんなこんなであっという間に過ぎてしまった。話が途切れると、持参した本を読み、東京駅で買った仙台の牛タン弁当を食い、ビールを飲んだ。ちなみに牛タンは冷えるとイマイチで、いっしょに入っていた牛肉のしぐれ煮みたいなほうが美味かった。
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しばしの別れ

2023-11-24 05:18:25 | 福島
 用事があって少しの間福島を離れなければならない。週末からものすごく寒くなるという天気予報なので、福島を離れることに関しては「ラッキー」なのだが、テオやアンがいるので世話をタミちゃんに任せて、僕は単独行動だ。ホームシックとは言わないが、ひとりでいるときは時々スマホに入っているテオやアンの写真や動画を見て、自分を慰めなければならないのである。

 生活のテンポが狂うということで言えば、夜明けとともに出かけるテオの散歩ができなくなるのは大きい。旅先で早朝に起きても、ひとりでその辺を散歩してくるか、あとは夜が明けてくるのを布団の中でぼんやり待つしかない。目覚めとともに犬の散歩ができないつまらなさは、犬を飼っている人でなければなかなかわかってもらえないだろう。

 幸い昨日はこの秋最後と言っていいほどの好天になったので、お昼過ぎからテオを連れて長い散歩に出かけた。



 うっすらと白かった安達太良山の山頂は、この陽気で雪が溶けたらしい。山肌の紅葉もすでに終わっているようで、今は里まで紅葉が降りてきている。



 里山の入り口のお宮で家内安全、交通安全を祈願する。ついでに写真もパチリ。



 今が11月の終わりだとは思えない暖かさで、道端にはさまざまな花が咲いている。花の終ると、タネを飛ばすために白い綿毛をつけているものもあり、花が2度楽しめる感じだ。



 途中、テオがグイグイ引っ張り始めたので何かと思えば、遠くから犬友だちのゴローちゃんが歩いてきた。飼い主さんは長靴を履き「ずいぶん山の中を歩いてきました」という。近くの里山に伐採のための業者が入り、あちこちの山がスカスカになっているのである。先日たまたま伐採している業者さんに行き合ったので、「ついでなので犬が散歩できるように公園にしておいてください」とお願いしておいた。そのくらい歩きやすくなっているのである。



 1時間半ほど歩き、午後4時に近くなるとお日様も山の影に隠れ、急に冷え込んできた。秋の日は釣瓶落としなのである。そろそろ散歩も切り上げよう。
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「やりたいこと」

2023-11-23 10:16:40 | 日記
 数日前のYahoo!ニュースに、「運のいい人・悪い人」の違いが科学的に証明されたという記事が出ていた。中身はどちらかというと当然だろう、ということしか書いていなかったが、それを別の言い方をして説明しているので、そこのところは面白かった。記事の要点は、「やりたいこと」を見つけた人は、好きなことをやっているので脳のパフォーマンスも上がるし、意欲も増す。活気があるので人や情報が集まり、結果的に収入も人脈も増すというようなことだった。そりゃあ、イヤイヤやることほど成果が上がらず、運気が下がっていくのは本人だって重々承知なのだ。

 「やりたいこと」をしている人は、新しいことへ挑戦する能力も高まるという。やりたいことをやっている人は、イヤイヤやっている人に比べて困難を困難と思っていないから、困難を乗り越えていく能力も高まるのである。どんなに頭が良くても心が折れてしまう人は、仕事でもスポーツでもすぐに挫折してしまうから、最近では知能が高いことより、「困難を乗り越える能力」の方がより重要だと考えられるようになっているという。

 「やりたいこと」をしている人は、脳のパフォーマンスが上がっているので、脳内ホルモンが放出されて疲れにくくなる。疲れにくいということは、それだけパフォーマンスを持続できるから、全体の仕事はますますはかどるということになる。そういう人の周りには、当然人が集まってくるので、より運気も上がって行くのである。ハーバード大学の研究では「幸せな人の周りには幸せな人が集まり、不幸な人の周りには不幸な人の割合が多くなることがわかっています」とあり、そんなことを科学的に調べているのかと思わず笑ってしまった。

 結局のところ、「運のいい人・悪い人」の違いはただひとつ、やりたいことをやっているかどうかで決まるようだ。だとしたら、どうやって「やりたいこと」を見つけるかが重要なのだが、記事では「出会いが大切」としか方法を書いてくれていなかった。だから、そこが一番難しく、ほとんどの人が「自分のやりたいことが見つからない」と嘆いているんじゃないかと、ツッコミたくなってしまったのであった。

 話は変わるが、別の記事に、「日本人の10代、20代、30代の死因の1位は自殺である」とあり、衝撃を受けた。果たして、社会がそうさせているのか、教育がそうさせているのか。すでにジジイの域に突入した僕にすれば、「自ら命を断たなくても、なんとかなって行くもんだがなあ」と言いたいんだけど。
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60年目

2023-11-22 11:36:02 | 日記
 ネットのニュース記事を読んでいたら、今日がケネディ大統領が暗殺されてちょうど60年目だということを知った。1963年11月23日、ダラスでパレード中に何者かに銃殺された映像は、始まったばかりの衛星放送で世界中で報道された。

 子供の頃、どういった番組かは覚えていないが、ケネディ暗殺を扱ったドキュメンタリーを見た。犯人として逮捕されたリー・ハーベイ・オズワルドが、警察署内でギャングに銃殺されるという結末を迎え、真相は闇の中となった。子供が見ても、オズワルドを犯人にするにはあまりに無理が多いなあと思っていた。現場で鳴り響いた3発の銃弾は、ひとりが発砲するには間隔が短すぎたり、音が聞こえた方向がまちまちだったりと、さまざまな人の証言からわかっていた。そういうドキュメンタリーを見たせいか、リー・ハーベイ・オズワルドという名前は僕の脳みそに深く刻みつけられ、いまだにフルネームをすらすら言えるのである。

 アメリカの法律では、公文書は50年で公開されることになっているので、時期が来ればいずれ真犯人はわかると思っていたが、実際はいまだすべては公開されていないようである。関係者がほとんど亡くなった今でも真相が闇の中となれば、今後も判明することはないのかもしれない。

 オズワルドはいまだ犯人だったのか、犯人の仲間のひとりだったのか、それとも暗殺者の濡れ衣を着せられ殺されてしまったのかはわからないままだが、彼の奥さんは堂々とアメリカのテレビに出演し、「彼を犯人と考えたことはないし、今も彼を愛している」と話していた。日本では判決が出ていないにも関わらず、容疑者の親族まで攻撃されることが当たり前に起こる。お国柄かもしれないが、ずいぶん違う社会なのだなと、ケネディ暗殺のことが話題になるたびに思い出すアベさんなのである。
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正義の人は恐ろしい

2023-11-21 12:19:11 | 日記
 私人逮捕のユーチューバーというのが逮捕された。痴漢・盗撮の撲滅のためと、それなりの意義を掲げてはいるが、結局は自作自演で犯人を作り、犯罪そのものを捏造していた。

 世の中には、犯罪撲滅のためだから、手段に荒っぽいところがあっても仕方がないと考えている人もいるようだが、僕はそもそも正義自体にそんなに重きを置いていない。正義というシロモノが、個人にとってのものであって、正義に社会性などないのだから。たとえ、ある集団内、社会内では正義だとしても、それに属さない人たちにとっては正義と逆のものだったりする。

 プーチンさんのウクライナ侵攻にしても、ガザの殺戮にしても、正義のために行われているに違いない。が、正義を振りかざしている人たちの陰には、必ず苦しめられる人たちがいる。日本だって太平洋戦争の時の上層部は、悪いことをしているなんて考えている人はいなかったはずである。

 もし、社会貢献がしたいのなら、個人でこっそりやってくれと僕は思っている。家族のため、社会のため、国のためと言い出す人のことは、僕は本当に信じることはできない。ゴミ拾いをするなら、こっそりとやるのがいい。わざわざユニフォームを作ったり、テレビのニュースに取り上げてもらう必要もない。確かに、アピールしたほうが運動は盛り上がるだろう。

「地獄への道には善意が敷き詰められている」という言葉がある。人は良かれと思って行動しても、必ず結果はいい方へと進むとは限らない。プラスチックの発明も原子力発電の建設も、より良い世界が開けると信じて行われていたに違いないはずである。が、今ではとんでもない負の遺産を残してくれたものだと、現代人は感じている。

 正義はこっそりと自分の中だけで発揮して欲しい。個人を離れた瞬間、正義はいつだって恐ろしい怪物と化す。
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