休日、どこへ出かけるかで二カ所候補に上がる。ひとつは秋田の八郎潟。これは5年前に旅行した時、広々とした田園がどこでも見たことがないほど広大だったので、もう一度見てみたいという思いがあるからだ。もうひとつは能登半島。これは5年前の旅行では輪島の朝市を横目で見ながら通り過ぎたので、次回は覗いてみたいと思っていたからだ。
で、かなりの確率で雨に遭遇しそうなので、朝市が目的なら雨が降っても平気だろうと能登半島に行き先を決める。ただ、一番の問題はいつもながら一緒に行く犬たちだ。ホテルや旅館は無理だし、となるとキャンプなのだが、海辺では気温が高いのでなるべく標高の高い場所が望ましい。調べてみると、能登の里山空港の隣に健康の森というのがあり、そこでオートキャンプができる。宿泊費も1000円未満と人間ふたり、人間並みの犬二匹としては格安だ。
一泊二日と時間が限られているので、往復高速道路を利用することにしたが、もし天気が良くて北アルプスが見えるようなら、富山で一般道に降り、海から山の景色を楽しむことにした。が、天気予報通り、厚い雲が空を覆い、なんとなく高そうな山があるなあくらいしかわからないので、結局能登里山空港まで自動車道を行く。
天気は悪いし平日なので、オートキャンプ場の利用者は、関東から来たというふた組と僕らだけ。これなら犬がいくら騒ごうと安心なのだ。

夕ご飯は近くの穴水という町のスーパーで買ってきたシマダイとカワハギの刺身、ボイルしたウインナー、お惣菜コーナーにあったイカフライとカップ麺。自家製ピクルスに、あとビール。

ところが、夕飯を食べ終え、少し犬の散歩をしたところで雨足が強くなり、慌ててテントに避難する。あとは横になってテントを打つ雨音を子守唄に寝るだけだ。森では聞いたことのない野鳥やフクロウらしき猛禽類の声がしているが、この雨じゃ確かめようがない。

翌日も雨足は弱くならず、下手をしたら輪島の朝市はやってないかもと心配したが、台風だろうと大雪だろうとやっているとのことで安心する。でも、開店してすぐにもかかわらず、雨降りなので客足は閑散としているようだ。


この後はすっかり濡れて気持ち悪いので、近くの温泉につかり、そうこうしていたら雨が止んできたので、能登半島の先端近くにある千枚田や塩田を見学した。千枚田の方は2011年6月22日のブログでも写真を載せているが、その時は梅雨の真っ最中にもかかわらず晴れていたのだから、天気というのはよほど気まぐれだ。



田んぼはオーナー制度になっており、有名人の名前も多かった。が、とりわけ目を引いたのはこの親子だろう。その名も小泉純一郎と小泉進次郎。


「どう見ても選挙運動だな」
「こういうところがうまいんだよ。これで田舎の爺さん婆さんはコロっといってしまうのだ」
「大した役者だね」と2匹が会話している。
ということで、あんまりのんびりしているとその日のうちに家に帰りつかなくなるので、名残惜しいが今回はこのくらいで能登半島を後にした。何たって片道たっぷり7時間はかかるのだから。
ちなみに、帰り道では北アルプスを見ることができるかなと淡い期待を抱いていたが、実際は滝のような大雨で、山どころか前を走る車も横を走る車も見えないくらいの豪雨に襲われ、死ぬような思いで帰ってきたのだった。