ヒンヤリした空気の中、長袖を着て散歩に出る。空は高く、ウロコ雲が浮かんでいる。

涼しい間は蝉は鳴かない。野鳥たちは過ごしやすくなったのか、早朝から騒々しく飛び回っている。草むらではコオロギを筆頭に、虫たちの大合唱だ。


稲穂は大きく実り、日に日に頭を垂れている。稲も中身が空っぽなほど頭が高いのだ。道端は犬のシッポに似たエノコロ草が占領している。
洗濯物を干していると、ベランダをトカゲが一匹這っていた。カメラを構えると、逃げるどころかじっとこちらを見つめている。正面から見ると、なんだかウーパールーパーみたいな顔つきでなんとなく可愛い。爬虫類は見た目が気持ち悪いので人気がないが、毒を持っていて刺すわけでも噛み付くわけでもないのだから、見かけだけで嫌うというのは弱者をいじめているようなものである。













