都会でも、マンションや団地なら管理組合みたいなのがあるのかもしれないが、安アパート住まいではお隣さんはともかくも近隣の人たちとの付き合いは薄い。大分にいた時は、地区の下には班があり、10軒ほどで構成され、毎年順繰りに班長さんの役が回ってきた。
組織はまったく同じなんだろうが、三春町でも僕の住んでいるところは岩江地区というところで、その中がまた区に分かれ、その下にさらに組というのがある。で、この組ひとつひとつがそれぞれ10軒ほどで構成されていて、毎年順繰りに一軒に「組長」という役が回ってくる。
で、今年度は早くも我が家に役回りが来たので、今は11組組長という肩書きだ。その証に「組長」という文字が彫られた木の表札が我が家の玄関先にぶら下がっている。最初、この「組長」という表札を見たときには、この辺には反社会的勢力が多いのかと思っていた。
で、月に一回組長会議という物騒なものが執り行われる。そのときには、組長がずらりと首を並べ、厳しい顔で「異議なし」とか「執行部一任」とかの難しい言葉の会議を行う。どうせやるなら「組長」という肩書きのほかにも、「三代目」とか「若頭」とかの名前も欲しい。そうすると会議がさぞ盛り上がるだろうと思う。
「よう、三代目、おぬしんところのあの若い衆は、一斉清掃には顔を出しとりますか」
「それがのう、八代目。わしんとこも若い衆が言うことを聞かんで困っとりますのや」
「若頭んところは、ゴミ出しはどうなっとりますかの」
「みんな真面目ですけん、法を遵守しております」
みたいなことになって、なんとなく楽しそうだ。

























