おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

綱渡りのお祭り

2024-08-16 13:05:03 | 福島
 お昼過ぎまでかかって準備した盆踊り会場で、残りは午後5時に集まって6時半の開始時間までに準備を終わらせることになった。

 午後3時、用事があって郡山のホームセンターに出かけたら、突然の雷雨になった。駐車場を見ると真っ白いカーテンが引かれたように先が見えない。まさにバケツをひっくり返したような雨だ。これは絶対に盆踊りは中止だなと思い帰路に着くと、道路は冠水し、大きなトランクを引っ張りながら歩いている人は、トランクの下の方が完全に水に浸かっている。ああなってはトランクの中まで水浸しだろう。

 郡山から阿武隈川に架かる橋を渡り、三春町に入った途端雨が止む。道路も白く乾燥している。どうやら三春町の上空を雨雲は避けて通ったらしい。

 そういうわけで午後5時に盆踊り会場に準備のために出かけたら、そこにいた人たちに郡山の雨の話をするとビックリしていた。雷はゴロゴロ鳴っていたが、雨は全然降らなかったというのである。



 天気予報では雨が降るのは明日の朝からになっているので、どうやら無事盆踊りは開催できそうだ。今回の盆踊りは、綱渡りのような状況での開催なのだ。

 子供たちが練習してきた太鼓を、盆踊りの歌のCDに合わせて叩き始める。ドドンコドン、カラカッカ、ドドンコドン。子供たちは教えられた通りに叩くが、練習が足りていないのか、ドドンコドンだけ音が合うものの、カラカッカはバラバラで、カラカラカラカラと乱れ打ちだ。こう叩く方が難しいぞ。

 そうこうしていたらだんだん暗くなり、人出も多くなってきた。県会議員やら三春町朝長が駆けつけ、挨拶をすると帰って行った。これでいよいよ本番である。



 ドドンコドン、カラカラカラカラ、ドドンコドン、カラカラカラカラ。指導している人が子供たちを見上げ、「ちゃんと合わせんか」と怒鳴っている。そうは言っても子供たちは将来これで食っていく気はない。熱が入る指導者と子供たちの無表情の取り合わせが、見ていて面白い。

 途中、タミちゃんもやってきて一緒に踊って行く。踊り手が少ないので、タミちゃんが帰った後も、時々輪に入って僕は踊る。ハッピを借りて来ているので、汗だくだ。

 午後8時に盆踊りは終了。台風が近づいているので、鉄骨の櫓だけを残して飛ばされそうなものはすべて片付けてしまう。それが終わると、反省会という名の飲み会だ。みんなで集会所に場所を移し、ビールで乾杯だ。

 遅い時間なので、僕はツマミには手を出さず、ひたすら注がれる瓶ビールを飲む。それがお開きになったのが日付が変わった午前0時半。「明日の朝8時から片付けを始めますので集合お願いします」という言葉を聞きながら、長い長い1日が終わる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする