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おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

大地震

2011-07-31 18:14:10 | 旅行
 早朝、グラグラと小刻みに揺れ、おっ地震か、と思う間もなく激しく地面が揺れ始めた。おお、このまま死んでしまうのか、そしたらあんなことやこんなことが、みんな中途半端に終わってしまうなとか、こういう死に方ってどうなの?と自問自答してみたりと、いろんなことを考えた。

 もっともいろんなことを考える余裕があるくらいだから、実際には大したことはなくて、あとで知ったところでは、震度5弱ということだった。数日前にも震度4を経験したが、震度4と震度5弱では、体感する揺れはかなり違う。5強となれば、いろいろ考える余裕もなくなるだろう。

 地震は東京で生活していたころは何度か大きいのを経験したが、九州ではほぼ皆無である。なんたって震度3でも大騒ぎする土地柄なのだ。「僕なんかもっと大きいのを何度も経験したよ」と半ば自慢げにしていたが、やはり東北の地震はそんなものではなかった。

 僕にとって大地震でも、3月11日を経験した東北や北関東の人たちには、今朝の地震なんてのは、余震のほんのひとつにすぎないだろう。それでも、地震の恐怖をリアルに感じたということで言えば、僕には大きな出来事になった。放射能を浴び、地震を体験し、僕の東北の旅も充実しているのである。
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山里

2011-07-30 18:21:13 | 旅行
 連日のゲリラ豪雨で、ほとんど身動きが取れなくなっている。運転していても、突然目の前が見えないほどの豪雨に襲われると、ただでさえ知らない道で神経をすり減らしているのに、限界まで集中力を求められては長時間の運転は難しくなる。「豪雨のため通行止め」の表示も、地図帳とにらめっこしなければ、進んでいいのか判断が難しい。

 こういうときは、車を走らせるということはあきらめて、どことも知らない山里をブラブラするに限る。有名な観光地でなければ旅情が湧かないというわけではない。かえって、忘れ去られたような場所に自分の身を置くほうが、ときには強く旅心を刺激するということがある。













 名所旧跡を訪ねることが、あるいは、おいしいものを食べ歩くことだけが旅行ではない。深く深く自分の中に降りて行き、どこでもない場所で自分自身を振り返ることも、旅をする醍醐味なのである。
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おくのほそ道

2011-07-29 18:53:43 | 旅行
 平泉で、「夏草や 兵どもが 夢の跡」を芭蕉さんの句では三本指に入る、と書いた。じゃあ、残りのふたつは?と聞かれると、本当のところはたくさんあって選ぶのに困るのである。有名なところで言えば、「閑かさや 岩にしみ入る 蝉の声」だとか、「荒海や 佐渡に横たふ 天の河」だろうが、「象潟や 雨に西施が ねぶの花」のなんともいえないけだるさや、「あかあかと 日はつれなくも 秋の風」のように紀行文とは言えなくなっているが、旅人の孤独感をリアルに感じさせる句も大好きだ。

 天気が悪いので、今日は一日寝転がって「おくのほそ道」を読んで過ごした。芭蕉さんが訪ねた場所を、順序はめちゃくちゃだがあちこち訪ねた後に読み返すと、感慨もひと潮だ。芭蕉さんが読んだ句は、僕の旅とも重なる。「雲の峰 いくつ崩れて 月の山」なんてのは、芭蕉さんが月山を登ったときの句だが、そのまま僕とトトの思い出につながるのである。

 久しぶりに無心になって「おくのほそ道」を読み返してみて、前半と後半でずいぶん趣が違っているのに気がついた。前半は、旅に出た意気込みと、物見遊山的な描写が大半を占めるのだが、後半になると旅慣れしたのか、紀行文的な要素はぐっと少なくなる。それに代わって表現の主体は、精神性の高い、幻想的と言いたくなるような描写へとシフトしていくのである。

 おそらくこの転換点にあるのが平泉である。これは今日何度も読み返して感じた結論だから間違いない。嘘だと思う人は、じっくり読んでみることをお勧めする。

 日光では「あらたふと 青葉若葉の 日の光」と詠まれた俳句は、金沢では「塚も動け わが泣く声は 秋の風」となるのである。
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平泉

2011-07-28 16:29:45 | 旅行
 朝8時、中尊寺に行く。有料の駐車場は管理人がまだ来ていなかったが、帰りに払えば文句はないだろうと勝手に止める。





 こういう場所は観光客がうじゃうじゃ増える前の、ひっそりとした時間に見るに限るのである。少なくとも写真を撮るには、観光客はいないほうがいい。

 境内では、ようやく坊さんたちの出勤時間らしく、あちこちで坊さん同士の挨拶や、境内を掃除する人たちが忙しそうに動き回っている。そんな中トトを連れ、同じように挨拶をしながら境内を撮影してまわる。昔懐かしいおみくじや、顔だけ出して記念撮影するパネルなんかがあって、ぶらぶらしているだけで結構楽しい。





 金色堂のある場所まで来ると、なにやら黒山の人だかりだ。どうやら映画の撮影をしていたらしく、さまざまな機材が散乱している。撮影は朝早く取り終えたらしく、「撤収」の声が響く。撮影の季節は秋の設定なのか、金色堂に続く石畳の上には、色とりどりのもみじの葉が散っていた。





 で、目的でもあった金色堂だが、駐車料金を取る上に、金色堂は別に拝観料を取るというので、一気に観る気が失せた。せめて駐車料金とセットで少しくらい安くしてもらわないと、二重に搾取されているようで、世界遺産が金儲けの材料になっているようで気に入らない。この二重搾取は次に行った毛越寺でも同じで、駐車料金を払い、さあ中に入ろうとすると拝観料を取られるのである。

 そっちがその気なら、別に金色堂なんて見なくったって平気だぞ。きっと金閣寺みたいなもんだろうから。で、さっさと金色堂を後にすると、中尊寺をブラブラと撮影してまわることにした。



 と、坊さんらしき人がトトを見かけ、「その犬は水を飲んで行くかな」と、頼んでもいないのにトトのために水を汲んできてくれた。「うちにもジジという魔女の宅急便から名前を取った黒猫がいた」という話を始める。「いたということは死んじゃったんですか」と、僕もつい調子を合わせる。まったく、トトがいると、どこでも声をかけられてしまうのである。

 毛越寺では、芭蕉さんの直筆だという石碑を見た。「夏草や 兵どもが 夢の跡」は、芭蕉さんの句の中でも、僕は三本指に入ると信じている句だ。これにはちょっと感動した。





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厳美渓

2011-07-27 17:25:57 | 旅行
 連日のゲリラ豪雨で、ゆっくりと外を歩くことができない。車を運転していてもバケツをひっくり返したような雨に悩まされるが、一番困るのが雷である。ピカッ、ゴロゴロで、たちまちトトの心臓はバクバクと音を立てて打ち始め、そのうちオエッとやるのだから、たまったもんじゃない。おまけに運転中にもかかわらず、足元に潜り込もうとするので、リードを引っ張りトトと力比べだ。

 東北旅行もいよいよ大詰め、満足行く旅行ができたと思っているが、最近平泉が世界遺産になったので、ここも見ておいたほうがいいかなとミーハーな気分で出かけてきた。

 岩手県入りした途端、雷雨で前が見えないほどの土砂降りに遭い、徐行運転でタラタラ走っていたら、平泉見学をする時間がなくなった。仕方がないので、今日は近くの厳美渓という道の駅で夜を明かし、明日の朝一番で見学しようと思う。

 ちなみに厳美渓というところは、渓谷美を売りにする観光地である。埼玉の長瀞、大分で言えば耶馬渓みたいなもんだろう。珍しくはないが、夕方の蒸し暑さを避けるために、トトと散歩がてら歩いてみた。







 豪雨の後の川辺は、とっても涼しいのだ。木陰に入るとヒグラシがうるさいほど鳴いている。九州ではヒグラシの声を聞くと初秋である。東北の夏は短い。
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海水浴

2011-07-25 16:37:02 | 旅行
 今回の旅行で、最後まで持っていくべきかどうかで悩んだのが、実は水着だ。梅雨の間は泳ごうなんて気にはならず、北海道では寒くてそれどころではなかったのだが、東北に戻り梅雨もあけ、7月も終わりになると連日猛暑が続く。

 巨大な入道雲が真っ青な空にモクモクと発達し、乾いた南風が水田を吹き抜けると、とにかく水に飛び込みたくなる。水着を持ってこなくて正解と思っていたが、不正解だったことを思い知った。

 仕方がないので、旅先で2700円を出して水着を購入する。そこまでして泳ぎたいのか、と言われれば、そこまでしても泳ぎたいのだと言うしかない。というわけで、トトを連れて海水浴に行く。正確には湖水浴だが、いざ湖に到着すると、なんだか雲行きが怪しくなってきたではないか。それでも早速着替えて泳ぎ始めると、ポツポツと雨粒が落ち始めた。どうせ濡れるのだからとかまわず泳ぎ続けていたが、冷たい風に体が冷え切り、唇は紫色になるし鳥肌は立つしで我慢大会みたいになってきた。

 トトを足の届かない場所で放流し、しっかり涼んでくれたことを確認すると、逃げるように湖を離れた。本当は海で泳ぎたいんだけど、太平洋側は震災と原発事故で大変だし、日本海側しかないのかな。



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夏ばて

2011-07-24 17:43:06 | 旅行
 7月も終わりに近づいた。台風も通り過ぎ、週明けから本格的に東北も暑くなるらしい。旅行に出て1ヶ月以上経ち、さすがに僕もトトも疲れがたまってきた。近頃は運転していても眠くて仕方がない。居眠り運転するわけにも行かないので、ときどき仮眠を取って事故を起こさないように気をつけている。

 さて、今回の旅も当初の目的である北海道・東北の旅ということで言えば、がっかりも多いが収穫も多かった。8月に入ったら一度九州に戻り、収穫したものをなんらかの形にしていきたいと思う。

 普通に仕事をしているときの一ヶ月なんてのは、あっという間に過ぎ去るが、この一ヶ月の充実ぶりは自分でもびっくりするほどだ。あんまり実が詰まっているので、最初のほうは忘れかけているほどだ。

 当初予定していたことなんてのは、まるで民主党のマニュフェストのように旅に出てすぐに訂正を迫られた。頭で考えることができる範囲なんてのは、現実世界の中ではほんの少しのことにすぎない。人と人との出会いも同様である。旅の目的も、いつしか名所旧跡を訪ねることよりも、不思議な人間関係を楽しむことに主眼が移っている。

 さ、あと2週間、体力と相談しながら、まだまだあちこちに出没しようと思っている。

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白河の関

2011-07-23 22:28:02 | 旅行
 白河の関に行った。福島と栃木の県境に近い場所にあるこの名所が有名なのは、芭蕉さんの奥の細道で描かれたからだが、奥の細道以前も、歌枕として多くの歌人に歌われる場所だった。奥の細道では「心もとなき日数重なるままに、白河の関にかかりて旅心定まりぬ」とあるが、この場所はかつて江戸を出た旅人が、いよいよみちのくに足を踏み入れ、「ああ、こんなに遠くに来たんだなあ」と実感した場所だったのだ。

 今回の旅で、僕は芭蕉さんが歩いた場所をかなり尋ねている。市振、象潟、月山、最上川などなど。そういった意味では、白河の関は観光名所としてはたいしたことがなくても、芭蕉さんがここを訪ねたと思えば、なかなか感慨深いのである。もっとも、僕の場合は北海道、東北と巡ったあとなので、順序は逆転してしまってはいるのだが。





 さて、白河の関を越えたら、いよいよ関東入りというのが普通の道程だろうが、そうはいかないのがアベさんの旅である。関東入りはまたの日にして、そのまま県境を走る。下郷町というところに行くと、「塔のへつり」という奇妙な場所に出たので、木陰に車を止め見学に行くことにする。





 奇妙な名前どおり、川の浸食による奇妙な岩が、なんだかアントニオ・ガウディの建築物みたいではないか。

 大内宿というところは、古い茅葺の家を保存して観光名所にしていたが、すべての民家が食べ物屋や民芸品店になっており、その徹底振りが映画村にでも来ている気分になった。保存もいいが、もうちょっと生活感があったほうが、風情があるんだけどな。用水路にはラムネやビール、ジュースが冷やしてあったが、トトがそこに小便をしそうになるので、そのたびに冷や汗をかいた。



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東吾妻山

2011-07-22 19:06:58 | 旅行
 台風の影響からか、今日も天気が悪い。とはいえ、天気予報によればなんとか一日持ちそうだ。雨さえ降らなければ、昨日図書館で調べた山にでも出かけてみようか。

 東吾妻山は、福島県と山形県の県境にある山で、2000mにちょっと足りないながらも、登山口は1600mのところにあるので、初心者でも簡単に登れる山である。ここなら天気が悪くても、さっと登って、さっと下りてくればいいやと安易な気持ちのアベさんである。

 で、霧の中、磐梯吾妻スカイラインを登って行くと、いつしか雲の上に出て、山の上は快晴である。嘘みたいだが、標高が高くなると、こういうことがしばしば起こる。



 風はヒヤリと冷たく、空はどこまでも青く、最高のトレッキング日和である。思い切って出かけてきて良かった。







 湿原を守るために敷かれた木道の周りには、シャクナゲやワタスゲの花が咲いている。峠をひとつ越えると、木道は鎌沼にやって来た。鎌の形をしていることからこの名のある鎌沼は、早い話三日月の形をしている。周囲の斜面を熊笹が覆っているが、遠目には草原のようで、なんだかスイスあたりの湖をミニチュア化したような感じだ。







 東吾妻山のてっぺんで、パンとサラダを食べ、コーンスープとコーヒーを作った。遠くに、ひと月前に9合目まで登り、雨のため頂上は断念した磐梯山が、今日も雲をかぶっているのが見えた。

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図書館

2011-07-21 18:26:35 | 旅行
 台風の影響で天気が悪い。北から冷たい風が吹き込み、気温も20度までしか上がらず、寒くって仕方がない。こういうときは動き回っても仕方がないので、どこかの図書館で過ごそうと思い、一番近い郡山市の中央図書館の場所を調べてみる。と、そこには「震災のため閉館中」の文字が。震災から四ヶ月、数十万匹の魚が死んだ水族館でさえオープンしたというのに、一体図書館で何があったというのだろう。建物が傾かないかぎりは、魚より書物のほうが被害が少ないように思うのだが。

 と言ったって、閉館していてはどうしようもない。ほかに開いているところはないかと調べると、富久山図書館というのが開いている。聞いたこともない場所だが、かえってこういう小さな図書館のほうが旅情を誘う。道路マップを頼りに出かけてみると、小さな図書館だった。一階はなにやら役所っぽい。図書館は二階だ。階段を上がっていたら、「震災の証明書をもらいたいんですけど」という声が聞こえてきた。

 郷土コーナーで、どこか面白そうな場所はないか調べてみる。小説やエッセイはどこの図書館も似たようなものだが、郷土コーナーだけはどこの図書館もオリジナリティーに溢れているのだ。山登りやトレッキング、文化財や公園など、地域色豊かな本が並んでいる。

 半日図書館で過ごし駐車場に止めた車に戻ると、トトが寝ぼけた顔で僕を待っていた。
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