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おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

身近な風景

2013-11-29 16:19:31 | 福島

 毎日里山をブラブラ散歩しているうちに、次第に東北の風景というものが、少しずつだが実感として感じられるようになってきた。もっとも照葉樹林が多い九州と落葉樹の多い東北では、その違いは歴然としているではないかと言われそうだが、知識としてわかることと、知識はなくてもごく近しいものとして感じることとは別物である。それは砂漠を舞台にした小説やジャングルを舞台にした映画を見ても、それをリアルに感じることが難しいのに似ている。

 子供の頃、読書感想文の課題で宮沢賢治を読みなさい、みたいなことを言われたが、どこが面白いのかずっとわからなかった。日本文学の世界では、最重要人物でもあるようだが、「風の又三郎」にしろ「銀河鉄道の夜」にしろ、ちっとも頭の中に入ってこない。そのとっつきにくさは、柳田邦男の「遠野物語」でもまったく同じである。

 が、福島に住むようになって、どうやら宮沢賢治がいた岩手という土地柄が、作品に色濃く影を落としていたのだと、はっきり実感するようになった。となると、急に親近感が湧くから不思議なものだ。

 どっどど どどうど どどうど どどう。
 青いくるみを吹きとばせ
 すっぱいかりんもふきとばせ

 もうすっかり夜になって、空は青ぐろく、一面の星がまたたいていました。よだかはそらへ飛びあがりました。今夜も山やけの火はまっかです。

 こういう文章が、なんだかひどく沁みてくる。

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冬の星空

2013-11-28 18:35:26 | 福島

 冷たい風が吹く一日の終わりに、とっぷり日が暮れてから出かける散歩は、できれば行かないで済ませたいものだが、「散歩に行こう」とキュンキュン鼻を鳴らす犬たちの姿を見ると、行かないわけにはいかない。

 ズボンの下には股引を履き、フリースの上にはしっかりダウンジャケットを着込み、頭には耳まで隠れるニット帽を目深にかぶり、毛糸の手袋をする。懐中電灯を持ち真っ暗な外に出ると、ビュービューと風の音だけが聞こえてくる。

 カメラを持って出るわけでもないので、視線は自然と夜空にむかう。郡山の市街地が近いこの辺は、残念ながら満天の星空というには明るすぎる。それでも、カシオペア座やオリオン座の星々が瞬き、少しの間、寒さを忘れさせてくれる。歩いてるうちに寒さにも慣れ、このまま長い距離を散歩したい気分になってくる。どうせなら、街の灯の届かない山の上で、冬の星空を眺めることができたら、きっと物凄い光景が広がっているんだろうなと、想像の羽がバサバサと音を立てて羽ばたくのだ。

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履き替える

2013-11-27 17:26:09 | 福島

 愛車のタイヤをノーマルから冬用タイヤに履き替えた。冬だから当たり前と思っている人は、北国の人か山間部の人だ。九州では、普通冬用タイヤは履かない。僕は山登りに出かけていたので、どうしても必要だったが、年に1回か2回あるかないかの積雪のためにわざわざタイヤを履き替えるようなことはしない。よくてチェーンをタイヤに巻くくらいで、ほとんどの人は冬用タイヤもチェーンも巻かず、積雪が5センチほどになると仕事を休むのである。

 東京でも雪が積もると、スリップする車の映像がニュースになるのはお決まりだ。人間は絶対に、何があっても学習しない生き物なのである。

 さて、福島は東北の中でも一番南にあるといっても、やはり東北の一部なので雪が降る。たくさん降れば雪かきだってしなきゃならない。雪が降る前にタイヤも履き替えておかなければならない。ところが、せっぱつまらなければ行動に移さないのも人間の性なので、急に寒くなって雪が降ると、自分でタイヤ交換できない人がガソリンスタンドやカー用品店に詰めかける。僕は自分でできるので自分でやる。自分でできることは自分でやるのが、僕のモットーだ。やれることはやるのです。従って、暖かい今日のような日に履き替えるのが正解である。

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犬という生き物

2013-11-26 14:33:14 | 日記

 まだ生まれたての子犬の時から一緒にいると、犬というのはどれもそんなもんなんだろうと思っているが、よそんちの犬を見ると、同じ犬なのに全然違うなあと今更ながら驚くことがある。

 トトの場合、拾ってきたときからほとんどしつけらしいしつけはせず、ほったらかしに近い状態で育てたが、こちらの言うことはなんとなく理解しているようで、おそらく自分の頭で考えて判断しているところがある。山登りに行っても、登りでは先頭に立ってどんどん登って行くが、下りのきつい場所に来ると後ろに従い、前へ出て引っ張るような真似はしない。もしこれが、勝手に下って行くようなことがあれば、僕の命はいくつあっても足りないだろう。

 一緒に暮らすようになったゴールデンのドリは、小さい時にずいぶんしつけをしたそうだが、なんたって力が強いので、自分の意志を力任せに押し通してしまうことが多い。散歩の時も、こちらの隙を見てはグイッと猛烈な力を発揮して脱走を試みる。家に入れてもらいたい時はサッシの戸だろうが玄関だろうが、バリバリと前足で引っ掻き、家の中にあってはフスマや障子を容赦ないまでにボロボロにしてしまう。

 さて、そんなドリとともに生活して来たタミちゃんは、トトの行儀の良さに感心し、トトの行動を動画に撮ってYoutubeにアップした。犬とはそんなものと思っていた僕には、動画を撮るという発想がなかったが、あらためて他人目線で見ると、誰に教えてもらうでもなく、自分の意思を伝えようとするトトは、なかなか感心な犬なのである。 

「すいません。ここ開けてください」

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山のパンセ

2013-11-25 15:42:25 | 福島

 北アルプスで雪崩が起き、スキーヤーが数人巻き込まれていた。ヘリコプターから移し出されるニュース映像は、一面雪で真っ白けになった雪山で、こんなところでスキーをするなんて凄いなあと、いまだかつてスキーをしたことがないアベさんは事故よりも、そっちの事実に感心することしきりだ。

 トトを飼い始め、次第に散歩の距離が長くなったのに伴って、山の頂を目指すようになったので、登山経験というのはまだまだ初心者だ。だから、雪山の経験もほとんどなく、あっても九州の雪山止まり。雪山が小さい頃から身近にあった人たちは、雪山と言えばスキーだのスノボーだのという遊びが真っ先に頭に浮かぶだろうが、僕には長い間、雪山の観念がすっぽりと脳味噌から抜け落ちていたのである。

 このところずっと串田孫一さんの「山のパンセ」を読んでいる。500ページもある分厚い本だが、毎日4、5ページずつ読み進めるうちに、いつの間にやら最後まで読み通した。この本の出版は僕の生まれた年なので、内容はずいぶん古いに違いない。山の様子も最近の登山ブームですっかり違ったものになってしまっただろう。けれども、静まり帰った山の中にたったひとりでいる時、山は昔からの姿を僕に見せてくれているに違いない。

「ひがみ根性ではないつもりだが、だんだん引っこみ思案になりがちで、山歩きも、いつだって飛び出したい気持ちではいながら、人の目につかないような場所へ、人のいない季節にゆくのでなければ、どうも出かける気が起こらなくなった」

 世の中には、派手に遊ぶ人もいれば、ひっそりと自分だけの楽しみに没頭している人もいる。

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行列に並ぶ

2013-11-24 15:59:29 | 福島

 寒くなったので、フリースの1枚でも欲しいと思い、ユニクロに出かけた。朝早いのになんだか駐車場がいっぱいだなあと思い、買い物をしていたら、店内のレジに並ぶ行列の長さが正気ではない。「こちらが最後尾」と書いたプラカードを掲げた若い店員が声を張り上げている。「どうしてこんなに並んでいるんですか」と聞くと、「感謝祭の日はいつもこんな感じです」と言う。それを聞いて店内を見回すと、確かにあちこちに感謝祭のお知らせの張り紙がある。こんなに混むのがわかっていたら来なかったんだけどな。でも、すでに買い物かごに商品を入れているし、カフェの開店までには帰れるだろうと行列に並ぶ。

 東京にいた時は、やたらとあちこちで行列に並ばされた。下手をすればラーメンを喰うだけにも行列に並ばなければならない。行列してまで何かをやりたいという意欲のないアベさんは、極力行列に並ばなくてもいい生活を送るように気をつけているが,今回ばかりはうかつだった。

 それにしてもユニクロは人気があるなあ。昔はポロシャツくらいしか置いてなかったが、近頃は品揃えも豊富で、おまけに安い。人気があるのもわかるが、そんなことを考えているうちに、ふと少し前に行われた若者の意識調査に関するアンケートを思い出していた。その調査は、「今、一番欲しい物はなんですか」という質問に、昔の若者と今の若者の比較をしていた。

 で、その結果は僕には驚くべきもので、僕はまったく若者が理解できない歳になっているのを自覚した。というのも、昔の若者が欲しい物と言えば、車とかブランド物のスーツとか、金がなくて手に入りにくいか、大金をはたいてまで購入する気がないものが上位だった。ところが、今の若者の答えは、なんと「ユニクロの服」だったのである。

 普通は欲しい物を聞かれると、欲しくても簡単に手に入りにくい物を答えると思うのだが、それはどうやらオッサンの考え方らしい。今の若者は、車もブランド物のスーツにも興味はなく、ただ一番欲しいのは安価なユニクロの服なのである。

 少し前の若者は「ゆとり世代」と呼ばれていたが、今の若者は「さとり世代」なんだそうだ。一体何をさとっているのか。オッサンにはさとったような顔だけしているとしか見えない。

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ライトアップ

2013-11-23 13:40:32 | 福島

 夕方の犬の散歩は、毎日午後6時を過ぎるので、真っ暗な中、懐中電灯を片手に歩くことになる。従って、カメラを持って出ることもなく、撮影はどうしても早朝の散歩か、休日だけに限られてしまう。

 朝の散歩は午前6時にに家を出るが、それだって日に日に朝日が昇るのが遅くなり、家を出て1キロほど歩いてようやく朝日が射し始めるのだ。冬至まであと1か月、今に朝の散歩でさえ写真撮影の時間が限られてくるんじゃないかと心配だ。

 早朝、身を切るような寒さの中、まだ暗いうちに家を出て、犬とともに里山を歩く。太陽が地平線に近づくにつれ、辺りは白々と明るくなり、山肌は朝日を浴びて真っ赤に染まる。頭にうっすら雪をかぶった安達太良山は、紅葉した裾野を広げ、頂上付近は桃色に化粧する。

 雑木林の向こう側から太陽が昇ってくる。冬枯れの木々が、下からの光線を浴びてイルミネーションさながら、まるでライトアップされているかのように輝き出す。

 

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絶滅

2013-11-22 20:20:43 | 福島

 四国に棲息するツキノワグマが、ドラム缶製の罠を巧みにかいくぐり、その中に置かれたハチミツをまんまと奪って行く様子が、監視カメラに写っていたというニュース記事があった。その罠は、ドラム缶の奥のハチミツを取ると蓋が閉まって出られなくなる仕組みだというが、その熊は腹這いの格好で、常に後ろ足をドラム缶の外に出し、蓋が全部しまらないようにしてハチミツを取り、後ずさって脱出するという。

 すでに何度か罠にかかったことがあり、どうやら学習したらしいという解説だったが、人間のように巧みに罠をかいくぐる様は、なんとも可愛らしい。

 それにしても、四国にまだ熊がいたというのも驚きだ。九州ではすでに絶滅宣言が出されて久しい。もっとも、いまだに九州中央部の祖母山あたりにはまだいるんじゃないかと、淡い期待を抱いている人はいるが、繁殖するためにはある程度の個体数は必要なのだから、今後熊が発見されることは奇跡に近いだろう。

 四国にまだツキノワグマがいたということは、ほかの地域はどうなっているだろうと、熊の棲息地図を調べてみると、北海道のヒグマは「絶滅間近」であり、四国は「絶滅寸前」、そして東北から中国地方まではツキノワグマが「絶滅間近」に分類されていた。

 かつて九州、四国、本州に棲息していた日本オオカミは、明治38年に捕獲された記録が、確実な最後の棲息情報となっている。

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儚いもの

2013-11-21 17:54:39 | 福島

 買い物に行った帰り、ポツポツと降る雨にうっとうしいなあと思っていたら、目の前の空になんとも薄気味悪い黒い雲が浮かんでいた。このあと雨は雪にでも変わるのかな。と、黒い雲の下に、見事に虹が架かっているのが見えた。橋を架けたように、地面から地面へとアーチを作る虹にお目にかかるのは珍しい。大概虹の一部分だけが、空に架かっていることのほうが多い。

 家に帰り着く頃には、ますます虹はくっきりと空の中に鮮やかに浮かび上がる。駐車場は家から少し離れた丘の上にあるのだが、あまりの見事さに、一端駐車場に車を止めたものの、あわてて車で家に向かいカメラを取ってくる。

 犬たちは、バタバタと荷物を降ろし、再びカメラを抱えて出かける僕の姿を見て、「なんだなんだ」と小屋から出てきた。「ごめん、今はかまってやる暇はないよ」

 けれども、再び丘の上の駐車場に戻った時には、さっきまでの色鮮やかさは少し色褪せたようで、何枚かシャッターを押したものの、満足の行くものは残念ながら撮れなかった。

 雨の降り具合だの、お陽様の位置だの、光線の具合だの、そして僕がその場に居合わせる偶然だの、いろんな要素が組み合わさって、自然は見事な光景を僕らに見せてくれる。まったく別のことに頭を悩ませていたり、ぼんやりしていては、気づかない可能性だってある。そう思うと、僕たちが生きていることというのは、実に貴重で、そして自然が見せてくれる光景同様、僕たち自身もなんて儚い存在なんだろうと思う。

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霜と月

2013-11-20 11:41:09 | 福島

 このところ暖かい日が続いていたが、今朝はぐっと冷え込んだ。早朝外に出ると、一瞬、雪景色と見まちがうくらいあたりは真っ白に霜が降りていた。

 風はないが、空気はキーンと冷たく、日ごとに冬が近づいているのを実感する。安達太良山を見ると、山頂から尾根にかけて雲がへばりつくように湧いている。きっと山頂は霧に包まれて、信じられないくらい寒いんだろうなと思う。

 空にぽっかり丸いお月様が出ていた。あとで調べてみると、まん丸の十五夜ではなく、すでに十七夜だった。

 郡山の市街地のむこうには那須連山が雪を冠っている。その中でもひときわ目を引く山容が茶臼岳。標高は1900メートルちょっとなので、1700メートルちょっとの安達太良山より高く、その分真っ白に化粧しているのだろう。 

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