先日、アメリカ大統領が来日し、大相撲を観戦する様子がテレビに映し出されていた。安倍さんとトランプさんが並んで入場してくると、観客は一斉に立ち上がり、みんながみんなバンザイしていた。会場はざわついているものの、バンザイしたままなので拍手も起こらない。その光景はかなり異様なものに映ったが、その正体はスマホによる撮影だった。
今では写真と言えばスマホという人も多いだろう。インスタブームで撮影する人たちは増えているものの、カメラ機の売り上げは伸び悩んでいる。そういう僕はいまだに携帯電話は通話をするだけのものと思っているので、電話会社との契約も通話のみとし、ネットにはつながらない。最近は店で買い物をするとスマホで会員になったら割安になりますよとか、各種サービスのご案内を差し上げますなんてことを言われるが、面倒臭いのでスマホに買い換える気にはなれない。
従って、いまだに写真を撮ると言えば大きくて重たい一眼レフを首からぶら下げ、山登りに行っても散歩をしていても肩が凝る。それでもやはり愛着がある。自分用にカメラを買ったのは30歳を過ぎて、フィルムカメラを買った。使うフィルムはすべて白黒フィルムだったが、現像してくれる所がなかなか見つからなくなったので、デジカメに買い替えた。しばらくはそれでトトを撮って遊んでいたが、壊れたのを機会に思い切って一眼レフを購入した。ちょうど山登りを始めた頃で、そのうち日本中を旅行するつもりでいたので、少しでもいいカメラが欲しかったのだ。
一眼レフは高価なので、ネットで型落ちしたのを半額で買った。レンズだけは立派なものを別に購入し、結果15万円くらいになったと思う。カメラはNIKONのD90という今から15年ほど前に発売されたもので、当時は世界で初めて動画が撮れる一眼レフということだった。
それから10年以上、ほぼ毎日のように使っている。おそらく今のカメラは画素数や機能なども格段の進歩を遂げているだろう。僕のカメラは古臭いうえに、山の中で何度も転んで傷だらけだ。それでも故障知らずなのだから、結果としては安い買い物だったかもしれない。そんなカメラだが、毎日のようにパソコンに繋いでデータを取り込んでいるうちに、カメラにコードを差し込む部分がうまく入らなくなってきた。なんとかごまかしながら使ってきたが、昨日からついに反応しなくなってしまった。せっかく散歩の途中でリスを撮ったのに、パソコンに移せないfでいる。
仕方がないので、近いうちに電器屋さんに行ってメモリーカードからパソコンにデータを移す装置を買って来よう。愛着があるカメラだから、今はまだ買い換えることは考えていないアベさんであった。