梅雨入り宣言は出ていないものの、ずっと梅雨らしい日が続いていた福島だが、今日はびっくりするくらいの爽やかな夏の一日になっている。真っ青な空、真っ白な雲、そよ風が吹き、これ以上ないというほどの好天だ。
先週の休みはタミちゃんの実家に出かけていたため、ランニングができなかったので、今日は朝食を摂った後はすぐに走る準備をする。膝と腰を守るためのランニングタイツにショートパンツ。上は汗を吸わないポリエステルのTシャツに、帽子とサングラスという出で立ちだ。
サングラスは、二重になっていて中に度付きのレンズが入っている。以前はコンタクトにサングラスだったが、汗が大量に目に入るので、コンタクトをしていては都合が悪いのである。
というわけで、早速出発。日差しは強いが、風が気持ちいい。何も考えず、ただ足の調子に任せて飛ばしてみる。今日は記録のことなど考えず、全力で走り、息が切れたらのんびり歩くということを繰り返すことにする。限界を超えて苦しいだけがスポーツではない。普段はあまり動かすことのない自分の体を、全力で動かしてみるというのは、思ったより楽しいことなのである。
仕事ではストレスに押しつぶされそうになり、ヘトヘトに疲れるということは多いかもしれないが、自分の意思で「もう無理」というところまで体を動かしてみると、こわばった精神が解きほぐれて行くような気持ちになる。運動をした次の日に、筋肉痛になり、「あははは、笑わせないで。腹筋が痛い」という苦しさは、ストレスからくる苦しみとは全然別物なのである。
青空の下、最初の30分を全力で走る。汗が吹き出し、髪の毛の間から玉のような汗が飛び散るまで頑張る。限界がくると木陰に入り、呼吸が整うまで持参したスポーツドリンクを飲みながら、風に吹かれていると、こんな休日の過ごし方は最高だという幸福な気持ちに包まれる。おまけに、まったくお金を使わないで過ごせるというビックリするような特典も付いてくるのである。
帰り道は、クタクタになっているけれども、少しでも手足を動かしていればいずれ家に帰り着くだろうと、無の境地で走るアベさんであった。