あまり台風の影響がないので、午前中はランニングに出ようと考えていたが、天気予報では9時からどっと降るとあった。少しくらいの雨ならどうせ汗びっしょりになるから気にしないが、さすがに土砂降りでは走りにくい。仕方がないので、先日買った本を読んで過ごすことにする。
「平安時代の絵事典」は、イラストたっぷりで平安時代の世の中と人物を紹介してくれているので、同じような名前の人物ばかり登場する平安時代の説明としてはわかりやすい。なんたって登場する人物の名字のほとんどが「藤原」だから、訳が分からなくなるのだ。
今、NHKの大河「光る君へ」で平安の世を扱っているが、この本は放映前のものである。それでも読み進めていくと、ドラマがほとんど史実に忠実であることに驚く。脚本家が実にうまい具合にドラマ化しているのである。僕なんか、込み入った人間関係に最初から匙を投げだしてしまいそうにややこしい。権力争いといっても、ほとんど肉親や親戚の中で行われるのだから、誰が誰やら迷宮状態である。
ドラマでは権力者藤原道長と紫式部は恋人同士だったとあるが、これは昔からそういう噂があり、それを踏まえてのことのようだ。ドラマの始まりでショッキングだった紫式部の母親が、道長の兄に切り殺されるのは、事典の中にはどこにも出てこない。これは脚本家のオリジナルなのだろうか。
ドラマを見ているせいで、当時の貴族の暮らし方にも興味がわくが、食事についてはほとんど味付けせずに、別皿に塩や醤(ひしお)などの調味料を添えていたそうで、おかずは刺身や野菜や鳥、魚介類の鍋、大根のみそ漬けやナスの塩漬けなど、今に通じるものが多い。白飯は高々と大量に盛って出していたが、これは食べ残したものは部下の者が分けていたという。
中国からせっせと文化を輸入していた日本であったが、すでに国風文化という今の日本を形作る日本人の形質が生まれていたのである。
「平安時代の絵事典」は、イラストたっぷりで平安時代の世の中と人物を紹介してくれているので、同じような名前の人物ばかり登場する平安時代の説明としてはわかりやすい。なんたって登場する人物の名字のほとんどが「藤原」だから、訳が分からなくなるのだ。
今、NHKの大河「光る君へ」で平安の世を扱っているが、この本は放映前のものである。それでも読み進めていくと、ドラマがほとんど史実に忠実であることに驚く。脚本家が実にうまい具合にドラマ化しているのである。僕なんか、込み入った人間関係に最初から匙を投げだしてしまいそうにややこしい。権力争いといっても、ほとんど肉親や親戚の中で行われるのだから、誰が誰やら迷宮状態である。
ドラマでは権力者藤原道長と紫式部は恋人同士だったとあるが、これは昔からそういう噂があり、それを踏まえてのことのようだ。ドラマの始まりでショッキングだった紫式部の母親が、道長の兄に切り殺されるのは、事典の中にはどこにも出てこない。これは脚本家のオリジナルなのだろうか。
ドラマを見ているせいで、当時の貴族の暮らし方にも興味がわくが、食事についてはほとんど味付けせずに、別皿に塩や醤(ひしお)などの調味料を添えていたそうで、おかずは刺身や野菜や鳥、魚介類の鍋、大根のみそ漬けやナスの塩漬けなど、今に通じるものが多い。白飯は高々と大量に盛って出していたが、これは食べ残したものは部下の者が分けていたという。
中国からせっせと文化を輸入していた日本であったが、すでに国風文化という今の日本を形作る日本人の形質が生まれていたのである。