Now And Then

　先日ニュースを見ていたら、近々ビートルズの新曲が発表されると言っていたので楽しみにしていた。元々の音源はジョン・レノンがカセットテープにピアノの弾き語りで吹き込んでいたもので、調べてみるとすでにその音源は聴くことができた。

　が、今回どうして新曲なのかというと、その音源に合わせ、すでに他のメンバーが演奏した部分が存在していたので、AIを使いひとつに作り上げたのである。映画の世界では、ハリウッドで俳優たちがAIの登場で仕事が奪われるとデモを行っていたが、音楽の世界でもオリジナルの音を利用すれば、新たな音楽を作ることが可能になったのだ。

　ただ、今回の新曲は僕も楽しみにしていた。ビートルズが解散したのは1970年（うろ覚え）で、ジョン・レノンが凶弾に倒れたのが1980年。待望されていた再結成はそれで永遠に実現しないと思われていたからだ。数えてみれば、解散から今年で53年。ジョン・レノンが死んでからも43年が経過した。ジョン・レノンの死は世界中で報道されたので、当時の記憶はいまだ新しい。

　ビートルズが現役で活躍していることを僕は知らない。音楽を聴き始めていたときにはすでに解散していた。中学生の時、うちに木製のステレオが来ることになり僕はお年玉で初めてレコードを買うことにした。それまではプラスチックのおもちゃみたいなレコードプレーヤーで、親に買ってもらったアニメソングを聞くのが関の山だったが、中学生にもなると色気付き、音楽の世界にハマり始めていたのだった。

　同級生に何のレコードがいいか相談した結果、まずはビートルズから聴き始めるのがいいだろうという結論になり、アルバム「Hey Jude」を買った。これが僕が最初に自分のお金で買ったレコードで、盤が擦り切れるほど聴きまくった。

　今回、オフィシャルのミュージックビデオも公開されたので、併せてアップしておく。なんとも感慨深いのである。