おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

一極集中

2016-01-31 12:46:04 | 福島

 スティングの自伝を読み終わった。ミュージシャンの成功物語だから期待はしていなかったが、普段作詞しているので、文章が上手いので退屈することはなかった。そんな中で本人は何気なく書いただろう一文が気になった。それは、成功することでそれまでアパートでさえ借りられなかった状態から、信じられないくらいの巨額なお金が入ってきたということだった。

 そんなのはミュージシャンじゃなくても、メジャーなスポーツの一流選手でも、時流に乗っかった会社の役員でも同じことだろう。それだけ努力したのだから当然だという人もいるだろうが、それにしても個人の資産としてはあまりに巨額過ぎないだろうか。

 たくさんCDが売れて巨額の印税が入る仕組みは、ミュージシャンのせいではない。そういう社会の仕組みだからだ。が、たくさんCDが売れるには、工場でたくさんCDを作る人が必要だし、店頭でたくさんCDを売る人も必要だ。ところが、そういう人たちは大概パートタイマーだったりアルバイトだったりするわけだから、どうしてそういうところまで潤わないんだろうという気がする。サッカーだって、たった一人で成立しているわけではない。グラウンドキーパーやらスタッフやらその他もろもろの人が関わっているのだから、そこまでひとりの選手に報酬を集中させなくてもと思うが、それだと夢がないということになるのだろうか。

 図書館から借りてきた「野蛮な時代」という本を読んでいたら、今の世の中、グローバルだというが、それは経済や交流を超えて、暴力までグローバル化したという話だった。もしかしたら一極集中を生んでしまうのは、世の中のグローバル化と切っても切れない関係にあるのかもしれない。

 そんなことをツラツラ想いながら、グローバルなんてひとつも関係ない犬たちと雪の朝の散歩をしてきた。

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汗だくで

2016-01-30 14:34:39 | 福島

 昨日一日みぞれだったのが、夜の間に雪に変わり、朝起きると10センチほどの積雪だった。一週間前に二日がかりで7時間かけてクタクタになってやったばかりで、ようやく道路から消えたと思っていたのに、今日はまた雪かきだ。おお、これではシジフォスの神話ではないか。

 などと北国の人間は言ってはいられない。というわけで、朝飯を食った後は早速雪かき開始。この前の雪よりは乾いているのか、雪かきスコップで押せば押せる。この前はほぼ氷の塊と化していたので、すくっては投げるということを繰り返したので、時間はかかるし握力はなくなるしでちっともはかどらなかったのだ。

 今回は人間ブルドーザーとなって力任せに押して回る。が、乾いた雪だと思ったのは表面だけの話で、地面の気温が高いのか下の方は溶けかかっている。雪というより泥の海なのである。

 それでも3時間ほど頑張ったら、家の周囲と家の前の道路、そして借りている駐車場と雪かきを済ませることができた。雪かきが終わった場所は、どんどん溶けて地面が見えてくる。雪は積もるが、どうやら春の雪らしい。あちこちで梅の花も早々と咲き始めている。

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昔の絵、今の絵

2016-01-29 11:36:11 | 福島

 絵というのは本来、静止することのない世界を、それも平面に定着させるという、現実の世界とはほど遠い世界を作り出すことにある。従って、当初は見た目のリアルさを追求していた絵は、次第に現実味より真実味を追い求めるようになる。となると、見た目が似てるとか似てないとかは意味をなさなくなり、どんどんと様式化が進む。最後には世界を写すことよりも、作者が心情を吐露することばかりに興味が移り、抽象的だろうがSF的世界だろうが構わないということになった。

 僕の場合、技術もなければパソコンのおまけのペイントソフトを使って描くというところから始まっているので、様式化して描くしか方法がなかった。

 が、ペイントソフトが進歩するに従って、表現方法は今や手描き以上のことができるようになった。そういうことなら、何も様式化にこだわることはない。絵画の進歩を逆行しようと、とりあえずは細部に至るまでじっくり手を入れてみるということもやりたくなる。何事も様式化が進むと、マンネリ化してしまうのは避けられないのだ。

 で、これが4年前に描いた絵。白黒からカラーへと移行し、何となく自分のスタイルで描けるようになった頃の作品だ。

 で、これが新たに同じポーズを流用して最近描いたもの。但し、季節を秋から冬へと移行させるため、紅葉した木をカットし、毛糸の帽子を追加してみた。

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錯覚に生きる

2016-01-28 11:45:13 | 福島

 例えば、森から一歩も外に出たことがない原住民を大平原まで連れて行くと、遠くで草を食む象を見ても、「あれは象じゃない」と言う。「どうして象じゃないと思うんだ」と尋ねると、「なぜならあんなに小さい象を今まで見たことがない」と答える。僕らはその答えを聞いて面白いと思う。が、それは僕らが遠くにいるものは小さく見えるということを知っているからだ。現に僕らも小さな頃は遠近法なんて技術は持たなかった。遠くにいようと近くにいようと、大人は大きく子供は小さく描いた。

 目が見えないと生活できないことから、僕らは視力に頼って生活していると思っているが、実は見るというのは脳味噌が認識して初めて見るという行為に繋がる。僕らは知らないものは、目に入らないようにできている。その辺のオッサンに「毛糸を扱っている洋裁店はどこにありますか」と尋ねれば、ほとんどのオッサンは答えられない。パチンコ屋についてはいくつも答えられても。

 カメラという一瞬を切り取る道具を手に入れて、僕らは世界が静止している状態を知ることができるようになった。人間の目には、絶対に不可能な性質である。僕らの目は動きの中でしか物事を認識できない。また、近くにだけピントを合わせ、遠くがボケるなんて見方もできない。

 絵を見て「写真のようだ」というとき、人は自然とこのカメラの機能と人間の目の動きの違いについて感じていることになる。

 今回、ヤマガラの絵を描くのに、わざと写真の機能に従い、手前のヤマガラと給餌台、近くの葉っぱだけをきっちりと描き、少し遠くの葉っぱは少しぼかし、そのまた後ろの背景は適当にぼかして描いた。これだけのことで、普段見ている絵とは全然違うものになる。どっちみち僕らの脳味噌はだまされやすいのだから、積極的にだましてみるというやり方も面白いかもしれない。

 過去は変えられないのだから、未来を変えるよう頑張れという人がいるが、実は過去だって見方ひとつで簡単に変えられるのである。

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ああでもない、こうでもない

2016-01-27 12:49:26 | 福島

 他人から見ればどうでもいいことが、本人にとっては絶対に譲れないことだったりする。逆に本人にとってはどうでもいいと思っていることに、意外なほど他人が興味を持ったりする。人それぞれ勝手なものだと思えば、他人が自分のことをどう見ているかとか、他人との付き合いはどうあらねばならないのか、などということは些細なことのように思えてくる。

 「こだわりを持つことは大事なことだ」という人もいるが、僕なんかは所詮は自己満足なんだから、何事もこだわりを持たないように注意している。「こだわらないことにこだわっている」とも言えるし、「こだわることにこだわらない」とも言える。禅問答みたいなことになっている。

 新しいお絵かきソフトをいろいろいじって、どうやったら満足のいく絵が描けるか毎日四苦八苦、ああでもない、こうでもないとやっているが、「以前のように」などと考えたらたちまち袋小路に迷い込む。

 こだわりを捨て、とにかく描き続けていれば新しい道は開けるだろう。今日は雪の上のトトさん、ドリさんの絵をアップする。

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雪の散歩

2016-01-26 14:58:28 | 福島

 昨日の休みは雪のためランニングができないので、犬たちと長い散歩に出ることにした。

 午後三時、住宅地は除雪が進み、道路の脇にうず高く積まれた汚れた雪の塊も、田畑のある場所まで歩くと、途端に雪景色となる。

 黄色い鳥が目の前の枝に止まったので、ミヤマホオジロかとカメラを向けたら、アオジだった。昔は緑も黄緑も青だったのだ。今でも信号機は赤青黄色ということになっている。青ではなく緑色なのに。

 毎年雪が積もると上ってみるお宮の階段は、犬を2匹連れていて大変なので、今回はパスすることにする。

 この辺りでキツネにばったり遭遇したが、この日は何にもいなかった。野ウサギに遭遇したのもここ。

 畑には雪が積もっているので、トラクターは雪に埋もれたまま放置されていた。今年は雪が少なく、雪下野菜というのが作れなくて困っていると、農家の人がニュースで話していた。暖かければ暖かいで、困った困ったという人は必ず出てくる。スキー場も困った困った、旅館やホテルも困った困ったという。

 でも、経済的には暖かい冬の方が、きっと人間も物も活発に動くだろうと思う。吹雪じゃ、散歩する気にだってなれないよ。

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描き直す

2016-01-25 12:16:27 | 福島

 先日試しに描いてアップしたカラスの絵を見ているうちに、いろいろ気に入らなくなり、背景の空を描き直してみた。カラスの持っている不吉なイメージや、どことなく孤独な影のあるところをもう少し強調したくなったので、雲ひとつない青空よりも、風に流れていく雲の塊をいくつも描くことにした。雲行きの怪しい中、祠の上に止まっているカラスの姿は、どことなく人間じみた雰囲気がある。

 昔、映画論の本を読んでいたら、こんな実験を紹介していた。ドラマの中で、ある無表情の男の顔のアップを、楽しげな場面と悲しい場面のそれぞれに挿入した。挿入したのは全く同じフィルムなのだが、観客は楽しげな場面では優しく見つめる男を、悲しい場面では悲しさをじっと押し殺している男を感じ取っていた。同じ演技でも、どんな場面に使われるかで、男の演技の質が変わるのである。

 絵にしても、背景ひとつで全く違う絵になってしまう。青空を夕焼けの色に変換するだけで絵の持つ性格まで変わってしまうことがある。そんなことを考えていると、作品を仕上げるというのは実に難しいのだ。

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晴れ時々吹雪

2016-01-24 11:28:47 | 福島

 いつもより遅い時間に散歩に出た。日の出の頃に散歩に出ると、写真を撮るには暗すぎるのだ。日曜日くらいは少し遅めに散歩に出て、写真を撮りながらブラブラしたい。幸い天気予報は外れたらしく、大雪どころか青空が見えている。

 車に犬たちを乗せると、阿武隈川まで連れて行き、土手をブラブラすることにした。三春の里山を歩くのと違い、水辺に棲息する野鳥たちに逢う機会も多い。白鳥がたくさん集まる場所もあり、川面を白鳥が編隊を組んで飛んでいたりして、知らず知らずにテンションが上がることが多い。さて、今日は何が見られるかな。

 歩き始めると、チラついていた雪も上がり、朝日が差し始めた。このまま青空が広がってくれればと思つたのも束の間、あっという間に吹雪になり、あたりは真っ白で何も見えなくなってしまった。おまけに横殴りの風が吹き、顔面は凍りつきそうだ。

 ゆっくり散歩をするどころか、このままいたら凍死してしまうぞとばかり、慌てて車の置いてある場所まで引き返す。

 短いけど、朝の散歩は終了だ。真っ白になった犬たちの雪を払って車に乗せると、そそくさと家路につく。が、家に帰りつく前に雪は上がり、真っ青な空が広がった。さっきまで雪を降らせた雲はどこにも見えない。ほんの10分ほどの時間なのに、さっきの吹雪は一体なんだったんだろう。

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カラスの絵

2016-01-23 14:15:48 | 福島

 無料体験版のペイントソフトを使って絵を描いてみることにする。とにかく描いてみないことには始まらないのだ。前のソフトと同じシリーズなのに、機能が追加されただけでなく、なくなっている機能もずいぶんとある。きっと使い勝手が悪かったり、あまり使われない機能だったりしたんだろうが、僕にとっては便利だったものがなくなっていたりしてと、すごくがっかりする。

 とりあえず簡単そうなところから挑戦してみたが、途中で何度も「えっ、こんなことになるの」と、何度も袋小路に捕まり、同じ箇所で行ったり来たりした。たったこれだけの絵でも、かなりの時間がかかってしまっているのである。

 30日のお試し版なので、モチャモチャしていると使いこなせないうちに時間切れになってしまうだろう。他のソフトは購入するにしてもずっと高価なので、選択肢としてはこのソフトを使いこなすしかない。

 というわけで、四苦八苦して描き上げたカラスの絵がこちら。使い勝手の悪さもどこ吹く風、「カラスの勝手でしょ」と言っているに違いない。

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うまくいかない

2016-01-22 15:46:05 | 福島

 パソコンを新調したら、今まで使っていたお絵描きソフトが対応していませんとのことで、どうしようか悩んでいたら、二つ上のバージョンの無料体験版というのがあったので、早速ダウンロードした。とりあえず30日間無料で使えるということだから、今までのソフトと何が変わったのかを事前に知っておくにはいいかなと思ったのだ。

 ところが、いざ使い始めると同じようでいて微妙に違う。新たに機能が増えただけなら問題がないのだが、パステルや油絵、水彩など、ひとつひとつの色の乗り具合が違っている。以前よりも本物の画材に近づいているのかもしれないが、その分今までのようには描けなくなってしまった。

 道具が変われば、絵も変わってしまう。パソコンのソフトだって道具には変わりがないので、ソフトが変われば絵も変わらざるを得ない。どうせバージョンアップしたのなら、僕の絵だってバージョンアップするのが筋ってもんだろう。ハァ~、それにしてもパソコンが新しくなるというのは、本当に一朝一夕には行かないのだ。

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