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憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

愛国無罪は?      らくせき

2012年09月06日 19時18分07秒 | Weblog
中国では「愛国無罪」というキャッチフレーズが人気。
日本に使われる時には「やられたからやりかえす」という
ニュアンスが感じられる。
また日本の過去の歴史から考えると、誤った方向に
国をひっぱっていく可能性もありそう。
はやく愛国無罪から解放される日が来ると良いが・・・
このキャッチフレーズ、政府に対する抗議のココロも
隠されているので、どこへ行くのか?

難しい情動が東アジアにどんな影響を与えていくことになるのか?

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随筆 「文化は人を結ぶ」   文科系

2012年09月06日 14時51分29秒 | 文芸作品
                       
三煎目の湯飲みを両掌中に転がしながら、お婿さんが隣に座った僕に微笑みかける。
「いつでも、何煎目になっても、ここのお茶は美味いですねぇ」
 これだけお茶が好きな人も珍しい。我が家での食後には必ず三~四杯は飲んで行く。また、娘夫婦宅の会食にもジジババがよく呼ばれて、そんな時も茶煎れ係は僕。やはり二~三煎は頼まれる。娘宅の方が、茶の質が多少落ちるらしい。ともあれこうして、最近我が家のすぐ近くに三十年ローンで建て売り住宅を買った彼らは、週の半分は我が家と会食をやっているのではないか。それもいまや、茶が取り持つ縁と言っても言い過ぎではない。
 本当のお茶好きは美味しんぼであることがほとんどと思うが、それに輪をかけて僕に習ったワイン好きも僕らをひっつけてきた。先日など、同じボルドーの〇六年物ワインを五本も買ってきて、こう急き込む。
「飲んでみましたが、こんなのが一本九八〇円ですよ。おトオさんが気に入ること疑いなしです!」
 結婚後四年で、安くて美味しいワインを探す僕の趣味が乗り移り、定着してきたのである。この〇六年ボルドーがまた事実美味しかった。ブドウが濃く、幾種ものハーブのような土地の風味、樽で醸し出されたなめし革風の滑らかさと、全部揃っている。元は先ずこの倍以上の価格だったはずだ。そんな感想を告げると、彼はこんな想像話を返してきた。この古ワインを彼の職場近くの売れそうもない土地で売ろうとして果たさず、この円高下の輸入品に負け、かつこの不景気下で現金ほしさに、ついに叩き売り始めたのだろうと。確かにそうに違いない。〇八年以降に世界経済、特にユーロが右肩下がりを続けたのだから。五本のうち四本は僕が買い取って、我が家での二人の晩酌用にしようと心に決めていたものだ。すると、こんなことを言う。
「今度は、僕が牛肉の赤ワイン煮を作りましょうか?」
 これも僕が彼に伝授したものだが、彼が初めて作れるようになった料理らしい料理なのである。こんな彼が先日ふっとつぶやいたものだ。「結婚って、両家庭の味が新発見し合えることなんですねー」。これって、まさに誰しもの実感だろう。そう、彼は毎年、お父さんの故郷の千葉からとてつもなく長い自然薯を持ってきてくれるし、実家の横を流れる木曽川の大きな子持ち鮎も今では我が家の秋の名物になっている。小まめな彼が来てからは、我が家全員の誕生会会食が確実かつより盛大なものにもなった。

 なお、買い物など美味しんぼには僕よりも遙かに緻密な努力を注ぎ込む上に、倹約する所も僕とそっくりである。車はぼろぼろの軽自動車、服装もフォーマルな物はほとんど持っていないし、身の回りにはブランド品などとんと縁がないのである。その代わりに、彼らの家の冷蔵庫は、食べ物、飲み物でぎっしり。僕はいつも、こわごわ、ゆっくりとその扉を開けるのだ。ただし、そこのすべてを、何でも、いつでも、自由にして良いことになっているのである。 
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