九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

「ブチャ虐殺」は幻・・・  文科系

2023年08月31日 06時46分49秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
 外務省の本職としてロシアウオッチャーをずっと務めていた佐藤優が現代ビジネスにおいて、ウクライナ戦争でブチャ虐殺が果たした重要役割をこう解説している。

『(前略) 軍事侵攻から1ヵ月余りが経過した昨年3月29日、トルコのイスタンブールで両国の和平交渉が開かれます。ロシアとウクライナの代表団が対面で停戦協議のテーブルにつき、対立はいったん解決しかけました。
 ところが、ロシア軍がウクライナの首都キーウ周辺から軍隊を引き揚げると、キーウ近郊のブチャで民間人を含む大量虐殺を行っていた事件が報じられました。この「ブチャ事件」が停戦の可能性を御破算にしてしまいます。
 ウクライナ側は「こんな蛮行に手を染めるような連中とは交渉できない」と激怒して交渉のテーブルから離れ、以後一度も和平交渉ができなくなってしまいます。

変局する戦争の大義名分
 さらにアメリカをはじめとするNATO(北大西洋条約機構)諸国、西側諸国がウクライナに送る兵器の物量が一気に10倍以上に増えました。ブチャ事件をトリガーとして、西側諸国がこの戦争を ”価値観戦争” に変えたのです。
 「民主主義VS.独裁」の争いに変わった価値観戦争を、どうすれば終わらせることができるのでしょう。相手の政権を殲滅するか、あるいは屈服させるか。相手が自分の価値観を放棄しない限り、戦争は終わらなくなってしまいました。
 西側諸国が兵器をどんどん送りこむ中、昨年4月以降のウクライナとロシアは「地域紛争」という枠組みで戦闘を継続します。(後略)』


 戦争の初期において起こった停戦への動きに関わって、この「停戦の可能性を御破算」にしたというブチャ虐殺だが、その証拠はたったこれだけのはずだ。僕もこれを観たのだが、ロシア軍が引き揚げる前と直後との同じ道路上の写真比較。後者には死体が点々と散らばっていたというもの。これだけでロシアがやったということになっているが、こんな場面は爆撃、砲撃など戦争の巻き添え死体さえ準備できていれば真夜中の2~3時間で創れるものだろう。だから、もし国際裁判が開かれれば、これだけでは「ロシア告発」などはけっして成立しないはずだ。

 最近の「黒海穀物輸送の頓挫は、ロシアの仕業」という印象操作もそうだが、ウクライナ戦争では「悪人ロシア(工作)報道」が日本などでも特に多すぎるように思う。そして、こういう報道は、世界に憎しみあいを深化拡大していくもの。つまり、次の戦争工作をやりやすくするというような。ちなみに、ウクライナ戦争を佐藤優が述べたように「価値観戦争」などと拡大すれば、「独裁中国」も近く相手にできるようになるわけだ。

 ベトナム戦争のトンキン湾事件、イラク戦争の「大量破壊兵器」、シリア内乱介入の原因「化学兵器の使用」・・・アメリカは最近まで多くの「巨大な戦争原因」を捏造してきた。そして今、その米世界覇権がG7もろとも傾き始めている時、アメリカの戦争工作はさらに執拗になっていく情勢だと思う。「独裁体制国家への戦争工作」には、よくよく注意が必要になっている。


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マイナ敗戦「無責任国家の成れの果て」  文科系

2023年08月30日 14時05分20秒 | 国内政治・経済・社会問題
 朝日を止め毎日新聞を購読し始めて1か月、日本政府や世界政治論で、朝日新聞よりも読み応えのある記事が多いと、日々喜んでいる。本日29日、特集ワイドという大型連載欄に経済学者・金子勝のインタビューがあったが、その触り部分を紹介したい。いつものように本文抜粋で紹介に換える。記事の見出しは、これ。
「本質はヒューマンエラーでなく、国内産業の衰退 深刻マイナ敗戦 」

 はじめに金子氏は、マイナエラーについてこう問いかけている。
『例えば、インターネットで買い物してカード決済する場合、番号や名前の入力を間違えたらエラーが出ますよね。一方、間違えてもそのまま登録できてしまうマイナカードって、システム自体に問題があると思いませんか? なのに岸田政権はトラブルの責任をデータを入力した自治体職員やカード利用者に押しつけています』

 そして、この酷いエラーの背景を、社会上層部に無責任体制がずっと続いてきたからと語っていく。長い引用になるが。

『現政権の「アキレス腱」とも言えそうなマイナ問題だが、岸田氏は4日の記者会見で「(政府の取り組みについて)瑕疵があったとは考えていない」と述べた。
 金子さんは、首相の発言に代表されるように自らの失敗を認めない姿勢が、戦後日本に一貫してはびこる体質であり、社会や産業の低迷を招いた最大の原因だと指摘する。
 「マイナ問題で誰か辞めた人はいましたか? 首相や河野太郎デジタル相、富士通の社長もトップのままです。混乱を招いたと謝罪はしますが、誰も責任を取りたくないから失敗を認めないのです」。そのような無責任体質は、いわゆる「失われた30年」の要因でもあると、金子さんは見ている。失われた30年は、バブル崩壊直後の90年代から現在までの、経済成長の停滞や日本企業の世界的な競争力低下のことを指す。
 「日本企業は、先進国に追いつけ追い越せと成長している時代はよかった。だが、経済成長が鈍化したとき、業績悪化の責任を取りたくない企業のトップは、リストラや非正規雇用の拡大、マイナカードのような公共事業を請け負ってなんとか利益を確保し、失敗を取り繕おうとした。そんな企業から新しい産業なんて生まれません」
 日本の「コロナ敗戦」や「マイナ敗戦」といった技術力低下は、人材の枯渇もさることながら、この国の体質が招いたと、金子さんは考えるのだ。「戦後の日本は戦争責任をあいまいにしたまま復興をスタートし、今日まで来ました。そんな社会の在り方に、落ちぶれた今の日本の根本的な原因があるのではないでしょうか」』

 ここで言う「この国の体質」とは、こういうものを指している。15年戦争で戦犯になった戦前政治家らの一部を戦後復活させたから、一例として、そんな一人を祖父として尊敬するその孫が三世政治家から首相になっている。戦犯を何処までも追いかけ続けてきたドイツとは大違いの日本・・・。トップが失敗しても責任を取らぬ組織では、すぐその下はその顔色を見ること第一、本当の創意工夫、努力などするわけがない。安倍首相の下の佐川某らを見れば分かることだ。
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ウクライナ、二つの人道回路頓挫  文科系

2023年08月29日 08時57分24秒 | #ウクライナ戦争#マウリポリ陥落#アゾフ大隊
 黒海からの農産物輸出合意履行がまた中断している。ロシアが停止したからとだけ報知され、プーチンは「だまされたから、停止した」と述べたと報知されたが、銀行間支払いが制裁で止まったままで売上金が入らないからだろうなどと考えていた。そうとしたら、停止の原因はこの問題でも制裁を持ち出したままにしているアメリカということになる。アメリカが国連仲介合意を無視した?

 この構図は依然のこれと全く同じ、瓜二つ。アゾフスターリ製鉄所のアゾフ大隊壊滅時に「人道の回路」を提案したロシアを、トルコと国連がウクライナに仲介した時、この回路が何度か頓挫した。トルコの仲介によって国連主導で行われたことまでが、農産物輸出合意・履行の頓挫と同じなのだ。だから僕は、「人道回路」も「穀物」も誰が妨害したのだろうと考えてきた。このいずれも、戦争中の心温まる話と思えたから、色々観察しつつ、見守りたかったからだ。

 日本でも有名な「敵に塩を送る」故事にあるように、戦争中であっても人道は別という回路も常に存在するようにしてきたのが人類だったが、国連が仲介したこういう回路を壊すことは、本当に許せない。何度も起これば、事故とか行き違いとかが原因とも思えないし。国連を無視するのはアメリカ最近のやり方だから、僕はアメリカを疑っている。ロシアへの憎しみを造成して、一刻も早く速くロシアを潰したい一心なのだと観測してきた。ロシアには、普通の国民もいるのだが、彼らがどんどん死んでいくのも「悪い大統領を選んだせいで、自業自得」とするのだろう。

 ちなみに、アゾフスターリ製鉄所で捕虜になったアゾフ大隊幹部たちは、「戦争が終わるまでウクライナには戻さない」という約束の元にトルコに移送されていて、最近ウクライナに返されたと写真付きで報知された。ロシアが「ネオナチ」と呼んできた元私兵連隊(どこから金が出ていたのか?)の司令官たちである。ちなみに、この「ネオナチ」について、日本外務省もこの戦争前まではそう呼んでいたはずだ。ヘイトクライムにも励む行動的人種差別主義者と言う感じ、意味なのだろう。

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ネイマール移籍をめぐる「サッカー文化」論  文科系

2023年08月28日 03時10分14秒 | スポーツ
 ネイマールが凄まじい移籍金、年俸でサウジのアルヒラルに移籍した。ブラジルでは大騒ぎになっていて、こんな評で持ち切りだ。
「世界のフットボールの歴史で、才能を最も無駄にした選手だ」
「バルセロナ、さもなくば他の欧州ビッグクラブへ移籍したかったが軒並み断られ、ただただ金のために都落ちした」
『「自身のSNSでサウジアラビアに関する(肯定的な)ニュースを発信する度に、50万ユーロ(約7900万円)を受け取る」という報道もある』(フランスのスポーツサイト「フットメルカート」)。

 ネイマールについては、バルセロナ時代からこのブログで何度もこう述べてきた。
「彼を、現在世界最高リーグであるイングランド・プレミアリーグが取る事は金輪際ないだろう」
 理由は簡単で、彼のプレーがイングランドでは徹底的に嫌われるからである。嫌われるであろう象徴プレーがこれ。子どもらが「ネイマール!」と叫んですぐに倒れる「プレー」。彼のこれを真似するのが、世界的に流行った事が挙げられる。また現在でも実際に同じフランスリーグでネイマールと戦って来た日本の名選手・伊東純也も「彼はすぐに倒れる」と語っていた。こういう選手をイングランドが取ることはけっしてない。現にJリーグゲームでは普通に見られるような「競り合いで倒れるプレー」に、イングランドではブーイングが起こる。
 そんなイングランド事情が分かる人に分かってくれば、他国も彼を取ることはなくなっていく。彼自身はバルセロナに行きたいと述べていたようだが、以前いたスペイン二強も結局彼を取らなかった。要するに彼はスポーツ選手としては嫌われたのである。イングランドとスペイン二強以外に彼の年俸を払えるチームはヨーロッパには存在しない。

 この問題は、案外根が深くって、国によるサッカー観、スポーツ観の違いが原因だと述べて来た。観る、見せるスポーツ、つまり興行(主)サッカーか、「古のスポーツ精神を強く残している」かという違いだ。この後者がイングランドには根強く残っている。この違いが日本人に分かりにくければ、日本プロ野球のこんな例を挙げよう。

「嫌われた監督」(鈴木忠平)というスポーツ本が最近ベストセラーになって、ここでも書評をやった。『書評「嫌われた監督」(文藝春秋社) 文科系 2022年06月02日』の通りだが、勝つ、勝ち続けている名監督が首になったことを扱っている。ちなみに、あの事件は興行的理由から起こったものと、落合監督解任当時の僕はすぐに理解したものだ。「中日が勝ちすぎて、セリーグ全体の観客数が減っている」、フロントがそう考えたのだろう、と。一方、この本には、スポーツ観点からは首になるはずのない監督だったという内容、「観点」が、あふれていたからこそ、僕にはとても面白かったのである。フロントの非スポーツ的判断・運営に気づいた選手は、どんな向き合い方をしていく事になるのだろうと考え込みながら。
 案外見えないのだが実は、日本のプロ野球は今でも興行(主)的観点が強く、この観点からスポーツ的判断を切り捨てることも起こっていると、僕は観ている。

「ネイマール」とは、上手すぎたがゆえに激しい守備にも見舞われて、「商品としての自分」を傷つけるプレーを極端に避けようとした「プレー」によって自分をダメにした、そんな悲劇だったのだと思う。ラフプレーに対するスポーツ本筋論は、対抗して身体を守る技術も身につけていくということだろう。この本筋論が弱くなった国からシミュレーションが多くかつ大げさになっていく。ゴール前でペナルティーをもらおうとするシミュレーションなどは、特に多くなって行くのだ。そんなサッカーをイングランド人は特に軽蔑する。

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随筆再掲 中田英寿のメモリー  文科系

2023年08月27日 15時34分28秒 | スポーツ
中田英寿のメモリー  文科系 

 これは、06年ワールドカップ直後に僕の同人誌に書いたものだが、再掲させていただく。日本サッカーは、彼にどれだけ感謝してもしたりないはずだと、そういう思いで書いた物だ。サッカーが盛り上がって欲しい時になると、いつも思い出すべき事と、自分に言い聞かせている内容である。

【 最後に、〇六WCドイツ大会終了を待って、二九歳でサッカー界からの引退表明をした中田英寿のメモリーを記しておく。彼が日本サッカーにどれだけの革命をなしたかという諸事実の記録である。
 この20歳のジャパン登場がどれだけ衝撃的だったか
 九七年、フランスワールドカップ・アジア予選途中で絶望的な苦戦続きから加茂・代表監督解任という結末、窮地が訪れていた。前回の「ドーハの悲劇」を経て、「今回こそは、WC日本初出場!」という国民の期待が崩れかけていた瞬間である。この瞬間に、突如出現した新米の二十歳。チーム危機の中、実力でレギュラーをもぎ取り、あまたの先輩たちが即座に「チームの司令塔」と自然に認めて、その後数ゲームで日本初出場という結果を出して見せた「日本の救世主」。日本中を大フィーバーさせたのも当然のことだろう。この二十歳の出現がなければ、フランスでワールドカップ日本初出場という歴史自身がなかったはずなのだから。クライマックスとして上げられるのが「ジョホールバルの奇跡」、対イラン第三代表決定戦。得点したのは中山、城、岡野。この三得点それぞれへの最終パス(アシスト)は全て中田が出したものだった。

 さて、この彼、その後も日韓、ドイツと三回のワールドカップを引っ張り続け、さらに希有のアスリートであることを証明し続けて見せた。これが、中田の二十歳から二九歳までの出来事なのである。そもそも「三大会連続出場」は他に川口、小野だけだし、「三大会レギュラー出場」ともなればもちろん、中田以外にはいない。こうして、日本サッカー界の常識を覆した革命児と表現しても、サッカー界の誰一人反対はできないという選手なのである。

 これは今回に付ける注だが、その後三大会連続名選手がもう1人生まれた。長谷部誠である。彼はしかも、三大会連続キャプテンだ。長谷部については、このブログで、岡崎慎司に次いで多くのエントリーを書いているのでお読み願えれば嬉しい。その長谷部が、常にこう語っている。「ヒデさん、日本サッカー界に必ず戻ってきて下さい!」。と、ヒデはそんな長谷部の憧れの選手でもあったのである。

 サッカー選手として、どんな特長をもっていたか
 二十歳の彼のパスは、「『追いつけ!』という不親切この上ないもの」と日本の評論家たちから総スカンを食った。が数年後にはもう、彼のパススピードでしか世界には通用しないとは、周知の事実となった。
フィールドを鳥瞰していることを示すあの広い視野はどうやって身につけたものなのか?」。こちらは、反対者のいない関係者全員が初めから一致した驚きの声だった。どんなプレー中でも背筋を伸ばし首を前後左右へと回してきょろきょろする彼のスタイルは、その後日本の子ども達の間に広がっていったものだ。正確なロングパスは正確な視野からしか生まれないのだから。
「人のいない所へ走り込まないフォワードにはパスをあげないよ」。これも今や、「フォワードは技術以上に、位置取りが全て」という、日本でも常識となった知恵だ。これについては日本FW陣の大御所、中山雅史のこんな証言を読んだことがある。
「中田が俺に言うのね。『そんなに敵ディフェンダーをくっつけてちゃ、パスがあげられない。どこでも良いから敵を振り切るように走ってって。そこへパスを出すから。そしたらフリーでシュート打てるでしょう』。俺、そんな上手くいくかよと、思ったね。でもまー、走ってみた。きちんとパスが来るじゃない。フォワードとして『目から鱗』だったよ!」
 この出来事が中田二十歳の時のことだ。十年上の大先輩によくも言ったり!従ってみた中山もえらい。中山のこの「えらさ」こそ、三九歳の今日まで現役を続けられている最大の理由と、僕には思えるほどだ。封建的な日本スポーツ界では、希有なエピソードなのではないか。
(なお、これも今回付ける注だが、中山が2回得点王になったのは、この年98年と、2000年のことだ。31歳、33歳のゴンのこの得点力急増に従って、いわゆる「J至上最強チーム・ジュビロ磐田」が生まれる。このことについて、間接的にせよヒデの影響があったのは間違いない。僕はずっと、そう観てきた。)
 中田はまた、今では当たり前のことだが当時としては珍しく自分個人用のサッカー専用体力トレーニングにプロ入り以来毎日、汗を流し続けている。「走れなければサッカーにはならない」、「外国人には体力負けするなんて、プロとしては言い訳にもならないよ」。自らのプレー実績で示してきたこれらのことの背景こそ、このトレーニングなのである。
 こんな特徴・「世界」をどのように知り、身につけたのか
 さて、これら全ては今でこそ日本でも常識になっているものだ。しかし、中田はこれら全ての「世界水準」を二十歳にして、どうやって身につけたのか。「世界から習った」、「例えば十六歳で出会ったナイジェリアから」などと彼は述べている。ほとんど世界の相手を観察してえた「知恵」なのである。もの凄い観察力、分析力、練習プログラム考案力、自己規制!それら全てにおいて、なんと早熟だったことか!この上ない頭脳の持ち主が、観察のチャンスに恵まれたと語りうることだけは確かであろう。

 スポーツマスコミを軽蔑していたから、ナカタ・ネットを作った
 彼はまた、世の全てが媚びを売るがごときマスコミへの反逆者でもある。「嘘ばかり書く」、「下らない質問ばっかり投げてくる」と主張し続け、「こんなものは通さず、自分の大事なことはファンに直接語りたい」と、スポーツマン・ホームページの開拓者にもなったのだった。弱冠二一歳、九八年のことである。それも、日本語、英語、イタリア語だけでなく、中国語、韓国語版まで備えたサイトに育ち上がって行った。国際人というだけではなく、アジアの星にもなっていたということなのだろう。
 他方、日本のサッカーマスコミは未だに程度が低い。テレビのサッカー中継でも、ボールばかりを追いかけているように見える。サッカーの神髄はこれでは絶対に見えてこないはずだ。この『ボール追いかけ』カメラワークは野球中継の習慣から来ているものだろう。野球はどうしてもボールを追いかける。その習慣で、サッカーでもボールを追いかける『局面アングル』が多くなっているのではないか。それにもう一つ、新聞などの野球報道でも、勝ち負け、得点者に拘りすぎているように思われる。サッカーの得点は、ほとんど組織の結果と言って良いのだから、フォワードよりも組織を写して欲しいと思うのだ。得点を援助したラストパス、いわゆる「アシスト」報道がないのも、日本の特徴だろう。

 ありがとう、中田英寿。僕をこれほどのサッカー好きにしてくれて。僕の生活にサッカーを与えてくれて。】






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随筆再掲  「気品ある」サッカー選手   文科系

2023年08月25日 13時46分23秒 | Weblog
 本日サッカー記事を書いたついでに、拙稿の古い物を再掲します。岡崎慎司は、日本サッカーマスコミでほとんど騒がれたことがない。これが日本サッカーマスコミの能のなさというか、一種の歪み。今サッカー批評で名高い中村憲剛やJリーグ創設の頃のFW武田修宏が、釜本邦茂らを差し置いて歴代日本最高FWにあげている選手。それも当然なのであって、チームがプレミア優勝を勝ちとったその時のレギュラー選手など、今後しばらく日本から出てこないはずなのだ。さっき書いたエントリーの三笘薫は、今その可能性がある唯一の選手だからこそ、騒がれるのである。


 随筆  「気品ある」サッカー選手  文科系  2021年06月18日

 イングランドのフットボール界で、十八年ぶりのある珍事が起こっている。二部降格が常で一部にはたまにしかいないレスター・シティーが十八年ぶりにプレミアリーグ開幕二連勝を収めて、強豪相手の第三戦目も引き分けに持ち込んで、暫定ではあるが首位に立っている。なんせ選手給料総額で二十チーム中十九位という貧乏チームのこと、地元レスター市では大変な大騒ぎだ。日本でいえば野球とサッカーとを合わせた規模をも遙かに超えるイングランドサッカー界のこととて、大騒ぎの程度も違うのである。

 さて、この大躍進の立役者・攻撃陣三人のうちの一人が今期新加入の日本人だとは日本の人々は案外知らないようだ。今期ドイツからここに移ってきた我が日本代表FW、岡崎慎司。いつかはイングランドでやりたいという幼い頃からの夢をとうとう今年叶えたのである。リーグ開始後の三戦を先発した彼のプレーは何と生き生きと見えたことだろう。

 点取り屋として前にいるだけではなく、守備時にはかなりの距離を後ろに下がって行くのは彼のいつものプレーだ。下がっていくゆっくり走行が相手ボール保持者の視野の外に出た辺りから得意の猛ダッシュが始まって、あっという間に相手とボールの間に身体か脚をねじ込んでいる。その時の一メートル七四センチが、すぱっと思い切りよくって、一歩も引かない強靱さを示すのである。一九〇センチの大男相手にも迷いなど一切ない。相手ボールが浮いたある場面では、こんなプレーさえ観られた。相手の長い脚が、高く浮いたボールを迎えに上がらんとする。その脚とボールとの間に岡崎が得意のダイビング・ヘッドで飛び込んだ。短い足で競り合ってもボールを奪えないという窮余の判断なのだが、次に何が起こるかは誰にも想像が付く。スタート地点が高い頭でジャンプしていけば相手の脚は最後の一瞬緩むことにもなり、紙一重の差で頭が競り勝つ。そんなことまでを岡崎は計算済みなのだ。頭が奪ったボールが左前方の味方へと飛んだときには、当然頭と脚の衝突である。相手反則でプレーが止まり、蹲る岡崎、すぐに飛んでくるドクター。頭に流血があるらしく、吹き付ける血止めで髪の毛が真っ白だ。ちょっと頭を抑えた岡崎、ドクターの制止素振りを振り切って、すたすたと歩き出す。こんな彼のプレーがイングランド人には堪らないのである。

 後先を考えないような全力疾走とぶつかり合い。天空に頭を突き出し合う跳躍合戦。こういった果断、勇気にどっとわくのが、真冬にも詰めかけるイングランド観衆だ。かくして、岡崎のプレーにはこんな寸評が付される。第三戦に『ロンドン・イブニング・スタンダード』(相手の本拠地ロンドンの新聞である)に実際に書かれた表現である。
『気品ある疲れ知らずのランナー。素晴らしい獲得であると証明できた』
 別の新聞にはこんな問答もあった。
「凄い勇気ですが、怖くないんですか?」
「いいえいいえ。これがやりたくてプレミアリーグに来たんですから」

 さて、こんな岡崎を見ていると今年に入ってからは特に、日本国内ゲームが何とぬるく見えることか。サッカーという競技を足技サーカスと勘違いしているようだ。そんな日本人の締めとして、往年の代表FW武田修宏の相応の岡崎評を上げておく。
『日本代表で最多得点記録を持つ釜本邦茂さんには申し訳ないけど、日本人(歴代)最高のストライカーだと思っている。……現代サッカーで必要な技術はすべて兼ね備えている選手じゃないかな。』
(以上、15年8月24日当ブログに掲載。以下は、21年6月18日掲載部分のつづき)

 上で「足技サーカス」と書きましたが、ここ数年日本のサッカーも随分変わりました。これではアジア・チャンピオンズ・リーグでさえ勝てなくなって10年近く。その反省から、今は日本のゲームもこうなっています。「サッカーはまず、格闘技である!」。「1対1で負けていては、まず、どうしようもない!」。これは、日本のキャプテン長谷部誠の言葉です。ちなみに、岡崎の特技は、1ゲームの「規定ダッシュ回数」。100mを15秒以上のスピードで1秒以上走るその回数ですが、日本の並みの選手は先ず30回も無い。岡崎はこれを時に60回以上やります。ドイツ・ドルトムント(今リバプールの監督をやっている、ユルゲン・クロップ監督)が起こしたゲーゲンプレス隆盛以来、格別に攻守に走り回ることを要求される現代サッカーになりました。ダッシュ回数が少ないと、攻守にわたる格闘にさえ参加させてもらえないのです。ダッシュ回数が少ないと、攻撃選手なら守備に走れず、守備選手なら攻撃に参加できないということ。この能力はせいぜい高校生までの鍛錬で決まってしまうものですが、ガンバの天才宇佐美は僕が思うにはこれが弱かった。逆に、今この能力によって脚光を浴び始めたのが、知る人ぞ知る、横浜の前田大然。ゴールに駆けつける回数が断然多い分で点が増えるのは、岡崎と一緒と観ています。』




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今年、面白い日本サッカー 文科系

2023年08月25日 08時50分44秒 | スポーツ
 今年、日本サッカーが僕には特に面白い。遠藤航がイングランドはリバプールに電撃加入、早速勝ちゲームの締め括り役で入って、現地でいろいろ大評判になっている。代表の元10番中島翔哉が日本に戻ってきて、浦和に入った。
 なんか、NHKも含めてマスコミが野球ばかりを特に念入りに押し出していること明らかな昨今、他のスポーツ好きは野球を無視してやろうという呼びかけの意味も込めて、これを書く。野球自身の無視ではなく、野球マスコミの無視ということだが。

 遠藤が入ったリバプールは、去年こそプレミアの5位だったが、つい最近チャンピオンズリーグで優勝した強豪だ。チームの過渡期として中盤の何人かが辞めたりしたから、遠藤に白羽の矢が立った。ドイツナンバーワンという強力なデュエル能力を買われての30歳移籍である。と言っても、ここの以前の中盤守備の柱であった名選手も29歳で入っていたのだから、この位置としてはまだまだやれる年齢と名監督クロップは見ているのだろう。さらに、日本人の守備的中盤選手は寿命が長いと思う。この寿命の長さは、同じドイツの長谷部を見ても分かるとおりで、日本人の人種的体質や、特有の体力維持などの勤勉さが絡んでいるかもしれない。香川真司や南野拓実がプレミアで決して成功とは言えなかったから、遠藤がレギュラーをはれば、レスター優勝時のレギュラー・岡崎慎司以来の実績ということになる。
 なお、遠藤の最初のゲームでは、こんな評価があったし、その期待は大きい。
「前へのボール奪取寄せが異常に速い」
 この寄せの速さは僕も観たが、走り出しの大きい2~3歩が猛烈に速い上に、判断も異常に速いのだろう。

 中島翔哉は20歳ほどから、日本期待の名選手だった。ゴール前の左45度ほどからの長距離シュートという特技とパス能力などが特に印象に残っている攻撃に特化したMFだ。つまり、日本が最も早くから世界名名選手を出し続けて来たその位置のトップであって、往年の香川真司並みの力があると僕は見ていた。中島の歳は確か29歳だが、アジアチャンピオンズリーグで優勝したばかりで「さーこれからも」という名監督を得た浦和レッズの希望の星である。


 日本代表では、相変わらず伊東純也と三笘薫。この二人は世界でもそう多くないような絶対的スピードの点取り武器である。「これからの日本サッカーはスピードだ!」という、その絶対的スピードの持ち主。それも、久保建英のようなスキルのスピードとは違って、「ぶち抜くスピード」なのである。伊東のこれが、同じポジションの久保を外しても伊東がレギュラーとして選ばれる理由なのだと思う。三笘は間もなくプレミア強豪に引き抜かれるだろうが、伊東のほうもまだまだ活躍できる。伊東は、僕にはフランスのエンバペに似たプレースタイルと見えるのだが、あの速さを活かすシュート力やクロスとドリブル能力をどんどん進化させているのには驚くばかりだった。

 今年も、日本サッカーは面白い!


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恥ずかしすぎる、国家公安委員長の答弁  文科系

2023年08月24日 00時03分13秒 | 国内政治・経済・社会問題
 今年の9月1日で、関東大震災発生からちょうど100年になる。この震災における朝鮮人虐殺に関わって、今年5月23日参院内閣委員会において、こんな討論があった。

 杉尾秀哉参議院議員(立憲民主党)が、谷公一・国家公安委員長に関東大震災時の朝鮮人・中国人虐殺事件における警察など公権力の関与を調査するよう求めた。谷委員長は、こんな答弁を繰り返したのである。
「政府が調査したところでは事実関係を把握する記録は見つからなかった」
 杉尾氏は、この事件の記録について、こんな追求もした。
「日本政府の中央防災会議報告書がある」
「国立国会図書館にも日本の有識者たちが書いた文書がある」
 これに対して、谷委員長は「記録を見つけることはできない」という答弁を繰り返した末に、こんな事までを語り出した。
「過去の大災害の時に多くのことが起きた。最近も熊本地震の時、動物園からライオンが逃げたという事実ではない話が出て、人々を不安にさせた」
「過去の大災害における流言飛語への対応については、我々は歴史から謙虚に学び、安全・安心の確保につなげていく必要がある。二度と起きないようにするのが責務だ」

 この質疑はこの21日の毎日新聞記事をきっかけに色々調べて知ったのだが、谷委員長は朝鮮人虐殺を流言飛語の類いと語ったに等しい。それほどまでに朝鮮半島問題では日本の非を認めたくないという、南京大虐殺否定論と同じ保守派の近ごろいつものやり方である。

 日本の国会は、いつからこんなに人道から遊離して、品格に欠けるようになったのだろう。情けない。ちなみに、この谷氏は、谷洋一国会議員のお子さん、つまり今大流行の二世議員の一人である。


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随筆紹介  川辺の宿   文科系

2023年08月23日 09時36分11秒 | 文芸作品
随筆  川辺の宿   S.Yさんの作品です

 夫の母は我儘な女性だった。全てにおいて自己中心的で、私はずいぶんと振り回された。
 夫は常々、母親を我儘にしたのは父親だと言っていた。父親が母親の言うままに甘やかし、母親を増長させたのだと言い切っていた。
 それで思い出した。私の生家の祖父母も同じように祖父が祖母にとても優しかった。ゆえに祖母は我儘であった。生家は農家であったが、祖父は身体があまり丈夫ではなく農業を継がずに不動産業を営んでいた。土地の売買で、登記所や役所に出向いたり、家ではいつも図面をひいていた。来客も多かった。
 時代もあったのか、不動産業は順調で三人の叔母たちの嫁ぎ先にも土地を世話したりと、おかげで叔母たちも皆、スーパーマーケットや会社経営と裕福な暮らしぶりだった。
 祖父はどこへ行くにも専属のタクシーを使い、なぜか孫の私をよく連れ歩いた。七十年近くも昔のことだ。孫を仕事関係の場所に連れて行くのを世間は大目に見ていたのだろう。 
 私はいろいろな場所で祖父の仕事が終わるのを待っていた。帰りはいつも町の食堂で好きなものを食べさせてくれた。行きつけの和菓子屋で饅頭やお菓子も買ってくれた。なかでも一番記憶しているのは、木曽川の川岸にある料理旅館で待っていたことだ。老舗の風情のあるたたずまいの旅館で、何度も連れていかれるうちに仲居さんたちとも仲良くなり、よく遊んでもらった。私が小学校へあがるころまで続いた。
 祖父は祖母だけでなく、嫁である母にも優しかった。大所帯の農家の嫁は常に忙しくて体もきつい。そんな母を気遣って、炊飯器に洗濯機、冷蔵庫などをいち早く買い与えていた。まだまだ家電製品が出回っていない時代、テレビやステレオまでどこからか仕入れていた。

 先日、生家へ行った折、あの川辺の料理旅館の近くを車で通った。旅館は建て替えられて、そう大きくはないが近代的な観光ホテルになっていた。屋号は同じだ。
 懐かしさに浸っていたとき、突然に、まるで降って湧いたかのように衝撃が走った。
 祖父はあの旅館に仕事で行っていたのではなかったのでは?…… そういえば仲居さんたちと遊びながら、子ども心にもなにかいつもの祖父ではない気がしていた。
 祖父は女の人と会っていたのだ。確信はないが、今にして思うと、そうだったのかと思い当たる気もする。祖父は祖母の我儘な癇癪持ちを持て余していたようだった。だから、別の女性がいたのかもしれない。この時代、叔父たちにもお妾さんらしき人がいたりして、そう珍しいことではなかった。でも、あの優しくてかっこいい紳士的な祖父までもが……。
 いまごろそんなことに気づくとは。いや、でも、やはり真実はわからない。
 祖父は私が中三の夏休み、家族や親族に囲まれて自宅で静かに亡くなった。

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随筆  育ジイの楽しみ   文科系

2023年08月22日 06時33分06秒 | 文芸作品
「ジイ、いらっしゃーい、さあどうぞ、どうぞ!」とみんなからの声。で、意識して遅れてきた彼は、ビールを駆けつけ二杯。卓上でいかにも美味そうなローストビーフが目に付き、即箸を運ぶ。半レア色切り口を、こんもりとかかった茶色のタマネギソースが柔らかな味ですっきりと食べさせて、美味かったこと! このテーブルのお相手は娘のマサを入れて四人の四〇代女性で、会場はマサの自宅、この皆にとって毎夏この家恒例のパーティーなのだ。ここには現在、他に六歳から十三歳までの子どもが十一人。今は三階の遊戯室、子ども部屋と、一部がこのリビング・ダイニングとに別れているが、先ほどまでは彼らの夕食でさぞ賑やかだったことだろう。というわけで彼は、その時間を避けて、後のパーティー目指して少々遅れてやって来たというわけだ。毎年恒例で十年近く続いているこの会の始まりのころを彼の8年前の随筆で紹介すれば、こんな光景からということになる。

「三~四歳ほどが主体と思われる子どもが十人ほどと、父親四人。その内の一人はベンチに座って、赤ん坊にお茶を飲ませている。街中のちょっとした公園、五月のある日曜日昼のこの光景を74歳の僕は今、全体が見渡せるベンチから眺めている。さっきから何度も微笑みが浮かび、心が温かくなっていた。僕の孫娘、ハーちゃんの保育園同級生とそのお父さんたちなのである。・・・お母さんたちはといえば、今日はイタリアンランチの昼食会で、ミシュランの星が付いたあるトラットーリアに出かけている。今頃はきっと、お喋りも大詰めでさぞ盛り上がっていることだろう。お父さんの何人かと僕が子守を引き受けたから成立した企画であって、こと更にイクメンなどと連呼される今の日本だが、こんな光景は昔からあるところにはあったと僕自身が経験してきて………」

 と、この頃から続いた母と子のパーティーがこれだ。保育園時代の親子有志の同窓会と言えて、当時から園行事などにもずっと参加してきた彼はいつしか、子ども全員のお爺さんみたいな積もりになっていた。今年中学生になったばかりの同級生五人の子どもらとも、保育園行事「山の家キャンプ」など含めていろいろ遊び、世話もしてきたのだ。今一番大柄で一六〇センチは越えようかというナナちゃんが脇に見えると、こんな事を思い出す。山の家から大人は彼一人で山中へと探検散歩に出かけた時、「ジイっ、ナナちゃんがおしっこだって」、というわけであわてて森の大木を探し出して、その木陰に鼻紙を渡す。もうちょっと大きくなった時には、大木から長くぶら下がった蔦の先に輪っかを作って、伸ばした片脚を突っ込んで蔦にしがみつきながらのロング・ブランコ。あれは皆がどれだけ楽しんだことか、何回も何回も挑戦していた……。
 さて、会もたけなわに入ったころ、遅れてユッピの母さんがやっと駆けつけた。また新しいごちそうが持ち込まれて、すぐに乾杯に入る。マサの声で、「今日のジイから差し入れは、シャンパンのモエ・エ・シャーンドン・ブリュットでーすっ!」。
 拍手と歓声があがる。彼が事前に届けておいた品なのだが、この会がいつまでも、どれだけでも続くようにとの気持ちを毎年現してきた今年の品なのだ。

 幼児の頃からずーっと付き合って来た親子って、お互いとても貴重な存在だと捉えてきた。一緒に楽しみ合い、いろいろ学びあって、子等の人生のいろんな転変にもきっと助け合えるにちがいない。そんな老爺心も添えつつ、幾重にも楽しい場所なっている。
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遠藤航がリバプールへ!  文科系

2023年08月18日 13時12分52秒 | スポーツ
 30歳になる彼が、プレミアの名門リバプールに入るようだ。名監督クロップの要求だから、驚いているし、また超嬉しい。南野拓実の成功とは言えない前例もあったが、遠藤は、ゲーム出場など普通の成功はするだろう。なんせ、ドイツナンバーワンのボール奪取力で名を轟かせてきたのだから、ドイツ・ドルトムントの監督としてのし上がってきたクロップが目を付けるのは極めて順当なこと。今年プレミアを見る楽しみが増えたな。
 ところで、三笘のステップアップは何処になるのだろうか。

『 【AFP=時事】ドイツ・ブンデスリーガ1部のVfBシュツットガルト(VfB Stuttgart)は17日、日本代表MF遠藤航(Wataru Endo)がイングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)へ移籍することを容認したと明らかにした。 
 シュツットガルトを率いるセバスチャン・ヘーネス(Sebastian Hoeness)監督は、遠藤が「クラブからリバプールとの交渉を許可された」と述べた。また、メディカルチェックのために英国へ飛び、この日は練習に参加していないとも明かし、「彼は30歳にして、プレミアリーグのリバプールに加入する機会を得た。それは彼の夢だ」と語った。 ヘーネス監督は「とてつもなく重要な選手」の損失を「喜んでいない」とした一方で、「クラブの視点からすれば、経済的なパッケージは良い」と述べ、「彼がいなくなるのは寂しい」と別れを惜しんだ。  独誌キッカー(Kicker)によれば、リバプールはシュツットガルトに移籍金2000万ユーロ(約32億円)を支払うという。  シュツットガルトとの契約が2024年に満了予定だった遠藤のリバプールへの電撃移籍は、同クラブの新スポーツディレクターであるヨルグ・シュマッケ(Jorg schmadtke)氏が話をまとめた。  リバプールは今夏、主将のジョーダン・ヘンダーソン(Jordan Henderson)とファビーニョ(Fabinho)がサウジアラビアへ移籍して以降、守備的MFとの契約を模索していた。』
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ウ戦争に朗報、ちょっと  文科系

2023年08月17日 23時05分59秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
 良い国際情報提供者として尊敬さえしている元硬骨官僚・孫崎享が書いている「つぶやき」で、こんな情報を知った。

『 ウ:継戦争or和平、NATO事務総長の首席補佐官討論会で、キエフはNATO加盟と引き換えにロシア領土に対する領有権を放棄可能と示唆、スイスのノイエ・ツルヒャー・ツァイトゥングは2月CIA長官が露に「ウクライナ領土の20%」を露が維持し和平と提言と報道 』

 ここで何度も書いてきたように、ウクライナ東部・ドンパス地域はロシア人が圧倒的多数の土地。だからこそ、親露ウクライナ政権が武力革命によって潰れた2014年以来戦争前までに、この地の独立をめぐって政権との武力紛争が続き、15,000人だかの死者が出ていると国連でも言われてきた。そして、そのウクライナ側の主力部隊が、アゾフ大隊という日本外務省も当時ネオ・ナチと呼んでいたロシア人敵視の右翼民族主義私兵集団であった。ロシアの侵攻・開戦が悪いというのは世界万民の認めるべきことだが、ドネツク、ルガンスクがそういう特殊な戦争状態が続いていた土地であったのは、事実である。

 今回の提案(CIA長官提案で、ウクライナ政権も示唆したもの?)は、現在ロシアが占領維持しているこの土地の一部をロシアに渡すかわりに、ウクライナのNATO加盟を認めるというもののようだ。そのように、国連の会議でウクライナ政権が示唆したということだが、やっとウクライナ政権から和平への動きが出てきたようで、今後期待して見守りたい。

 ただ、この提案が正式に出ても、ロシアが同意はしないだろう。「ウクライナがNATOに入れば、その後に改めてドンパス武力併合に乗り出す」と考える事もありうるし、そもそも、そういう見通しも見込んで、NATOがウクライナ加盟を認めないだろう。

 ただ、いずれにしても和平提案が出始めたことは、嬉しい。このままでは、ドンパス地域西部に張り巡らされたロシア軍塹壕をめぐってずっと戦争が続き、どんどん人が死んでいくのだから。

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ストーマ老サイクリストの手記(468)トレーニング過多の症状?  文科系

2023年08月17日 08時21分59秒 | スポーツ
 7月13日に前回を書いて以来、これを書けなかったのは、故障したから。トレーニングの誤りか、右の足裏前部全体がちょっと見でも分かるほど腫れて来た。2週間以上前からのことだ。膀胱摘出からのストーマ付き身体で走ると尿に血が混じるからランは諦め、サイクリストとしての体力維持に努める目的で、日常の有酸素運動としてやっているスクワットや爪先立ちのやり過ぎが「きっかけ」のようだ。
 トレーニング可能な程度の痛みだったから様子見だったが、昨日馴染みの整形外科に行ってきた。信頼する医者から、こんな診断。
「人差し指との間で親指の骨が変形していて、擦れて水がたまっている。老人の膝に水がたまるのと同じ原理だが、ここは珍しい。ただし、ここはこれ以上は酷くはならないから、水も抜かず、運動してよし。サイクリングならどんどんやりなさい」
 切除した膀胱癌に対する今の投薬・オプチーボ副作用など内科的病も含めていろいろ心配していたから、本当にほっとした。ということで、今朝は両脚・片脚爪先立ち80回ほど、スクワット100回にダンベルなどなどを20分励んだが、確かに患部は酷くならない。またまた大きく一安心。

 82歳の人間がなぜこれほど運動に拘って来たのかを今一度。有酸素運動が、物事への「やる気」全般、つまり精神の能動性をもたらすと年をとる程に痛感してきたからだ。年をとって疲れやすいことと結びついた倦怠感が増してくる程に、より強くそう感じてきた。と言っても、正式スクワット100回を毎日できる人間だから、疲労感と言っても多分多寡が知れているのだ。

 さー、これで一安心、さしあたり一日サイクリング百キロを目指して再出発だ! 当面明日からは3泊4日で安曇野内北部のとある山荘へ行く。娘の運転でその家族3人とともにその友人たちと合流する10年以上続いた晩夏恒例行事だから、さぞ身体を動かすことだろう。もちろん、ギターも持っていく。今はアストリアスという曲をやっているのだが、ちっとも上手く弾けないから。


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今一度、下村博文と統一教会改名  文科系

2023年08月15日 22時15分32秒 | 国内政治・経済・社会問題
 2015年の統一教会の改名への文科省認可が無ければ、その後の家庭破壊や民事裁判はなかったと、ここで何度も書いてきた。ところで、当時の文科相、下村博文は「自分には責任はなかった」と弁明している。日刊スポーツの記事として、下村の言い分がそれへの反論付きで載っているので、紹介したい。
 国民の税金で雇われて全体の奉仕者を務めよとされた国会議員が、国民の家庭破壊を促進したなどということは、到底許すことができない。以下のように、この改名が政治主導で行われたことは明らかだ。 

『 下村博文氏が旧統一教会の名称変更関与を否定「正確に回答申し上げます」 [2022年7月14日10時8分]

自民党の下村博文前政調会長(68)が13日、ツイッターを更新。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の名称変更に関するネット上の書き込みや週刊誌からの質問があったことについて、自らの見解を伝えた。
下村氏は「統一教会の名称変更について、SNSやネット上で私が文科大臣時代に関与し行ったとの書き込みが多くあり、また先日週刊誌からも同様の質問状を受け取りましたので、正確に回答申し上げます」と、SNS上で話題となっていたことを受け、週刊誌から届いた質問に回答した文書を公開した。
文書で下村氏は「文化庁に確認をしたところ、貴誌のご質問は全く事実に反することを確認しました。文化庁によれば、『通常、名称変更については、書類が揃い、内容の確認が出来れば、事務的に承認を出す仕組みであり、大臣に伺いを立てることはしていない。今回の事例も最終決裁は、当時の文化部長であり、これは通常通りの手続きをしていた』とのことです」と説明。
「余人をもって代えがたい元総理を失った事件報道において、万が一にも間違った報道によって新たな被害が拡大することがないよう、事実に反する記事を掲載することがないよう、慎重な取材をお願いします」とした。
ただ、元文部科学事務次官の前川喜平氏は2020年12月のツイートで「1997年に僕が文化庁宗務課長だったとき、統一教会が名称変更を求めて来た。実体が変わらないのに、名称を変えることはできない、と言って断った」と発言していることなどから、下村氏の今回の回答に対する疑問の声は多い。
映画評論家の町山智浩氏は14日までに自身のツイッターで「統一教会は何年も前に改名を申請したが、政府がずっとそれを許可しなかった。それを、なぜ下村さんが許可したのか、その理由を説明しないとならないですよ」と指摘した。』


 上記7月の下村弁明には、後日談が付いてくる。その後8月5日に同じ毎日新聞にニュースが流れた。「改名受理当時の文科相としては、責任を感じる」と言い直した上で、こう開き直ったのである。
「名前が変わることによって信者や国民に迷惑をかけることは、想像できない話だ」
 国会はこんな卑劣な開き直りを通そうとする悪人を、放置しておくのか。特に野党は、こういう人間を懲らしめることを通じて「一罰百戒」を遂げないで何をしているのか。多すぎる教会連携自民党議員への今後の戒めにもなり、よほど国政浄化、前進をもたらすと考える。


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随筆 ブログ・マスタべーションの行く末?  文科系

2023年08月14日 03時25分03秒 | Weblog
 ブログを書いている俺は馬鹿だったなーと、ちかごろ骨身に染みて思った。ブログで、いつも、自分のエントリーどれかに「これを、読む」のクリックをして来た。他人に読んで欲しいものにそうしてきた。
 このことの初めは、「このブログのベスト10」欄があったから、これを読んで欲しいという物をそこに載せようとしてクリックしてきたということだが、ベスト10欄がなぜかなくなっても、この習慣が抜けなかったのである。「ベスト10」欄を有料にして勝手に無くしたと思っているのだが、その後でもこれを繰り返している俺。全くマスタベーションと気付いてはいたのだから、これはもう完全な自己催眠が続いていた馬鹿。このクリックは、もうやめよう。いくらアクセスが少なくなっても。

 それにしても、ブログというもののマスタベーションを仕向ける力は大きいもんだなー。マスタべーションでのめり込んでいき、さらにはお金を使うように出来ている? 亡くなったり、病気になって書けなくなったりの仲間2人と約18年前にこのブログを始めた俺は、一切お金は使わないと決めているんだけど・・・。

 と自己嫌悪真っ最中の今、今度はブログの右最上段に縦に長い広告が常時入ってきて、消しても消しても、即色々入れ替わってくる。俺の「最近のエントリー題名紹介覧」を下に押しのける形で。俺にとってはさらに嫌なこと。金を払えば、これもされないのだろうが、それも嫌。日々苦労してそれなりの原稿を出しているという自負があるから。
 ここの広告発注者は、これが著しく嫌悪されることを知っているのか? それとも、ただただ「一番上に載っていて、目立つ」というだけで載せている? 高い金を払っているだろうに、これほど毛嫌いされてはお気の毒・・・。

 ブログ経営者って、どこまでエントリー本人を馬鹿にしているのだろう。書き手につながりがあれば、ストライキも出来るのだが、「分割して統治せよ」になっていて、これも不可能、無限の統治権限を持っているのだ。そして、我々は、書く奴隷。こういう我々を使って広告料を稼げているブログ会社は、奴隷所有者? なんせ、新聞など既成広告媒体が傾くほどにこの広告料を伸ばしているのである。奴隷が増えて、その質も良くなるほど、広告量は増えていき、それに比例するように奴隷の権限は減っていくのかな?


  事のついでに、仲間の皆さんに一つ質問。皆さんは、自分のエントリーをそのまま、別のお人のブログにどんどん転載されることがおありだろうか? ただし、僕、「文科系」の作者名は明記してある僕のエントリーそのものの形でなのだが、これがこと随筆に限って僕には無断でどんどんされていて「Web検索ビーイング」にも紹介されてあるから、編集部はこれを認識しているのである。このことについて編集部には質問を出したけど、返事はなく、この無断転載は相変わらず今も続いている。これでは、僕の作品をそちらで検索させて、僕の方には人が来ないということも起こるだろう。現に、そちらだけが検索紹介されていることも多いのだから。
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