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憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

アメリカ一極世界が真っ平のわけ   文科系

2022年10月30日 16時35分25秒 | Weblog
 アメリカは今、中ロを滅ぼす方向で世界の軍事・経済二極ブロック化に取りかかり、邁進している。が、世界のアメリカ一極化とは何を指すのか、日本人も今よくよく考える必要があると思う。

 アメリカの中国観というときに近年真っ先に「中国に対するアメリカ自身について」重大な反省、言及がなされたのは、アメリカが斜陽国になり始めたその原因に関わるものである。二つの「根本的『反省』」があった。一つは、アメリカのラストベルト地帯の白人労働者の失業問題に関わって、フリードマンらの反省も含めて、このこと。
「アメリカの工業労働者たちがこんなに早く中国に職を奪われるなんて、予想外の驚きであった」
 そして今ひとつは、「中国に職を奪われた」というこの問題にも関わって、こういう重大「反省」もある。全米主要経営者団体であるビジネスラウンドテーブルが2019年8月にこんな重大な発表をしたのだ。
「アメリカ経済は、株主利益最大化方針が行き過ぎて、企業に関連するステークホルダーの利益をないがしろにしすぎていた」
 
 さて、今のアメリカをちょっと知っている人ならば以上二つの問題がアメリカでどれだけ大きなことであったかすぐに分かるはずだ。予想外のトランプ旋風が、ラストベルトの白人労働者たちによってもたらされ、彼らこそウオール街の大金融とその政治的代弁者としての民主党とを忌み嫌って来たという、そういう全米政治構図が存在するのである。

 さて、だから言いたい。大金融が労働者を切り捨て、路頭に迷わせ、今の大々的格差社会を作ったことをどう反省し、正そうとしているのか。「ステークホルダーの利益も考えていく」とは、口だけではない本気の証拠がどこにあるのか、と。これらの証拠が明確でないままなら、アメリカによる世界一極支配とは、「ロボットを使って、人間労働者を切り捨てていく世の中、世界」をさえ予想させるのである。そんな世界に比べれば、「権威主義であろうが何だろうが、人の職が存在し、広がっていく世界」の方がはるかに人の道に合ってどれだけ良いものか、と。

 アメリカ金融が世界に何をしてきたかも、今改めて考えてみるが良い。国連の猛反対を押し切って有志国で敢行したイラク戦争は、「石油支払い=世界通貨ドル」体制を死守するためだった。また、世界各国通貨への「売り浴びせ通貨戦争」を大小何百回起こしてきたことだろう。リーマンショックも含めて世界からこれだけ金を奪えば、21世紀世界の総需要、景気などが上向くはずなどないではないか。中国の一帯一路や、アフリカ援助が意外に進んでいくのも、こういうアメリカの悪行の穴埋めのようなものになっていたはずだ。韓国の対中接近も、タイバーツに始まったアジア通貨危機、ウオン暴落への恨みが絡んでいるに違いないのである。

 リーマンショックの後始末を観て来ても、アメリカに「米金融世界支配・株主利益最大化方針資本主義」への反省があるようには到底見えないのである。
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狂っていないか、世界ニュースの視点  文科系

2022年10月29日 10時37分09秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
 腎臓などの尿排出機能も悪い菌に感染もやっと落ち着いて、明日午前退院と決まった。退院が10日は遅れた分、毎日1キロ近く歩き、スクワットやストレッチにも励んできたので、体力も少しは戻っていると思う。ただ、睾丸にも手術が入っているので、ランニングより好きなロードバイクに普通に乗れるかどうかが今最大の不安材料。

 さて、「ゴーマニズム宣言 ウクライナ戦争論」とやらの新聞広告キャッチコピーにこんな文章があった。
『ウクライナがロシアに屈したら、次は強権国家・中国によって台湾が主戦場になるだろう。そうなれば、日本は戦争の当事国にならざるを得ない。いま、世界は大きな歴史の転換点に立たされ、日本人は覚悟を求められているのだ』
 なんと子どものような、連想ゲーム的で単純な地政学論理を振りまくものか。ウクライナへのロシア侵攻は、2014年の暴力革命による親ロ政権転覆から新政権の樹立以降、東部ロシア人地区の独立・その境界で戦争状態、これによって累計死者1万人などという事態があって、その上で起こったもの。が、これと同じ状況が中台間に今存在しているか? 台湾「独立」は1世紀近く前の話で、「国連代表権がある共和国の下で、中国は一つ」とはアメリカ含めて国連、世界が認め、尊重するとしてきた論理だったはずだ。「武力統一も」の言葉にも「平和統一が望ましい」という留保が必ずついている。
 また、そもそも「ウクライナが屈したら、すぐに台湾侵攻が起こる」などと、どうしてそんなことが言えるのか。こういうのこそ、連想ゲーム論理の典型である。

 さて、こう反論してただ笑っていられないのは、日本中のマスコミ主流世界情報もこの論理一色で塗りつぶされていると感じてきたからである。「ロシア、中国、イラン・・・これらの国がいかに悪辣であるか!」、G7国経由ニュースまで含めて、そんな外信ニュースばかりがこの日本に流されていないか。「こういう『彼ら』がすぐに戦争を仕掛けてくるから、西側は結束して戦争準備をしなければならぬのである」と、こう叫んで世界を2ブロック化し、相手を貶めるばかりの報道をしているのは、今やむしろ西欧G7国家の方ではないのか。世界の(軍事)ブロック化こそが世界戦争前夜だったという歴史的知識も無視しているのか、こういう知識自身が皆無であるような!

 こんなG7世界ニュース体制においては、アメリカの兵器がどんどん世界諸国に輸出され、ますます世界が軍事化していくだけである。世界の軍事(経済)ブロック化とは、地獄世界への一本道。むしろ、ロシアのウクライナ侵攻という時代錯誤のような暴挙あればこそ、G7の和平努力が求められると理解すべきではないか。それを、西欧とロシアを長年かかってやっと結んだパイプラインを破壊する行為にまで及んでしまっては、「ロシアが死ぬまで戦う!」ということにもなっていこうが、それで良いのか? 後戻りのない「核使用一直線」へと追い込んでいるようにさえ見えるのである。
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「通貨戦争」の下の日本  文科系

2022年10月26日 17時02分31秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 長引いていた膀胱癌全摘手術入院以降体調がやっと落ち着いてきて、このままなら週末退院と伝えられた。9月22日入院、27日手術からの退院予定が10日は延びた長丁場になった。長引いた理由は二つ、新たな尿道作りに若干の狭窄があったことに加えて、「悪い菌(この名称は伏せておく)」が入って高熱など全身異変が起こっていたこと。この二つとも今は治まったのである。
 癌のステージは2と確定、癌直近の鼠径部リンパ節(切除の上)細胞検査も含めて転移はなく、以降の薬物療法として、免疫チェックポイント阻害薬使用も決まっている。(身体のどこかに潜在していることもある)がん細胞を免疫力を高めることによって殺していくもので、この場合は予防療法のようなものなんだろう。


 さて、通貨戦争という言葉は、大なり小なりご存じの方も多いはずだ。が、今それがこの日本に降りかかって、日本政府と日本人の生活とにとって最大の懸念になっている。今大きな話題になっている「円安」に関わって日本政府が恐れ、警戒して来た「投機」というのがまさにこの戦争なのだ。資本主義、(金融)株主資本主義、新自由主義経済において「ある通貨を売り浴びせて大幅に値下げすることによって大もうけする」手法、空売りに今触れてみたい。

 物は安く買って高く売るほど儲かるのだが、ある物や債券を人為的に安くできるほどに大もうけができる仕組みがあって、それが空売りである。
・1ドルが120円の時に、「3ヶ月後に1億ドルを120億円で買う先物契約をしておく」。   
・直後から、対ドル円が激落するように、他人から大量に借りておいた円も含めて円をどんどん売り浴びせる。例えば、3ヶ月後に1ドル150円にするという目標を持って。ちなみに、自分のものでない債券などを借りて売ることを空売りと言う。
・3ヶ月後に1ドル150円になった暁には、こんなことができる。120億円を8000万ドルという時価で普通に買ってから、先に結んだ先物契約を実行すれば、この120億円で1億ドルが買える。つまり、8000万ドルが瞬時に1億ドルに化けるのである。

 さて、こんなただ弱肉強食のおかしな仕組みが世界経済に大手を振って通っている体制そのものがおかしいと、僕は思う。国家や人の命がかかっているような通貨や株、債券などを激落させて儲けるって、まともなことか? 国際的に法で規制してやめるようにするのが当たり前のものじゃないか。ちょうど、資本主義発生の頃に女子ども含めて無制限労働時間が起こっていたが、やがて8時間労働制などが獲得されていったように。
 というようにおかしい仕組みが金融株主利益第一主義の新自由主義経済体制にはいくつもいくつもつきまとっているのである。こんなおかしな仕組みの規制は国連でしかできないが、この仕組みの王者アメリカこそが国連の弱化にこれ努めてきたのである。
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退院が遅れた、ついでに、癌発見が遅れた訳   文科系

2022年10月23日 15時23分55秒 | #闘病
 退院が遅れた。その理由は、尿管を尿出口にまでつなぐ継ぎ目がやや狭窄していて、尿の出が悪く、その分腎臓が腫れて、全身状態が悪くなっていたから。高熱、吐き気とか、気分も最悪、ブログも書けなかったが、昨日辺りから好転。退院は24日の週のどこかになる。同人誌の例会出席は無理、冊子作りは遅れることになった。と、同人の方々にはこの場を借りてお伝えしておきたい。

 さて、今回の膀胱癌、全摘出手術について、どうしても記しておきたいことがある。振り返れば、この第二ステージ進行の膀胱癌に至るまで、僕は泌尿器科掛かり付け医に通い続けていたのだ。17年1月に終わった前立腺癌陽子線治療後の経過観察期間として、年に4度は通っていた。そこで毎回行った尿検査で去年夏ほどから潜血反応があると言われていた。加えてその後に軽い排尿痛が起こっていたから、そのことも掛かり付け医には訴えてきた。対する医者の回答は「潜血反応があっても、尿に炎症細胞が出ていないから怖い病気などはありません。抗生物質を出しておきます」というようなもので、この間ずっと尿の経路をエコーで診ることさえ一度も行われなかったのである。そうこうするうちにこの春、血尿が出て初めて掛かり付け医から陽子線治療を行った拠点病院に紹介状がでて、第2ステージ癌判明という今日に至ったのだ。「尿に炎症細胞が出ていないから癌などはない」という知識が古いのだろうとしか思えないのである。でも、尿から潜血が出たらその原因はすぐに必ず調べるものとは、物の本にも書いてあった。


 さて、当ブログでアベノミクスが起こって以来ずっと警告・問題にしてきて、今爆発しつつある円安である。
 2013年だったか、安倍晋三が、抵抗する日銀白川方明総裁を屈服させて「借金財政は続け、その穴を日本銀行券を刷ることによって埋めていく」とし始めたのがアベノミクスの始まりだった。このやり方は、財政ファイナンスといって「そういう国の貨幣は国際的信用がなくなる」として、従来はずっと禁じ手だったものである。通貨を刷りすぎてその信用がなくなり始めた、これが今の円安の原因である。安倍が、空売りなどはしないとかのアメリカの口車にも乗せられたのかもしれない。
 今の円安には明らかに英米の投機、空売りが絡んでいるのに、米大統領も今や「放漫財政を積み上げてきた国のほうが悪い」とこの投機を容認するだけではなく、日本政府の為替介入は自由主義に反しておかしいとさえ言い始める勢いだ。アメリカも日本以上の赤字国家だからなり振り構わずということだろう。
 スーパーなどでも「3000円ほど買ったつもりが5000円に」などという物価高にもなっているのに、まだまだ円安、物価高は進む見通しだ。9月に一度、最近もう何度か政府がドル売り円買いをやったらしいが、なんの効果もなかった模様。当たり前だ。日本政府は、円売りに備えたドル売り円買いのドル資金などほとんど持っていなかったのだから。こんな安倍自民党に長く従ってきた政治家、官僚らは、皆ヒラメ馬鹿である。日本の将来を何と考えていたのか。
 かくて日本国は2流国家に落ちてしまった。昔、農協さんが西欧・アジアの観光地を荒らし回ったあの逆を今はやられているわけだ。一人当たり購買力平価GDPでいえばすぐに世界50位ほどになっていくのではないか。こんな日本に落とされて、まともな職場がすっかり減ってしまった孫子が可哀想でならない。安倍の「愛国」がいかに口だけのものだったか、思い知るべきなのだ。日本を韓国に売ったに等しいような統一教会問題も含めて。


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来週、退院   文科系

2022年10月15日 14時12分58秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 来週19日水曜日退院のようで、同人誌の冊子印刷、25日例会出席には間に合いそうだ。そして、今後しばらく潜在的癌細胞向けに抗がん剤を続けていくと決まった。手術以前に癌を小さくしたりするために注入してきたものよりも軽い抗がん剤だということ。膀胱癌自身もステージ2と判明して、ステージ2の最新10年生存率も7割近いとあって、少々明るい退院となった。


 さて、世界の通貨戦争が少々深刻になっているようだ。
 ドルは最強の世界通貨だが、最近さらにドル独歩高が急激に進んでいる。ドル独歩高が直近G7財相らの会議でも「米ファンドによる空売り、投機」なども疑われて問題になったが、アメリカは、日本の黒田日銀総裁なども示したこの懸念に対して、独歩高を止める可能性は皆無とのこと。ドル独歩高で他国が恐れるのは、米ファンドなどによる投機、空売のほかに、日本でも急に進んでいる「円のドル化保有」現象。日本でいえば「もっと信用がなくなっていきそうな円を、日本人でさえもドルに替えて保有する」という「自国通貨のドル化」という動きが急激に進んでいるのである。ちなみに、他通貨全面安のドル独歩高とは、とりもなおさず、これが進められれば他国通貨を地上から実質消すこともでき、米金融の世界支配達成もありうるという重大問題なのである。

 どうだろう、以上の流れの中で、こんな世界情勢も垣間見えて来ないだろうか。中ロなどの国連内反米勢力にはこれを滅ぼす勢いで戦争を仕掛けて、この戦争遂行のどさくさを大いに活用してG7にも通貨戦争を仕掛けている、と。さらには、このドル独歩高を意識して長引かせていくならば、米金融による世界通貨支配につながっていく。独歩高に見える金融戦争とはここまでのものごともありなのである。

 
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手術の検査結果が判明、他  文科系

2022年10月12日 06時00分29秒 | Weblog
 まず、友人らへのご報告。
 11日火曜日夕、ダヴィンチ手術A級認定を持つ執刀医師から標記のことについて報告があった。膀胱周辺もあれこれ取ったその細胞などの検査結果でもあり、待ちに待ったものである。

・ステージは3期ではなく、第2期癌である。癌が、膀胱内壁表皮下の筋肉層2分の1をこえていなかったということであって、今後転移の可能性が急に小さくなった。
・膀胱周辺も不安な部分も切り取って調べたわけだが、切除した鼠径部リンパ節も含めてどこにも、がん細胞は見いださなかった。
・当然、肺転移なども含めて他臓器転移は見いだしていない。ちなみに、事前に肺転移が見つかっていたら手術はしていない。
・今後の方針は、特に当面抗がん剤を使うかどうかなども含めて、科の会議において検討していく。


 さて、日銀の激しい介入で140円に上がった円が、たった1日で145円に戻ってしまった。ドル売り円買いのための対空売り防衛用ドルなど日本はもともと持っていないに等しい金額なのだから、円の空売りなど世界的ファンドの自由自在ではないか。中央銀行の独立性を投げ捨てて際限なく通貨増刷とアベノミクスに全面協力してきた黒田総裁はもはや途方に暮れているのではないか。
 2013年に「物価2%目標、2年でこれを達成」としたアベノミクスの柱は10年近くたっても実現せず、首相末期の安倍は既にこの目標さえ投げ捨てていた。元々分かっていたことなのだが、デフレは不況の原因ではなく結果なのである。それを、「通貨操作でインフレにすれば景気はよくなる」と逆立ちした思考。これがアベノミクスの柱であると、国民は夢を見させられてきたわけだ。

 MMT理論の信奉者は「国債が買われている間は国家は大丈夫」と語ってきた。これはいわば「バブルが成長している間は大丈夫」と語るのと同じ理屈。この「大丈夫」を正当化するために語られてきたのがまた「日本には財産がある」だった。この「財産」で「国の借金」が返せるわけもないものばかりなのだから、空売り・円暴落は起こりうるのである。通貨が暴落して、何が「国家は大丈夫」なのだろうか。
 そうこうする間に、一時よりも4割近い円安なのだ。日本の土地や会社も含めてあちこちの高価な財産がまた、この円安下でもっと大々的に外国に買いたたかれていくだろう。北海道などでは特にもうはっきりと、そうなっているとのことである。
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日本サッカー、この代表は強い   文科系

2022年10月09日 06時37分23秒 | Weblog
 今度のW杯、日本の組み合わせはかってない難敵揃い。今のスペインもそうだが、ドイツはいつのW杯も強いからだ。「最後はドイツ!」って、西欧の大会では有名な話。でも確か、韓国がW杯でドイツを負かしたこともあったし、日本代表はかってなく強いから、期待はできる。日本人が案外知らないことだが、「日本は時々番狂わせを起こす」と西欧ではよく語られている。先回のベルギー戦、途中まで2対0、ギリギリ敗退ということもあった。

 さて、代表の先発メンバーがちょっと変わったと思う。4-2-3-1として権田、吉田、富安、酒井、長友、遠藤、守田、南野、鎌田、伊東、前田が「僕のメンバー」だ。南野と前田には特に、DF陣地を押し上げた高い「敵ボール潰し陣形」をキープするために前半で潰れる覚悟で守備にも走り回ってくれという任務を与えて。

 さて、この代表にはかってない飛び道具が揃っている。伊東、三苫がヨーロッパで止められないのは日本人も観てきたが、相馬も同じタイプ。連携が作りにくい代表では、確実なクロスを出せるチームは、強い。ベッカーの昔から、スピードがある良いクロッサーは最大の武器の一つ、そんな選手には敵も集められ、中央が空いてくる。ブラジル大会でザック戦略に抵抗した「俺たちのサッカー」などと、変に(中央突破を狙って)つなぎ尽くす必要などないわけである。ただ、サイドアタッカーが攻めたとき、中が相手ゴールに寄せる時間さえ稼ぎ出すことができればだが、伊東も、三苫、相馬もそれができるのである。川崎サッカーが、家長がサイドで時間を作り出すことによって、今の強さに画竜点睛を得たというのは、有名な話である。

 そして、守備に走り回ってポジションをちゃんとしてコンパクト陣形を保って戦えば、敵(ボール)潰し能力もかってなく強い。遠藤は「想像を超えた日本人ボランチ」だし、守田がまた攻守に凄まじく強い。遠藤を中盤の底に据えて前に守田、田中を並べ、その左上に三苫が入った4-3-3も、日本最強布陣の一つという実績もある。


 病院でいつも思っている。「老後人生が思っていたよりもどれだけ短くなったって、今までと同じ楽しみを求めて生きていくのは同じこと」。好きなことをし続けていくことにはかわりはないのだ。病院でできた友人の一人は、膀胱癌第四期と数年前に宣告されて以降、以前と同様に好きな温泉旅行に飛び回ってきたと語ってくれた。そして、それぞれのお連れ合いもたまたま一緒になって、夫婦4人で退院後にご一緒しようなどと話し合っていた。これが、癌病棟の談話室の話なのである。

 手術後の細胞や映像を分析するなどを経て初めて分かる現状の総合的診断は、退院時になるのだそうだ。
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笑い話『「政治主導」が今の日本政治悪の巣窟』   文科系

2022年10月08日 06時22分56秒 | 国内政治・経済・社会問題
 昨日も西村ナントカ大臣の「土産持ち係の役人ゾロゾロ」を問題にしたが、これが「安倍自民党の政治主導の姿」なのか? 「先生」と呼ばれ慣れているうちにこうなっていたのだろうが、こんな先進国は他にもあるのかな?

 桜を観る会に山口県人、安倍後援会員が多すぎたり、統一教会員までが出ていたと後になって喧しいが、この会の主管省庁官僚らも含めて、誰もこれを批判できなかったからこそ続いてきたものだろう。これも、同じ「政治主導の現段階」だったのか? 百田尚樹やケント・ギルバートも国政功労者であるって、官僚は誰も「法の趣旨にあわないから、やめてください」と諫言できなかったのだろうか?

 2015年、下村博文文科相を先頭に統一教会悲願の改名と新たな公認に密かに踏み切っていたのも、今思えば、完全な政治主導。官僚として文科相、次官に次ぐ文科省ナンバー3の立場だった前川喜平らが、「文化庁官僚らは、統一教会のこの要求を2015年まではずっと退けてきた」と明言しているのである。下村がこれを政治主導して、家庭を破壊する教団を再び日本国にのさばらせてしまった。

 こうしてみると、安倍自民党政治の「政治主導」って、官僚の中に積み上げられてきた無形公共財を破壊してきた政治悪の巣窟ではないか。それどころか、こういう悪の巣窟に文句を言う官僚をすげ替えることこそ、菅官房長官の最大の仕事であったとなどとも聞いている。内閣人事局はこういう悪の巣窟の司令塔・推進部局であった。
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いま話題、大変な既得権益者二つ 文科系

2022年10月07日 15時23分21秒 | 国内政治・経済・社会問題
 岸田首相が就任後間もない去年秋に金融所得課税法案化を打ち上げ、すぐに撤回。金融業者らが株価下落という暴力、猛抗議で応じたのがその原因と伝えられた。金融課税って、なぜこれほど優遇されるのかという、大変おかしな制度になっている。5日の朝日新聞に載った資料を改めて示してみたい。
 給与所得は55%まで累進で進んでいくが、金融所得のほうは所得1億を超えると一律20%なのだそうだ。こんなおかしな制度の「その心」は「税としてとる分も投資に回して稼いでほしい」なのだろうが、株主利益最大化方針世界では「こんなのも、またあり?」。

 と観ていたら、「今度は岸田首相が、秘書官に息子を起用」と騒がれている。福田康夫元首相らもこれをやったようだが、国会議員一般による子弟の秘書起用から、地番看板譲りなどは日常茶飯事のはずだ。国会議員って税金で国民のために働けとされた公僕のはずだが、「公僕」が笑え過ぎるという大事件は、ちかごろ無数である。

 安倍派国会議員の大部分が「国民の家庭をぶち壊す統一教会を改めて改名公認し、その広告塔をこれ務めていた」。
 ここでついでに、「西村なんとか大臣も旅のお土産持ちに多数の官僚を駆使してきたようだ」。

「公僕の否定」ってまさか、のさばってきた新自由主義的「規制緩和」の一つじゃないよな? 「規制緩和」ってどうも、西欧の先輩たちが重宝してきた用語「夜警国家」(国家は、夜の公安維持程度で結構だ)として、あるべき公もどんどん緩和してしまった?

 公僕精神まで緩和され始めたからこそ、政治家が、「税金で雇われた私利私欲の徒」になるだけだ。日本はいつからこんな国になったんだ?
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直近2ゲームから「サッカー代表」を考えてみた  文科系

2022年10月06日 11時35分00秒 | スポーツ
 いつもの通り、入院中もサッカー代表戦2ゲームにかぶりついた。

 さて、世界14位のアメリカ戦はここにも書いたとおり理想的なゲーム運びから、代表選考の行く方が見えたゲームだった。伊東、三苫という日本の「得点への飛び道具」が利いた以上に、波のある守備、相手ボール奪取、その組織がよく機能したからだ。ちなみに、ワールドカップでは守備組織こそ最重要。強豪相手には0対0も立派な勝ち抜け資格になるからだ。

 例えば鎌田の1得点についても守田が出したショートパスの貢献が大きかったが、押し上げたボール奪取組織について、遠藤、守田のボランチ陣やFW前田の前からの相手ボール追い込みが優れていたと観た。その点、エクアドル戦は守備のボール奪取組織が機能していず、アメリカよりもずっと下位の相手からボールが奪えなかった。相手ボール時の位置取り、寄せ、ボール奪取が良くなかったということになる。この対照的な2ゲームからは、代表選考法がはっきりと見えて気がする。

 以上の点から、僕流の代表メンバーを以前の通り23人で選ぶ観点はこうなる。
「今の代表には世界にも誇れる得点への飛び道具がいくつもあるのだから、これを生かすことが大前提。その上で、これ以上にそこに良い位置でボールを渡せるボール奪取組織を重視する。できるだけ押し上げて、ボールチェイス、相手に余裕を与えない」と。

 キーパー 川島、権田、ダニエル。
 DF 長友、中山、富安、谷口、吉田、伊藤、酒井、山根
 MF 遠藤、守田、田中、三苫、相馬、鎌田、南野、伊東、堂安
 FW 上田、前田

 後の一人が、久保か原口と観るが、以下、落とした選手個々の理由は述べないで、選考激戦のMF陣を中心に、入れた選手のその理由は述べてみたい。
 まず原口、三苫とも重なる相馬だが、これは得点がほしいときの代打者の役割として。彼は伊東、三苫の良い点を半分ずつ合わせたような左の飛び道具で、この両者と同様に素晴らしいチャンスメイカー。1ゲームに何回かは必ず得点機を演出してきた上に、守備にもしっかり走り回る。
 攻撃的MFとして今の南野を入れるのも意外と思われる向きもあろうが、最も選考難の激戦MF陣では「世界水準のオールラウンドプレーヤー」として一日の長があり、リバプールにいたときと同様に「ボール奪取に短時間で潰れる覚悟をもって走り回る」守備にも務めることを前提に選んだ。また、今の堂安だが、一皮むけて素晴らしい選手になった。なんせ猛烈に当たり強くもなったし、何でもできるように。
 田中を選んだ理由は、守田と並べたときの「川崎フロンターレ陣への信頼」。前に三苫、後ろに山根、谷口がいるときなら、W杯では珍しいような連携ができ上がるはずだ。これら川崎の選手たちの「今なら彼はここにいるはず」という連携感はこれまでの代表戦でも大きな力を発揮してきた。川崎がドルトムント、リバプール、マンCなどから学んで来たものがそれだけ世界水準の攻守を表現していると思う。
 ちなみに、これら川崎の選手たちの背後には中村憲剛がいて、「選ばれるためのノウハウ」伝授で堅い連携を結んで来たのではないか。14年W杯で落選したその悔しさを、憲剛がそういう形で返しているような気がしてならないのである。

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安倍政治の呪縛が溶け始めた   文科系

2022年10月05日 21時08分27秒 | 国内政治・経済・社会問題
 27日に膀胱全摘手術をして、体が痛い以上に腹部膨満感もあって長く座れず、ブログが書けなかった。9時間近い大きな手術も無事に終わったから、そこで見えたこの癌の全貌も間もなく分かるだろう。万一手術の結果に見えたものが悪かったとしても、今までの生活をできるだけ続けていくだけのこと。今までもその覚悟で来たのだし、今後も同じ覚悟で生きていけると確信している。手術が27日で、30日には歩き出して、今はもう病院内のどこへも歩いて行ける。筑摩の世界文学全集「チェーホフ」を200ページほども読めたし、手術跡の傷のため座ってやる作業が辛いだけだったが、それもこうしてできるようになった。


 さて、今、標記のことを僕はおおいに期待し始めた。マスコミ規制などで政治力を発揮してきた安倍晋三の、その力が消えたから?などと期待し始めている。一つには、統一教会問題。いくら教会絡みの暗殺だったとは言え、教会問題が今これだけ政界を騒がせていることに、そう感じる。どす黒く政界に広がっていたのに今までどうして表に出なかったのかと考えてみると、教会を政界に引きずり込んだその元締め・安倍晋三のマスコミ統制・政治力を思わざるを得ないのである。
 今ひとつが、アベノミクス批判が正しく、かつ過激に噴出していること。つい最近のマスコミでもとりわけ二つの記事が厳しい。この2日朝日新聞の野口悠紀雄一橋大学名誉教授の『円安という「麻薬」 弱めた成長力』はこの新聞社として不思議はないが、週刊文春の6日号『安倍晋三「光と影」』にはとても驚かされた。7本の記事がある中の「経済」版が『「500万人の雇用贈」の真実 ブレーンが告白「アベノミクスの蹉跌」』。

 まず、二つの記事を最も簡潔に要約してみよう。
 日本の平均賃金は韓国に追い抜かれたが、これは国庫破綻時に両国が全く正反対の経済戦略をとったからであると説くのが野口氏。1990年代のアジア通貨危機でウオン・国家存亡の危機に立たされた韓国が、「通貨安政策でなく、産業構造を変えることで対処し」たからと比較考察を行っている。韓国は経営側の身を切る改革を迫ったのに対して、日本はトヨタ、電力など既得権益をさらにふくらませつつ、「国際的に下がる日本の賃金」、国際比較賃金安化戦略をとってきたのだと。
 この「国際的に下がる日本の賃金」をこそ問題にしているのが、もう一方の文春記事だとは、その題名によって誰でも分かるはずだ。なんせ、この記事の題名自身がこうだから。
『「500万人の雇用贈」の真実 ブレーンが告白「アベノミクスの蹉跌」』。
『OECD(経済協力開発機構)の統計(ドル・ベース、16年の物価水準で見た購買力平価)によれば、日本の平均賃金は34カ国中24位。韓国には13年に抜かれており、今の円安を考慮するとさらに低水準だ。しかし、円安から脱却しようにも欧米のような利上げは難しい』
 この日本低賃金「政策」とか、外貨準備が不足して利上げが難しいとかは、MMT理論の誤りとともに、このブログでは何度も取り上げてきた。MMT理論で言う「自国通貨が発行できて」も、それがやがては円安、超インフレに傾くこと必然ならば、外国から原材料すら買えなくなっていくし、日本人でさえドル資産保有へと替えていくという南米など世界で有名な「インフレ通貨のドル化(保有)」という悪循環が今や最も恐れられているのである。


 さて、マスコミ社長と定期的に会食をしてマスコミ対策に念には念を入れていた安倍の、『箝口令』諸悪が今後さらに暴かれていくのか。国民すべからく注目したいところだ。
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