九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

米中争覇とアジア  文科系

2022年06月29日 15時51分00秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 入院中に、僕が今最も気になっていることを書いてみた。日本の人々の生活のため、孫子のためにということなのだが、僕の友人の方々には、一度ぜひ読んでほしいものとして。時間がないので、ミスも端折りも多かろうが、お読み願えれば幸いである。なお、入院生活はあと一週間は続くだろうが、抗癌剤の副作用が吐き気など強く出て、ちょっと辛い。階段上りはやっている。今日も、ゆっくりと11階からB1に降りて用を足し、18階まで登ってまた11へ戻ってきた。


 正しい知識は構造をなすといわれるが、これは日本の政経、国民生活を見、考える場合も同じことだ。社会・世界全体をより根本的・長期的に規定する要素と、短期にすぎぬ要素、その中間の要素などなどがあるからである。そして人には、目前の要素はわかりやすいが、遠いのは馴染みにくくて知りにくい上に、世界も人びとも目前の困難対処に迫られる激動の時代では、なおさらこれは見えにくくなる。こういう時の政治がまたさらに、こんなことが強調されるから、社会は一種の悪循環に陥っていくものだ。
「現実的」と称される目の前の保守、わが国だけのことが目に入っていれば、いわゆるグローバリゼーション経済の本質、株主利益最大化方針資本主義も、米中争覇も見えてこない。が、このふたつはそれこそ日本の社会・世界全体の生活を、より根本的に規定する要因になってきた。それも大変悪い方向へ。ネットなどで政治を論ずる老人は、時間だけはあるのだからこれを論じないでどうすると、僕はずっと言いたかった。

さて、米中争覇は、日本の政経、国民生活をめぐる最大問題になっていくだろう。同時にこの問題は、現行の新自由主義経済グローバリゼーションの最大原理・株主利益最大化方針資本主義の世界市民生活的改善に向けて不可欠な一例「金融取引税の世界的設定」をめぐっても、これを死守したいアメリカが中国と対立するところだ。なんとなれば、中国は自分のモノづくりを米資本に基本的に支配させないだろうからである。アメリカにこれができなければ、米中争覇は中国の勝ちだ。世界のモノ作りは中国にどんどん集まっているのだから、その金をGAFAMらが奪えなければ、米世界争覇継続はありえない。

 米日中をめぐるアジア、アセアンなど諸国の動向を見ても、ウクライナ・ロシア戦争を見るにつけても、アメリカ情報ばかりが我が国を席巻しているとわかる。それだけに、最近の新聞などにもやっと流れ始めた「アジア諸国の中国寄り情報」とか、ウクライナ戦争のBRICS側情報とかは、貴重なものだと思う。日本の老人の政治論議は、今これにも目を向けるべきではないか。日本を規定してきた世界情勢要素、グローバリゼーションが、今こういう史上ろくなことがなかった「ブロック経済」時代にはっきりと入ってきたということなのだから。

 ウクライナ情報最初の例がこれ。ロシア・ルーブルは全然下がっていないどころか上がっている。ウクライナ以前1ドル75ルーブルだったが、戦後一時150ルーブルに下がって、今は53ルーブルに上がりなおした。中国やインドがロシア原油などを超大幅に買いましたからだ。ちなみにここで、中国にインド、そしてインドネシアを加えると、将来世界の一般消費のどれだけ分になるのかを考えてみればよい。世界最大のマーケットは中国圏の中なのだとも言える。
 そしてさらに、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカで形成するBRICSに、アルゼンチンなどが加盟を申し出ているという。

 次に、そのインドネシアなども含めた東南アジア諸国はそういう中国に近づき、むしろアメリカには警戒している。そもそも東南アジアで対ロ制裁に加わったのはシンガポールだけだったし、その多くが「日米以上に中国がパートナー」と振舞っているという情報も広がり始めた。むしろ「アセアンが団結して米中圧力を排し、中立の立場で」と繰り返してきたと、27日の朝日新聞にあった。
 これが当たり前のアジアの認識になっているのは、ウクライナ戦争よりもはるかにひどかったイラク戦争、アフガン戦争や、それ以上に「アジア通貨危機というアメリカの世界的搾取」などをよく覚えているからだろう。庶民はともかく、一国の政経にかかわるほどの人々なら、当然の認識といえる。僕はもう、アメリカの世界覇権は守れないと思う。

 日本でノーベル経済学賞にもっとも近かった人物の一人、森嶋通夫も晩年の20世紀のうちから、こう提言してきた。
「日本はアジアにこそその将来を求めるべきだ」

 日本が今のまま株主利益最大化方針資本主義でアメリカについていけば、その覇権維持の手段にされ、やがて捨てられるだけだろう。それは、東芝の今などを見てもわかるはずだ。
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皆さん、ありがとう  文科系

2022年06月27日 17時47分38秒 | Weblog
 道草さん、サホちゃん、げたのうらさん、のぶりんさん。
 皆さんありがとう。

 強い抗がん剤を体に回すために運動してるようなもんかな。そして、ここにも書いた抗がん効果絶大の「最強の野菜スープ」(前田浩という抗癌剤権威の本です)も連れ合いに作ってきてもらって、飲んでいる。
 24日から金曜日ごとにこの投薬を3回もやって、これに合格なら投薬通院になります。この強い抗癌剤効果で小さくなるのはもちろん、人によって消えることもある分、副作用も強い。前日木曜日にはいつも血液検査をやるのですが、これは肝機能(へのダメージ)を調べるのでしょうね。確かに、胃の調子は悪くなるし、鼻やのどの皮粘膜に異常が出ています。

 が、まー頑張りますよ。今日の階段往復は700段ほどやりました。
 のぶりんさん、絶対ギター旅行行きます。教室の先生にもよろしく。
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八十路ランナーの手記(437)膀胱がん患者の手記⑦  文科系

2022年06月26日 09時47分47秒 | スポーツ
 やっと書けるようになった。初めに、がんの朗報。
・進行度は第2期であり、悪性度もその程度。骨や肺などにも転移はない。と、通告されていた内で最軽度と判明した。
・24日から、当面7月15日までの抗癌剤治療計画が示され、当日即点滴5時間。本日で3日目になる。これらの副作用はきついけど、緩和剤を支給されているほか、看護師さんに頼めばいろんな薬もくれるとのこと。

 ここまでの運動はこんなふうだ。一応許可は得てやったもの。
・22日 病棟11~1階の259段を往復。 
・23日 同11~1~18~11階を合計425段往復(これは家の階段換算では23・3往復になる。)。 
・24日も前日に同じ。
・25日は、薬の副作用を考慮して、22日と同じコース。それのプラスして、スクワット25回×2とストレッチをやった。薬の副作用はほぼ感じられない。食事は完食だし、トイレも順調すぎるほどで、普通に歩く分には普段と変わらない。階段上りには、影響があるだろう。鼻水、のどの軽い炎症、軽い体熱感がいくらかあって、脈拍も10ほどは高くなっているから、朝11~1階259段の往復に留めておいた。

 今は時間がないが、これからいろいろ書いていきたい。 
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八十路ランナーの手記(436) 膀胱癌患者の手記⑥  文科系

2022年06月21日 18時58分03秒 | スポーツ

 明日から入院になる。第一回目の抗がん剤治療で2~3週間ということだ。長いな―! このブログを書くためにもノートパソコンを新調することにしたから、入院中も個室Wi-Fiが通っているしして、ブログは書けることになった。

 さて、「走ってもよいか」と問う僕に医者は「疲れない程度に」と答えてきたから、走るのはほとんど控えて階段上下と、「通院などの移動は自転車で」とやってきた。「身体が若いと癌は速い」とも聞くが、今日なども家の18階段を80往復ほどやったりと基礎体力は極端には落ちないようにしている。ただ座っているより身体全体にまんべんなくエネルギーを回せば、癌の成長は遅くなるという理屈も考えられたりして? 入院中は病院の階段上りなどを医者は許してくれるかなー? それとも、抗がん剤治療は疲労困憊と聞くからそんなことはできないか?

 ところで、この凄まじい円安で購買力平価GDPは凄まじく下がってきて、購買力平価の日本人一人当たりGDPは世界40位をとっくに割って50位近くの貧乏国になっているのではないか。アベノミクスの仕業結末だが、子や孫の将来を思うと、暗澹たる気分になる。日本は輸出よりも輸入の方が多いのだから、円安のメリットは少なくなる理屈だ。物価は上がっても、株主資本主義典型国ゆえ賃金が上がらないから、より悲惨である。黒田日銀総裁でさえがそう認めているからこそ、賃金が上がるまで円安政策を続けるのだそうだが、そもそも物価上昇分以上に上がるのかどうか?

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ウクライナ戦争から「反撃能力」?  文科系

2022年06月18日 18時14分19秒 | #ウクライナ戦争#マウリポリ陥落#アゾフ大隊

 気づいてみれば、二月から僕の心が大騒ぎを始めていた。遠い過去に二度ほどやった精神疲労性の鬱病の症状さえ出ていたのだが、そう気づいたのはやっと最近になってから。初めはただ「もう八一歳、おかしくもなる年だ」とだけ、このおかしさを自分一身に引き受けていた。が、これは勘違いと二か月も時が経って、やっと気づいた。地球の一角で始まった大変な殺し合いを見せられて来たからであり、またこの周辺にいてこれを報道しているその世界大元の人々がこれまた戦争の当事者で嘘まみれ、大本営発表ばかりと知ったからだと、やっと自覚できるようになった。ちなみに、大本営発表とはこういうもの。
「身方はすべて正義。敵はすべて凶悪で、こんなにも残酷」。

   二〇一四年の暴力革命による当時の親露ウクライナ政府転覆の背後にはアメリカが居たというのは、すでに証明済みのこと。そしてこの時以来、ロシア人が多いドンパス地域とウクライナ新政府軍との間に重火器も含めた応酬が続いて、延べ一万人を超える死者が出続けて来たというのも、国連が認めていることである。という経過などはすべて省いて、「ロシアが侵攻!」「こんな残虐行為の数々・・・!」から、「(ロシアのお仲間)中国も攻めてくる!」、「日本も本気の国防を!」までと賑々しさの極みになっている。馬鹿じゃないか。戦争という以外に、ウ・ロ戦争と日中戦争と「あれが起こったから、これも起こる」というそんな共通性がどこにあるか? そもそも日本では、暴力革命が政府を転覆させるか? さらには、中国に代わって自衛隊と戦争する国内勢力なんぞどこに居るのだ? さらには、八年で一万人が死ぬような内乱武力衝突が続いてきたか?

 ロ・ウ戦争から、日本の敵基地攻撃能力を反撃能力と言い換えてその必要性を説く安倍晋三氏などは、牽強付会の、荒唐無稽、普通の知性の持ち主とは到底思えないのである。日本タカ派、右翼ポピュリストの「戦争論」って、まーそんなものなのだ。

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やっと表面化「ウクライナ政権の胡散臭さ」  文科系

2022年06月16日 10時26分37秒 | #ウクライナ戦争#マウリポリ陥落#アゾフ大隊

    以下は、ウクライナ戦争に関わって来た旧拙稿「ウクライナ戦争の起こり方総集編 2022年05月04日 」の続編に当たるものになる。アメリカが支援した2014年の暴力革命によって生まれたウクライナ政府の現在はやはり、右翼ポピュリズム、汚職の巣窟という側面があったのである。と言ってロシアの進行が毫も許されるものではないのだが、2014年ウクライナ暴力革命の工作主アメリカのサイド(利益)ばかりのニュースに満ち溢れた日本マスコミ界に辟易としていたから、今改めて、以下を紹介するものだ。ゼレンスキーが対ロ交渉を言い出したが、一刻も早く停戦協議を進めて欲しいと願うばかりである。以下は、デイリー新潮の記事の抜粋。
 
【(前略)
 6月3日付フィナンシャル・タイムズは「西側諸国に漂い始めたウクライナ疲れ」と題する論説記事を掲載した。ウクライナ危機で生じた経済的打撃についての西側諸国の我慢は限界に達しつつあるからだ。

 情報戦での優勢が功を奏して西側諸国では「ゼレンスキー大統領は善で、プーチン大統領は悪だ」という勧善懲悪的な構図が定着し、ゼレンスキー大統領を批判すること自体がタブーになっている感が強いが、このような状況ではたして大丈夫だろうか。

同情を一身に集めているが…
 今年10月の大統領選挙で返り咲きが確実視されているブラジルのルーラ氏は5月上旬「連日のように世界各地のテレビで演説し、拍手喝采を受けているゼレンスキー大統領も戦争を望んだと言える。そうでなければ同国の北大西洋条約機構(NATO)加盟に向けた動きに反対するロシアに譲歩したはずだ。交渉を重ねて紛争を回避すべきだったゼレンスキー大統領にもプーチン大統領と同等の責任がある」と述べている。西側諸国で生活しているとわかりづらいが、国際社会ではこのような見解が案外有力なのかもしれない。

 国際社会の同情を一身に集めているウクライナだが、世界に冠たる汚職大国である点も見逃せない。政治の素人だったゼレンスキー大統領は「汚職撲滅」をスローガンに掲げて2019年に大統領となったが、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)は昨年「ゼレンスキー大統領は英国領バージン諸島にペーパーカンパニーを設立し、就任後2年間で8億5000万ドルの蓄財をなした」ことを公表した。オランダの民間団体が作成した「組織犯罪汚職報告書」によれば、「ゼレンスキー大統領の資産はロシアの侵攻後も毎月1億ドルのペースで増加している」という。これらの指摘が正しいとすれば、ゼレンスキー大統領も「同じ穴の狢」だと言われても仕方がないだろう。(後略)

藤和彦
経済産業研究所コンサルティングフェロー。経歴は1960年名古屋生まれ、1984年通商産業省(現・経済産業省)入省、2003年から内閣官房に出向(内閣情報調査室内閣情報分析官)。

デイリー新潮編集部  】

 

 開戦直後の要所への長い猛爆撃など、ウクライナ戦争よりも遙かに酷いイラク戦争などを21世紀になっても続けて来たアメリカに、他国の戦争を批判する資格など到底認められない。そして、そのアメリカが立ち上げ、持ち上げて、どんどん武器を提供して来た現ウクライナ政府が実質米傀儡政権であるという疑いなど、中南米などでアメリカが歴史的に行ってきた外交政策を鑑みれば、これも抱くのが当たり前のもの。上のニュースなどもこうして、やがて出てくるべき当然のものだったと思われるのである。

 過去を覚えていなければ、刻々の世界情勢も正しくは見えてこない。そして今や、当該諸国の人々に過去が正しく見えていなければ、米中争覇が世界を暗黒にすることだろう。いや、もう暗黒になり始めている。(ウクライナ戦争でさらに進んだのだが、)世界経済のブロック化が、世界戦争の前触れでなかったことがあるか? その下のスタグフレーション、失業の群れが、世界をますます奈落の底に落とし込んでいくということがなかったか? 今のアメリカは平気でそんな悪循環の方向にどんどん舵を切っている。株主・株価資本主義の覇権国の座を死守するためだけに。そして、日本は、ちょうどロシアに対するウクライナのように、その覇権闘争の先頭に押し出されつつある。日本の高すぎる官製株価がアメリカによる日本動員の脅迫手段にならねばよいのだが・・。

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チュニジア戦を観て  文科系

2022年06月15日 11時33分08秒 | スポーツ

 森保が今のチームに最も重視してきたはずの得点法、敵ボールを奪った時のカウンターが、何もできないゲームだった。伊東、三笘、前田と類い希なカウンター能力者が揃っているにもかかわらずのことだった。個人守備技術もスペースを消す守備組織も結構上手かったチュニジアに対して、目を見張ったのは、三笘と伊東とのサイドアタックからのクロスなどだけ。やはり、ちょっと強い国はどこも攻守ともポジショナルプレーがとても上手くなっているのに対して、日本の繋ぎは第三番目の走りもスペース活用もまだまだと証明されたようなゲームだったんじゃないか。 試合後、三笘がこう語っているが、得点目指すチーム戦術の弱い点をいろいろ指摘していて、面白い。

「前半のチャンスになっていたシーンは(右ウイングの伊東)純也くんのところだったり、上手くサイドに起点を作って、クロスなどでチャンスを作っていたので、自分の役割はそこだろうと思っていました」
「シンプルに最後の質と、もう少し人数をかけながらゆっくり攻めること、そしてチームとして揺さぶりながら攻めるところなどは必要だったかなと思います。(個人的にも)難しく、自分は途中から出た時は、仕掛けたい気持ちが強くなっていて、相手が複数人をかけてもそこをいくのか、上手く周囲を使いながらチームとして人数をかけていくのか、判断のところは自分の課題でもあります。
 そしてチームとしてもボールを持った時に、ニアゾーンなどそういうところを取りにいくことを共有するのか、そういうバリエーションも少ないと感じます。シュートの数もあまり打てていない状況で、ミドルシュートで相手を引き出すところだったり、そういうチームとしての組み立てをやっていかないと、カウンターを受けるなど毎試合こういう流れになってしまうと感じます。チームとしてどうやって攻めていくか、決まり事ではないですが、色んなものを持たないといけないと思います。
 個人でのコミュニケーションで、立ち位置を『こういう風にしてほしい』と言っていますが、チーム全員で共有する必要はあるかなと思います」(以上、サッカーダイジェスト・ネット記事から)

 また、EL優勝などで今世界を最も多く知っている鎌田も最近、こんな事を語っている。
【 「ただ、(ELで対戦した)バルサの選手って小さいころから見ていたからこそ、はるか遠くにいる存在だとリスペクトしすぎていたとわかったんです。あの試合では『世界とはまだ差があるな』と感じたものの、想像以上の差はなくて……。つまり、僕の想像のほうが彼らの実力よりもはるか、はるか先を行っていたということなんでしょうね。
 そういう意味では、『上手さには限界がある』とも感じました」
 鎌田の感想はこう続く。
「やはり、ムバッペ(パリサンジェルマン)とかハーランド(ドルトムント)とか、ああいうフィジカルがすごい選手には、個人の力では到底、太刀打ちできないんですよ。それと比べれば、バルサの選手はものすごく上手いけど、『どうしようもないほどではない』とも思えた。それが良かったんですよ」 】

  伊東、三笘、前田を先発にして、アーリークロスなども含めたかれらのフィジカル・スピードをこそチーム得点戦術として活かすべきだろう。そして、得点のチーム戦術というならばやはり、三笘、田中、守田、山根、旗手ら川崎勢をまとめて使うのが良い。このことは、田中と守田を中盤に並べて山根、板倉(元川崎の選手だ)をも一緒に先発させたオーストラリア戦(途中出場の三笘2得点で2対0勝利)から、骨身にしみて学べたことだったはずだ。川崎の得点戦術に伊東、前田のスピードを上手くはめ込むべしということになるのかな?

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八十路ランナーの手記(435) 膀胱癌患者の手記⑤  文科系

2022年06月14日 08時36分46秒 | Weblog

 前々回に分かっていて知らされた限りの病状、程度を書いた上で今後の方向についてこう記したが、今回はそのことについて。
『 今後方針の方は、膀胱全摘手術、化学療法、放射線療法ということで、これらは、今回の病院の親病院である名古屋市立大学病院で行われ、13日月曜日がその第1回診断日となった』

 昨日13日、名市大病院へ通院。第一回目の診察と検査があった。そこで下された今後の方向は、こういうもの。
「20日2度目の診察、22日から入院2~3週間を予定して、第1回目の抗がん剤治療を行う。以降2回の同治療は、1回目の様子を見て外来になることもあり得るが、その後、膀胱全摘出手術を予定する。癌や転移の現時点の程度は、入院後にお伝えできるはずだ」

 さて、こうなると6月下旬の同人誌活動、月例冊子作りとか、ギター教室通いもできなくなる。前者は他の同人に委託しなければならないなど、なかなか後始末が大変だ。

  なお、膀胱癌手術に関わる名古屋市立大学の水準は10年ほど前のことだが全国4指に入っていたと、医者である兄から知らされた。扱ってきた手術症例なども多くて、全国的なこれの研修機関にもなってきたようだ。膀胱癌のダヴィンチ手術もそういう水準なのだろうから、僕もおそらくダヴィンチなのだろう。それもこれも知らされるのは20日のことになる。

 ところで、5月25日のエントリー『「永遠の無」をめぐって』にも書いたことだが、死が怖いってどういうことだろうと考えている。
・「信仰」ではなく、自然科学的に、死後の魂やあの世などはないとしか考えられない人ならば、夢も見ない永遠の眠りしかないわけであって、それが怖い?  つまり、それに入ってしまえば怖いも何もないのであって、それまでが怖いということなのだろう。
・これについて周囲を見渡すと、「とても怖がっている人」「さほどでもない人」の他、「自分から死んでいく人」さえ存在すると分かる。自殺は、言われて来たように「肉体を離れた心の自由」などではなく、その原因として、何か生きていることそのものがとても苦しい状況に決着を付けるもの。破産、後追い自殺、大失恋、心中・・・。
・ところで、「とても怖がっている人」と、「さほどでもない人」との違いは何なのだろうかと、いろいろ周囲を思い巡らしてみる。過去にずっと人一倍わくわくするような喜びが感じられてきたけれど老後やるべきものを持っていない人などに前者が多く、淡々と生きてきた女性などには後者が多いのを観てきた気がする。そして、前者は、後の「さほどでもない人」を同じ人間として「なぜなんだろう?」と考えてみたこともないというのが一般的なその姿のようだ。つまり、後者を無視して「とても怖がるのが必然、本質的なこと」とただ力説して来たような。あるいは「そんな人は、死について考えたことがないのだ」と切り捨てているような。
・それで思うのだが、死への恐怖って、案外心理的なものなのではないか。自分の過去と現在との対比ではいろんな不自由を抱えていく老年期は誰でも大なり小なり不幸なのだろうが、昔が良かった人の老年期はとくにそうなりやすい、と。一例、よくある老人性の鬱病って、そんな人が抱える「死の恐怖」と親類、同類のように思うのである。「いつもワクワク生きてきた昔を前提に、今の自分を寂しく思い、このまま死ぬのかと気づく、その時」、これが死への恐怖の正体なのではないか。と考えればこれは、彼らが考えたこともない自殺願望者と同類の対照的人物ということにならないだろうか。

・とすれば、死への恐怖といっても何か本質的なものではなくって、ちょっとした生き方変更や心の持ちようによっても案外加減できるものではないか。今自分をずっと昔から振り返って観て、そんな気がしている。こう語っている僕は、小学生高学年以降ずっと死を怖がってきた人間である。以降ずっと寝床で「永遠の無」を思うたびに、ガバッと跳ね起きて冷や汗という体験は数え知れぬほどだった。退職後10年ほど経ったころには凄く変わってきたとは、ここに何度か随筆なども含めて書いてきたとおりである。

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改めて、「天才」前田大然を描く   文科系

2022年06月12日 13時04分25秒 | Weblog

 昨日に続いて、前田大然のことを書いてみたい。こういう人物をこそ希有な天才という話になる。前田が、世界サッカー界の今を時めくフランス人キリアン・エムバペになってくれないかという期待を込めて。

 まず彼の天才性をその成果として、いくつか。21年にJ1得点王になった時23歳というその年齢は確か、歴代日本人得点王でも2番目の若さであった。この若さで川崎ダミアンと並ぶ23得点をあげたのだが、ここ20年ほどの日本人でこれだけの得点を上げた人物は希有なはずだ。さらに、マリノスには19年のJ1得点王仲川も居たのであって、20年に期限付き移籍と完全移籍とを経たばかりの新参・前田がこの仲川を押しのけてFWの顔になっていたというのは、やはり異例な大事件と言える。こんな若さで、日本人得点王へと急台頭できたその訳を探ってみよう。

 サッカー論らしく言えばなによりも、ダミアンが川崎に嵌まったように、20年にマリノスに来たばかりの前田がチームのFWに「水を得た魚」だったということがある。当時のポステコグルー・マリノスと言えば、ハイライン・ハイプレスがその代名詞である。DFラインを押し上げて陣形を縦に詰めた高位コンパクトな陣形を作り、 敵ボールを奪ってショートカウンター得点。これによって、19年に川崎を押しのけて、J1優勝。このチーム戦術でこそ、21年には「J過去最高のチーム得点82」をあげたのであった。前田のどんな能力がこのチームに嵌まったのか。

 なによりも、前田大然の攻守にわたる走力、ダッシュの力こそ、歴代日本でも目を見張る断トツなものだ。ヨーロッパサッカーから移入された「ダッシュ力」を計る数値に、「1ゲームで、時速24キロ以上を1秒以上続ける回数」というものがあって、並みの選手のこれは良くて先ず30回までというところだが、前田のこの数値はその倍近いのである。得点王になった21年度間におけるJ全体の「1ゲーム・ダッシュ回数」ベスト20位を観てみよう。純粋な1ゲーム回数だから多い選手は何度も入ってくるのだが、1位~4位がすべて前田で、5位に古橋、6位~9位がまた前田で10位に札幌の小泊。以下20位まで含めても20人中16人が前田という凄まじさだ。ちなみに、このダッシュ力で有名なのが一時代の代表顔の一人岡崎慎司である。この岡崎のダッシュ力にしても良いときで50回台、前田のように何度も60回を超えるなどと言うことはなかったと思う。
 さて、このダッシュ力こそこういう力になる。まず、「何回も何回も敵ゴールに急迫する能力」や、岡崎が得意な「身方シュートにも、即ゴールに寄せてこぼれ球を狙う能力」。これらの回数自身が前田の場合、他FWの五割増しというほどにもなるのではないか。そして加えるに、これも岡崎が得意な「ハイライン・ハイプレスに必要なチームのトップで防御に走り回る能力」もある。つまり、先発に使いたいFWとしても、得点チャンスが増えていくのである。

 さて、「爆発的な走力によって凄まじい得点力」と言えば、ファンなら今や誰でも知っている「世界一高級取り」のフランス人、キリアン・エムバペ。w杯ロシア大会において、ペレ以来の「19歳出場、決勝得点」から、若手最優秀選手に選ばれた人物である。まだ24歳の前田も1歳年下のこの選手を懸命に研究しているはずだが、彼のような得点スタイルをなんとか身につけてくれないものだろうか。今やスコットランド・セルティックでまた再会したポステコグルー監督も、そんな前田を想像し、期待しているに違いないのである。

 

 今日の最後に、日本の有望サッカー選手を見る目について一言。「ボール扱い技術」ばかり観がちなのでは無いか。この傾向について、この点で断トツの天才である小野伸二が、中村憲剛との対談で、こんな趣旨の(謙遜)発言をしている。「憲剛さんの力はチームを強くできる力、僕のはまー個人技術」というような。これはオシムの言葉だが、「これからの日本サッカーは、スピード!」。伊東純也が久保を押しのけているのはこの点においてこそなのだ。伊東、三笘、前田と、この3人が揃った日本には、何を起こすか計り知れぬ力があると思う。

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凄まじい伊東・前田の得点  文科系

2022年06月11日 13時08分09秒 | スポーツ

 サッカー往年の日本代表松井大輔がガーナ戦の4得点目をこう表現しているのだそうだ。

『また、82分の前田大然が挙げたチーム4点目にも感嘆。右サイドをドリブル突破した伊東純也のクロスに、前田が走りこんでフィニッシュ。「速すぎ。伊東君と2人で。あんな速い、ワンツーみたいなシュートを見たことがない。凄いシュートだった」と驚きを隠さなかった』

 僕もあのゲーム4得点の内、これには特に驚いた。この何にかと言うと、クロス・ボールと一緒にゴールに飛び込んでいったような前田の「シュート」に、「あれは何なんだ?」という感じで。あの「シュート」には、パスを出した伊東自身も驚いたに違いないのである。松井大輔と同じように「伊東君と2人で。あんな速い、ワンツーみたいなシュートを見たことがない」と。そしてなによりも、パラグアイ戦で、何本かクロスに遅れて届かず、失意に沈んでいた前田だったが、あの「シュート」で周りの皆が分かったはずなのだ。「前田の抜け出しには、身体ごとゴールに飛び込めるようなクロスを!」。

 三笘と伊東のドリブル、前田の抜け出しなどなど、サッカーでもスピードに勝るものはないと改めて感じたところだ。1得点目は久保・堂安・山根のパス・スピード得点。2得点目は三笘のスピード・ドリブルからのぶっちぎりシュート。3得点目も三笘のドリブルから久保へのマイナス・クロス。サッカーの得点は常にスピードとともにある。改めてそう思ったところだった。

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サッカー「攻守の切替を速く」の意味  文科系

2022年06月10日 16時12分22秒 | スポーツ

 このエントリーは、昨日の「ブラジル戦評価」の続きである。

 サッカーを観ていて、表記の意味が分かれば現代サッカーをより深く理解できるということから、これを書くものだ。先回のブラジル戦を前にした森保監督も、この事を最大限重視していたのだから。あのゲームも結局、これが最も上手く行かなかったから負けたというのが正しい反省になる。
『(ボールを)奪った瞬間、攻撃に移る時にどれだけ相手のプレッシャーをかいくぐっていけるかを、チームとして共有しながら戦っていきたい。守備から攻撃に移る時のプレス回避は、世界の強豪と戦う時、そこで食われるか回避できるかで試合の結果が違ってきたという過去の歴史があると思います

 イングランドリーグ、リバプールとマンチェスター・シティとが世界の頂点近くに居るというのも、実は上記の「奪った瞬間、攻撃に移る時にどれだけ相手のプレッシャーをかいくぐっていけるか」が上手いことによるものだ。その理屈はこういうことと、現在リバプール監督ユルゲン・クロップがドルトムント時代に述べている。
『身方が相手陣地内に攻め入っていて、その身方ボールを相手が奪って前に出てきた瞬間、その相手に組織的に詰めて相手ボールが奪えれば、ゲーム中最大の得点チャンスが生じるものだ。なぜなら、この瞬間こそ相手陣地にゲーム中最も大きな隙ができるからだ』
 ドイツ人クロップが標記解説のことをゲーゲンプレス(相手カウンターに、身方が前に出てカウンター守備を仕掛けるという意味)と名付けたのも、マンCの監督グァルディオラがバルセロナの監督だった頃「敵陣でボールを奪われたら数秒以内でこれを取り返して攻撃に転じよ。それができなかったら、帰陣してブロック守備に入れ」という戦術を用いたのも、同じことなのである。二人の監督はこのことからさらに、これをできやすくするための選手配置をしつつ敵陣に攻めていくといういろんなやり方を考え出している。ポジショナルプレーなど、選手の位置取りを厳密に要求しながら攻めていくやり方を高度化したのも、そういうことなのである。

 日本のブラジル戦は、そういうボール奪取・ショートカウンターが上手く行かなかったということだ。森保監督が上で語っているそのことが、ブラジル戦の敗因と言えるのである。ちなみに、今年フランクフルトでELに優勝した鎌田も、ブラジル戦後に同じことを語っている。「ボール奪取・ショートカウンターをもっと鍛えないといけない」
 ちなみに、日本でこれが上手いチームが、先ず川崎。マリノスのボール奪取からの攻撃にも大変な鋭さが観られる。ここの前監督ポステコグルーがスコットランド・セルティックへ出世していったのも、この戦術が買われたからのことだった。そして事実、この元豪州代表監督ポステコグルーはスコットランド・レンジャースから久々に優勝をもぎ取って見せたのだった。

 

10日代表のガーナ戦後の追記  このゲームには、(元)川崎選手が最高5人出ていた。後ろから、谷口、(板倉)、山根、三笘、(田中)だ。なお、この( )は途中出場を意味する。そして、三笘が1得点1アシスト、山根が先制得点を成し遂げて、4対1の勝利。ショートカウンター得点法全盛の今なら、やはり川崎のポジショナルプレーは大きいのではないか。特に、三笘、田中、守田、山根、谷口は先発に使うべきだ。旗手が使えるならば、これもまた左サイドバックに使うことができる。オーストラリア戦のあとだったか、田中とともに中盤を固めた守田は、師匠である中村憲剛にこんな事を語っていた。「まるで後出しジャンケンのようにプレーできた」。これは、相手のその都度の動きが読み切れて、先手先手とプレーできたという意味なのだろう。

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改めて、ブラジル戦を振り返って  文科系

2022年06月09日 13時57分03秒 | スポーツ

 6日のブラジル戦は、好評、不評両極端に別れた批評で賑やかになっている。例によって、玉石混淆ということだが、カタールW杯に向けて、日本サッカー史上にかってなく世界トップ・レベルの好選手が揃ったから、期待も大きいのである。南野は過去のヒデ、香川に匹敵しようし、ヨーロッパリーグ優勝の鎌田も、ドイツ・リーグのデュエル王・遠藤、瞬く間にスコットランドリーグ優勝という実績を作った3選手も、スピードスター伊東、三笘もいるのだ。

 さて、あのブラジル戦の正しい評価はどういうものになるか。それは何よりも先ず、森保監督の「ブラジル戦の日本の狙い」から観ていくのが正しいのであって、それを見てみよう。
「(ボールを)奪った瞬間、攻撃に移る時にどれだけ相手のプレッシャーをかいくぐっていけるかを、チームとして共有しながら戦っていきたい。守備から攻撃に移る時のプレス回避は、世界の強豪と戦う時、そこで食われるか回避できるかで試合の結果が違ってきたという過去の歴史があると思います」

 この点が上手く行かなかったことが、このゲームの最大ポイントである。あの相手をPK得点1点に抑えたのは評価できるが、その分攻撃が犠牲になったと、これが正しい評価だ。シュート数は日本4本に対して、ブラジルは18本だった。攻撃がこれでは、特に失点を警戒して固く闘うのがW杯だとしても、練習マッチに全くなっていないと言わざるをえない。ただし、ここでも保留条件がある。ヨーロッパ・リーグでドイツやスペインと闘ってきた鎌田がこんな事を述べているのだ。
「今のブラジルはやはり世界最強だ。僕が在籍するドイツや、ELで闘ったスペイン勢よりも強いと痛感した」
 
 さて、鎌田はこうも語っている。「ドイツ発祥の高い位置でボール奪取からショートカウンターが必要だ」、と。奪ってから攻められなかったことに関わって、このゲーゲンプレス練習が足らないと反省しているのである。ちなみに監督・森保が広島で台頭したときには、日本におけるこの戦術浸透度はまだまだ低かったと覚えている。という意味において、僕はゲーム前に当ブログに書いたこの事を重ねて強調したい。

 奪ってからの攻めというなら、奪う寸前の選手の立ち位置が常に問題になるのであって、こういう組織、ポジショナルプレーという点で日本で頭抜けて優れている(元)川崎の選手たちをどうしてセットとして先発させなかったのか。守田は故障だったとしても、板倉と田中の他に、山根、谷口も三笘もいたはずなのだ。このことについて、森保がもしこう考えていたのならば、彼の現状認識の理解不足と言うことになろう。
「川崎の選手と同じように、あの先発の皆が、プレス・ボール奪取・ショートカウンターのポジショナルプレーは十分にできる」
 ブラジル相手に「ボールの奪い合い・ショートカウンターの応酬」を予期したのならば、上記が最も有効な日本の戦い方ではなかったか。

 最後になるが、鎌田が実感したとおりあのブラジルがドイツ、スペインよりかなり上というのならば、日本のW杯予選抜けは言われているほど難しいということにはならぬはずだ。ただし、初戦の相手ドイツは、ゲーゲンプレスの本家本元であると、そこは要注意だろう。このドイツ相手には、田中、守田、山根、三笘、谷口らフロンターレ勢をセットで使うべきである。

 なお、この場を借りて、サッカーの攻撃・守備用語について一言。守備をリトリートとプレッシングに、攻撃をポゼッションとカウンターに分ける用語遣いが今でも主流だが、これは今や誤りと言って良い。ゲーゲンプレスがショートカウンターを前提とした(プレス)得点法でもあるのだし、そんなチームがリトリート局面も作るようになっている昨今だからである。そもそも、ゲーゲンプレスが現れてからは、プレスを守備用語と用いることさえ誤りなのではないか。ボールを持っても攻撃せず逃げ回っているチームも、相手ボールでもどんどん攻めているチームも多い昨今である。

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八十路ランナーの手記(434) 膀胱癌患者の手記④  文科系

2022年06月08日 10時26分10秒 | スポーツ

 26日の経尿道内視鏡手術以降、この3日に今後の方針も決まって「疲れぬ程度に」と言う運動許可も出たので、やっとランナーとしても動き始めている。

 4日に我が家の18階段往復を30回、6日には40回。そして、7日にはジムへ行き、ウオームアップ歩行を含めて30分3・4キロ走ったが、最高速度は8・5キロ時ほどだ。走ったのは、26日の手術前23日に10キロ走って以来半月ぶりのこと。
 久しぶりの走行初めに、ある変事があった。ウオームアップ歩行からやがて走り始めてちょっとの段階で、弱い方の左膝に違和感、軽い痛みが生じたのである。けれど、「アップが完了するころには治るのではないか」と思いつつ走り方をあれこれと工夫していたら、3~4分で解消して走り続けられた。こんな時はいつも我ながら「ほっ」という感じ、嬉しかったこと。そういう工夫力含めて、ランナーとしての出発点には立っていられたと確認できた喜びはとても大きかった。この間もスクワットなどを絶やさなかったことも関係しているのだろうし、ここ2年半ほどまえから走法変更してきたフォアフット走法の合理的な走り方もちゃんと身についていたようだ。

「今、半月のランなしだと、これぐらい」という「感じ」が分かったのがまた、一つの財産になる。
「身体が若いと癌が早く進む」と聞くが、野菜スープなど活性酸素対策は毎日ちゃんと摂っているし、「癌が治っても身体が老いては意味がない」とも思うから、こんな生活を続けていく積もりだ。
 ちなみに、いつも思うことだが、久しぶりに走ると、走るというのは人生を前向きにさせてくれるものなんだなと改めて感じられる。ギター教室通いの練習もよく続けているし、本も良く読めるというように。この半月ほどやっているギター曲は、いずれもバッハの「チェロ組曲第1番のプレリュード」(イギリス人ジョン・ドアルテ編曲)と「BWV998リュート組曲のプレリュード」。いずれも、僕の25曲ほどの暗譜群の中の曲で、その復習というかより仕上げるというか、そんなことをやっている。「好きな曲をより好ましく弾けるように」、和音を聴きながらあれこれと指を動かしているのは、僕の人生最大の楽しみになっている。

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期待値高い、今夜,ブラジル戦  文科系

2022年06月06日 13時29分12秒 | スポーツ

 サッカー代表、今夜ブラジル戦がある。ブラジル戦というと、若い代表はともかくフル代表戦は日本にとって苦手中の苦手で、良いところなく敗れてきた。なんせ、ナンバー・ウェブによれば、フル代表同士の通算成績は日本から観て2分け10敗、平均スコアが0・4対2・8とあった。個人技に限ればずっと世界一といえるブラジルには一対一で敗れて、日本の腰が引けている印象さえある。「今夜こそ」と期待値を高くして、希望とその拠り所を書いてみたい。

・1対1で敗れるというのは、チームで闘わねばならぬということ。相手と身方をよく観て良い位置を取り、早め早めに動いていく闘いが必要になるが、この点で国内の他を圧倒してきたチームこそ川崎フロンターレ。ここ出身の「速い判断付き連携」が生きる選手を使うべきではないか。故障上がりの守田が使えるなら田中と並べて遠藤の前に置き、右サイドバックは山根で、センターバックにも谷口が良い。板倉も元川崎の選手だ。

・スピードは時に、技術や1対1の競り合いを粉砕できるのであって、右サイドの伊東と、FWは古橋か前田に期待したい。中でも文字通り人一倍守備にも走り回れる前田をワントップ先発に使うべきではないか。なんせ前田は、普通の走力の選手に比べて、1ゲーム当たり優に2倍以上のダッシュ回数が常なのである。ゲーム前半に前田が目一杯走り抜け、そこに何本もパスが通されれば、相手DFらを疲れさせること必定である。先日のパラグアイ戦の前田は、彼の遅めの抜け出しにパスが合わなくて可哀想だっただけに、そう思う。ちなみに、古橋も走り抜けシュートが多彩かつ上手である。同じスピードと言えば、三笘の高速ドリブルもある。後半のどこかで必ず彼にも期待したい彼にも大きな期待をしたい。

・この前田(か古橋)の走り込みにクロスを合わせるのが右の伊東であれば、なお良いだろう。伊東には、常に2~3人の相手陣が備えられるはずだから、敵守備陣が横に広げられて、中央がその分薄くなり、左の南野がフリーになる確率が極めて高くなる。伊東のクロスを前田がシュート、そのこぼれ球を左から来た南野が決めるなどという光景も浮かんでくる。伊東・山根で右から崩して、左で決めるというセオリーである。

・DFでは、大男ぞろいドイツリーグのデュエル王、つまり「1対1の王様」に2年続きでなったアンカー遠藤がいるのは本当に心強く、期待したい。彼のディフェンスだけは、ブラジル人との1対1に一歩も引けを取らぬはずだ。そんなことは先刻ご承知のブラジルは遠藤の脇、両サイド端の方から、サイドチェンジなども織り交ぜて攻撃を仕掛けてくるはずだ。遠藤を挟んだ、田中と守田の連携守備も見所になる理屈だ。

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米野球「フライボール革命」   文科系

2022年06月05日 04時20分41秒 | スポーツ

 米球界一部で、「フライボール革命」などと言う言葉が使われているらしい。高く高く上がって、滞空時間も飛距離も長いホームランに何よりも客が湧き、集客できるという「経営方針」のようだ。低いボールを強引にすくい上げて打つことも多い大谷などは、さしずめその典型ではないか。これは、落合や野村ら日本の「勝てる」歴代名監督らが最も嫌った打撃法ではないのか。派手なホームラン狙い打撃法は、「出塁、打点や必要な時のヒット(打法)」とは異なるからである。よってこの監督は二人ともこういう方針を堅持していたと覚えてきた。
「ローボールは打つな。これを徹底すればフォアボールも増えて、得点チャンスが多くなる」

 大谷が「フライボール革命」に乗っている限り、例え60本打っても、打率は2割5分程度になると思う。ちなみに、大谷がどれだけ持てはやされてもこうして、このチームは優勝できない。現に今現在も、何連敗という真っ最中なのではないか。それでも、チーム人気があれば良いとは、経営側の言うことだろう。選手らは勝ちたいのであって、それが満たされなければチームはバラバラになっていく。つまり、自分の人気が出る個人記録ばかりを追うようになるだろう。すると、やがてはチームの人気も落ちていくはずだ。

 というようにプロ・スポーツには、スポーツと営業・エンタテインメントと、こういう相反する二側面があったとずっと観てきた。落合が辞めさせられたのもこの後者のゆえであったと理解したものだった。チームや個人の成績を上げることに徹して成功したから、給料総額が高くなりすぎたこともあったはずだ。12球団程度の数で一チームが強くなりすぎると、全体としての観客総数も減っていくのだろう。そこには、「12球団相互扶助組織」という営業方針も働いているのではないか。

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