習近平・中国国家主席が国連で世界政治に関わって以下の提案をした。「中国は永遠に覇権を求めない」という説明を付けての提案だった。
①10年間で10億ドル(約1200億円)規模の「(国連)平和発展基金」を創設
②『中国が国連の新しい平和維持活動(PKO)即応体制に加わり、常駐の警察部隊と8000人規模の待機部隊の立ち上げを主導する』
③今後5年間でアフリカ連合に総額1億ドルの無償軍事支援を行い、アフリカの常備軍と危機対処部隊の設立を支持する
さて、日本の新設安保法制のように「国法の根本を揺るがしたような悪は、創設者の思いをはるかに越えて一人歩きしていくであろう」という提案もあれば、上記中国提案は「善が一人歩きするであろう」という提案になりうると言いたい。近年米軍の「国際警察軍」的振る舞いが目に余るから、特にそう思わざるをえないのである。
イラク戦争や、シリア内乱画策など近年の米軍が国連警察軍のような顔をして関わったものは、「イスラム国」発生に結びついたというように、泥沼を招くばかりであった。経済的に困窮が極まっているのに大軍事を抱えたアメリカの私利が主導したから、としか思えない。今後に求められる国連規模の対案は、これしかないだろう。国連警察軍の強化とその民主的運営など、国連の役割を高めることである。
これに対する日本マスコミの声は、例によって「中国脅威論」対策というもの一辺倒だが、西欧からはこんな評価の声も聞こえてくる。
アメリカ合衆国政府が運営する国営放送であるボイス・オブ・アメリカは、こう述べている。
『習主席の発展観はオバマ大統領のものとは異なり、発展を強調し、かつ中国の発展方法を世界の舞台にもたらそうとした。この発展観は、非常に合理的なようだ』
ドイツのウェブ・サイトでも、
『中国はソフトパワーを示した。習主席が国連に登場し、中国が今回の国連総会の主役になった。中国は大国として、国際事業に参与している。西側諸国は戦略を変え、国際事業で中国との協力を増やしていくべきだ』
世界メディア・クオーツも、こう伝えている。
『習主席は国連総会に出席し、中国の考えで国連を構築しようとした。1971年に国連の合法的な議席を取り戻し、安保理常任理事国になった中国は、これまで拒否権を9回しか発動していない。同じ期間内に、米国は拒否権を78回、英国は24回発動した。中国の9回のうち6回は2000年以降に発動された。これは中国がより自信あふれる世界の大国になったことを示している』
①10年間で10億ドル(約1200億円)規模の「(国連)平和発展基金」を創設
②『中国が国連の新しい平和維持活動(PKO)即応体制に加わり、常駐の警察部隊と8000人規模の待機部隊の立ち上げを主導する』
③今後5年間でアフリカ連合に総額1億ドルの無償軍事支援を行い、アフリカの常備軍と危機対処部隊の設立を支持する
さて、日本の新設安保法制のように「国法の根本を揺るがしたような悪は、創設者の思いをはるかに越えて一人歩きしていくであろう」という提案もあれば、上記中国提案は「善が一人歩きするであろう」という提案になりうると言いたい。近年米軍の「国際警察軍」的振る舞いが目に余るから、特にそう思わざるをえないのである。
イラク戦争や、シリア内乱画策など近年の米軍が国連警察軍のような顔をして関わったものは、「イスラム国」発生に結びついたというように、泥沼を招くばかりであった。経済的に困窮が極まっているのに大軍事を抱えたアメリカの私利が主導したから、としか思えない。今後に求められる国連規模の対案は、これしかないだろう。国連警察軍の強化とその民主的運営など、国連の役割を高めることである。
これに対する日本マスコミの声は、例によって「中国脅威論」対策というもの一辺倒だが、西欧からはこんな評価の声も聞こえてくる。
アメリカ合衆国政府が運営する国営放送であるボイス・オブ・アメリカは、こう述べている。
『習主席の発展観はオバマ大統領のものとは異なり、発展を強調し、かつ中国の発展方法を世界の舞台にもたらそうとした。この発展観は、非常に合理的なようだ』
ドイツのウェブ・サイトでも、
『中国はソフトパワーを示した。習主席が国連に登場し、中国が今回の国連総会の主役になった。中国は大国として、国際事業に参与している。西側諸国は戦略を変え、国際事業で中国との協力を増やしていくべきだ』
世界メディア・クオーツも、こう伝えている。
『習主席は国連総会に出席し、中国の考えで国連を構築しようとした。1971年に国連の合法的な議席を取り戻し、安保理常任理事国になった中国は、これまで拒否権を9回しか発動していない。同じ期間内に、米国は拒否権を78回、英国は24回発動した。中国の9回のうち6回は2000年以降に発動された。これは中国がより自信あふれる世界の大国になったことを示している』