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喜寿ランナーの手記(329) 正しい走法で、スタミナも増えた?  文科系

2020年11月30日 11時45分49秒 | スポーツ

  27日に外走り8キロの内ほぼ全力「近く」で5キロ走ってから、29日にジムランを12・5キロやった。この2日いろんな変化が起こって、僕にとっては驚きの連続だったということを書いてみよう。

 27日5キロのキロ平均タイムは6分29秒。平均ストライド95センチ。心拍数平均は実に169と僕の過去になかった数字が出て、もうびっくり仰天。これまで160以上で長くは走らないようにしようと思ってきたのは、来年5月に満80歳になる身と過去の「感じ」を考慮してのこと。なのに169と出たのは走行中は時計を見なくて後で知ったことであって、そんな息苦しさなどほとんどなかったのである。29日は、「中1日でLSDを3回ほどやって、心肺機能を上げていこう」という計画の一環・その第一日目として、30分時間制限がある市営ジムで合計90分を、4・1キロ+4・2キロ×2という計12・5キロだ。

 ジムランは外走りと違って、膝を曲げた脚だけをただ前に出せば走れていく僕だったのだけれど、最近はジムランでも外走りと同じ走り方を懸命に心がけてきた。その都度前に来た「脚『腰』一体の形」で「膝をできるだけ伸ばして地面をつついた」その瞬間に、浮いた腰と後ろ脚とを一体で前に運ぶというやり方だ。29日はこのやり方で、184などと僕としては珍しく速いピッチでどんどん走れたもの。平均8・5キロ時ほどのLSDスピードだったのだが、両脚のツツキと、「それによって浮いた分の脚腰を前に運ぶ」そのやり方とが何かぴったりと合っているという感じの分、ピッチ数は凄く多いのに汗もかつてなく少なくって、最後の90分まで全く疲れを感じず走り通して行けた。「これならどこまでも走れる」というジムランのこんな感じは初めてだったので、「翌日の疲労はどうなんだろう?」などと考えていた。

 そして今日30日、右膝にごく軽い違和感があるだけで、腰から脚にかけては全くの平常状態、特に腿の筋肉などは張りもなく、脂肪も取れたいわゆる「タラタラ」で、今日もまた走れることありありである。昨日の速いピッチ数と「どこまでも走れるリズム感」とが、どこから生まれたのかもほぼ明らかである。着地・地面つつき脚の膝の曲がりが少ない分、いわゆる「腰高の」合理的走法になっていたということである。この時に膝が曲がっていたら、それを伸ばす分余分な時間、筋力が要る。この余分が省けた分、いつものジム・ランよりも全く汗が少なかったわけだ。僕の場合、ジムなら2回9キロ走るだけでもシャツが二枚要るのに昨日は一枚で、その一枚もいつもの一枚目よりもずっと濡れていなかった。
 なお、走法変化だけではなく、このところ走法変更をよく意識した外走りで、スタミナが付いてきたこともあきらかだ。それは上に書いた「タラタラ」な腿の筋肉で分かるような気がした。秋に入ってからこの2か月ほどの外走りで、筋肉の質が変化しているとも感じられていた。あと2日、中1日置きでLSDをやって、その上でいつものやり方の5キロ・タイムを計ってみるのが楽しみだ。6分20秒を切れるかどうか。これが駄目なら、また同じ3日の中1日置きLSDとタイム計測という同じ事をもう一回繰り返してみよう。その辺りで駄目だったら、もう現状維持に徹するのかな?

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良いブログを見つけました   文科系

2020年11月29日 14時35分17秒 | 国内政治・経済・社会問題

取りざたされた安倍さんの3度目の登板は胡散霧消、議員辞職も視野に

 これは「おぢのニセコ山暮らし」というブログにあった本日の記事です。僕がここをよく覗いて来たところからか、ご本人が今日僕にコメントを書いて下さった。僕と同じ内容で「安倍は、三選目指していたらしいのに、今や議員辞職?」という内容。あれだけ明白な嘘を何度も国会答弁していたのですから、国会をも全く馬鹿にしていたわけで、これでは当然国会議員の資格もありません。国会侮辱、国会の権威をあれだけ地に落とした国会議員なんてねー?

 ニセコさん、紹介した「行雲流水」さんのブログ、覗いて下さいね。同じ北海道なら、良い友人になれるかも知れない。

 

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喜寿ランナーの手記(328) 走る日を増やす?  文科系

2020年11月28日 01時57分13秒 | スポーツ

 11月10日のキロ6分19秒は、色んな好条件が揃って運がよかったのだという思いになっている。その後6分30秒は切れるが、なかなかそこまで行かない。もっとも、走る日もちょっと少ないのだ。10日の後27日の今日まで6日走ったというのは、平均中2日置いて走っているに等しい。これは、やはり心肺機能の鍛錬にはなっていないということになるのだろう。この少なさでは、筋力はともかく心肺機能の向上が積み重なっていかないはずだ。積み上げては崩しているようなもの。せめて、1日置き近くで走れればよいのだが、色々あってそうもいかなかった。こういう練習でなんとか6分20秒台にはなるのだから1日置きのLSDをせめて3日ほどは続けてみようか。

 本日27日、初め2キロほどはLSD気味に走り始めたいつものようなアップとダウン含めた8キロほどの中間5キロで、キロ平均6分29秒、ストライド95センチで、平均心拍数は実に169bpm。27日は中3日空けて走ったわけだが、心肺機能がここまで低下するのかとは思った。それにしてもこれだけ脈が上がるというのは僕の心臓もまだまだ若いということだろう。この心拍数で息が苦しいというまでには行っていなかったのだから。とにかく、時速9・5キロで心拍数150ちょっとまでは一度持って行ってみよう。そのためには中1日で、3~4日LSDを中心に走らねばならないはずだ。そしたらキロ6分19秒は切れるだろうと思う。走り方としては、確実に良くなっていると思う。着地時の膝が曲がらなくなったし、その分いつも脚が腰の下に来ているというか、前脚の上に腰を持って行けてるというかが、出来るようになってきたから。それでいて今日のようにストライド95センチというのは、脚筋は強くなっている証拠である。もっとも、ストライド95センチで走ったから、169bpmになったのかも知れない。これを90センチ程度にしてピッチを上げて走れば160以内に納まるのかな。そしたら、6分19秒が切れる?? ちなみに、キロ6分19秒の11月10日は、89センチ、161bpmで走っている。

 

 

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最近のギターレッスン  文科系

2020年11月27日 02時31分30秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など

 久しぶりに、ギターレッスンの近況を書いてみる。
 夏にバッハのチェロ組曲一番プレリュードを暗譜して弾き込んだ後は、新しい曲を覚えるレッスンはやっていない。ちなみに、暗譜主義できた僕に1~2か月かけて新曲を暗譜をする気力が一時的かも知れないが今は乏しくなったようだ。それで、こんなレッスンをやっている。ちょっと練習すれば楽譜を見ながら弾ける二重奏楽譜曲をやっていって、レッスン当日には先生と合奏する。コストの舟歌、シューベルトのアベマリア、ヘンデルのサラバンド、そして今週はこれらにロシア民謡の「二つのギター」が付け加わった。これら全て、吉田光三編曲の「ギター二重奏曲集」という易しい曲集にあるものばかりである。
 ただこれとは別に、確か昔の映画音楽だったかで「鏡の中のアンナ」という曲の楽譜弾きをやっているが、これは僕の大学時代からの親友の依頼によるもの。彼もギターをちょっと習ったことがあるのだが、かなり重いパーキンソン病を患っている彼が冗談交じりでこんな言葉を発したからだ。
「これは学生時代から僕が最も好きな曲。これを、僕の葬式に弾いてくれ」
 こう言われては弾かぬわけにはいかないということで、先日はレッスン帰りに彼の家へ寄ってこれを弾いてきた。いきなり高ポジションのセーハに移動するなど結構難しい箇所があって、その時はまだ上手くは弾けなかったのだが、この練習は続けている。

 ギターの弾きすぎで騒音性難聴から、補聴器を付ける生活になって数年経った。それでギターの音も少々金属的に聞こえるのが、ギターに臨む気持をちょっと削いでいるように思う。それでもやはり、レッスンに臨めば「まだまだ続けたい・・」と思うばかり。旋律を色んな和音で飾っていく和音楽器の楽しさはやはり格別で、年を取っても色んな楽しみ方があるものだ。ここに何度も書いてきた25曲ほどの暗譜群は、今でも僕の(ギター生活の)宝物になっているのだし・・・。

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日本会議のシン君への回答などいくつか   文科系

2020年11月26日 00時58分01秒 | 国内政治・経済・社会問題

 日本会議支持と名乗ってここに登場し、実証なしの思いつきだけ、ズラズラとただ長いコメントを書いてくるシン君に答えた回答コメントなどを、以下転載させていただきます。若干の補足修正は加えましたが。

【 これも愚か (文科系) 2020-11-25 09:45:47
 同棲が多いから、それで、実質結婚できてて、男性は満足? 統計史上最少を更新しつつある出生数、少子化・小国化は? それに、50歳まで未婚男性が4人に1人に近づいているって、事実なんだよね。だから出生数が少なくなっている。これみな子どもが要らない人なのかな?
 GDPには、これだけの変数があるのね。総GDP、その購買力平価、1人当たりGDP、その購買力平価。1人当たり購買力平価で初めて国の貧富が比較できる。それでいうと日本はG7では最低、G20を入れても豪、韓国、サウジの下という貧乏国に落ちぶれたのだよ。25年前は世界5位前後だった国が何故? グローバル時代に向かう政治が悪かったと言うしかないでしょ。
 中国がこれで言えば貧乏だってのは、知りすぎるほど僕は知ってるよ。雲南、四川の山奥にも何回も旅したからね。ちょうど、日本明治の上からの近代化(この意味分かる? 国家全体主義的近代化ね)と同じような歴史段階が今の中国だと考えているよ。つまり、日本など問題にならぬほど、格差の激しい国。特に農村が貧しいのだ。
 イラク戦争も君の敗北。アメリカ第一の親睦国、かつイラク戦争第一の参戦国イギリス元首相が、重大な参戦反省文書を長年かけて出さされているのが、何よりの証拠。対するに、どんな「文書」や「証拠」を君が持ってきたって、イギリス国家の元首相文書には勝てないよ。つまり、嘘の「大量破壊兵器」の開戦を今更弁解しても、笑えるだけ。
 君は、常にズラズラの駄文を答えて来る割には、上の肝心なこと何も答えになってないでしょ。筋違い答弁だけ。駄目だよね。
 日本会議なんて、その思想が時代錯誤で駄目なのね。その文章・思考の流れなんて、答えになるかい!】

【 推察だが・・ (文科系) 2020-11-25 10:35:46
 自民党岐阜県連が、県知事候補でもめている。これだけ大もめの震源が経産省だけだとは僕には思えない。国会議員のほとんどが押す現知事に対して、経産省から立った新人候補に県議会勢力のほとんどが付いたというような大もめなのだから。僕の完全な推察だが、「安倍の野田聖子対策」という側面があるのではないか。ちょうど、広島県連で、溝手憎しで河井を立てたような、安倍の県連転覆工作? などと推察したくなる。野田聖子は、安倍よりよほど立派な総裁候補である。郵政民営化にあくまでも反対した、物の分かった正義派という側面があるとも思うし。総裁立候補など、悪漢安倍にさぞ楯突いたのだろう。】

【 政治がマスコミを・・ (文科系) 2020-11-25 12:30:03
 政治がマスコミを押さえるのは、絶対にあってはいけないこと、悪いことだ。トランプはもともとマスコミ人出身という側面もあってフォックステレビなどは今でもトランプ熱狂支持と往生際が悪い。ボストンティーパーティーのネットが熱烈支持してきたという面もあった。安倍のマスコミ社長らとの定期会食も物の分かった人なら「この馬鹿な権力亡者が・・」とばかり公憤隠せないはずである。マスコミが権力に近づきすぎると、必ず全体主義的な国家策動へと向かっていくもの。権力には「マスコミに言うことを聞かせる力」もあるからである。すると、ヒトラーや東條が出来上がる方向だ。日本学術会議問題も、マスコミが駄目になりかかっていなければ起こらなかったことだと愚考した。】

 

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安倍晋三、断末魔  文科系

2020年11月25日 10時04分23秒 | 国内政治・経済・社会問題

 政治家・安倍晋三が、もう断末魔だと観た。拙稿でも、森友と桜を先日書いたばかりだが、今朝の新聞は全て一斉に、この二つが山盛りだ。

 桜では、選挙法違反供応が800万だとか、900万だとか。森友では、「嘘答弁が、139回」だとか。供応は「秘書がやったうえに、安倍本人にはその秘書が嘘回答をして(安倍も騙されて)いた」とか、嘘答弁139回は嘘と知っていたかどうかとか書いて、注意深く色んな逃げ道が作ってあるようだが、こんなことはどうも、検察が覚悟しなければ世に出せる数字ではないように思う。検察官人事強引介入・腐敗工作問題に加えて、日本学術会議問題などで、流石に「この政権では日本(の公序良俗)が駄目になる」と、検察が覚悟を示したと言うことなのか。そりゃそうだろう。突然の「病気」引退から、またまた派閥の顔に返り咲きへと振る舞えば、どうしたってこうなる。「こりゃ、困難なコロナを前にした『敵前逃亡』。これだけやらかしても、三選狙い?」と、普通なら考えるからだ。安倍晋三。まー、河井克行(への率先垂範)も含めて利益誘導政治家、ばれたら嘘をつく、長期の嘘として統計の改竄などなど、何でもありのこの権力陶酔政治家が、国会議員立候補者(質の悪いアベチャイルド)を決められると言う特権を得て、日本政治の公序良俗をここまで乱した極悪政治家と公安の名において処理されるということなのか。管への警告も、当然含まれている? 日本学術会議問題もこれで終わったと見るがどうだろうか?

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投手ダルビッシュ有  文科系

2020年11月24日 11時37分24秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など

 愛読しているスポーツ・グラフィック「ナンバー」最近の、米大リーグ投手ダルビッシュ有特集号を読んだ。二つの米大リーグ各一人だけの最優秀投手に与えられるサイヤング賞を今年こそ取るかと騒がれた彼だが、その凄みの在処をこの記事は分かった積もりにしてくれる。ちなみに、今年の米両リーグのサイヤング賞投票では、彼と前田健太がそれぞれ二位になっている。二位ダルビッシュは、二〇一三年に続いて二度目だ。そして、この日本人二人がダルビッシュ主導で事細かな技術の交換・交流をしあってきたとあった。ここまでの技術交流は日本野球界では希有な事だと、これは前田の驚きの言葉である。
 この特集にはさらにダルビッシュと同リーグで今年サイヤング賞を取ったトレヴァー・バウアーを取材した長文の言葉が載っていて、その題名がこうなっている。「Yuの底なしのファンとして」。このバウアーの記事がまた、ダルビッシュとトレーニング方法や技術の交換を前田以上に重ねてきたと報告してくれていたから、びっくり仰天。同リーグの本年度サイヤング賞投手と、もう一方のリーグ投票二位との間に有がいて、この三人の教え合いでこの到達点なのかとも想像できて、そのことにとにかく心を揺さ振られた。アメリカでも珍しいことなのだろう。

 投手としての有はまず、一一種類の球のそれぞれを大きく緩急付けて操ることができるとあった。それも、他人の目では同一フォームで投げ分けていて、コントロールもよい。さらに、スピードがある球種の軌道は出だし三分の二までは同じで、最後の三分の一で変化していく。バットを振る方は、球種を見抜いた瞬間に打球ポイントを決めるわけだから「最後三分の一まで球種が分からない」というのは、凄く困ることなのだ。これらは、有の研究家とも自認しているバウアーの証言である。直球と同じフォームで変化球を投げるというとチェンジアップと紛らわしいが、チェンジアップは遅い変化球であり、ダルビッシュが多く投げる変化球は、カーブよりも十キロ時近く速いスライダーである。

 さて、ダルビッシュは投球改良を言葉にすることに腐心してきたという。自分の投球映像を繰り返し見つめながら言葉に表現して、気づいたことをメモに残す。もちろん、この言葉のままに身体がそのまま動くわけはなく、ある日突然身体の動きから「これだっ!」と気づき、「その感覚」を追い求めていくのだそうだ。彼はこのように投球をあれこれ言葉にしていくのがとにかく好きなのだと言う。それも野球自身は大好きと言うほどじゃなくってと付け加えているところが面白い。彼のこういう「投球技術研究好き」が極まった末の出来事こそ、他の優れた投手との技術交換なのだろう。日本の球界では許されていないとされるこのやり方について、ダルビッシュは球界批判をわざわざ付け加えて見せる。
『日本の球界史でも「平松のカミソリシュート」などとよく言われますよね。でも、平松さんがこれを誰かにきちんと伝えなければ、後年消えて無くなるわけでしょう?』
  往年の大洋ファンで、弾む下半身から身体を前に躍らせていく巨人キラー・平松政次の美しい投球フォームが今でも目に焼き付いている僕としては、この言葉自身にゾクッとし、心打たれた。「真のスポーツマンとは、こういう人だ。勝ち負け以上に、カラダを極める」。

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選挙対策が露骨、桜を観る会   文科系

2020年11月22日 11時15分58秒 | 国内政治・経済・社会問題

 桜を観る会の問題も復習してみたい。

 この行事の本来は、「社会的功績・功労者を4月に新宿御苑に呼んで、日本政府が励ます会」とでも言ったらよいだろうか。まー、そういう功績、功労を讃える会ということだろう。
 発足時は1万人程度で出発したこの参加者がどんどん増えて、19年には18000人になった。予算もずっと1800万円ほどを組んできて、どんどん超過して行った結果、19年度には5200万円までになった。その事実を踏まえて20年度予算はとうとう、5700万円になっている。参加者、予算がなぜこんなに増えてきたのか。政治家枠、与党議員推薦枠というのがあるのだ。例えば、安倍晋三後援会が19年度は850人。参加者20人に1人が安倍首相後援会関係者なのである。

 この会を巡っては、こんな問題が国会で問題になった。
・税金を使った公的行事の私物化ではないか。
・安倍後援会850人の前夜祭は収支が不明朗、公職選挙法違反ではないか。ホテル会計の仕組みと安倍氏関係答弁とが余りにも食い違ったままであるから。
・国会質問の1時間後に、出席者名簿がシュレッダーに掛けられ、消された。反社会的勢力が参加していて、その活動に首相の名が使われていた。

 こと安倍晋三氏に関しては、公職選挙法に照らしてなど、どうも黒である可能性が限りなく高いのではないでしょうか。「安倍晋三後援会」に「国家的な社会的功績・功労者(表彰者に等しい)」が異常に多いことも含めて。

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赤木ファイルは闇に葬られるのか  文科系

2020年11月21日 00時00分21秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

 麻生財務相が、いわゆる「赤木ファイル」についてこう答弁したという。

「存否も含め、答えは控える。訴訟されている当事者であり、今のような答えしかない」

 この「赤木ファイル」とは、森友問題・国有地8億円不正値引き売却にかかわって、公文書改竄を担わされて自殺した財務省末端職員・赤木俊夫さんが改竄の経過をまとめた文書であり、赤木さんの上司も財務省に提出されたその存在を認めているものだ。ちなみに、赤木さんは改竄を苦にして自死したのであるから、公務員の鏡のようなお方である。その死に臨んで改竄経過を記録に残したことが、「公務員としてしてはならないことをした。その経過だけはきちんと残しておかねば、死ねぬ」という心を示している。

 この8億円値引きの公文書改竄事件は、周知のように、安倍首相の国会答弁「私や妻が森友に関わっていたら、首相だけでなく、議員も辞めます」によって起こされたものである。ここからおこったことについて、以前新聞に載った赤木さんの手記(ご家族から出たものだろう。その要旨が新聞に載っていた)では、こんな表現があった。

『決裁文書の調書の差し替えは事実です。全て佐川局長の指示です。学園に厚遇したと受け取られる疑いの箇所は全て修正するよう指示があったと聞きました』
『森友事案は、うそにうそを塗り重ねるという、通常ではありえない対応を本省(佐川)が引き起こしたのです』

 こうして、安倍前首相の国会答弁から、これを忖度した佐川局長によって全てがひっくり返されて起こったのが、この改竄事件である。ちなみに、安倍昭恵が森友学園名誉校長であったことももう、国民周知の事実になっている。
 国民に公正に奉仕するという意味で他の範であると示した一公務員が、その正反対の出世主義、忖度専門の本庁局長によって殺された。一将を立てるために、骨ある一公務員が抵抗し、殺され、将を立てた殺人者は栄達。

 どうだろう、この事件が日本中の公務員を「上への不正忖度」という意味で「骨」抜きにしていく方向に向かって、どれだけ大きな役割を果たしたことか。「世の中とは『骨』は通らない、そういうものだ」、日本公務員世界が、「一将功成りて万骨枯る」となったのではないか? この一将とは佐川のことではなく、安倍のことだ。妻が関係していたのに、議員も辞めず、ますます大きな顔をしている。それも、選挙に勝ったと言うだけで。日本国のこんな選挙って、一体何なんだ。

 諫言が通らない国家元首や家臣の国は腐敗し、滅びていく国である。事実、長期安倍政権の下では、日本の大変な貧困化が深まった。最新19年度の国民1人当たり購買力平価GDPで、日本は世界33位。18位台湾、21位オーストラリア、30位韓国、32位ニュージーランドにも抜かれた貧乏国である。

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「雇用を増やした」と安倍?  文科系

2020年11月20日 11時11分06秒 | 国内政治・経済・社会問題

 コロナ・バンデミックから敵前逃亡したかという安倍前首相が、「病気が直った」とかで派閥活動を派手に始めている。ついては、誰しもがこんなことを思うのではないか。ほとぼりが冷めた頃の「第三次」を目指そうか、さもなくば細田派代表として完璧な院政を敷く。表の総理か、影の総理かである。そんな派閥活動の中で先ず語ったのがこのこと。

『 2%インフレターゲット自身は実現できなかったが、実は私がこれを実現したも同じなのだ。高株価を実現して雇用を劇的に改善したのだから』

 またまた、例によって嘘に等しい「煙に巻く」だと思う。2年内に実現すると公言したのに、期限を延ばしに延ばしても駄目だった三本の矢の根幹2%目標が気になって仕方ないようだ。しかしながら、この弁解はまさに「煙に巻く」で、以下のように恥ずかしすぎるもの。

・非正規労働者が06年からずっと1000万人を超えており、内400万人が就職氷河世代の人々である。そして、この400万人の75%は年収200万円未満である。
・非正規労働者男性の6割が未婚者であって、50歳まで一度も結婚したことがない男性が4人に1人に近づいている。ここから、年間90万人を割るというかってない出生数の減少から、非常な日本小国化が起こっている。
・上の非正規労働者が中心となって、日本の相対的貧困率はG7で最悪になっている。日米11.9%、イタリア11.5%、カナダ7.2%、フランス7.2%、イギリス6.3%、ドイツ3.9%と。
 ちなみに、以上ほとんどの数字は、2019年8月11日の中日新聞特集から採用したものだ。

 さて、これらすべての日本の貧困を、安倍は「高株価による雇用の改善」という一言で煙に巻いているわけだ。が、この高株価なるものが真っ赤な偽物だから、また大変に始末が悪い。日銀の金、年金基金などを大量につぎ込んで政府が大株主という、社会主義経済・ニセ株価である。その結果、こんなことまでが起こっている。
「GPIF年金運用 17兆円赤字見通し 1~3月期 世界株安で過去最大」(2020年4月3日新聞)
 国の金を今後いくら損しても抜けられない泥沼である。抜ければ日本株暴落が目に見えているのだから。その時に外から日本(空)売りが掛けられれば、日本完全沈没にならないか。このような金融行政も、第二次安倍内閣発足と同時にこれに反対する日銀(白川方明総裁)を屈服させてまで敢行した「財政ファイナンス」の結末なのであった。


 こうして、安倍首相がやったと言えることは、選挙目当てのヤッテル感・虚飾だけ。その実態は上のように「羊頭狗肉」で煙に巻いて「一将虚功成りて日本枯る」である。これは明日の予告だが、「一将『功』成りて万骨枯る」を展開してみたい。

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学術会議員任命拒否「擁護」すべてが、噴飯物  文科系

2020年11月19日 10時51分11秒 | 国内政治・経済・社会問題

 日本学術会議の会員推薦者6名を日本国首相が任命拒否したことについて、学術会議の諸問題をあげつらう論議が巷に溢れすぎている。このことについて、改めて一言。

 任命拒否がおかしいという人々は、任命権者である首相にその理由を問うてきたのである。日本国学問の府に対して、日本国首相が前例にない任命権者決定をしたその歴史的異例の理由を。これすなわち、首相でなければ答えられないことなのである。それを横から「学術会議は、これこれしかじかの欠点、傷を持っているから・・・」などの声が、日本マスコミ上げてのようになんと喧しいことか。これが笑える、噴飯物だと言いたい。

 学術会議を批判するのは常日頃からやったら良い。だけど今これを、これだけ繰り返すのは「任命権者になり代わって」ということなのか? 成り代われないのに成り代わったつもり? そういうことにしかならないからおかしいのである。首相、政権による「この行為」を擁護しようとの魂胆だけ、そればかりが見えすいている。最近流行の、忖度、忖度。ただし、忖度にもならない忖度。マスコミによる政権忖度って、世を悪くするという意味で昔から質が悪いものと相場が決まっている。特に長期保守政権への忖度なのだから、なおさらのことだ。いまだにトランプをヨイショし続けるフォックステレビじゃあるまいに。

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改めて、イラク戦争の世界史的意味  文科系  

2020年11月19日 10時05分40秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など

 これも、旧稿の再掲であって、2017年5月にここに掲載した物です。アメリカ大統領選挙という重大行事などがあった後では、必ず思い出したいものとして、再掲します。

 

【 イラク戦争の世界史的意味  文科系

 イラク戦争は、国連破壊の確信犯行だったのだと、今確信している。その次第を書いてみよう。

①9・11のアルカイダは、元々はアメリカがアフガニスタンにおいて創り育てたもの。そして、イラク戦争開戦時のあの熱狂ぶりを思い出すと、ぞっとする。嘘の理由をでっちあげて強引に持ち込んだ開戦であった。

②後遺症も含めた大罪が凄い。難民や、そのキャンプ以降の生活・運命やによる関連死含めて50万という国際調査団結果もある死者数。イタリア、スペイン、イギリスなど、当時の有志参戦国政権がほとんどつぶれたこと。IS国などのテロを世界中に喚起したこと。膨大な難民を生みだして、EU混乱やイギリスのEU離脱にも繋がったこと。などなど、この戦争は21世紀世界をどれだけ大きく換えてしまったことだろう。

③そして、世界の未来への影響という点では、なによりも国連無視。という以上に、「米軍主導の『国際警察』」で国連に換わる「指導者」にアメリカがなろうとした国連破壊行動だったのだと愚考したものだ。1990年の冷戦終結以降一強になってすぐに起こった湾岸戦争から、アメリカの国連無視が酷くなるという姿勢がずっと一貫しているのである。ちなみに、「史上かってない大連合」と、ラムズフェルトがイラク戦争有志国連合について獅子吼したのも有名な話だ。中ロを除いたG7運営も、これと同じ発想なのだろう。なお、米軍事費はいつの間にか冷戦時代の2倍になって年間60兆円、日本の国家予算の実に3分の2になった。

④以上の世界政治史的意味は、開戦時の国連総会アナン演説に何よりも雄弁に示されている。以下の言葉の歴史的意味は限りなく重いと振り返ることが出来る。読者には是非、以下を熟読玩味されたい。

『「私たちはいまや大きな岐路に立たされています。国連が創設された1945年にまさるとも劣らない、決定的な瞬間かも知れないのです」
 2003年9月23日、第58回国連総会開会日の冒頭演説で、アナン事務総長はそう述べた。その年の3月にイラクで戦争を始めたアメリカを、名指しではなかったものの厳しく批判した直後である』

『「今日に至るまで、国際の平和と安全に対する幅広い脅威と戦い、自衛を超えた武力行使をすると決める際には、唯一国連だけが与えることの出来る正当性を得なければならないという理解でやってきました」。にもかかわらず、先制攻撃の権利といった根拠で武力を行使する国が現れた──。
 それは「いかに不完全であれ、過去58年間、世界の平和と安定のために頼りにされてきた大原則に根底から挑戦するものなのです」と彼は言う。つまり、「単独主義的で無法な武力行使の先例を作ってしまうもの」なのだと言うのである。アメリカにとっては厳しい批判だが、総会議場は長い拍手に包まれた』
(以上、「国連とアメリカ」(最上敏樹・国際基督教大学教授 2005年刊))

⑤対するに、アメリカ政府の正式なイラク戦争総括は今日現在までなにも無い。イギリス・ブレアの反省に比べて、犯罪的だとさえ思う。国連、世界平和を重視するアメリカ国民、他国民の責任は、今限りなく重くなっている。ちなみに、アメリカ国民は今こそ、ケネディ大統領の六一年国連総会演説を思い出すべきだ。
『戦争にとって代わる唯一の方法は国連を発展させることです。……国連はこのあと発展し、われわれの時代の課題に応えることになるかもしれないし、あるいは、影響力も実力も尊敬も失い、風と共に消えるかもしれない。だが、もし国連を死なせることになったら──その活力を弱め、力をそぎ落とすことになったら──われわれ自身の未来から一切の希望を奪うに等しいのであります』


 こうして今考えると、アメリカはイラク戦争によって国連に換わるような世界の盟主になろうとして失敗したのだと思う。そういう起死回生の無謀な大ばくちが失敗した。65兆ドルの国家累積赤字、冷戦時代の2倍になった年間軍事費、経済の衰退、そして何よりも世界に決定的な不信感を与えたということ。トランプアメリカが示しているのは、もはや衰退しつつある帝国における種々の末期的症状ということでもあろうか。世界の彼への不信の目が、これを何よりも雄弁に物語っている。】
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書評「サピエンス全史」(3)「戦争は善」の時代もあった   文科系

2020年11月19日 09時50分59秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など

  思うところあって、旧稿を再掲させていただきます。今でも世界的ベストセラーになっていると言ってよい「サピエンス全史」の内容紹介連載の三回目です。著者はイスラエルの若き俊秀歴史学者、ユバル・ノア・ハラリ。今年になってもNHKなどが何回か登場させた方です。この内容紹介の第3回目は、歴史上の戦争というものの本質、変化に焦点をあわせたまとめです。

 
【 書評「サピエンス全史」(3)続、現代の平和  文科系
 
「部族社会時代の名残がある時代には、戦争は善(悪ではなかったという程度ではない)だった」という文章を紹介した。今は防衛戦争を除いては、良くて「必要悪」になっていると、コメントで書いた。だからこそ、こう言えるのであるとさえ(これは僕が)書いた。
 防衛戦争でもないのに国民が熱狂したイラク戦争などは、太平洋戦争同様国民が欺されたから起こったというものだと。

 さて、今書いたことがこの時代の真実であるかどうか? もし真実だとすれば人間の未来は、戦争が地上から無くなるか、政権とマスコミが国民を欺し続けられるか、このどちらかだということになるが・・・。


 さて、この歴史学者の本「サピエンス全史」には、こういう歴史的知識が溢れている。暴力,戦争についてのそれを、さらに続けて紹介してみたい。
『ほとんどの人は、自分がいかに平和な時代に生きているかを実感していない。1000年前から生きている人間は一人もいないので、かって世界が今よりはるかに暴力的であったことは、あっさり忘れられてしまう』

『世界のほとんどの地域で人々は、近隣の部族が真夜中に自分たちの村を包囲して、村人を一人残らず惨殺するのではないかとおびえることなく眠りに就いている』

『生徒が教師から鞭打たれることはないし、子供たちは、親が支払いに窮したとしても、奴隷として売られる心配をする必要はない。また女性たちも、夫が妻を殴ったり、家からでないよう強要したりすることは、法律によって禁じられているのを承知している。こうした安心感が、世界各地でますます現実のものとなっている。
 暴力の減少は主に、国家の台頭のおかげだ。いつの時代も、暴力の大部分は家族やコミュニティ間の限られた範囲で起こる不和の結果だった。すでに見たとおり、地域コミュニティ以上に大きな政治組織を知らない初期の農民たちは、横行する暴力に苦しんだ。権力が分散していた中世ヨーロッパの王国では、人口10万人当たり、毎年20~40人が殺害されていた。王国や帝国は力を増すにつれて、コミュニティに対する統制を強めたため、暴力の水準は低下した。そして、国家と市場が全権を握り、コミュニティが消滅したこの数十年に、暴力の発生率は一段と下落している。現在の殺人の世界平均は、人口10万人当たり年間わずか9人で、こうした殺人の多くは、ソマリアやコロンビアのような弱小国で起こっている。中央集権化されたヨーロッパ諸国では、年間の殺人発生率は人口10万人当たり1人だ。』

『1945年以降、国家内部の暴力が減少しているのか増加しているのかについては、見解が分かれるかもしれない。だが、国家間の武力紛争がかってないほどまで減少していることは、誰も否定できない。最も明白な例はおそらく、ヨーロッパの諸帝国の崩壊だろう。歴史を振り返れば、帝国はつねに反乱を厳しく弾圧してきた。やがて末期を迎えると、落日の帝国は、全力で生き残りを図り、血みどろの戦いに陥る。・・・だが1945年以降、帝国の大半は平和的な早期撤退を選択してきた。そうした国々の崩壊過程は、比較的すみやかで、平穏で、秩序立ったものになった』
 こうしてあげられている例が、二つある。一つは大英帝国で、1945年に世界の四分の一を支配していたが、これらをほとんど平和裏に明け渡したと述べられる。もう一つの例がソ連と東欧圏諸国で、こんな表現になっている。
『これほど強大な帝国が、これほど短期間に、かつ平穏に姿を消した例は、これまで一つもない。・・・・ゴルバチョフがセルビア指導部、あるいはアルジェリアでのフランスのような行動を取っていたらどうなっていたかと考えると、背筋が寒くなる』
 この共産圏諸国の崩壊においても、もちろん例外はちゃんと見つめられている。セルビアとルーマニア政権が武力による「反乱」鎮圧を図ったと。

 こうして、どこの国でも右の方々が陥りやすい「社会ダーウィニズム」思想(無意識のそれも含めて)は、こういうものであると断定できるはずだ。世界史を知らず、今の世界でも自国(周辺)しか観ることができないという、そういう条件の下でしか生まれないものと。社会ダーウィニズムとは、こういう考え方、感じ方、思想を指している。
「動物は争うもの。人間も動物だから、争うもの。その人間の国家も同じことで、だから結局、戦争は無くならない。動物も人間も人間国家も、そういう争いに勝つべく己を進化させたもののみが生き残っていく」
 この思想が誤りであるとは、学問の常識になっている。
 今の世界各国に溢れているいわゆる「ポピュリズム」には、この社会ダーウィニズム思想、感覚を持った人々がとても多いように思われる。今のこの「ポピュリズム」隆盛は、新自由主義グローバリゼーションの産物なのだと思う。】
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子の体力にも、貧富の世襲が  文科系

2020年11月18日 15時11分54秒 | スポーツ

 家の貧富が子の学力に現れるとは既に既知の知識だが、これは子どもの体力にも現れると、今朝の朝日新聞が特集を組んでいた。「収入が少ない家庭の子どもほど体力がない」。筑波大学の研究チームによるこういう実証研究結果が、本日この新聞のスポーツ欄に載っていたというのが、僕にはとても面白かった。スポーツを論じて、こういう議論の方が五輪話題よりもはるかに大事ではないか。この研究成果を本文中の四つばかりの言葉で表してみよう。

『収入が高い家庭の子の方が、低収入家庭より、体力テストの総合点が高い。・・・特にシャトルランと50m走で差が顕著です』

『体力が高い子は『何でも話せる友だちや仲のよい友だちが居る』と回答する率が高いのに対し、体力が低い子は孤独を感じている傾向がみられます。休み時間を、体力が低い子は、教室で一人で過ごす傾向がある。学校生活が心身発達のベースになることを考えると深刻です』

『今起きていることを放置すれば、この先、スポーツはそれで食べていくんだというわずかな人たちが小さい頃から特別な訓練を受けてプロになり、大多数の一般国民にとっては競技は見るもので、するのはウォーキング程度という、貧しいスポーツライフの姿が見えてきます』

『経済的負担が少ない学校の部活動は、スポーツにおいては最後のセイフティーネットで、世界に誇れる仕組です。(文科相などがやろうとしているような)受益者負担を原則とする地域クラブへ移行すると、かなりの子のスポーツ離れが懸念されます』


  日本には、こういう国民皆スポーツの考え方で運営されているスポーツ団体がどれだけあるのだろうか。競技主義、興業・鑑賞だけという団体ばかりになっていないか。スポーツ庁はよほど魂入れて頑張らないと、子どもの貧困なスポーツ現状に到底追いついていけないはずだ。ちなみに、民間スポーツ施設の駄目さ加減は、ここに何度も書いてきたことだ。「金がある子は特別(料金)指導。他は、悪い癖を付けても外っておくから、なかなか進級できない」

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河村たかしは、「哀れな人」  文科系

2020年11月17日 15時09分47秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など

 この16日、名古屋市長河村たかしが、愛知県知事大村秀章に公開質問状を送ったのだそうだ。大村氏へのリコール署名運動の先頭に立った河村氏を、大村氏が9日に「悲しい、哀れな人」と評した事に対する質問として、こう語ったとのこと。
「著しく品位を欠き、看過できない」
「無礼千万。いかなる事実または法令上の根拠をもとに述べたのか」

 この事件の淵源が、昨年の「愛知トリエンナーレ2019」にあることは、今や日本中が知っている。そして、この戦端を開いたのが河村氏の「天皇冒涜、日本人の心を踏みにじった」と、名古屋市の補助金取り消しとにあることも。さらに遡れば、河村氏の慰安婦観や、南京大虐殺事件観にも繋がっていることは、当ブログでも再三指摘してきたところだ。

 さて、河村たかしは「悲しい、哀れな人」であると、僕も改めて言いたい。「国の主人公には天皇冒涜の権利もある」のであって、慰安婦も、消すことができない日本の歴史的行為、南京大虐殺は以下の通り事実と確定された。よって、トリエンナーレは何も日本人の心など踏みにじってはいない。河村がそう考えるのは、日本近代史への歴史観が間違っているからだ。南京大虐殺一つ取ってもこのように決着が付いており、帝国軍の大元帥たる天皇にはこれに対する責任もある。河村はこの事件がなかったと語り続けて恥じず、姉妹都市南京との仲をぶち壊してきた政治家というお方だ。以下に転載するのは、当ブログのある書評、南京大虐殺論争史の現段階である。

 さて、そもそも河村は、こんな変な「日本人の心」にうつつを抜かしてリコール署名などやっている暇があるのか。今日の新聞でも「名古屋・中区・陽性率24.8% 7~11月市内平均の3倍」と見出しがあって、「拡大防ぐ中保健センター」「患者の健康観察 職員疲弊 濃厚接触者特定」ともある。部下が死に物狂いで働いている時に、なに? 己の「名誉」回復? どうだろう、「悲しい人」に違いないではないか。

 

【 書評 「南京事件論争史」 その最終回   文科系
2020年08月21日 19時32分19秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など

 「南京事件論争史」の現段階  

 これは、この14日拙稿『書評「増補 南京事件論争史」』の続きで、この内容紹介の三回目に当たるもの。この論争については今や、安倍首相も国会など正式な場所では「事件はなかった」と言えず(国際問題になって負けるから)、「南京なかった」組織に集まった自民党議員らがあちこちで嘘論議を組織的にばらまき続けるなどに落ちぶれている。ここに至った経過について、「南京なかった」側が決定的敗北を喫した事件をもう一度おさらいしてみよう。

 まず始まりは、社会科教科書検定内容を違憲と訴えた・第三次家永訴訟。南京事件の記述をも含んだこの訴訟は最高裁まで争われ、1997年8月に「(この検定は)違憲」という判決が確定している。

 次いで2番目は、稲田朋美弁護士らが訴えた、「南京事件における『百人斬り競争』記事は名誉毀損である」訴訟。これも2006年に最高裁判決が出て、稲田らが敗訴している。つまり、二人の少尉による捕虜など「百人斬り競争」は実際にあったと裁判所が認めたのである。

 三つ目は、南京事件当時8歳で日本兵によって銃剣で刺された被害者、夏淑琴さんを「ニセ被害者」と書いた東中野修道を、夏さんが名誉毀損で訴えたもの。この結末は、こうなった。2009年2月5日、最高裁は東中野と展転社の上告棄却を決定、一審判決通り両者に対し合計400万円の賠償を命令する裁判が確定した。2009年4月16日にこの賠償金は支払われた。

 最後が、以前にも書いた日米学者共同研究の成果について、この共同研究を中国首脳との間で取り決め、スタートさせた安倍首相自身が無視しているに等しいこと。この研究の日本側座長であった北岡伸一が「日中戦争は侵略戦争であった」と認めているのに、安倍はあくまでも侵略とは言わないのである。「侵略の定義が学会でも定まっていない・・・」とか、なんだとか?

 これだけ敗北を重ねてくると、「南京なかった」派は学者などにも屍累々、残っている歴史学者はほとんどいない有様。西尾幹二はドイツ文学者だし、藤岡信勝は教育開発学者である。なのに・・・と、この本の作者は南京虐殺を巡る日本の現状をこう嘆くのである。「日本会議に集まる自民党など多数議員は未だに南京事件はなかったと吹き回っている」。嘘も百ぺん言えば・・をやり尽くして、過去の醜い日本を隠そうとしているのだが、一体何のために。著者は、その「目的」をこう述べている。

『現在に続く、教科書議連の教科書攻撃を組織的に大きく支えているのが、1997年に結成された日本最大の右翼組織「日本会議」である。日本国憲法を「改正」し、天皇中心の日本、「戦争する国」を目指す「日本会議」の方針を、国政において実現しようと同時に組織されたのが、超党派の「日本会議国会議員懇談会」・・・・
「日本会議」は、歴史認識の問題でも、「南京虐殺はなかった」「従軍慰安婦はでっち上げ」「東京裁判は誤り」「首相は靖国神社を参拝せよ」「大東亜戦争は祖国防衛・アジア解放の戦争だった」「植民地支配では良いことをした」などと主張している』

 本気でこんなことを考えているのだろうか。にわかには信じ難いのだが、「『夢』の実現のためには、史実でも何でも乗り越えていく」と、そんな狂信者も多いのかも知れない。ヒトラーの夢は、史実として狂信者のそれと今なら世界が知っているのだが、その狂信者が世界史を握りかけた時期もあったのである。】

 

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