九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

日本沈没開始事件「安倍が日銀を屈服」   文科系

2020年01月31日 07時14分21秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など

 最近あった、名無し君の質問に答えたコメントを、エントリーとして再掲する。安倍を批判すると右連中が必ず文句をつけてくる「(「最悪の民主党政権」比較は?)論法」に端を発している。「表現の自由度世界順位」と、「日銀白川総裁と安倍の歴史的闘争」を報告したものだ。二つとも日本沈没に深く関わっていく事件になる。後世に残す被害が甚大すぎるから、それを思い知らされる事がどんどん起こっていくはずだ。既に去年最後の4分の1半期には、GPIF15兆円損失という大変な事件が起こっているのだが。

『Unknown (Unknown)
2020-01-28 17:06:51
民主党政権時との比較で書いてみよう。

無知の馬鹿 (文科系)
2020-01-28 20:15:54
 何でも民主党悪と、証拠も挙げられぬ全否定ばかりを、よくまーいつもいつもやるもんだ。
 安倍のマスコミ工作は有名で、これが最もだめな「報道の自由度」で示してみよう。

 民主党時代の09年、10年は旧自民党時代からどんどん自由度が開けてきて、それぞれ世界17位と11位だったが、19年度は実に67位だよ! 安倍はこれでもって選挙に勝ってきたわけだ! さすが、マスコミ社長らと定期的会食をしているだけの事はある、そういう話ね!

 こんな数字はまだ、いくらでも挙げられるよ!
 

愚か者は・・・ (文科系)
2020-01-30 19:56:18
 愚か者は、事の軽重が分からない。財政ファイナンスなんてのが悪いというのは、今のように日本銀行券を出し続けていればその間は大丈夫に見えるから、悪が見えにくい。でも、これが長く続くほど、日本沈没が重く激しく積もっていくことになる。それにやっと気付いたのか「五輪後が怖い。○○が悪かった」などと安倍が本を出して。こいうごまかしなどすぐにばれるのに、こういう負のレガシーは流石にイヤなのだろう。
 安倍のファンには、こんなことは何も分からないのだろうが。

日銀白川総裁との闘争 (文科系)
2020-01-30 20:05:31
 標記の事は分かる人には分かった、戦後大変な財政ファイナンス闘争の歴史的場面だった。何も分からぬ安倍が財務省の口車だかに乗って、白川総裁を押しきってしまった。一時の「景気」のために、日本の将来を投げ捨てた場面である。白川総裁がこの時、こう言ったというのも有名な話。

『このことの重要さ、どちらが正しかったかは、近い将来に必ず歴史が証明するだろう』

 これは本当に、日本沈没の始まりなのだ。金融資本主義というあだ花の上に咲いた沈没花!』

 

今日のサイトで、偶然、こんなニュースを見つけた。

【「根本原因はデフレではない」 白川・前日銀総裁が5年半ぶりに語った
2018/10/22 18:21 ( Jcastニュースから)

  白川方明・前日本銀行総裁は2018年10月22日、総裁を辞任してから初めてとなる記者会見を日本記者クラブで開き、日本経済の停滞の原因はデフレにあるのではないとする持論を語った。
   安倍政権発足によるアベノミクスや後任の黒田東彦(はるひこ)総裁による異次元の金融緩和でデフレ脱却を目指している現状についての直接的な評価には言及しなかったものの、デフレを日銀の金融政策だけで解決することについては、総裁当時から強い疑問を持っていたことをあらためて強調した。

総裁のときに受けた批判
   白川氏は安倍政権が発足した直後の2013年3月に任期を20日ほど残して辞任したが、その後は公の場での記者会見など一切、避けてきた。今回は、自身の日銀時代を回顧する著書『中央銀行 セントラルバンカーの経験した39年』(東洋経済新報社)について語るというテーマで会見の場に臨んだ。
   白川氏は会見の冒頭、「退任当初から執筆を勧められたが、中央銀行の総裁は退任後は多くを語らないのが美学と考えてきた。自慢や自己弁護と思われるのも避けたかった」としたが、ある日銀OBの勧めもあり、中央銀行をめぐる議論をもっと活発にしたいと思い、出版に至った経緯を語った。
   会見は1時間にわたって白川氏が自著について語ったが、とくに熱を帯びたのは、自身が総裁時代に浴びた「批判」についてだった。批判の内容を「日本経済の根源的な原因はデフレであり、それは貨幣的現象だから、日銀の大胆な金融緩和政策によって脱却できる。日銀は物価目標を掲げ、達成を約束すべきだが、それをしていない」というものだったと総括。2012年12月の総選挙で民主党から政権を奪還した安倍晋三・自民党総裁がこうした主張を掲げて、圧倒的な国民の指示を得たことにも触れた。】

 だけど安倍は「デフレ脱却・インフレターゲット目標2%」をいつまで経っても実現できず、最近この目標自身を取り下げてしまった。これは、安倍が白川に敗れたという歴史的実証になるはずだ。この後遺症は限りなく大きい。

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随筆紹介  「振り込むな」   文科系

2020年01月31日 06時39分41秒 | 文芸作品

「振り込むな」  K・Kさんの作品です

 

 パソコンの画面に「ウイルスに感染しているので対策を」と指示が出た。無視しようと×印で消そうとしたが動かない。
 仕方がないので、両面の指示に従って「排除出来ました」まで誘導された。ところが、手数料として六千五百円振り込むよう要求している。カードか銀行、コンビニ決済を選ぶように、とある。変だなあ、お金を払う必要など今までなかったのにと思いながらも、このくらいの金額ならいいかと進むことに。
 カード支払方法にしようと番号を入力した。が、セキュリティコードが入らない。何度やってもはじかれてしまう。諦めてコンビニ振り込みに変更。でも、画面のウイルス対策指示は消えていない。
 その時私は息子家族が、今日近くに遊びに来ている事を思い出した。電話して事情を話し「帰りに寄ってパソコン見て」と頼んだ。すると「それは偽サイトだ。振り込むな!」と即座に言った。

 家に着いた息子は画面を見て「マイクロソフト社を似せた広告詐欺らしいな」と呟く。スマホで注意すべき偽物のデータを検索している。

「カード番号だけでよかった。セキュリティ番号を入れていたら、一瞬で銀行口座から全額無くなっていたよ」。

 息子に言われてゾクッとした。
「自分は大丈夫と思っている人が、一番危ないのだから。オレオレ詐欺も気を付けて」と念を押され、返す言葉もない。電話、ハガキなどの詐欺は、テレビや新聞で見て警戒していたが、パソコンで引っ掛かるとは。全く疑わなかった自分が情けない。見えない相手はどこかでほくそ笑んでいただろう。
 子どもや孫達の世話をしていたつもりが、反対に世話になっていると思い知った。自分のうっかりを戒める機会だった。用心、用心

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随筆紹介  桑の木   文科系

2020年01月30日 06時08分58秒 | 文芸作品

 随筆紹介  桑の木  S・Hさんの作品です

 代々の皇后が養蚕をされている光景をテレビで観た。日本の絹糸は質が高く、海外での評価が高かったことは知っていた。ことに正倉院などの襖絵や調度品などの修復には皇室で生産される種の繭が欠かせないのだという。
私が子どものころ田舎の生家でも養蚕が収入源だった。年に何回か蚕を育てて繭にし、出荷する。五ミリにも満たない幼虫のころは村の女たちが共同集会所で泊りがけで世話をする。室温や時間の管理が自宅では難しかったようだ。ある程度(多分一センチ以上)の大きさになると各家々に分けて育て始める。

 母は二十歳を過ぎて嫁ぎ、生まれて初めて蚕に接した。凄まじい食欲の蚕に桑の葉を日に何度も食べさせなければならない。蚕が一斉に桑の葉を食む「ザッ、ザッ」というような音が耳について眠れなかったという。だだっ広い田舎の家だったが、蚕の時期には家屋の半分が蚕棚に占領された。
 早朝から大きな竹篭を背負って母は桑の葉を摘みに桑畑に通う。うす緑一面の桑畑に、手拭いを姉さんかぶりした母の頭だけがいつも見えた。当然、私たち子どもも桑畑の草取りに駆り出された。特に炎天下の草取りをさせられる夏休みは嫌いだった。
蚕は毎回なぜだか沢山死ぬ。それがブリキのバケツに半分ほど溜まると、近くの小川に捨てに行くのが小学生の私の役割だった。「厭だなあ、臭いなあ」ブツブツ言いながら小川までの道を歩いた。カンカン照りの夏の暑い日も、手のかじかむ冬の寒い日も。川に流すとザリガニや魚たちが競って寄って来た。 
それが里に行く度にいつのまにか桑畑は姿を消し、景観もすっかり変わってしまった。

先日、里にいる幼なじみが何年か前にラズベリーの一種「マルベリー」という木を玄関近くに植えたといった。すると近所のお婆さんが「あれまあ、桑の木を玄関に植えて、お蚕さんでも飼うのかね」と訊いたとか。桑の木もなんとオシャレな呼び名になったものだと、自分の無知さ加減にあきれたと幼なじみの彼女は笑った。
そういえば九四歳を過ぎた母も蚕を「お蚕さん」と言っていた。子どもの私たちの名は呼び捨てなのに蚕になんでさん付けするのか不思議な気がしていた。もう六十年以上も前のことだ。

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随筆紹介 往時、こんな家族も多かった  文科系

2020年01月29日 09時56分13秒 | Weblog

 今年満90歳になるH・Tさんは、僕らの同人誌で最高齢の、皆にとって貴重な存在。今もなお元気に書かれています。

 

  家 族   H・Tさんの作品です

「ここは俺の家だ。俺のやることが気に入らないなら、出ていけ!」
 物を投げる大きな音。
「かかあーの代わりなんかいくらでもある。仕事も一人前に出来んくせに」
 父のどなり声。
「人の子を育てさせて、勝手なことをして」
 大きな声で、泣き叫んでいる母。
 加代は走り出して、家の前の田んぼの畦の間で、身をひそめていた。
「人の子」、私のことだろうか。なぜだろう。おそろしい言葉。どうして、なぜと、父のどなり声と母の泣き声を聞きながらおびえ、尿がもれるのを気にしながら、じっとしていた。
 父のこわさ、幼い加代もぶたれたことが何度かあった。小学生の頃、授業中に突然思い出して泣き出したこともあった。
 何故母は、人の子というのだろう。

 家は小さな窯がひとつ。そんな中で茶碗を焼いていた。それが、戦争景気で働く人も多くなり、工場らしき建物もでき、作れば、焼けば儲かるという時がきて、父は母をどなりつけながら遮二無二働いていた。幼い加代も風呂の水くみと火の番をなど、遊ぶこともなくすごしていた。本など買ってもらったこともなく、友達にやっと借りて読んでいて見つかり、取り上げられて捨てられたこともあった。
「女が本なんか読んで何の役に立つ」と、母は聞こえぬふりだけでなく、「うそばかり書いてある本・・・」とぶつぶつ言っていた。
 貧しい時代の、貧しい家。
「誰に食わせてもらっている。出ていけ」
 どこへも行けず、父のどなり声、母の言葉にもおびえながら過ごしていた。
 こんな田舎の工場へも軍需工場の名がつき、陶土で武器まで作るようになり、工場の音は夜も止まることがなくなった。
 軍国少女と言われるようになった加代は、食べる物も読む本もなく、国のためと疑うこともなく、学徒と言われて工場で働いていた。
 そんな中で、母が養母であることも知った。
「人の子」
「わしは他人」と言っていた母。人の顔色を見ながら、笑顔貼り付けで生き、心の中では”家を出たい” ”ひとりになりたい”と思っている娘。
 大声でどなりつけて働いていた父と、三人三様の家族。

 両親を送り、親の年齢を超えた今、三人で過ごした日々、家族の絆の重さなど、幼い日のことを思うのである。

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喜寿ランナーの手記(280) 新たに気付いた事  文科系

2020年01月27日 01時12分55秒 | スポーツ

 この前に書いた、この走法に新たな気づきがあった。今年5月が来ると79歳になる身で走法を変えるって大きな冒険だったが、今日はやって良かったと心から思えた。走法を変えてから最も疲れが少ない外走りができたからだ。それで新たに気付いた事を付け加えたい。
 まず、前回書いた事をもう一度書くと、

①前へ進む力は蹴り足で生み出し、蹴った足は、蹴った反動で前に出す以上には、無理して前に振り出さない。
②「蹴り方」の感じは「地面をつつく」という表現が最も適切。スピード、つまり振り出したいストライドに応じて、軽く、または強く、着地時に膝を伸ばして地面をつつく。
③この走り方は、他の走り方よりも同じスピードの心臓負担(心拍数)がかなり少なくなってくる。自分のストライドに合わせて一番軽く蹴り(地面つつき)を入れられるようにすると良い。

 さて、これに付け加えることが出てきた。
④上半身の運びは、重心がある腰骨を運ぶ事が肝心だ。その意味ではよく言われる「胸から前へ」というよりも「へそから前へ」という表現の方が良いと思う。そのためには、膝などを伸ばして蹴った足の反動でその付け根の腰骨を高く保ったまま前へ、次の蹴りへと運ぶよう意識する事ではないか。地面をつついた足が前に行く時のその付け根腰骨を、その反対側の腕・肘を強めに後ろへ突き出すと前にやれるという要領なのだと思う。このように走ると、いわゆる腰高の走りになる。

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本日の朝日社説に、異論  文科系

2020年01月26日 12時30分45秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など

 本日の朝日新聞社説は「トラブルメーカーとつきあう」、執筆者は編集委員・大野博人とあった。その概要は、こういうもの。
 まず、米国はもはやトラブルシューターではなく、トラブルメーカーになっていると語る。前者は紛争とか心配事とかを解決する人、つまり調停者の意で、後者は逆にそれを作る人の事だ。世界外交におけるアメリカの位置づけのこういう変化の例として筆者が挙げるのが、ここのところ僕もずっと書いてきた、イラン問題、イラク問題。

『たとえば今、中東で起きている緊張状態は「イラン問題」と呼ぶよりも「アメリカ問題」と呼ぶ方が腑に落ちる』
 こう書いた証拠として筆者が挙げるのが、今のイラン問題が、アメリカの核合意離脱によって始まって、イラン司令官殺害でトラブルの沸点に達しているということだ。司令官殺害については、同じアメリカ人のノーベル経済学賞受賞者ポール・クルーグマンがニューヨークタイムズ・コラムに書いたこんな反論も大野は紹介している。
 イラク戦争を起こしたアメリカ副大統領チェイニーを『数十万人のイラク人の血を手で汚したやつだからと、外国勢力が殺害したら、米国人はどう反応しただろうか、自問してもらいたい』

 そのイラク問題についても、社説はこう述べている。イラク戦争は、結局見つからなかった大量破壊兵器を理由に起こされたもの。ここから中東が、イスラム国が台頭するなど酷い混乱、悲惨に陥ったのに、『「アメリカ問題」と呼ばれることはあまりなかった』、と。

 

 さて、この現在のアメリカ観に対して僕はといえば、トラブルメーカーにも2種類あると言いたい。「無能または手抜きなどによって、トラブルを起こしてしまう人」と「意識してトラブルを起こしていく人」だ。そして、この両者が裁判で裁かれる時には後者の量刑は大変に重くなる、とも。たとえば、アメリカのスレイマニ司令官殺害は以下のように、完全に仕組まれたもの、つまり後者の、非情冷酷な悪巧みなのである。
①アメリカが、イラク首相を騙して、サウジ・イランの和平交渉のために、スレイマニをイラクに呼び寄せさせた。
②イラク首相の言葉を信頼してイラク・バクダッド空港に飛んできたスレイマニを空港出口近くでドローンによって爆破・粉砕してしまった。さらに事件後いち早く「米軍ドローンで粉砕してやった」とトランプが世界に向けて公表した。
③当然のことながら、イラク首相はカンカンだ。自分もペテンに引っ掛けられて殺害主犯の一人にされたこの事件の一部始終を国会演説で暴露した上で、「外国軍はイラクから出て行け!」という国会決議を採択させてしまった。その後、辞表まで提出しているが、次のなり手がいなくて暫定首相を続けている。
④なお、この事件後にも、アメリカは重大な嘘をついている。それも今度は、まず自国民に向けてだろう。トランプが8日のイランによる報復攻撃直後に「米軍死傷者ゼロ」と語ったが、24日に米国防総省がこう訂正したのである。このように、本日朝刊に報道されていた。「34人の外傷性脳損傷者が出て、うち17人が米国、ドイツに移送された」と。


 さて、結論である。アメリカを世界のトラブルメーカーと呼ぶのは、もはや生やさしすぎると言いたい。結局、暴力に訴える。あるいは、暴力を使うぞと脅迫する。話し合いは他国を騙すためにやるだけではなく、身方をも共犯殺人者に仕立て上げて何の痛痒も感じない。前者は、イラク戦争の時に「イラクの大量破壊兵器」を国連に吹き回ってイラク参戦有志国を募った事を指し、後者はイラクという一国の首相の政治生命は愚か、人間の尊厳までをズタズタにしたことを指しているつもりだ。
 これら全てで僕に思い浮かぶのは「反社会的勢力」をもじって、「反国際社会的国家」という言葉。まー、GDPの4倍の国家累積赤字とかサブプライム・ショック被害者など多すぎる家計赤字、物貿易の大幅赤字などのうえに、虎の子の「原油=ドル」世界独占体制を死守すべく温暖化反対からベネズエラ・イラン潰しまでへと、それほどに全てに行き詰まった国に落ちぶれて、人間の国としての恥も外聞も捨て去っているということなのだろうが、こんな大国を抱えた現世界史局面というものは、もう大変過ぎる事だと思う。ちなみに、歴史的にこういう扱いに慣れてきた中南米には、アメリカ不信が満ちあふれているようだ。ベネズエラ戦争有志国募集には、ほとんどどこも応募しなかったどころか、現在は大の親米政権であるコロンビア、ブラジルにさえ「対ベネズエラ戦争は反対」と応えられたものだ。

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戦後日本史に黒々、安倍政権の罪状  文科系

2020年01月25日 05時36分22秒 | 国内政治・経済・社会問題

 戦後最長と言われる安倍政権は、実は戦後日本史上大変な恥になるような黒い跡を数々残してきた。残しているだけならまだしも、その失政の大変な付けがここ1~2年後に回されるような仕組みになっている。そのまさに「付け馬」怖さに備えて、「東京五輪後の恐怖、その元凶は誰か?」などという弁解本までが続々と出版、宣伝されている有様だ。一体何を予告し、どう弁解しているのだろう。

「全部財務省が悪い」などとの宣伝文句も垣間見えるようだが、財務省だけでなく、国家財政から独立しているべき日銀までを屈服させて以下のような財政戦略を強引に採らせてきたのは、全て安倍晋三の周辺なのである。このことについて日銀などで、白川総裁の安倍政権への激しすぎる抵抗が、史上語り草になってきたはずである。

 

① 日本の国民1人当たり購買力換算GDP世界順位を、18年度には31位にまで下げてしまった。25年前には世界順位一桁台前半の時代もあった数値なのだ。

② その結果、50歳まで結婚できぬ人々を無数に生み出して、日本国家のこの130年にかってなかった出生数減少、少子化、人口減国家を生み出した。50歳まで結婚できない男性が5人に1人以上などというその主原因が「収入が不安定で結婚相手にしてもらえない男性」が多過ぎることにあるのも、①などから明らかである。

③ 以上①や②を相当に意識して、経済第一、活性化第一と唱え続けながら、その柱「インフレターゲット目標2%」などはいつまで経っても実現できないので、いつの間にかに取り下げてしまった。

④ よって景気など良いはずがないのに、日米共に株価だけは異常に高い。日本の高い株価は、国債を大量に出してこれを日銀に買い上げさせて通貨、円をどんどん出し、日銀や政府資金を株につぎ込む「官製バブル」を作ってきたからだ。政府借金の債権、国債を日銀にどんどん買わせるというのは古来財政ファイナンスと呼んで来たもので、各国財政史上禁じ手とされてきた。「通貨の番人」である中央銀行が、政府の言うままに通貨を発行したら、その通貨の信用がいつか必ず暴落させられるからである。こういう財政ファイナンスによる官製バブルは近く空売りなどにあって必ず弾けるものであり、東京五輪後と予想される「その時」が、実は日本国家の「運命の秋」と言われて来た。

⑤ こうして戦後最長の政権として実際にやったのは「桜」「対マスコミ工作」などに示される選挙対策と、忖度官僚と「安倍チルドレン」汚職議員との大量生産などではなかったか。IR賄賂など、権力者らの倫理観をかってなく狂わしたと言う意味で、日本の後世政治に残した「政治・人間退廃」という禍根は特に大きすぎると言いたい。

⑥ なお、こうした悪政の諸結果を隠すことになる国家基幹統計の大幅書き換えとか、度重なった公文書の改ざん、破棄とかも、取り返しの付かない大きな傷として日本政治史に残っていくはずだ。

 

 

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詭弁だらけのトランプ・アメリカを嗤う  文科系

2020年01月23日 10時37分22秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

 標記のことを、以前から展開してみたいと目論んでいた。トランプは嘘と詭弁で有名だが、アメリカの詭弁は何もトランプから始まったものではない。一例、中東に6万もの米軍を置いているのは過去から打ち続いてきたその結末。というように、アメリカの世界政策が国連無視の下に進められてきたというのが、冷戦終結後のこの30年ますます酷くなっていただけのことである。トランプはそれをちょっと前に進めたに過ぎない。それは以下の通りに。しかも、この一つ一つが、日本をも貧困にさせていくからこそ、僕はアメリカの世界政策を日本第一の問題のように考えてきた。

 

①米貿易赤字で他国を逆恨み、保護貿易主義へ

  アメリカみずからが世界に広めて長く続いた新自由主義貿易戦争において、米が中国などに負けた今になって言い始めた泣き言にすぎない。それのみか、米国資本が中国などの安い労働力を求めて経営移転した結果、国内が空洞化した事に対する利己主義的な対応でもある。現に、中国からアメリカに入る製品にアメリカ資本の高級物品も多いと知ってから、振り上げた「関税アップ」を急いで取り下げる始末。

②「他国安保が米国にただ乗り」論 

  米国の利益がある地帯、国に米軍を出してきただけだ。現に、トランプが出て行くと言ったはずのシリアからも出て行く気配は皆無で、「外国軍は出ていけ」とイラク国会が決議したのに、「こんな決議にはイラン以上の恐るべき制裁を加える」と怒りまくっている始末。いずれも、両国にある石油利権にしがみついているにすぎない。アメリカ支配下に入らぬ石油国が、「石油=ドル世界体制」を崩すことになるのを恐れているのだ。物経済斜陽・物貿易大赤字のアメリカの虎の子・石油独占価格世界体制が崩れるし、「石油支払いはドルで」に支えられたドル基軸通貨世界体制による米利益も決壊・崩壊するのを恐怖しているのである。
 他にも、アメリカが安保経費大幅増を要求している日韓は、米中冷戦における自分らの前線部隊でもあるはずだ。特に、「近隣安保協力では日本とよりも中国と」と決めた韓国に5倍もの負担増を要求しているのは、韓国から見たら「笑い話」にもならない。

③他国の民主主義批判
 
 シリア、イラン、ベネズエラ、香港、ウイグルなどの「民主主義革命」で大忙しの体。が、これらを問題にするなら国連レベルの多国間主義で解決する問題のはずだ。アメリカが出ていくのはその利権絡みで碌な事がないとは、既に実証済みのことである。問題だと思うなら、国連活動の範囲でその先頭に立ってやれば良い。国連を無視して勝手に動くのは、自己都合、自己利益のためでしかないのは、①、②と同様に、明らかなことだ。

 

 このように外交に詭弁ばかりを弄する国は、結局こういう国なのだ。国家累積赤字がGDPの4倍という惨状をば、他国を食い物にする暴力で乗り越えようとしている国。過去の衰亡大国は常に黙っては退かず、歴史を騒乱させてきたというその例外にはなり得ない「民主主義」国・・・。

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随筆紹介 俺って、短気  文科系

2020年01月23日 06時58分23秒 | 文芸作品

  俺って短気   I・Kさんの作品です
                                  

 いきなり怒りだす高齢者を批判する番組が増えた。他人事でなく私も被害者であり、加害者である。

 老人陶芸クラブで、なぜ自分のを窯に入れないのと怒ってきたり、突然電動ロクロを禁止せよと大声で提案する先輩がいた。自分勝手にルール無視で暴走する。
 あるいは自治会の展示で子供が欲しいと言う陶器を渡したら、なぜやったのか、子供が陶器で遊んでいるではないかと、激しく怒る。この二人、なだめても聞かない。一方的に叱られる。
 ところが、今度は私がキレて家内に大声で注意し、反論され、箸たてを床に投げつけた。ささいなことに怒り心頭した。

 家内は昼飯にインスタントラーメンを作ったものの、まずくて大半を残した。私はそれを直接、生ゴミ箱に入れてと頼んだ。ところが洗い場に入れるから、皿洗い担当の私は、生ゴミに入れるのが、二度手間。だからわざわざ口に出して頼んだ。いざ皿を洗おうとすると、ラーメン屑が洗い場に山となってある。なぜここにと、頼んだではないかと、キレてしまった。こんな時に、絶対に謝らないのが家内。後でやろうと思っていたとか、そんなことをいうなら、もう食事は作らないとか反論がある。口争いがこうして始まる。

 私は振り返ってみると、怒るのは、どうも身近な人に対してである。親しい関係の人に、しばしば怒りをぶつけてしまう。高齢になり、この傾向が高くなっている。少し調べてみると、怒りの感情は大脳で作られ、その怒りを抑制する役目を果たすのが前頭葉らしい。ところが前頭葉は、年齢とともに機能が低下するから、怒りを抑える力が弱まり、感情が制御できなくなるという。だから、高齢者は意識的に怒り防止策を取らないと、この自然現象に流されてしまうという結論にたっする。六秒待つ、十秒待つというのが大事だそうだ。前頭葉が怒りを抑制するのに必要な時間がこれだという。だが、こんな流暢な待ち時間を、理性的にキープする、自分に言い聞かす理性が働くであろうか。また、アドバイスとして、怒鳴るより注意する。激高するより諭す。従わせるより説得する。言いたいことがあるなら、穏やかな口調で伝える。そのほうが、相手は聞き入れてくれるとあるが、果たして瞬時に、このように頭が回るであろうか。私は自信がない。むしろ、過去の全てが、キレたあとに、相手の怒り、激高、反撃があり、自分への悔い、反省の深さがあったのではないか。何も得るところがなく、損害ばかり。それを想起し、肝に銘じるべきである。百害あって一利なし。負けるが勝ち。

 喧嘩、怒りに関することわざは多い。それを眺めてみると、怒ったり、キレるのは最低であることを先人は教える。
◎腹は立て損、喧嘩は仕損。◎夫婦喧嘩は犬も食わぬ。◎怒りは無謀で始まり、後悔で終わる。◎遅延は憤怒の最大の治療薬。◎怒りは敵と思え。◎怒気起こらば手を引け。◎負けるが勝ち。◎三十六系逃げるに如かず。◎兵は凶器。◎百戦百勝は善のなる者にかなわず。◎兵強ければ則ち滅ぶ。

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「反日だらけでイヤになる」!?  文科系

2020年01月22日 12時44分04秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

 これはヤフーサイトに載っている広告。その見出し。これに続く文章が、これ。
『中国、韓国、日本国内にも・・・世界中で愛される日本を嫌う勢力が出てきたきっかけは何?答えは日本を騙したあの男でした』

 この手の文章が今、世界中の国々でばらまかれているのは明らかだ。なぜこんな文章が、ヤフーネットに載ってくるのか。後で述べるように「こんな非常識な文章を日本第一のネット画面に大金出して載せる連中」がいるのである。「右翼ポピュリズムが世界を席巻」とマスコミの常識のように語られているような状況を、世界に作り出している連中だとも言えるから、これは同時に世界的な風潮なのである。
「世界に貯まったグローバリズム疲弊」に対して、グローバリズム側が、振りまき始めた新たな煙幕。そう見なければならないのだと思う。

 

 ちなみに、「世界に対する、右翼ポピュリズム奨励」に特に熱心なのがアメリカだとも、確信してきた。今のトランプ・アメリカは、自身が「自国第一主義=世界への約束違反」に閉じこもって国連敵視、世界平和など多国間主義外交敵視を深めてきた分、「敵対or友好」含めて米と関係が深い他の国々の国民に自らの自分勝手な世界政策を見えないようにし始めているのだとも確信してきた。アメリカ自身が他国の「愛国主義」勢力に大金を投資しつつ。日本で言えばいわゆる日本ハンドラーの末端が保守勢力と結びついた「愛国主義」の大宣伝。これはちょうど、イラク、イラン、ベネズエラ、香港、台湾などなどで「反国家勢力」をおんぶに抱っこで育成してきたのと同じ政策の一環なのだと言いたい。

 

 さて『反日だらけでイヤになる』に対して先ず、「反日で悪いですか」? と言う以上に「反日」の「日」、つまりこの場合の「日本」って何ですか?
 この場合の日本が「安倍政権」ならば僕は大嫌いだから、僕は「反日」になる。また、「国民1人当たり購買力平価GDPがこの25年ほどで世界5位辺りから31位まで下がり、今や16位となった台湾よりも遙かに貧しくなったみじめな日本」ならば、これも大嫌いだ。つまり、ここ25年の50歳まで結婚もできぬ低収入男性を無数に生み出した日本の経済政策などには一国民として吐き気がする。というようなことを脇に置いて「日本を好きになれ」と、彼らは叫んでいるのだろうなどとも、これがこの言葉にちなんで僕が最も思い浮かべることである。
「反日だらけでイヤになる」
 こう叫んでいる方々こそ、直接間接に保守を支えてこの日本を悪くして来たのだろう。日本を悪くする勢力を好きになれと言っているのと同じ事、結局、そういう勢力ではないのか。

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イラク、さらなる地獄に  文科系

2020年01月21日 08時05分56秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

 以下はこの1月5日の国会でイラク首相・アブドルマフディーが、トランプの自分へのここまでの仕打ち、言動などについて暴露演説を強行した、その内容である。去年から起こったことを順に記してみたい。

①去年後半、トランプがイラクに「石油利権の半分をよこせ」と要求していた。

②イラク首相はこれを断って、9月末に55人の訪問団で中国を訪れ、一帯一路も関わる石油交渉をした。中国は、今後のイラクの石油輸出関連インフラ整備などを引き受けていく代わりに、その代金としてイラク石油利権の2割を要求して、イラクはこれを呑んだ。

③対するトランプはカンカンになって、こう脅した。「また、デモを組織し続けるし、その時に隠れた米狙撃手がデモ隊狙撃もする予定だから、大混乱になるぞ。対中契約は止めろ」。

④その後案の定、デモが頻発してイラク中が大混乱になったのが、昨年10月から。そこに、この1月3日、サウジ・イラン会談に呼ばれて出てきたイラン代表ガーセム・ソレイマーニーをイラク・バクダッド空港において米ドローンが爆殺するという大事件が起こった。これに怒ったアブドルマフディー首相が、トランプの要請を受けて両国交渉仲介の任に当たり、彼をイラクに招いたのは自分だと暴露しつつ、イラク国会で「外国軍は出ていけ!」という決議を通した。

⑤トランプはこの決議に対してもさらなる脅迫で対した。「イランに対するものよりも遙かに厳しい制裁をイラクに課すことになる」と。これに怒ったアブドルマフディーは、辞表を提出したが、次のなり手がいないので未だに暫定首相であり続けている。


 なお、田中宇の配信ニュースに、アメリカがなぜここまでイランやベネズエラのオイルにまでこだわり続けるかの内実が載っていたので、掲載しておく。田中曰く「ペトロダラー」つまり「石油=ドル」の仕組みの解説である。アメリカは世界産油国の石油輸出収入などの決済全てをニューヨーク連銀で行わせることに成功している。そして、その各国収入からその国の毎月政府支出金をアメリカ連銀がその都度送金する仕組ができあがっている。これがいわゆる「原油代金はドルでというドル基軸通貨体制」を保証してきたわけだ。この仕組に加わっていないベネズエラ、イラン、ロシアなどを敵視するのは、「石油はドル支払いで」というドル基軸通貨体制の仕組を守るためなのである。「そのためにはどんな暴力も辞さず」。こういう宣言こそ、ベネズエラ、イラン、ロシア敵視の正体なのだ。思えば、イラク・フセインやリビア・カダフィの殺害に示されたアメリカの執念も、ここから出ていたのである。両国それぞれが、原油埋蔵量で世界5位と9位の国であり、かつニューヨーク連銀決済に逆らったのである。

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喜寿ランナーの手記(279) 新走法の威力  文科系

2020年01月20日 02時48分17秒 | スポーツ

 この277回に今取り入れている新たな走法のことを書いた。僕としては、ここを訪れたトライアスリート、ゲタノウラさんのブログ内容を参考にして、自分なりに考案した走法であり、多分最も新しく合理的なものなのだと思う。もう一度短く箇条書きにすれば、こんなものだ。

①前へ進む力は蹴り足で生み出し、蹴った足は、蹴った反動で前に出す以上には、無理して前に振り出さない。前へ振り出そうとすると、蹴った時にも振り出す時にもと両方に余分な筋肉を使うことになる。
②とすると「蹴り方」が最大の問題になるが、その感じは「足裏全体で地面をつついた勢いだけで、その脚全体を前に持って行く。蹴った足を前に持って行くために後方へ蹴り上げるようなことはしない」という表現が最も適切。振り出したいストライドに応じて、軽く、または強く、着地時に膝を伸ばして地面をつつく。軽い力でつつくのはスピードが遅い小さなストライド、強くつつくのは大きいそれの人ということだ。
③この走り方に慣れてくると、他の走り方よりも同じスピードの心臓負担(心拍数)がかなり少なくなってくる。慣れるとはこういうことだ。自分のストライドに合わせて一番軽く蹴り(地面つつき)を入れられるようにするということである。

 さて、この走り方に慣れるLSDを、ピッチとストライドをいろいろ試しつつしばらくやってきたが、最近は170弱のピッチでスピードを上げてきた。この走り方だとピッチ数が180ほどまでには増やせるので、自分の最適ピッチはまだ模索中だが、17日にはウオームアップの後の5キロほどの外走りで時速9・4キロ平均だったし、19日にはジムマシンの制限時間30分×2回の距離でも9・4キロまで来た。前半が4・5キロ、後半が4・9キロ。ちなみに、マシン走りでは、前半30分にはウオームアップ緩走も含んだタイムだ。9・4キロは、新走法を取り入れた昨年12月16日と同じだが、あのときのような走行後の疲労感、というか膝やアキレス腱への衝撃疲労感といったものは全くない。この上となると一昨年12月22日の9・6キロになるが、このシーズンでこれは超えられると思う。19日最後には時速10~11キロで10分近く走っているから。もうしばらくLSDを重ねて、1月末ぐらいには9・6キロを超えてみたいと考えているがはて、というところ。

 年末年始は中1~2日置きで走ってきたが、例によって走った日の後は食事がとても美味しく、頭も冴えていろんな事にやる気が出るのは相変わらずのこと。走行直後の糖分やタンパク質、その日のうちのポリフェノール摂取に留意している。牛乳製品、チョコレート、赤ワインなどだ。

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また、イラクが米に潰される  文科系

2020年01月18日 12時40分55秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

 以下の「マスコミに載らない海外記事」サイトの本日のニュースは、表題のことを十二分以上に予測させるものだ。F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師、プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家という人物が書いた、オンライン誌New Eastern Outlook独占記事である。シリアのようにロシアがらみというだけでなく、中国も絡んで来たから何が起こるやらという情勢になった。

『 意図せざる結果:トランプは中東を中国とロシアにわたしたのだろうか 2020年1月14日
F. William Engdahl New Eastern Outlook

 イラク、そして中東じゅうでの、ここ数カ月の一連の行動により、ワシントンは、中国と、ある程度ロシアにも向かい、アメリカ合州国から離れる、戦略上の変更を強いた。もし出来事が現在の方向で続けば、それを阻止すべくワシントンがシリアでアサド不安定化を支持した主な原因である、計画されていたイラン-イラク-シリア・ガス・パイプラインが、ワシントンが完全な焦土作戦政治を始めないかぎり、今地域で実現する可能性がある。これは意図せざる結果とも呼べるものだ。

 自然が真空をひどく嫌うとすれば、地政学もそうだ。数カ月前、トランプ大統領が、アメリカ部隊をシリアと中東から引き上げる計画を発表した時、ロシアと、特に中国は静かに地域の重要な国々との接触を強化し始めた。
 イラクの石油開発や他のインフラ計画への中国関与は大きいが、際立ってイラク領土の約3分の1をISISが占領したことで大幅に混乱させられた。2019年9月、アンカラや、イスラエルや、サウジアラビアと共にワシントンが重要な隠れた役割を演じていた戦争、ISIS戦争よって破壊された主要インフラ・プロジェクト完成の代償をイラクが支払い、イラク石油収入の50%をアメリカ政府に与えるよう要求したが、丁寧な言い方をすれば法外な要求だ。

イラクの中国への方向転換

 イラクは拒否し。その代わりにイラクのアデル・アブドゥルマフディー首相は、イラク再建における中国の関与を議論するため、55人の代表団の長として北京を訪問した。この訪問はワシントンに気付かれずには済まなかった。その前にさえ、イラクと中国の絆は重要だった。中国はイラク第一の貿易相手国で、イラクはサウジアラビアとロシアについで、中国石油の三番目の供給源だった。2019年4月、バグダッドで、中国外交部羅照輝副部長が、中国は、イラク再建に貢献する用意ができていると述べた。
 アブドゥルマフディーにとって、北京訪問は大成功だった。彼はそれを両国関係の「飛躍的進歩」と呼んだ。訪問中に、8つの広範囲の覚書(MoU)と、与信契約の枠組みが署名され、中国の一帯一路構想(BRI)にイラクが加入する計画が発表された。イラク油田開発に加え、イラクのインフラ再建における中国の参加が含まれている。両国にとって、明らかに、中国が好んで言う「お互いに満足のいくもの」だ。
 アブドゥルマフディー首相の北京訪問のわずか数日後、野党勢力がアブドゥルマフディー辞任を要求するイラク政府の汚職と経済政策に対する全国的抗議行動が起きた。慎重に暴力的な反発を煽る狙撃兵が、CIAが2014年2月のキエフのマイダンで、あるいは2011年にカイロでしたのと同じように、政府制圧の印象を与えるよう、抗議行動参加者に発砲するのをロイターは目撃している。
 中国との交渉と、2019年10月のアブドゥルマフディー政府に対する自然発生的な抗議の時期がつながっているという有力な証拠がある。トランプ政権が、つながりだ。フェデリコ・ピエラッチーニの報告によれば「アブドゥルマフディーが議会で、アメリカがどのようにイラクを破壊し、今、石油収入の50%を約束しない限り、インフラと配電網プロジェクトの完成を拒否し、アブドゥルマフディーがそれを拒絶したという演説をした」。彼はアラビア語から翻訳されたアブドゥルマフディー演説の一部を引用している。「これが私が中国を訪問し、代わりに建設を行うよう、彼らと重要な協議に署名した理由だ。私の帰国後、トランプは私にこの協議を拒否するよう要求する電話してきた。私が拒否すると、彼は私の首相職を終わらせる巨大デモを解き放つと脅した。私に反対する巨大デモがその通り実現してから、再びトランプは電話してきて、もし私が要求に従わなければ、私に圧力をかけて従わせるため、高層ビル上の海兵隊狙撃兵が抗議行動参加者も警備員も標的に定めると脅した。私は再び拒否し、辞表を提出した。今日に至るまで、アメリカは我々が中国との取り引きを無効にすべきだと主張している。」
 今、伝えられるところによれば、彼がアブドゥルマフディー経由で、サウジアラビアとの調停活動で、バグダッドに着陸直後、イランのガーセム・ソレイマーニー少将のアメリカによる暗殺は、あり得る第三次世界大戦の話のさなか、地域全体を政治的混乱に陥らせた。イラク内の米軍基地に対する、イランのソフトな「報復」ミサイル攻撃と、テヘランを離陸したウクライナ民間定期便を誤って撃墜したというテヘランによる驚くべき自認は、トランプとロウハニがことを落ち着かせるため裏ルートの秘密会談をしていたという報告の中、何が本当に起きているかについて多くの人々を困惑させている。(以下略)』

 

 

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今、グローバル経済(学)はこう破綻した  文科系

2020年01月18日 07時22分42秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

  今、グローバル経済(学)は、アメリカでこう破綻した。日本の主流経済学者らの反省をも是非聴きたいものである。この40年ほど世界を席巻してきた新自由主義経済に対して、世界で重大な反省が巻き起こっているからだ。まず、去年の8月にはこんなことがあった。

  小さな記事だったが、8月20日夕刊に分かる人には分かる出来事が、報じられている。この大事な記事の見出しは、
「株主最優先を米経済界転換」?? 
 この中日新聞記事の書き出しはこうだ。
『米主要企業の経営者団体「ビジネス・ラウンドテーブル」は19日、株主の利益を最優先する従来の方針を見直し、従業員や顧客、地域社会など全ての利害関係者の利益を尊重する新たな行動指針を発表した。これまで米経済界は「株主利益の最大化」を標榜してきたが、大きな転換点となる』

 次いで、12月3日の米政治週刊誌「ニューズウイーク日本版」が組んだ特集「宗旨変えしたノーベル賞学者」は、2人の世界的経済学者らの反省を載せている。それは以下のように重大すぎる声と言って良い。
 まず、アベノミクスにも大いに影響を与えたポール・クルーグマンは、こう反省しているのだそうだ。
『アメリカの製造業を支えてきた中間層が経済・社会的な大変動に見舞われることに気付かなかった。中国との競争でアメリカの労働者が被る深刻な痛手を過小評価していた、というのだ』

 このニューズウイーク記事によると、他の経済ジャーナリストなども今は、経済学者らの過去理論を批判しているのだそうだ。
『多くの経済学者が福祉を犠牲にし、効率性を最優先して「高賃金の雇用を切り捨て、低コストの技術産業に未来を託した」というのだ』
 という反省から、このニューズウイーク論文の末尾まとめはこういうものになっている。こちらは、もう一人のノーベル賞経済学者・ジョセフ・スティグリッツが90年代から指摘し続けてきたグローバリゼーション批判をまとめた文章でもあるようだ。
『最大の負け組はやはり、アメリカの労働者だ。経済学者はかって、好況下では労働者は自分たちの賃金を引き上げる力を持つと考えていた。だが最近の見方はちょっと違う。多国籍企業が全世界を自らの縄張りに収めて四半世紀がたち、グローバル化した資本は国内に縛られたままの労働者よりも優位に立った。
 主流派の経済学者たちがこれほど急に左寄りになったことに驚いているのは当の経済学者たちだ。多くは前述の格差問題に関する会議でこのことに気付かされた。来年の米大統領選挙では、経済学者達の支持は中道のジョー・バイデン前副大統領よりもエリザベス・ウォーレン上院議員やバーニー・サンダース上院議員などの革新系候補に流れているとの声も参加者からは聞かれた』

 さて、こう言った反省は、日本の誠実な経済学者達の間ではもうとっくに起こっていた。中谷巌(三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長、多摩大学名誉学長、一橋大学名誉 教授)とか水野和夫(三菱UFJモルガン・スタンレー証券、法政大学教授)らがその代表者になるはずだ。「中産階級を大量に没落させたのが、現経済政策の最大の誤りだった」と反省したのだし、水野はこう述べている。「バブル経済しかないというのは、既に資本主義の寿命が尽きたということだ」。それでさて、英米日などの政府は、どういう理論でもって今後の経済政策を行っていけるというのだろう。

 アメリカは「GAFA時価総額バブル」経済? 日本は「官製バブル」経済? こんな危機的な閉塞状況だからこそ、アメリカは中国を叩き続けざるを得ないのだろう。もしアメリカから日中資金が逃げ出したら、こんな「GAFAバブル」経済の国など即沈没である。アメリカが今や必死に見えるイラン、ベネズエラや、(対中国冷戦対策としての)香港、台湾やに対する「暴力的」外交戦略、姿勢も、こういう経済破綻が背景になっている事はまた自明であろう。
 日本の主流経済学者の声も、今是非聴きたいものだ。

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何重もの国際法違反スレイマニ殺害   文科系

2020年01月17日 20時41分26秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

スレイマニがなぜイラクを訪ねたかなど、その殺害の事実経過が、「マスコミに載らない海外記事」のサイト本日分に載っていた。イラク政府がアメリカにだまされて彼を呼んだということだ。イラク政府がそこまで言うのならばと、スレイマニは全く無防備にイラクを訪問した。それで殺害と言うことだから、イラク政府はもうカンカンだ。「外国軍はイラクから出て行け」という国会決議が出たのはそれが理由だ。対して、米英以外は全部出て行くことになったが、トランプは出ていかないと言っただけではなく、「そんなことをしたら、イランの何倍もの制裁をイラクに加えるぞ!」と凄まじい恫喝を返したのである。これはもう、アフリカの独裁国の元首でもちょっとやらない野蛮人の仕業と言える。

 常連執筆者の1人が書いたものだが、アメリカがどれだけ酷いことをやったかが手に取るように分かるニュースだ。一部を抜粋する。

【 想像願いたい。いわゆる世界的指導者が、異なる派閥間の調停を支援するため、あなたを外国に招待し、あなたは受け入れ、あなたが空港に到着すると、彼があなたを殺すのだ。それから彼は微笑み、大満足で、自分がリモコンで、無人機で殺害し、死なせる命令を出したと自慢するのだ。ウソ以外、あなたに対して、いかなる告発も決して何もなかったのだから、超法規的殺人より遥かに悪質だ。
 それが、愛され、才知に長けたカリスマ的なイランのガーセム・ソレイマーニー司令官に、まさに起きたことだ。マイク・ポンペオ国務長官とマーク・エスパー戦争長官のようなトランプの惨めな手先が、恥知らずに拒否している、イラク首相らが語った殺害経過の真相だ。ホワイトハウス報道関係者に対するブリーフィングの前に、ポンペオは皮肉っぽく笑い、ジャーナリストに尋ねた。「君たちはこのようなたわごと(イラク首相らの言葉)を信じるのか?」そしてもちろん主流マスコミ・ジャーナリストの誰も、たとえ彼らがそれを信じているにせよ、あえて「はい」とは言うまい。その代わり、彼らは目の前の、ぞっとするような「殺人共犯者」野蛮人国家最高外交官への彼らの同意を表明するため愛想よく笑ったのだ。主流マスコミのジャーナリストは、連中の仕事やホワイトハウスの記者会見場への出入りを危うくする覚悟がない臆病者だ。
 だがそれはまさにイラクのアーディル・アブドゥルマフディー首相が不信感と畏怖をこめて語ったことだ。「トランプは私にイランと調停するよう依頼した。彼は私の招待客を殺したのだ。」アーディル・アブドゥルマフディー首相は、トランプや彼の取り巻き連中の誰よりも、特に少し前にRTにこう語ったマイク・ポンペオ国務長官よりも確実に高い信頼性がある:
「私がCIA長官だった頃、我々はウソをつき、だまし、盗みをはたらいた。我々にはあらゆる研修コースがあった。それは人にアメリカの実験の栄光を思い出させる。」
* **
 ソレイマーニー司令官はバグダッド空港で、イラク軍人民動員隊副司令官アブ・マハディ・アル・ムハンディスに車で迎えられた。彼らがSUVを運転して去った際、アメリカ-無人機ミサイルが、両国の10人の他の高位軍人たちに命中し、粉砕した。
 ソレイマーニーは外交特権を持っていた。アメリカはそれを承知していた。だが規則や法律や倫理基準をワシントンは尊重しない。野蛮人と非常によく似た行動だ。ソレイマーニー司令官は将官を超える人物で、素晴らしい外交官でもあり、トランプがアブドゥル-マハディ首相に先導するよう依頼した調停プロセスの一環として、アメリカとイラン間同様、イランとサウジアラビア間の緊張を緩和するため、トランプのため、アブドゥル-マハディ首相により、バグダッド訪問を依頼されていた。これはガーセム・ソレイマーニーを暗殺する、卑屈で臆病な策略だった。人はどこまで酷く落ちることができるのだろう?この恐ろしい罪を表現する言葉もない。

 

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