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憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

またまた、反米保守さんへ  文科系

2015年08月30日 21時02分49秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 反米保守さんのコメントはダブり投稿が三回もあったが、結局このことしか語っていない。

①社会ダーウィニズムは誤っていると、文科系が言って、次に②即、文科系が正しいと文科系が語っているに過ぎないと。まず、彼の最新のコメント全てから、僕への反論文言をあげておこう。

『1、反米保守の理論は社会的ダーウィニズムだ。2、社会的ダーウィニズムは間違っている。3、だから(??)私(文科系)が正しい――なぜそうなるのか。』
『今現在戦争をなくせていないのに、50年後には人類全員の不断の努力でなくせているなんていうのは問題を未来に先送りしているだけの現実逃避でしかない』
『 またぞろ「もう相手にしない!」と泣き言が入る頃だと思うので、先に書いておきますが、・・・・・・なにかといえば「俗論だ!」「社会的ダーウィニズムだ!」で話は済むと考えておられるようですから』

① さて、貴方が最初に痴話げんかと国の戦争は同じと書いたから、これは社会ダーウィニズムの一種だと僕が書くことになって、これは誤りだと述べたのである。そのときまで貴方は、社会ダーウィニズムがなんたるかなど、一度も書いていなかった。きっとご自分が言ったことが社会ダーウィニズムになるということなど、とっくにお忘れになったのだろう。便利な記憶というしかない。

②今回あなたは社会ダーウィニズムが誤りだと、初めて書いてきた。その事から即「僕が正しい」と僕が語ったと貴方が語っているが、僕はそんな単純なことを語ったのではない。その間に僕は、こういう論理を展開してきた。

③まず最初にこれを述べた。痴話げんかと国の戦争が同じ(本質の)ものならば、戦争はなくなるはずがないということになるだろうねと、指摘した。社会ダーウィニズムとは、動物の争いと人間の国の戦争とを同一視するものだからである。これが可能ならば、戦争は永久に無くならないが、これが可能でないと述べた訳なのだ。

④次に、社会ダーウィニズムが誤りと退けられたら、もう貴方と僕はいずれもただの未来論同士であると僕が言ったよね。そうなると、いずれもこれまでの世界史の流れの知識を総動員して、どちらが正しいかを競い合うしかないはずだと、そう僕は語ったよね。

⑤その上で僕はこう言った。19世紀までと違って20世紀には、歴史上初めて国際(平和)組織が出来て、そこで人類史上初めて世界的な戦争違法化が話し合われた。そこから、国連警察軍も出来た、と。もちろん、アメリカ、中国のように新たにこれに反する流れも生まれているがその上でなお上のことを以下のように展開したいと、僕は言ってきたよね。
 その流れに合わせて僕はこう語ったはずだ。徳川幕府が戦国大名らの「戦国」を終わらせたのは、幕府が一手に国の警察権を掌握したからだと。つまり、やがて世界の警察権(違法戦争取り締まり軍隊でもよい)を世界の国々が国連に委ねる時代が来るだろうと。食えない人や失業者が無数にいるのに、各国の軍隊があってアメリカのように勝手に違法戦争をやる暴力大国があるのなんて不合理すぎるはずだからであると、これも僕は語ってきたよね。

 その上で僕はこう述べてきた。
⑥世界の人々は、もし戦争が無くせるものならば無くしたいと、先ずほとんどの人が思っているはずであると。それらの人々に僕は、上のような歴史の流れを語りかけたいのである。これへの反論は今まで、無意識の社会ダーウィニズム以外に僕は出会ったことがないということも付け加えてのことだ。

 こういう僕の①~⑥がずっと示されているのに、貴方がこれへの全面的反論を書いてきた事など皆無ではないか。あなたが反論した内容は当エントリー冒頭の文章だけ。こんな内容はもう聞き飽きたから、以上の全体への反論を僕は求めていると言ってきたのだが。
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琉球新報より  らくせき

2015年08月30日 09時43分15秒 | Weblog
米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設をめぐる県と政府の集中協議の第4回会合が29日、那覇市内のホテルで開かれた。協議に先立って菅義偉官房長官と意見交換した自民県連の具志孝助幹事長によると、菅官房長官は県連役員らに「工事は予定通り(集中協議の)1カ月が終わったら再開する」と述べた。

NHKの総合では、菅さんのこの点には、触れていなかったので。
どこに重点を置いて報道するのか?それぞれですが。
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俗論に、辟易   文科系

2015年08月29日 08時32分08秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 何回も続きで、反米保守さんへ  

 まず、貴方の今度のコメントね。「現実逃避」とか、「頭は大丈夫?」とか、その前は『ちょっと追い詰め過ぎたかなー。おかわいそうに』などなど、言葉だけは上から目線でご立派なようだから、そういうのには僕は倍にして返すことにしている。
 以下ずっと証明するように、その内容は相変わらず巷に流れている俗論で、辟易としていることだし。
 まず、貴方の今度のコメントだ。

『現実逃避 (反米保守)2015-08-28 18:31:07はあ? (個人による)殺人はなくせないけど、(国家による)戦争はなくせるというのか? よっぽど個人は愚劣で、国家は崇高な存在だと考えているんだねえ。捏造だって? ということは文科系氏は本気で「テロはなくせる!」と考えているのか? 頭大丈夫? 大体、前提がおかしいんだよなあ。文科系氏の頭の中には「戦争をし続けたくてたまらないアメリカ」が存在して、そしてまた「戦争に直結しうるようなテロを起こす集団」をまんまとアメリカが生み出すことに成功しながら(ついでにいうと中国も相変わらず軍事費を増やしながら)、それでいて50年先だか100年先には戦争はなくなると強弁するわけだ。どこに論理の正当性がある? そんなものは「諦めなければいつか夢はかなう(可能性はずっと残る)」と言っているに等しい。かなう夢もあれば、かなわない夢もある。特に以下の指摘を直視し、応答してほしいのだが――現実はインドネシア、フィリピン、マレーシア、タイ、ベトナムの人々が「日米の更なる関与」を望み、中国のふるまいに「恐怖を感じる」「憤りを感じる」と語っているのだ。』


 さて、現実逃避はどっちだろう。貴方は元々、夫婦ゲンカと国家の戦争が同じ(本質の)ものだと語っていたよね。そして今度はなおこの社会ダーウゥィニズム様の思想・「人間闘争本性論」(結局、戦争はなくならないという俗論ね)を言い換えてこうだ。
『(個人による)殺人はなくせないけど、(国家による)戦争はなくせるというのか?』

 今日は先ずこれについて聞くが、個人の殺人はなくせない(ということを仮に認めたとして)そのことが、(これと同じ理屈として)国家の戦争はなくせないと言えることになるのかということね。もし貴方のようにこんな俗論を僕がずっと批判してきた後でもなお依然として語るなら、個人の殺人と国家がやる戦争が同じ本質のもの、つまり同一視すことになるしかないよね。貴方この社会ダーウィニズム式の思想を証明できたの(社会ダーウィニズムとは、動物の闘争も人間の戦争も同じものだという誤った理屈なのだが)。そんなこと出来るわけないから、そんな証明をどっかで読んだの? もし読んだなら教えて。僕が「それ、嘘だ」と批判して嘲笑ってやるから。どんなえらい人でも、僕が勝つに決まっている。それが論理というものの威力なんだよ。ただし、現実、現実と叫んでいるだけで、何の未来への意欲も知識も論理もない人には分からないことだろうが。でも、論理って馬鹿にならないものだよ。三段論法とか、数学の幾何の証明法みたい論法のことね。

 ちなみに、個人は愚劣だよ。衆知を集めても愚劣な国家よりもっとね。現に国法で殺人はあらゆる国で禁止しているが、現在までの諸個人の方は殺人など無数にこれを良しとしてきたんだからね。個人には人としての建て前さえ捨てた恥知らずがも多いが、国家は例え米国でさえ建て前を完全無視することは出来ず、説明責任を個人よりも遙かにいつも気にしているからね。必死になって「有志国」工作をするのはそういうことだ。

 なお僕は、テロもなくせると考えているよ。だから直前のコメントで、こう書いたでしょ。これも読めなかったのかな。
『米国が、ソ連対策でアルカイダや、フセイン・イラクを宿敵イラン対策として育成しなかったら、イスラム国も含めてテロの心配も今より90%ほどは少なかったはずだよね。今のテロ(との戦争)ったって、米国が作ったようなもんじゃないかとも、確かに語ってきたがね。つまりマッチポンプと』

 なおそれから、米国の今後も心配要らない。なんせ現物経済がアップルなどIT産業しかなくって、実体経済貿易の大赤字を辛うじてマネーゲーム金融利益と基軸通貨国家として他国のお金で多少はまだ消せるという国だ。そのマネーゲームも、国際的規制がどんどん進む勢いだ。リーマンショックを告発した国連スティグリッツ報告も中小国などからもてはやされていることだしね。ドル基軸通貨の方はもう世界決済の五割を割ったんじゃないかな。さらにまた米国は、国家も家計も大赤字で、リーマン後の今は、資産が世界10位に入る銀行さえ一つもなくなった。リーマン以降全部潰れた五大投資銀行を傘下に入れたからだろうね。すぐに今の、先も見えないやけっぱちとも言える軍事費を維持できなくなるはずだ。あまつさえ、先進国で世界1位の相対的貧困率やジニ係数の酷さの国として、両巨大政党も愛想を尽かされて変わらざるを得ないる時代が来るとさえ思うね。偉大な言語学者にして米戦争大反対論者チョムスキーも生きていることだし。

 中国のことはいつも言うように今はどうでも良いよ。僕は米国の話をしているのだ。中国のことは、僕が話している米国の話とは別の事だし、そしてその話に対して君がいつも「中国はどうなった」とか勝手に叫んでくるだけだし、そもそも米国の方が世界から戦争を無くすことに関しては遙かに抵抗勢力的罪が深いと僕は証明してきたよね。その証明が違っているなら、君がこれを「正しく批判」することだろうが、そんなの君から結局は聞いたことない。きみから聴けたのは、米国の大暴力に対する奴隷根性紛いの「仕方ない」という話だけだ。スパルタカスが今生きていたら、大笑いされるような。

 さー以上についても、「全面的批判」をいつでも期待する。待っているよ。いつものようにどっかほんの一部、断片だけの批判ではなくって、この全体の、しかも根本の所への批判が欲しい。と言っても、最も肝腎なこの「全体と根本」なんて、君は全く考えた事がないはずだ。だって、全く普通のネトウヨ諸君の言い分から、つまり「ネット右翼諸君の大前提」で書いた俗論から、君が一歩も出られていないということはもう、上の文章で証明したはずだけどね。まさに、そこの部分にこそ答えてほしい。
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面白い論議なので・・・・   文科系

2015年08月28日 16時46分42秒 | Weblog
 拙エントリー「ネット右翼諸氏の大前提」から始まって、今も続いている論議の最新コメント応酬をご紹介する。あまりに面白く、また意義深くもあるので。


必然的??(笑) (反米保守)2015-08-28 10:38:40
 ちょっと追い詰め過ぎたかなー。おかわいそうに。

現在、戦争や紛争が減っているといっても、それは要するにチャイナやノースコリアがモロなんだけど、「アメリカを中心とした経済力・軍事力による制裁」が怖いから、損をするから、それを恐れて大人しくしているだけ(抑えられているだけ)のことでしょう? それが証拠にアメリカ自身は理不尽な戦争を多数起こしているわけだよね(苦笑)。そういうアメリカの戦争を抑えるには国連常備軍だ! と提示したはいいけど、私や1970氏に「それって機能しないよ」と論理的にボコボコにされちゃった(まともな反論がなかったもんなあ)んで、「倫理的という名の妄想」に逃げ込んでいるかわいそうな人、それが文科系氏。まあいいんじゃない。不戦が歴史の流れなら、あなたがここで(そう好戦的に)他者を罵倒しながら力説しなくても、そうなるよきっと!


さーこれに反論を求める (文科系)2015-08-28 11:27:54
 何が追い詰めた?
 どこがかわいそう?
 口では何とでも言えるという典型だと思う。
 現に上の文章は「僕の9条堅持論」には、何も反論になっていないよ。このようにね。

①国連常設軍というのを、何も今即できるとか、今即機能するとか語ったのではないのは当然のことだ。

②が、既にPKOが存在するというのは、19世紀とは全く違うでしょ。これは湾岸戦争のように明らかに違法な戦争を世界から無くす目的のもので、20世紀初めに起こった戦争違法化から生まれたものでもある。戦争違法化や国連警察軍が、一つの歴史の流れと観ることも出来るというわけだ。違うというのなら証明して下さい。

③こういう19世紀までは皆無だった、戦争違法化や、PKOから言える未来の方向として、国連常設軍で違法戦争を見張るためにも、諸国が国防を国連に委ねるという方向が絶対にないという証明をしてみて下さい。証明もしないのに「ボコボコにされちゃった」っておかしいでしょ。②もあるのだから。そして、次のこともね。

③現状の全てを前提にして未来の話に反論することなんて簡単なことだ。現状は存在して、人間のどんな正しい未来でも、人間の現実的望みとして人間たちの心の中にしかないものだからね。これに絡んで、必然的に出てくる、君らの「幻想」をこそ、次に語ろう。

④最後に、君らへの厳しい一言を追加ね。
 君らが僕を批判する言葉を、そのまま君らにも投げかけてあげる。
「戦争をなくすることは永久に出来ない」と君らは語ってきたでしょ。これは何よりも、君らの未来論だ。そんなことは証明できないことだし、そもそも、そんな言葉はほとんどの人が正しいとは言わないよ。つまり君らこそ、誤った未来論を持っている。無意識のうちにね。つまり、未来の話をするときには、反論する側もある幻想を持っていることにならざるを得ないんだよね。この理屈、はて分かるかな?

 さー反論、反論! ただし、全面的にね。でもまー「夫婦ゲンカ、痴話ゲンカ、国同士の戦争はみんな同じ(人間の本質)」のように語って僕にボコボコにされた人だから、こんな難しい話への反論は期待していないがね。


Unknown (反米保守)2015-08-28 12:56:251
「妄想はいい加減にしなさい!」と叱りにきているのに、その反論が「お前らの言っていることも同じレベルだ!」と逆ギレされても「ええー」としか…………。いいんじゃない。新聞報道を見る限り、国連の会議でも年に何回かはそういうことを言って、まばらな拍手をもらう人がいるみたいだから。

2、「戦争をゼロにするのは客観的に見て難しいよねー」……これに対する結論がおかしい。普通の人なら「軍備も必要だよなあ」となるところを、「人類はこのまま永久に戦い続けなきゃいけないのか!」とひとりでパニックになってるだけ。

3、文科系氏は一度敗北宣言をしているも同然なんだけどね。テロをゼロにすることはできない(人類が滅亡しない限り=苦笑)という事実を承認しているから。テロ行為に対して軍隊が正式に出動したら、それは「ほとんど戦争」だから。


ねつ造文言だよ (文科系)2015-08-28 16:13:44
 君のこういう文章はねつ造文言だよ。以下のように。

①同レベルと言っているのではなく、こう言ってきた。君らの『戦争をゼロにするのは客観的に見て難しいよね(こう言う以上、永久に難しいということだよね?)』という「予言」と、僕の『戦争はなくせる』とは同じ未来のことを語っているが、戦争違法化が20世紀に起こって、国連警察軍も出来た分、19世紀と違って僕らの方が有利になっただろうなとね。
 それに、戦争はなくしたいという人間の方が圧倒的に多いはずだと言ってきたうえに、社会的政治的なことなら、人類が望めばやがてはなくなるだろうとも確かに言ってきたよ。

②へー、僕が敗北宣言? 僕自身も初めて聞くことだけど証拠を提示してください。ここのどこからでもよいですから。その通りの言葉をね。下のようなこんないい加減なねつ造内容、言葉で誤魔化すのではなくね。
「一度敗北宣言をしているも同然なんだけどね。テロをゼロにすることはできない(人類が滅亡しない限り=苦笑)という事実を承認しているから」
 こんな「同然なんだけど」もいー加減だが、「(戦争をしなければならないような)テロをゼロにすることはできない」と、僕がどこで語っていますか。戦争をなくせるとずっと言ってきた人間が、こんなことを言うわけはないはずです。
 もっとも、たんなる殺人同然のことと戦争とごっちゃにするなら話は別ですがね。
 さらには、米国が、ソ連対策でアルカイダや、フセイン・イラクを宿敵イラン対策として育成しなかったら、イスラム国も含めてテロの心配も今より90%ほどは少なかったはずだよね。今のテロ(との戦争)ったって、米国が作ったようなもんじゃないかとも、確かに語ってきたがね。つまりマッチポンプと。

 さー反論、反論! 待ってるよー。
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中央日報より   らくせき

2015年08月28日 09時22分50秒 | Weblog
9月世界金融危機説がまた出ている。今回は中国発だ。中国経済急落の可能性と危機対処能力に対する不信が提起されている。「危機を生産する工場」という指摘もある。だが私が見るには錯覚に近い誇張だ。それなら? 世界経済は2008年の金融危機以降ずっとそうしてきたように9月も遅々として進まずまごつきそうだ。だが米国発の金融危機のように世界経済がだめになり韓国経済が滅びる危機にさらされはしないだろう。なぜか? 当時の米国といまの中国は違うためだ。当時の米国は政府と銀行、企業などすべてが深刻な問題を抱えていた。量的緩和という非伝統的な方法を浮揚策に使ったほどだ。世界的に広がった派生商品の中にあれほど多くの不良が隠れているということもやはりだれもわからなかった。ある日突然弾け、速やかに収拾する対策と能力もなかった。だから危機だった。

だが中国は違う。危機の原因として中国の低成長が議論される。だがこれは突発事件ではない。数年前から成長戦略を変えると公言してきた中国政府の選択で、みんなに知らされた事実だ。いわゆるニューノーマルだ。2012年下半期から中国の成長率が7%台に落ちた理由だ。成長戦略をシフトしたのは高度成長の副作用のためだった。所得不平等の拡大、地方政府の不良、不動産投機、莫大なシャドーバンキング、過剰設備など。低成長はこうした副作用を解消し安定成長の基盤を固めるための選択だ。1970年代末~80年代初めの韓国の重化学投資調整を連想させるものだ。当時の韓国政府のキャッチフレーズも「成長から安定へ」だった。曲折はあったがその後韓国経済がどうなったかを振り返れば中国の将来がわからないだろうか。

中国の証券市場暴落に対する懸念も大きい。消費不振を招くという理由からだ。もちろん輸出主導から内需主導に変えようとする意図に反する。消費を育て投資を活性化し再び成長基盤を固めるというニューノーマルにも外れる。それでも証券市場暴落が危機を招くほどの消費不振につながるという主張は行き過ぎだ。中国の家計資産で株式が占める割合は低いためだ。預金と株式、債券、保険などすべての金融資産を合わせても家計資産の15%前後にしかならない。その上中国は依然として後れたところが多い開発途上国だ。戦略を変えれば成長余力は充分だ。中西部が端的な例だ。鉄道などインフラも依然として不備で産業高度化とサービス産業育成も中国の課題だ。4兆ドルに近い外貨準備高など投資余力もある。2008年の米国とは異なるという話だ。

中国発の危機に劣らず9月危機説の原因として議論されるのが米国の金利引き上げだ。韓国をはじめとする新興国の資本流出と世界経済の暴落につながるという論理だ。だが合理的期待の観点から見れば誤った推論だ。世界経済が危機に突き進んでいるのが事実ならば米国は急いで金利を引き上げたりしないだろう。

世界経済の不安と不確実性は今後も続くものだ。根本原因が解消されずにいるからだ。主な原因のひとつはグローバル需要不振だ。だが、前例のない大規模量的緩和でも需要は不振の沼から抜け出せずにいる。需要不振は言い替えれば供給過剰だ。過剰設備の構造調整なくして世界経済の回復は容易ではないがまだ進むべき道は長い。それなら9月の問題は長期不振の持続であり、経済危機の爆発ではない。

警戒を怠ろうという話では決してない。万一の状況に対する備えは徹底するほど良い。非常計画を立てて点検しなければならない。家計負債と企業不良など景気下方リスク要因はどれだけ準備しても不足はない。同時にやるべきことは着実にしなければならない。労働改革が端的な例だ。正規職は過剰に保護され、非正規職は低賃金に苦しんでいるというのはすでに常識だ。労働市場の競争力が世界最下位圏であり労働生産性が低いということもよく知られた事実だ。どのようにすれば良いのか答もわかっている。労働市場は柔軟に緩ならなければならず、同一労働同一賃金は順守されるべきで、賃金ピーク制と職務級賃金制が施行されなければならない。それでも韓国はできずにいる。韓国に危機が迫るならば「わかっていながらできない」無能に対する復讐ではないか。

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中日の記事にあったCSISとは・・・   らくせき

2015年08月27日 15時28分24秒 | Weblog
ググッたら、こんな記事に出合いました。
中島聡さんが、2013年02月26日に載せた「安倍総理に講演の場を与えたCSISとは何か」より。

オバマ大統領との会見のためにワシントンDCを訪れた安倍総理だが、同日に、保守系のシンクタンクである CSIS (Center For Strategic & International Studies)が開催するフォーラムで40分の講演をした点は注目に値する(ビデオはここで見ることが出来る)。

CSISは表向きは民間のシンクタンクで、政府や軍需産業のための調査・研究をするコンサルタント会社だが、実際には、政権交代で政府を出た高級官僚が次の政権交代で復活するまでの間準備をしたり、政府の外から影響力を公使(ロビー活動)するための場所である。

その典型的な例が、ブッシュ政権下で国務副長官を務めたリチャード・アーミテージで、国務副長官の職を離れた後も、CSISを通じ、オバマと大統領選を争ったマケイン候補のための戦略を立てたり、日本政府に対して「原発を捨てると日本は二流国に成り下がる」と警告を鳴らした「アーミテージ・ナイ報告(参照)」を書いたりと非常に積極的な政治活動をしている。

Right Web (軍事マフィアによる米国政府への影響力を監視する団体)によれば、CSIS はレーガン政権時代に作られた「米国は世界の警察官であるべき」という信念の元に各種メディアを通じて米国内外に多大な影響力を持つネオコンのフロント組織である(参照)。

「日本再占領」の作家である中田安彦は、彼らを「ジャパン・ハンドラーズ」と称して警告をならしている(参照)。

CSISに関しては、外務審議官・対米全権大使を務めた加藤良三の娘、加藤和世が「ワシントン・ジャパニーズ・ウィメンズ・ネットワーク」にそこで働いた経験談を書いているので一読をお勧めする(参照)。彼女は現在は笹川平和財団の研究員の1人だが(参照)、今でも CSIS のフェローの1人でもある(参照)。

笹川平和財団はCSISへの助成事業としてSPFフェローシッププログラムを進めたり(参照)、CSISが去年発表した「アーミテージ・ナイ報告書」のプロモーションを手伝ったりと(参照)、CSISとの関係を強めている。

ちなみに、CSISに自分の子供を送り込んだのは、加藤良三だけではない。小泉純一郎が次男の小泉進次郎を、渡辺恒三が長男の渡辺恒雄を送り込んでいる。

CSISは昨年、日経新聞と「日経・CSISバーチャル・シンクタンク」なる組織を日本に立ち上げ、そこを通じた保守系政治家のサポート、若手政治家の育成、政策提案、などのロビー活動をしている。アドバイザーとして自民党の石破茂、民主党の前原誠司他、数多くの霞ヶ関OBが名を連ねる、日本版 CSISである。

安倍首相はCSIS主催のフォーラムでの講演で「アーミテージ・ナイ報告」を引用して「日本は二流国にはならない」と宣言したが、参考までに、下に「アーミテージ・ナイ報告」に書かれた日本への提言を外務省が翻訳したものを添付しておく。

この報告書が去年の8月に書かれたものであるにも関わらず12月に発足した安倍政権の政策とほぼ完全に合致している点は注目に値する。これを偶然の一致と解釈するのか、(CSISを通じた)米国保守派勢力の内政干渉と解釈するのかは読者次第だが、今後、自民党が日本のエネルギー政策をどうするのか、ホルムズ海峡が閉鎖された場合に何をするのか、などを予想するにはとても良い材料になる。

【日本への提言(アーミテージ・ナイ報告)】

(1)原子力発電の慎重な再開が日本にとって正しくかつ責任ある第一歩である。原発の再稼動は、温室効果ガスを2020年までに25%削減するという日本の国際公約5を実現する唯一の策であり、円高傾向の最中での燃料費高騰によって、エネルギーに依存している企業の国外流出を防ぐ懸命な方策でもある。福島の教訓をもとに、東京は安全な原子炉の設計や健全な規制を促進する上でリーダー的役割を果たすべきである。

(2)日本は、海賊対処、ペルシャ湾の船舶交通の保護、シーレーンの保護、さらにイランの核開発プログラムのような地域の平和への脅威に対する多国間での努力に、積極的かつ継続的に関与すべきである。

(3)環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加に加え、経済・エネルギー・安全保障包括的協定(CEESA)など、より野心的かつ包括的な(枠組み)交渉への参加も考慮すべきである。

(4)日本は、韓国との関係を複雑にしている「歴史問題」を直視すべきである。日本は長期的戦略見通しに基づき、韓国との繋がりについて考察し、不当な政治声明を出さないようにするべきである。また、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)や物品役務相互提供協定(ACSA)の締結に向けた協議を継続し、日米韓3か国の軍事的関与を継続すべきである。

(5)日本は、インド、オーストラリア、フィリピンや台湾等の民主主義のパートナーとともに、地域フォーラムへの関与を継続すべきである。

(6)新しい役割と任務に鑑み、日本は自国の防衛と、米国と共同で行う地域の防衛を含め、自身に課せられた責任に対する範囲を拡大すべきである。同盟には、より強固で、均等に配分された、相互運用性のある情報・監視・偵察(ISR)能力と活動が、日本の領域を超えて必要となる。平時(peacetime)、緊張(tension)、危機(crisis)、戦時(war)といった安全保障上の段階を通じて、米軍と自衛隊の全面的な協力を認めることは、日本の責任ある権限の一部である。

(7)イランがホルムズ海峡を封鎖する意図もしくは兆候を最初に言葉で示した際には、日本は単独で掃海艇を同海峡に派遣すべきである。また、日本は「航行の自由」を確立するため、米国との共同による南シナ海における監視活動にあたるべきである。

(8)日本は、日米2国間の、あるいは日本が保有する国家機密の保全にかかる、防衛省の法律に基づく能力の向上を図るべきである。

(9)国連平和維持活動(PKO)へのさらなる参加のため、日本は自国PKO要員が、文民の他、他国のPKO要員、さらに要すれば部隊を防護することができるよう、法的権限の範囲を拡大すべきである。

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「よたよたランナーの手記」(131) 10日ブランク後に   文科系

2015年08月27日 01時22分39秒 | スポーツ
 前回130回目は、12日に書いた。この12日以前からあった喉風邪の症状が長引き、とうとう堪りかねて18日に病院へ行ったら、抗生剤含みで7日分の薬が出た。よって、15日を最後として丸々走っていなくって、26日こわごわとジムへ。こんな長期欠席(ならぬ、欠ラン)は僕のラン再開後のこの3年にはちょっとないことだ。12日にも書いたように、右足首の弱さを感じていたところだったから余計「こわごわと」出かけることになった。

 結果は1時間で8・1キロ。7キロ時で走るウオームアップ時間やLSD走行を長くした上に、最高スピードも9・5キロ時までと抑えることを心がけて走ったからだろうが、どこにも痛みはないし、疲れもない。74歳のこの身体、まだまだ10日ブランク程度では変わり果てるようなもんじゃないなと、嬉しかった。
 ただ、どこかの筋肉的弱点からの走行フォームの乱れは、今日走っている間中試行錯誤をしながら悩んでいた。多分、左右の膝の使い方がちょっとおかしいのだ。右が充分前へ行かず外側に流れていて、左膝の蹴りも甘くなっている。このフォームの欠点が、ここのところの右踵の痛みになっている(とは、前にも書いた事だ)。
 また、脈拍数にムラがあって、しかも高かった。7キロ時でも140超とか、9・5キロ時では最高160とか、いつもよりも15は高い感じなのである。

 ともあれ、10日ほどの欠ランはまだ容易にカバーできると発見できたわけだ。もっとも、階段往復(この間2日やった)とか、つま先立ちやスクワットなど、日常的注意はそれなりに払ってきたのだから、そういう努力含みの10日欠ランということだ。

 なお、走った後の体重計(体組成計)結果の病欠前との違いはこんなふうだった。体重、体脂肪率、特に内臓脂肪がちょっとずつ増え、その分筋肉量と基礎代謝がちょっと落ちたと。その程度はと言うと、体脂肪率が1%ほど増えて10%近くなり、その半分ほど筋肉量が減っただけだから、この差が体重増になっているという感じである。今後は脚筋と心肺機能の回復を待つトレーニングということになる。右脚が外に流れないように、左脚をちゃんと蹴ってと意識しながら。
 そして、こんな調子であればスピードさえ無理しなければ明日から毎日でも走れる。毎日走ったとして元の脈拍数に何回目ほどで戻れるだろうかと楽しみにはなった。
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反米保守さんへの回答   文科系

2015年08月26日 22時03分05秒 | Weblog
 反米保守さんへ
 まず最初に言っておくのはこの事ね。僕のエントリー(昨日の『ネット右翼諸氏の大前提』のことです)や、これに付けた僕のコメントには、最初の方に君の全くの誤読がちょっとあるだけで、これ以外には(この誤読指摘に懲りたのか)貴方は一切応えてないよね。全く別件の事はその後もコメント批判とかしてくるけど。まー最初の誤読が示すように、僕の文章が理解できないのだろう。今回のはちょっと難しい内容でもあるしね。
 こういう貴男に対して僕がここですり替え質問に応える義務があると思うかね?

 これが、貴方のいつものやり方だと言っておく。以下このようなやり方ね。僕のここでの議論に対して、全く別の所で貴方が持ち出した問題に答えとよとまたしても問題をすり替えるわけだ。これじゃ、いつも下らない平行線でしょ。こんなふうに。

僕、今の世界では、米国が最も侵略性が高いし、残酷である。これこれこのように・・・。
貴方、中国はどうなった。
僕、米国のことを語っているんだよ。中国は原子力空母を持っていないから、地球の裏側までは侵略できないし、現に裏側までは出かけていない。よって僕は、今の世界の侵略性、戦争という大暴力の問題でまず、米国のことを語っている。中国批判は僕もしてきたけれど、米国ほどは必要だとは思わないので、中国のことを書きたいなら貴方書きなよ。
貴方、・・・・(無言という意味。暫くしてまた別の話の時に、それに対して)あんた米国のことを語るけど、中国はどうなった?
(こんなことの繰り返しばかりだよね)

 今度もそうだ。
僕、戦争違法化が世界史で初めて起こったのだから、「戦争は永遠の現実」も19世紀と違って少しは考え直そうよね。社会ダーウィニズムじゃあるまいし。
貴方、人間はいつも口喧嘩などをする。戦争も同じで無くなるわけがない。
僕、そういうのが、社会ダーウィニズムの誤りだと言っているのだ。動物の争いや人間個人の喧嘩と戦争とが全く別物であるように、人間の歴史上の戦争でも、時代によって一つ一つ全く別の原因で起こっているはずであり、その止め方も別々でしょ。これから地球の今の戦争のなくし方を語ろうとしているのだからね。
貴方、それはそうと(と、僕のここの提起の中に派生的話題として出て来たことを取り上げて)『欧米列強の植民地支配や人種差別をちゃんと批判した上での主張だ(大意)?? どこにそんな文章があるというのか、具体的に呈示してほしい』
僕 (これじゃ、賢い人なら今回もこう応えるしかないよね)それはここでは、派生的な論議。僕の本筋はどうなった? 社会ダーウィニズムとか、20世紀に起こった世界組織による戦争違法化の活用法とかを話してるんだけど。あなたが100年先かも知れないどころか、戦争はなくならんでしょと言ってるに等しいんだから、そういう貴方に対してとても重要な話なんだけどね。


 さて、全てが上のごとし。僕は貴方の話を踏まえて応え、討論してるけど、貴方のはいつも討論じゃないでしょ。僕の提起した話を全く別の話や、方向へと持っていくだけだよね。こんなじゃ名無し君と全く同じ「冷やかし」と言うしかなくって、彼と同様に全く無視するよ。こんな誤読マルケの内容もないことを書いてきて、僕が言いくるめられたとか何だとか訳の分からないことだけを付け足してあるんだから。こんな貴方に払う労力は、応えるだけ馬鹿馬鹿しい限りなんでね。

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ネット右翼諸氏の大前提   文科系

2015年08月25日 01時39分23秒 | 国内政治・経済・社会問題
これは、昨日載せたコメントだが、補足修正してエントリーに入れさせて頂く。僕がここで10年やり合ってきたネット右翼諸氏に共通する大前提は、こういうものだという私見である。


 このブログ10年で多くのネット右翼諸氏と討論し合った。ここの「9条バトル」という名前を見て反論を述べてやろうということで訪れてくる人が、右傾化の時節柄とても多いのである。
 今は「平成の侍」という人が8月19日付で「いざ尋常に勝負」と題してやって来て、討論継続中である。このように彼が宣戦してきた舞台は、6月29日の拙稿「集団的自衛権と谷内正太郎国家安保局長」。なかなか丁重かつしっかりした文章の方で、今は僕の提起への回答待ちというところ。

 ところで、しっかりした相手が現れると色々又、相手の文章を読み、考える。そして思う。彼我の「決定的な分かれ道」がどこなのだろうかと。これにつき、大体こういう仮説がこの10年で浮かび上がってきた。

①ネトウヨ諸君は、戦争違法化ということをほぼ否定的にしか考えた事がない。20世紀二つの総力戦への反省などこの流れの歴史にもほとんど無知である。一定知っている人でも、戦争を無くすなどというのは一時の思いつきないしは幻想だと考えている人がほとんどだろう。

②戦争違法化など幻想であるという考え方というか感じ方の背景、理由に、社会ダーウィニズム風のこういう「思想」が存在する。戦争、人間の争いというものを「永遠の現実」と認識するということだ。ただしこういう「思想」の内実は、①のようなその反対物を知らない人が多く、これを考えた事がない人がほとんどだから、みずからの社会ダーウィニズム風「思想」にも無自覚である場合がほとんどである。そして、こういう無自覚な観念は感性的なものでもあって、きちんとした言葉になっていないから討論にもならないものだ。

③この二つが大前提として存在するどんな考え方、政治論も、その出発点はこういうことにしかならない。
「戦争は永遠の現実で、攻めてくる国は必ずある。それに備えることが国家外交の最大問題」
 この戦争対策の問題はそれどころか、国家の全てになってしまう場合も多い。「憲法守って国滅ぶ」という揶揄がよくでてくるのはそういうことだ。ヒトラー、東條の軍国主義がそんな例と言える。「テロとの戦争」も、国家存亡がかかってしまうように理解する人々には軍国主義にしかならないだろう。911以降の米国は軍国主義者が急増した時代、国と言えるはずだ。


 こう整理した時に僕の場合、彼らの言い分がすっきり理解できるようになった。この3点に触れない彼らへのどんな議論、反論も、空回りに終わるはずだとも。
「無意識あるいは無理解な大前提」って、おそろしく怖いもんだということだろう。


 なお社会ダーウィニズムとは、動物進化の理論を人間社会(論)にも当てはめたものである。進化論とは又、環境によく適応した動物は身体をもそのように変えていくこと、そういう身体変化史として動物進化があるということ、というような適者生存の理論である。
 この社会ダーウィニズムで最も有名な日本人が、明治の東大総長・加藤弘之。著書には「人権新説」があるこの人、日本が進化的強者である欧米(白人)列強に対していくことができる道というものを必死に考えた。社会ダーウィニズムに出会って捻り出したその道が「天皇中心の強力国家」というものだった。これでもってこそ、日本国が弱肉強食的世界に進化、適応していけると。

 アジア太平洋戦争敗戦は、こういう思想の敗戦でもあった。
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朝鮮日報より   らくせき

2015年08月24日 10時01分27秒 | Weblog

韓国と北朝鮮が22日から高官協議での対話を開始した裏で米中がある種の役割を果たした可能性が指摘されている。


 中国は抗日戦争勝利70周年の記念式典(9月3日)を控え、軍事的な緊張が高まることを望んでいないとされる。中国の6カ国協議首席代表を務める武大偉・韓半島(朝鮮半島)事務特別代表は21日、「中国は『建設的な役割』を引き続き担っていく」と述べた。中国外務省の華春瑩副報道局長は「(南北に)自制を求める」とした。これに対し、北朝鮮は同日の外務省声明で、「我々は数十年間自制を重ねてきた。誰による自制の呼びかけもこれ以上情勢管理には役に立たなくなった」と反論した。


 成均館大の李熙玉(イ・ヒオク)教授は「北朝鮮が中国の抗日戦争70周年記念行事に党、政府、軍の幹部を大規模に中国に派遣する問題を話し合うため、中国との外交ルートを稼働させてきたと聞いている。中国はそのルートを通じ、北朝鮮に対話を促した可能性がある」と述べた。


 香港紙の蘋果日報(アップル・デーリー)は23日、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」を引用し、「中国が北朝鮮との国境地帯に装甲車や戦車などの兵力を集中させている」と報じた。同紙はまた、「南北の対立仲裁に乗り出そうとしている中国がいつでも発生し得る武力衝突にも備えているとの見方がある」と分析。マカオ国際軍事学会の黄東会長は「中国が軍事パレードなどを行う時期にも兵力を動員できることを北朝鮮に示す狙いがある」と指摘した。


 国際政治専門家は、米国が北朝鮮の挑発に対し、表面的には強硬な態度を取りながら、内心では対話での収拾を望んでいるとみている。韓国外国語大のナムグン・ヨン教授は「北朝鮮の地雷による挑発と砲撃について、韓米両国は強固な軍事同盟ぶりを行動で見せつけているが、今後も北朝鮮が大小の挑発に及ぶ余地はいくらでもある。事態の拡大を防ぐため、米国は韓国に北朝鮮との対話を促した可能性がある」と述べた。




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ハリルジャパン(22) 随筆 「気品ある選手」  文科系

2015年08月24日 02時59分42秒 | スポーツ
随筆 「気品ある選手」

 イングランドのフットボール界で、十八年ぶりのある珍事が起こっている。二部降格が常で一部にはたまにしかいないレスター・シティーが十八年ぶりにプレミアリーグ開幕二連勝を収めて、強豪相手の第三戦目も引き分けに持ち込んで、暫定ではあるが首位に立っている。なんせ選手給料総額で二十チーム中十九位という貧乏チームのこと、地元レスター市では大変な大騒ぎだ。日本でいえば野球とサッカーとを合わせた規模をも遙かに超えるイングランドサッカー界のこととて、大騒ぎの程度も違うのである。

 さて、この大躍進の立役者・攻撃陣三人のうちの一人が今期新加入の日本人だとは日本の人々は案外知らないようだ。今期ドイツからここに移ってきた我が日本代表FW、岡崎慎司。いつかはイングランドでやりたいという幼い頃からの夢をとうとう今年叶えたのである。リーグ開始後の三戦を先発した彼のプレーは何と生き生きと見えたことだろう。

 点取り屋として前にいるだけではなく、守備時にはかなりの距離を後ろに下がって行くのは彼のいつものプレーだ。下がっていくゆっくり走行が相手ボール保持者の視野の外に出た辺りから得意の猛ダッシュが始まって、あっという間に相手とボールの間に身体か脚をねじ込んでいる。その時の一メートル七四センチが、すぱっと思い切りよくって、一歩も引かない強靱さを示すのである。一九〇センチの大男相手にも迷いなど一切ない。相手ボールが浮いたある場面では、こんなプレーさえ観られた。相手の長い脚が、高く浮いたボールを迎えに上がらんとする。その脚とボールとの間に岡崎が得意のダイビング・ヘッドで飛び込んだ。短い足で競り合ってもボールを奪えないという窮余の判断なのだが、次に何が起こるかは誰にも想像が付く。スタート地点が高い頭でジャンプしていけば相手の脚は最後の一瞬緩むことにもなり、紙一重の差で頭が競り勝つ。そんなことまでを岡崎は計算済みなのだ。頭が奪ったボールが左前方の味方へと飛んだときには、当然頭と脚の衝突である。相手反則でプレーが止まり、蹲る岡崎、すぐに飛んでくるドクター。頭に流血があるらしく、吹き付ける血止めで髪の毛が真っ白だ。ちょっと頭を抑えた岡崎、ドクターの制止素振りを振り切って、すたすたと歩き出す。こんな彼のプレーがイングランド人には堪らないのである。

 後先を考えないような全力疾走とぶつかり合い。天空に頭を突き出し合う跳躍合戦。こういった果断、勇気にどっとわくのが、真冬にも詰めかけるイングランド観衆だ。かくして、岡崎のプレーにはこんな寸評が付される。第三戦に『ロンドン・イブニング・スタンダード』(相手の本拠地ロンドンの新聞である)に実際に書かれた表現である。
『気品ある疲れ知らずのランナー。素晴らしい獲得であると証明できた』
 別の新聞にはこんな問答もあった。
「凄い勇気ですが、怖くないんですか?」
「いいえいいえ。これがやりたくてプレミアリーグに来たんですから」

 さて、こんな岡崎を見ていると今年に入ってからは特に、日本国内ゲームが何とぬるく見えることか。サッカーという競技を足技サーカスと勘違いしているようだ。そんな日本人の締めとして、往年の代表FW武田修宏の相応の岡崎評を上げておく。
『日本代表で最多得点記録を持つ釜本邦茂さんには申し訳ないけど、日本人(歴代)最高のストライカーだと思っている。……現代サッカーで必要な技術はすべて兼ね備えている選手じゃないかな。』
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琉球新報より    らくせき

2015年08月23日 09時18分55秒 | Weblog

「平和学の父」として世界的に知られるヨハン・ガルトゥング氏は22日、浦添市のてだこ大ホールで開かれた「戦後70年 ガルトゥング氏が語る『積極的平和』と沖縄」(琉球新報社、新外交イニシアティブ主催)の講演で来県した。講演に先立ち、新基地建設が進む名護市辺野古を視察し「安倍首相は『積極的平和』という言葉を盗用し、私が意図した本来の意味とは正反対のことをしようとしている」と政府姿勢を批判した。講演では、国会で議論されている集団的自衛権の行使について「時代遅れの安全保障」と、世界の潮流に逆行すると断じた。その上で「北東アジアの平和の傘構想を沖縄から積極的に提起していくべきだ」と強調した。
 世界の趨勢(すうせい)は軍事基地をなくしていく「新しい平和秩序」に向かっているとし、ヨーロッパ共同体(EU)や東南アジア諸国連合(ASEAN)などに遅れて北東アジアも2020年には共同体形成へ向かうと予測した。
 日本、ロシア、韓国、北朝鮮、中国、台湾の6カ国による北東アジアにおいて「沖縄は地理的に非常に重要な位置にある」と指摘。尖閣諸島や竹島、北方領土の問題で日本は台湾以外とは好ましくない関係にあるとし、核の傘ではなく「平和の傘を築く必要性がある」と述べた。その上で、独立の気概をもって特別県になるなどして国際機関を誘致し、共同体の本部を置けるよう早く名乗りを上げることも提唱した。
 また沖縄は米国と日本に植民地のように扱われてきたとの認識を示した。それを乗り越えるには、単に「基地反対」を叫ぶだけではなく、北東アジアの平和を積極的に提起するよう話した。周辺国の非政府組織(NGO)を沖縄に招き、問題解決に向けて協議することを提案した。
 講演後、石原昌家沖縄国際大名誉教授、高里鈴代基地・軍隊を許さない行動する女たちの会共同代表、我部政明琉球大教授が登壇し、意見を交わした。約700人の聴衆が熱心に話を聞いた。

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新聞の片隅に載ったニュースから(209)   大西五郎

2015年08月23日 08時47分44秒 | Weblog
武藤氏への対応 首相「党に一任」 辞職勧告「三権分立の関係から不適切」(15.8.22 中日新聞)

安倍晋三首相は安全保障関連法案に関する21日の参院特別委員会で、未公開株をめぐる金銭トラブルの発覚で自民党を離党した武藤貴也衆院議員(26)=滋賀4区=に対し「国会議員は国民の信頼を損なうことのないよう常に襟を正さねばならない。政治家本人がしっかりと説明責任を果すべきだ」と述べた。
蓮舫氏(民主)が首相に、自民党総裁として事実関係を調査し、議員辞職を勧告するべきだと促したのに対しては「一議員の行動についての判断は党に任せている。谷垣禎一幹事長が責任を持って対応している」と調査や処分の対応は党執行部に委ねる考えを示した。
武藤氏の進退に関しては「行政府の長の私が立法府の議員に辞めろというのは、三権分立の関係から適切ではない」と述べた。

□――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――□

「行政府の長の私が立法府の議員に辞めろというのは、三権分立の関係から適切でない」というのは一見理屈が立っているようで、実は立っていません。
安倍晋三氏は行政府の長であると同時に、立法府での多数党である自民党の総裁でもあります。立法府のあり方にも関与・責任を持っているのです。
安倍総裁が「判断は党に任せた。谷垣幹事長が責任を持って対応している」といいました。谷垣幹事長は当初「本人に事情聴取する必要がある」と言っていましたが,武藤議員から離党届がでると事情聴取もせずに早々に受理しました。
きょう(22日)の朝日新聞に三重県の73歳(無職)の人の「離党だけで終わらせるのか」という投書が載っていました。この人は「週刊誌に報道された未公開株をめぐるトラブルの報道の真偽は不明だが、それを問い質すことなく、自民党が離党届を受理したのは軽率で拙速といえる。これでは党としての考えが国民に伝わってこない。」(要約)と自民党の対応を非難しています。
自民党がさっさと離党届を受理したのは、この問題が安全保障関連法案を審議する委員会の運営への影響を避けようとしたためだと云われています。姑息な対応と云わざるを得ません。
武藤氏の「未公開株の購入に国会議員枠がある」と言ったのは、実際にそのような「枠」があるのかどうか知りませんが、国会議員の地位を利用して不適切な対応をしたということですから、国会議員としての資質が問われているのです。「私が最高責任者です」が安倍晋三氏の口癖ですが、このことを安倍首相(総裁)はしっかりと認識すべきです。
※ 朝日新聞も毎日新聞も、きのうの安全保障関連法特別委員会での質疑を報道していましたが
中日新聞の報道が一番鋭かったので、中日新聞の記事を紹介しました.
読売新聞は武藤議員の金銭疑惑については詳しく報道していません。きょうの朝刊でも安全保障関連法特別委員会の論議は報道せず、公明党の井上幹事長が「武藤議員が説明責任を果せないなら、議員としての資格にも影響がある」と記者会見で述べたということを、一行ベタ記事で報じただけで、政権寄りの体質を表していました。
                                             大西 五郎
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ハリルジャパン(21) レスターまたも暫定首位  文科系

2015年08月23日 03時48分30秒 | スポーツ
 22日、岡崎のチームは強豪トットナムと対戦し、1対1で引き分けた。またしても、明日のマンチェスター・シティーの結果待ちで、暫定1位となっている。岡崎は3戦連続で先発して、第1戦に続いて最後まで走り切った。

 その様子について、トットナムの本拠地ロンドンの『ロンドン・イブニング・スタンダード』紙は岡崎個人にチーム2番目の高得点をつけたうえで、以下のような短評を付けている。
『気品ある疲れ知らずのランナー。素晴らしい獲得であると証明できた』
 この場合の「気品ある(疲れ知らずのランナー)」と言う表現が、イングランドらしさを感じて嬉しかった。日本では見たことがない表現だが、走り、闘う岡崎の敢闘精神をたたえているのだろう。このゲームの戦略・布陣が特にまた、岡崎の敢闘ぶりを際立たせることになった。チームが強豪相手に引いて守ったから、4-4-2の前2人は低く構えた守備にも参加しつつ攻撃もするという上下動を繰り返すことになったのである。

 岡崎は特に厳しくマークされていた。強豪国ベルギー代表でもあるトットナムのセンターバック2人が、岡崎に張り付いていたのだ。こういうマークをかいくぐって、さて、岡崎の2得点目はいつになるのだろう。
 来週の相手は昇格組のAFCボーンマウスだから、くみし易い。チームは絶好調。特に、前3人のMFマハレズ、FWバーディー、岡崎の連携が良い。この3人の中では比較的単独プレーに走りがちなアルジェリア出身のマハレズは現日本代表監督・ハリルのアルジェリア監督時代の弟子であるが、4得点でプレミア得点ランクの首位を走っている。本日の得点もバーディーの落としにマハレズが突っ込んで行ったカウンターからのものだった。
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新聞の片隅に載ったニュースから(208)     大西五郎

2015年08月20日 09時29分09秒 | Weblog
武藤議員 出資金返さず 「未公開株」で4000万円集める 文春報道(15.8.19 毎日新聞夕刊)

滋賀4区選出の自民党衆議院議員、武藤貴也氏(36)が、未公開株購入を名目に知人から出資を募り、株を購入せず出資金を返さないとしてトラブルになっていると、19日発売された週刊文春が報じた。武藤氏は同日、「ご迷惑をおかけした皆さまには心よりお詫びを申し上げます。今後関係者らと相談し、きちんと対応してまいりたいと思います」とのコメントを出した。
週刊文春によると武藤氏は昨年「国会議員枠で買える」とソフトウエア会社の未公開株購入を知人らに勧め、23人が計約4000万円を武藤氏の政策秘書の口座に振り込んだ。だが、株は購入されず、出資金の一部は戻っていないという。
武藤氏は、安全保障関連法案に反対するデモを呼び掛ける学生らのグループを「『戦争に行きたくない』という極端な利己的考え」などとツイッターで批判していた。

□――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――□

その後のインターネットなどを通じた報道で武藤氏は代理人を通じて自民党に離党届を出し、「党に大変な迷惑をかけ、心苦しく思う。プライベートなことで党にこれ以上の迷惑を掛ける訳にはいかない」というコメントを発表しました(時事通信)。武藤氏は謝るべき相手を間違えています。党に謝るのではなく、議員を辞職するなど、国民にこそ謝るべきです。
この問題は武藤氏の資質の問題でもありますが、武藤氏に限定されるべき問題ではなく、小選挙区制というシステムの中で議員になれた自民党の若手議員が共通して抱えている問題であるように思えます。
中選挙区制の選挙では、他党候補と政策を争うとともに、自党の他の候補ともしのぎを削って勝ち抜かなければなりませんでしたが、小選挙区制の下では、その選挙区の党の候補に選ばれると、党の全面支援の下で選挙を行うことになり、その地区で党が強ければ当選が保証された形になります。自民党の若手議員の中には、二世、三世議員も多く、云うなれば苦労せずに議員になったケースも目立ち、自分の政治的能力と勘違いしている者もいるようです。
武藤氏は京都大学大学院在学中に、滋賀県の嘉田由紀子知事を支持する会派の政策スタッフになりました。2007年の総選挙に向けて自民党滋賀4区で立候補者と目されていた候補予定者が政治資金問題などから立候補を辞退したため、自民党が全国から候補者を公募し、武藤氏がこれに応募して候補者に選ばれたという経歴を持っています。自民党と対立していた嘉田知事の陣営から自民党の候補者に鞍替えしたのです。「国会議員になりたい」が行動の基準になっており、全く政策の違う会派に安易に入っていったのです。
武藤議員は「マスコミを懲らしめろ」などと主張した安倍首相の親衛隊の文化芸術懇話会に所属しており、「(日本国憲法の)国民主権、基本的人権の尊重、平和主義は欧米の思想であり、日本精神を破壊する」として憲法改正を唱えています。
自民党は院内での議員数の多さを誇っていますが、小選挙区での自民党の得票率は50%に満たないのに3分の2近くの当選者を得ているのも小選挙区制の魔術です。小選挙区制を考え直してみませんか。                             
                                               大西 五郎
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