旅のお供に必ず必要なものがある。
人によってはいつもの香りだったり、
ipod、そしてDSにPSP。
ある人にとっては「酒」かもしれず、
肌触りのよいタオルそしていつもよりリッチな化粧品という方も。
あたしにとっては
「本」が大事。
どんな本を持っていくか、何冊持っていくか思案のしどころです。
旅人作家、椎名誠
椎名さんも旅の準備に本選びは欠かせないようで、エッセイを読んでいるとどんな本を持っていたかがちゃんと書かれています。
この間、読んだ女優 中谷美紀著 「インド旅行記」でも持っていた本が紹介されたおりました。
彼女が読んだのは妹尾河童著 「河童が覗いたインド」。
それぞれが手に取った本は
その人の意外な一面、納得の一面を垣間見せてくれます。
この旅にはこの本を!という思い入れもあるのでしょう。
旅の面白さは移動の時間をいかに楽しむかにもかかっています。
普段、本を読むためにまとまった時間を確保するのは至難の業。
だからこそ、旅は本を楽しむためにも貴重な時間です。
旅に行きたくなる本もあれば旅をより楽しませてくれる本もある。
週末に旅行へ行きました。
本当に忙しくて、時間がないなかで無理やり時間をひねりだす。
準備もそこそこだったのでお供の本を選ぶ事も出来ずじまい。
活字という連れがいないのは退屈でつまらないものなのだな。
仕方なしに相方が持っていた雑誌「Number」をパラパラとめくると朝青龍のドアップが!
その顔をみて毛穴の開きが気になりました。(笑)
そこか!というオチ。
今回の旅行は姫路、神戸、大阪、京都の四都物語。
どこも短時間でしたので優雅な旅とはいかないけど、時間をあますところなく使う。
そしてお土産は大量の本と昆布の佃煮、そしてすてきなベレー帽。
まるで本を買出しにいったかのような旅になりました。
星新一 「時代小説集 天の巻」
谷川俊太郎 「ひとりぐらし」
雑誌 SPUR
Marti Guihe 「Food Book」
MARABOUT社 「mon risotto!」
E・ブロンテ 「ジェイエン・エア」
そこら辺で買えるものもあれば買えないものも。
手元に本がなかったので余計に活字が恋しいようで衝動的に買ってしまったような気もします。
帰りの旅行カバンは旅する書架に早替わり。
重いったらありゃしない。
だけど満ち足りた幸福の重さだとしたらそれはそれで嬉しい事だ。
本屋で出会った一冊の本は”きっかけ”という小さな種。
そして種はあたしの中に根をおろしやがて大きな木となります。
新種の種に出会いたくて旅に行きたくなるのかもしれません。
旅には本を。
本と旅して。