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棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

ぼんぼんの絵

2008-08-15 09:28:29 | 山郷の暮し
今日は63回目の終戦記念日。
花の谷に夏の太陽がきらめく前の空は、ハケでひいたような秋の雲が流れていました。

私はこの年に生まれ、戦前生まれの兄たちばかりですが、幸いに戦死者はいません。
しかし、東京の大空襲で屋敷は丸焼け。書生さんが庭に作った防空壕で亡くなってしまったと、亡き母から聞きました。
早朝に花を摘み、両親に、そして多くの人々に ささやかな思いで供養をしました。

90年代「ぼんぼん」の絵をよく描きました。
松本市と姉妹都市ソルトレイクの、表敬訪問の贈答になったこともありました。
手元には非買の写真の絵一枚しかありません。
また画けばいいのではないか、とおっしゃるかもしれませんが、90年代の作には当然なりません。
絵はウマイ下手にかかわらず、そのときの心の状態が染み込んでいて、それがいいですね。

童話-僕のバオバブ-最終回

2008-08-15 08:41:14 | 大人の童話
「改めて見ると様になるなー」と、我が家の居間に置かれた鉢を見てお父さん。
「ワタシ生まれたときからコンニャクイモを見て育ったけど、こんな風に見るのは初めて。改めてみると綺麗な植物だわねーー。
お隣の奥さんもこんな風だったらカッコいいのにネッ」とお母さん。
「でもねーー。花は物凄くいやなにおいがするわ」
『花?? 花が咲くのか??}
お父さんも僕もびっくり。どんな花で、臭いがするのか・・・。
「めったに花は咲かないの。だってそれが目的じゃないから。
うちでも、たまたま5年ほど採り忘れたイモに咲いたらしいわ」

だまだ当分は咲きそうもないが、楽しみー。
「コンニャクイモ・コンニャクイモ」と、敏子。
賢治はあいかわらずです。

僕は日本のバオバブの樹を眺め、本物のバオバブの樹の上り方を研究しています。

ほうずきちょうちん

2008-08-14 13:36:18 | 山郷の暮し
松本の子供のための伝統行事ぼんぼんのお話しをしましたが、小道具として必要なものがほうずきちょうちん
お盆が近ずきますとマーケットをはじめ、いたるところでかわいらしいちょうちんが売られます。
我が家には20年近い前の色あせたちょうちんから、2年前のものもで、無造作にぶらさがっています。
ともかく、私はこのちょうちんがだい好きで、毎年とはいいませんが買ってしまいます。
10年前のものは150円。2年前は200円。今年はいくらするのか??
図柄は上から赤色・白色・緑色のベースに花模様なのですが、5年間くらいは変化がない。
色あせたものの図柄は、アヤメや菊・朝顔など日本的なもの。
最近のものは、ゆりやアネモネのような洋花的名ものに変わっている。

この地方はお盆の迎え火や送り火は、白樺の皮を燃やします。
真っ黒な煙が出ますが燃えもよく、線香とは違いますが独特なにおいが玄関先に漂っています。
ナスやきゅうりに割り箸を刺し牛馬として、お迎えした御霊を再び送るために、川に流したものです。

童話-僕のバオバブ--4-コンニャクイモ

2008-08-14 07:26:18 | 大人の童話
オオオおじーーチャン!! バオバブの苗木をつくっているの!!」
「バオバブ?。ナンダそりゃ?。コレはコンニャクイモを栽培しているのさ。
この辺は日本一の栽培地だ」
見渡す限りの緑の絨毯は、コンニャクイモ畑です。
スーーと伸びた細い茎ですが、僕にはバオバブの苗木畑としか思えませんでした。

おじいちゃんにバオバブの説明をしてあげると
「辰雄は大した勉強家だ。だけどあんまり勉強ばかりせずに外で遊ばなきゃいけねーぞ」
僕には少し決まりの悪い言葉でした。

毎日コンニャク料理で飽きてしまいましたが、お父さんはウマイうまいと、オバアチャンを喜ばせていました。
お母さんは「コンニャクって特に好きじゃーなかったけど、マーケットで買うのとぜんぜん違うおいしさねー」
「送ったものをちゃんと料理して、食べているんだるうねー」と、オバアチャン。
「あたし、コンニャクぶよぶよして嫌い!」
大胆なむ発言をした敏子。
「バオバオ・コンニャコンニャ」と、赤ちゃんの賢治。

「ヨシ!!日本のバオバブの樹だ」
と、おじいちゃんは大ご機嫌で、バオバブの樹ではないコンニャクイモを鉢に移してくれました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%8B%E3%83%A3%E3%82%AF

美しき子供のための伝統行事

2008-08-13 18:37:22 | 創作活動
ぼんぼんとても きょうあすばかり あさってはおよめのしおれぐさ・・・・・・」
と 意味不明な歌詞を女の子が、歌いながら町内の路地路地を、流す優雅で愛惜を感じる伝統行事があります。
歴史的には京都から江戸にかけてあったようですが、今日伝わっている唯一の地が『松本市内」なのです。
残念ながら今年は腰が痛いので、美しい一時を楽しみにいかれませんが、皆様に、私の「松本歴史絵巻」をご紹介したいと思います。

http://ryuomaru3.web.fc2.com/matumoto/hp41-42.html
松本歴史絵巻をご覧ください

童話 3--僕のバオバブ--出発

2008-08-13 16:54:24 | 大人の童話
「オーイー。みんな忘れ物はないなー。お土産はちゃんとつんだなっ」
「辰雄。夏休みの宿題帳はもったわね。敏子そんなものもっていかなくてもいいの!」

一家総出の出発は大騒ぎ。
お隣のバオバブおばさんは(アレ以来ひそかに呼んでいた)、なぜかご機嫌な顔をして、見送ってくれました。
 
バオバブの茂る島--マダカスカル への旅行ではなく、お母さんの実家
群馬県に行くことになったのです。
運転はお母さん・お父さんの交代ですが、これがまた大変。
お母さんは運転が結構好きなようですが、お父さんに言わせると、バックミラーも見ない、マイペースの怖い運転だ、と。
「おおおいっ! 運転変わるか!!」
「いいわよっ。あなたは疲れているのだから・・・。」
「オレ後ろに行きたいが、子供を前に乗せるわけにいかねーしー」
お父さんは助手席で硬くなっていました。

そのうちに、口げんかになり、運転はお父さんに交代。
黙りこくったお母さん。
車内は静かになったはずだ。お母さんは寝入ってしまった。

病院とは無縁でいたいが

2008-08-12 17:43:29 | チョット一言
病院など縁がないのにこしたことはないが、昨日は腰の断層写真撮影(MCR)で、いつも通っている整骨医院の紹介状を持参して始めて病院へ。
新しいということもあるのでしょうが、ホテル並みの待合室に受付。
薬の臭いなど少しもなく、スタッフたちのユニホームも気が利いている。
腰を曲げてイテテテ・・なんていってられない、あかるいふんいきだった。

数年前に、アメリカで風邪をこじらせてしまい、紹介された病院の綺麗さと、スタップの対応の素晴らしさに感動をした。

近くの大学の付属病院にもいったことがあるが、あの薬臭さと、ばい菌が蔓延しているような暗い雰囲気とは、雲泥の差があった。

我がぶっ壊れた背骨の一部。どこがどうなっているやら、これからの問題です。

童話 僕のバオバブ-2

2008-08-12 17:16:51 | 大人の童話
「お父さん!!ことしの夏休みにはマダカスカル島に行こうよ!!」
「ママママ マダカスカル島??  ああ あの南アフリカに近い島国のことか?? 出し抜けになんだよ」
「さすがにお父さん。その島にあるバオバブの樹がみたいんだっ。」
「バオバブ??? 何だそりゃーー」
「へへへへ・・・。そこまでしらなかったー。チョット待って!!」
僕は写真集をとりに行きました。


「変な樹。たこが逆さまになったみたい」妹の茂子がいいました。
「いっちゃーー悪いけど、お隣の奥さんみたい」お母さんは僕と同じ発想をしてクスクス笑っています。
僕はお母さんに似ているといわれるけれど本当かもしれない。
「バオバオ・バオバオ・・・」
まだ赤ちゃんの賢治が一番正しい発音をしました。
お父さんは写真をじーーと見つめていますが、心ここにあらずという顔。
「あなたどうしたの。黙り込んで。世界には面白い植物があるものねー」
「そそそそーーだろーー。だからさー、今年の夏休みに見に行こうよ」
今度はお母さんも絶句。
妹の茂子と賢治が「ばおばぶーーー。バオバオぶーーー」とおおはしゃぎ。
「辰雄。チョット待ってくれ。お前の気持ちはよく判るが、急にそんなことを言われても・・・。なーーお母さん」
「そそそーよー。マダガスカル島なんて、いったいどこにあるか知らないし、遠すぎるわよ。ことしの夏休みはよていが決まっているの」
「去年なんかの夏休みは、急にハワイに行ったじゃーないか」
「アレは知り合いがいけなくなったからからお鉢がまわってきたのさ。
南アフリカなんてとてもいけねーよー」
「みみみ南アフリカ!!そんなところイヤ!! だいたい飛行機代だってものすごく高いんじゃーない。だったら、ヨーロッパのほうがよっぽどいいわ」
「おいおいチョットまて。海外旅行どころではないだろー」とお父さんは、すぐにバカ乗りするお母さんにいいました。
「そおねーー。我が家の経済状況からすると、とても海外旅行なんて・・・。」現実に戻ったお母さんはきっぱりといいました。
「南アフリカ旅行なんて夢みたいなものよ。辰雄がしっかり勉強していい会社に入って、私たちをつれていってちょうだい」
話はまったく別のことになってしまった。
わがやの経済状況といわれると、ぼくもこれ以上はなにもいえなくなってしまった。
実際なんともならない問題だと僕も思った。

童話-僕のバオバブ-1

2008-08-11 08:57:34 | 大人の童話
このおかしな樹の名前を知ったのは「星の王子様」を読んだときからだ。
王子様の小さな星に、悪いことをする変な樹の名前でした。
作者のアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリさんが描いたイラストは、なんとなく隣のおばさんに似ていて、本当にあるのか図書館で調べました。
「星の王子様」の絵よりもっと面白いカッコをしていて、僕はすっかりとりこになってしまいました。
ボーイスカウトの隊員である僕は、キャンプや山登り、ついでに木登りなどを体験しています。
「よし!!僕は絶対にこの樹に上ってみせる」
と 図書館から借りてきた写真集を見ながら誓いました。

チョット困った葛の茂み

2008-08-10 14:11:32 | 山郷の暮し
昨夜の柔道 谷亮子は残念でした。
光のように闘志がみなぎっていた眼光とはちがい、ナニカ菩薩のような悟境を感じた目でした。
スポーツの世界も、あそこまでいくと、深遠な精神世界に至っていくのでしょう。
ご苦労様でした。

山辺の散歩道は 樹木が立ちふさぐように茂っています。
それらの低木にシートをかぶせたごとく 覆いかぶさっているのが葛だ。
繁殖力はすざましく、伸びたつるは地べたをはい、いたるところに根ずいてしまう。
我が家の花畑は、一年手入れをしなかっただけで、葛の根が網目状に広がってしまった。

葛が覆いかぶさった樹木の中は、熱帯雨林のように太陽光が少ないから下草もない。
つまり、弱い植物は生きていけないことになる。
まーーあまり歓迎できない植物ですが、昔は牛馬の餌にしたようだ。
お年寄りの話ですと「前はこんなに生えていなかったジ。俺なんかガキのころは、山へ採りに生かされたモンセ」
以前に、ネパールに緑を取り戻そうと 成長が早く、家畜の餌になる葛を植えることを計画したが止めにした。
外来種の導入にもなるし、一つ間違えれば苗木をダメにする可能性もあったからだ。

葛といえば、根っこからとれる澱粉を使った「葛餅」
透き通った清涼感は夏菓子として品がある。
しかし、最近は本物の葛粉ではなく、ジャガイモらしい。
ほとんどの食品が代用又は改良され、なにが本物なのかわからなくなってしまった。
うまいまずいなどの味覚ほど、当てにならないものはあるまい。

相変わらず取り留めのない話でしたが、葛の花はきれいですね。
これをそのまま花瓶で元気にさせているのは、難しい。

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本