棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

病院とは無縁でいたいが

2008-08-12 17:43:29 | チョット一言
病院など縁がないのにこしたことはないが、昨日は腰の断層写真撮影(MCR)で、いつも通っている整骨医院の紹介状を持参して始めて病院へ。
新しいということもあるのでしょうが、ホテル並みの待合室に受付。
薬の臭いなど少しもなく、スタッフたちのユニホームも気が利いている。
腰を曲げてイテテテ・・なんていってられない、あかるいふんいきだった。

数年前に、アメリカで風邪をこじらせてしまい、紹介された病院の綺麗さと、スタップの対応の素晴らしさに感動をした。

近くの大学の付属病院にもいったことがあるが、あの薬臭さと、ばい菌が蔓延しているような暗い雰囲気とは、雲泥の差があった。

我がぶっ壊れた背骨の一部。どこがどうなっているやら、これからの問題です。

童話 僕のバオバブ-2

2008-08-12 17:16:51 | 大人の童話
「お父さん!!ことしの夏休みにはマダカスカル島に行こうよ!!」
「ママママ マダカスカル島??  ああ あの南アフリカに近い島国のことか?? 出し抜けになんだよ」
「さすがにお父さん。その島にあるバオバブの樹がみたいんだっ。」
「バオバブ??? 何だそりゃーー」
「へへへへ・・・。そこまでしらなかったー。チョット待って!!」
僕は写真集をとりに行きました。


「変な樹。たこが逆さまになったみたい」妹の茂子がいいました。
「いっちゃーー悪いけど、お隣の奥さんみたい」お母さんは僕と同じ発想をしてクスクス笑っています。
僕はお母さんに似ているといわれるけれど本当かもしれない。
「バオバオ・バオバオ・・・」
まだ赤ちゃんの賢治が一番正しい発音をしました。
お父さんは写真をじーーと見つめていますが、心ここにあらずという顔。
「あなたどうしたの。黙り込んで。世界には面白い植物があるものねー」
「そそそそーーだろーー。だからさー、今年の夏休みに見に行こうよ」
今度はお母さんも絶句。
妹の茂子と賢治が「ばおばぶーーー。バオバオぶーーー」とおおはしゃぎ。
「辰雄。チョット待ってくれ。お前の気持ちはよく判るが、急にそんなことを言われても・・・。なーーお母さん」
「そそそーよー。マダガスカル島なんて、いったいどこにあるか知らないし、遠すぎるわよ。ことしの夏休みはよていが決まっているの」
「去年なんかの夏休みは、急にハワイに行ったじゃーないか」
「アレは知り合いがいけなくなったからからお鉢がまわってきたのさ。
南アフリカなんてとてもいけねーよー」
「みみみ南アフリカ!!そんなところイヤ!! だいたい飛行機代だってものすごく高いんじゃーない。だったら、ヨーロッパのほうがよっぽどいいわ」
「おいおいチョットまて。海外旅行どころではないだろー」とお父さんは、すぐにバカ乗りするお母さんにいいました。
「そおねーー。我が家の経済状況からすると、とても海外旅行なんて・・・。」現実に戻ったお母さんはきっぱりといいました。
「南アフリカ旅行なんて夢みたいなものよ。辰雄がしっかり勉強していい会社に入って、私たちをつれていってちょうだい」
話はまったく別のことになってしまった。
わがやの経済状況といわれると、ぼくもこれ以上はなにもいえなくなってしまった。
実際なんともならない問題だと僕も思った。

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本