原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

ここのところ立て続けに掛かってくる郷里の実母よりの電話

2020年10月20日 | 人間関係
 この“郷里の実母よりの立て続けの電話”現象が始まったのは、猛暑だった夏のことだ。


 本エッセイ集2020.08.07公開バックナンバー「悪人のままではいつまでも幸せになれない -vol.2-」 より、その様子を振り返ってみよう。

 さて、郷里の実母より(2019冬頃?)掛かってきた電話の内容だが。
 とりあえず私が母の誕生日祝いに贈った「菓子折」に関するお礼を述べた。 そこまでは問題無いのだが、必ず母が付け加えるのが、「米国の長女からは現金ウン万円が通帳に振り込まれたよ!  あの娘はいつもまとまった現金をくれるんだけど、これが嬉しくて~~ 」   
 この実母の愚かさ加減にいつも辟易とさせられる私だ。 これ、誰が聞いたって「アンタからはいつまでも菓子折しか届かないねえ~~」だろ??
 この実母と姉との関係に関しては以前にも幾度が述べているが、姉の歪んだ性質のために何歳になろうが何処で暮らそうが、ただ一人として信頼出来る友に恵まれずにいる。 それを不憫に思っている実母が90歳近い年齢に至って尚、嫌々ながら電話にて米国の姉の話の聞き役を務めている。  
 時にはその内容が気に入らないと「また姉が無理難題を吹きかけてきた!」等々とすぐに電話で私に泣きつく。  一昨年など「姉がこの施設まで来ると言ってきた。 あんな非常識な奴にここに来られては私の恥だ! 妹のアンタが何とかしてくれ!!」と何の関係も無い私を巻き込む。
 そのくせ、こと姉が「おカネ」を送ってきたとなると手のひら返して「あの子はいい子だ~」などとヘラヘラし始め、上記失言を私に平然とほざく始末だ。
 決して実母がおカネに困っている訳ではない。 (子育てをずっと祖母に任せ)定年まで公務員を続けた関係で十分な年金を受け取っているし、資産も蓄積している。 その年金から現在の住まいである「高齢者自立支援施設」入居料を毎月支払ってお釣りがある身にして、何でこうも強突く張りなのか?! 
  心豊かな余生を暮らせばよいものを、カネが届くとこのざまだ。 母がこんなだから、私は若くして郷里を捨て親を捨てて上京し独立するとの選択を強行したような気もする。 (父にも問題があったが既に60代の若さで他界しているため、父に関しては時効が成立している。)
 下の娘(私の事)を捕まえては、いつまでも失言を繰り返す我が実母。
 今後、私はこの愚かな実母との関係を如何に続けるべきなのか?
 悪人のままではいつまでも幸せになれないよ。 と言ってやりたいものだが…
 (以上、本エッセイ集バックナンバーより後半部分のみを再掲載したもの。)

 話題を、2020.08時点に戻そう。
 (2020.08の)昨夕も、郷里の高齢者自立支援施設に暮らす実母から電話があった。
 上記記述の通り、私にとって実母の電話とは鬱陶しいのみで何らの実りも無い。 それ故、出るのは3度に1回程度にして、後は居留守を使い無視している。
 昨夕もちょうど夕飯準備中でもあり、完全無視を決め込んだ。
 いつもならば、2度かけて私が出ないと諦めるようだが。 昨夕に限っては、その後、固定、携帯と何度も繰り返し電話を掛けて来るではないか!
 もしも万が一生命にかかわるような状況だった場合、実母の保証人としての責任があるため、夕飯の支度にある程度段取りがついた後にこちらから実母へ電話をしてやった。
 「何度も電話が掛かってきたようだけど、どうかしたの?? ちょうど夕食の支度中で出るられなかったのよ。」
 そうしたところ、実母が電話口で「ごめん。ごめん。」と謝る。
 「特別用はなかったのだけど、東京のコロナ感染が心配で、心配で…」
 (用が無いなら電話してくるな!)と言いたいところだが、ここは少し大人になって「大丈夫だよ、十分に気をつけているから。 それより過疎地のそちらこそ今コロナ感染が激増しているじゃないの?」
 母が「その通りで、いつまでも一歩も外出出来ずに不便で困っている…」と言うため、「何か必要なものがあれば送るよ。」と応えると、「特に無いからいい。 それよりも〇ちゃん(娘のこと)のことを十分に気をつけてあげて。」との返事だ。  (親子関係とは言えども、医学専門家の私に対するアドバイスとしては大いにズレてるなあ。)😖 と違和感を抱きつつも。 
 「貴方も施設長さんの指示に従って、気をつけて暮らすのよ。」と言うと、「ありがとう。」と言って、今回は特段私に喧嘩を売らずに素直に電話を切った。
 どうやらこの時の場合、私側から電話をかけ直したのが功を奏した様子だ。
 悪人も“少しの親切”で悪人気質が抜けるようだ。😷
 まあ要するに、“大した悪人ではない”のが実態ということを、私も分かっちゃいるが。
 “手のひらで転がせる”程度の我が実母の“悪人ぶり”を、今後は大目に見てやるか、との気分になった昨夜の電話だった。

 (以上、2020.08バックナンバーより一部を再掲載したもの。)



 さて、今年の9月に入って以降のことだ。(この話題、少し前にも当エッセイ集にて公開した気もするが。)
 夕方郷里の実母から電話が掛かってきて私に告げるには。
 「三叉神経痛の発作が始まって痛くてどうしようもない。手術をするから明日すぐに施設へ来て欲しい!」
 すぐさま私が応えて、「手術するって一体誰が言ったの?! 三叉神経痛の手術って大変な手術だよ。 90近い年寄りにそんな危険な手術をする訳がないよ!!  それよりも今はコロナ禍で特に東京都には都外移動禁止令が出されていて身動きが取れない状況だよ。こんな中、都会人が航空便で過疎地へなど行ったものならば地元で袋叩きに遭うし。 第一、この私とて我が身を守りたいのが本音だよ。とにかく明日は行けないから、今一度施設付属病院の医師と話し合いなさい!」
 その後幾度も実母と電話のやりとりをしたのだが。
 結果としては、病院の誰一人として実母に“手術をする”などと一言も告げた訳では無く、その後痛み止めの漢方薬を処方され、実母曰くそれが効いているとのことで一件落着した。


 その郷里の実母から最近電話があったのは、10月以降のことだが。

 その用件とは、やはり秋以降もコロナ禍が続き施設から厳しい外出禁止令が出されていて生活必需品が買いに行けなくて困惑している、とのことだった。

 我が夫婦が普段から支援している義母も同様の立場であるため、実母の訴えが十分理解可能だ。
 私応えて「必要なものを送るから、何でも言って。」  それに応えて実母曰く「秋冬もののニットセーターが一番欲しい。出来れば少し派手目なものがいい。」  これ、我が得意分野だ! 私自身が外出すると常にそれを求めて街を彷徨っている。 
 結果としては荷造りが面倒臭いが故に、ネット通販より良質の商品を2点、実母の施設宛に送った。

 な、何と、これが我が予想以上に実母に大好評!!
 本日先程の実母からの電話によると、とにかく実母は元気そうだ。
 随分と私が届けた商品が気に入った実母から、その後電話にての話が続く。


 そして最後に実母が電話口で言うには。
 「米国の孫のJくんが今秋大学院を修了し、いよいよNASAへ就職なのだが。 コロナ禍が収束すれば、日本のおばあちゃんに会いに日本に旅に出たい、との申し出があった。」
 
 これぞ、郷里の実母にとって最大のトピックスだろう!
 叔母の私までがその感激を十分に貰った気分だ。
 (米国の実姉には今後一生会いたくないが…)
 甥のJくんが日本を訪問するとなれば、叔母であるこの私も是非共初対面を果たしたいものだ!

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