私が子ども時代の昭和30年代、預金通帳をつくると、貯金箱がもらえました。千円で口座を開設し、貯金箱に10円玉を入れた思い出があります。
銀行の預金獲得競争が激しかった時代の話です。ところが、長引く低金利のなかで、銀行はコストの削減が急務の課題となりました。
みずほ銀行は2021年1月18日から、預金口座を開く顧客の紙の通帳を有料化し、70歳未満の新規の顧客が開設する預金通帳に1100円の手数料を取るといいます。通帳の有料化の流れは今後加速するとみられています。
通帳には1通あたり年間200円の印紙税がかかります。みずほ銀行は2400万の口座がありますから、単純計算で約48億円がかかるわけです。この費用を削減し、通帳からデジタルに切り換えていくことを促すのが狙いといいます。
こうした流れの中、各行とも口座の解約容認に舵を切りました。滋賀銀行の私の通帳が簡単に解約できた理由です。