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団塊タケちゃんの施術日記

一人二人生の旅立ち

なんと離婚の簡単なこと!

2012-05-18 09:45:47 | 映画

「映画の会」で、トム・ハンクスが監督・脚本・主演の「幸せの教室」を見てきました。トムが扮するラリー・クラウン(映画の原題です)は高校卒を理由にショッピングセンターをリストラされ、再就職をするため、短期大学に入学します。そこで、スピーチを教えるジュリア・ロバーツが扮するテイノー先生の授業を受けます。

テイノーは、自称ブログ作家の夫との結婚生活の破たんからアルコールに走り、教師の仕事にも情熱を失っています。前向きに生きるラリーとの交流からテイノーは自らの生活を見直し、働かずにインターネットで巨乳ポルノばかりを見ている夫と離婚します。ちなみにラリーもバツイチで現在は独身です。映画は当然、ハッピーエンドで終わりますから、ラリーとテイノーは結ばれます。

会員の女性が「まさにアメリカ映画ね」と感想を話したように、キャッチコピーにある「今を生きる大人たちに明日の希望を贈るハートフルストーリー」となっています。でも、私が驚いたのは映画とはいえ、離婚がなんと簡単なことでした。

テイノー先生と夫が別れる決定的な原因となったのは、夫が「俺は巨乳の女が好きなんだ。洗たく板みたいな女(テイノーのこと)は好きじゃないんだ」と言ったことでした。ジュリア。ロバーツは日本人の基準で言えば、CかDカップと思いますが、それが「洗たく板」とは驚きです。夫は飲酒運転で警察に捕まり、翌朝帰宅すると、自分の机、椅子、ソファなどが玄関前に捨てられ、パソコンが巨乳の映像を流していました。玄関はカギがかかり、それでオシマイ。

アメリカの離婚率は1000人当たり4.45人でロシアに次いで世界2位とのことです。しかも、結婚したカップルの2組に1組(つまり50%)が離婚するそうです。日本は2.08人(世界26位とか)ですが、結婚した4組に1組が離婚し、この割合は年々高まっているといいます。

どちらかに巨額な資産があり、離婚の原因が相手側にあれば、訴訟となるでしょうから、こんなにたやすく離婚とはならないでしょう。テイノー先生の場合、離婚の原因が夫にあるから、夫も裁判を起こすわけにいかないのでしょう。

私は「年を取ったら奥さんを大切にしなければなりません、それは生きる知恵です」と思っています。奥さんが喜ぶ言動をしなければならない、と日頃から肝に命じています。

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何をしても許される身 光源氏

2011-12-24 09:20:42 | 映画

「映画の会」で「源氏物語~千年の謎」を見てきました。紫式部と藤原道長との恋、光源氏の様々な愛の遍歴が同時進行するという、現実と物語の二つの世界のラブストーリーが交錯する構成で、映像的にも見ごたえのあるシーンが多い映画でした。

光源氏が自らを光に例え「何をしても許される身」として、次々と愛の遍歴を重ねていきます。実母で桐壺帝の妃、桐壺更衣と、うり二つの桐壺帝の妃で義理の母、藤壺と情を交すなど、タケちゃんには理解のできない愛の姿が展開されます。

「源氏物語」は、与謝野晶子の口語訳ですが、何回か挑戦しましたが、いつも途中で読むのをあきらめました。桐壺更衣が幼い時に亡くなり、母の愛を知らないまま育った源氏は愛を求めてさまようとされていますが、幼くして母を亡くした子どもたちはたくさんおりますし、そうした男たちが源氏のように愛の遍歴をたどるわけではありません。

「源氏物語」の口語訳をした瀬戸内寂聴さんが、源氏が帝の子ではなく、絶世の美青年でなければ「ただの強姦魔」と書いていたのを読んだ記憶があります。「何をしても許される身」とは同じ男からみても、傲慢そのものではないでしょうか。

映画は水曜日のレディースデーだったこともあり、9割以上が女性でした。映画が終わって退場する女性たちを見ていると、うっとりした表情の方が多いように思いました。源氏役の二枚目、生田斗真さんの愛の言葉に酔ったようにも見えました。

映画の会世話人のMさんは、さすがに元大映俳優です。視点が違いました。映画の感想は「ライティングが良かったな。ろうそくの灯りを基準にして照明を当てていた」。

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GMは大変だ!

2011-11-19 09:38:24 | 映画

「映画の会」で、メジャーリーグのアスレチックスのゼネラルマネージャー(GM)、ビリー・ビーンが貧乏球団を常勝球団に変える取り組みを描いた「マネーボール」を見てきました。ビリー役のブラッド・ピットは製作者の一人に入っています。ちなみに、ブラピは3年後、50歳になったら、俳優を引退して映画製作者になると話した、とネットに載っていました。

ビリーが、セイバーメタリックス(データを統計学的見地から客観的に分析し、選手の評価や戦略を考える手法)の理論に基づいてアスレチックスを大リーグ記録の20連勝を達成し、上位チームにのしあげていく様子は映画を見ていただくとして、映画ではGMの権限のすごさを余すところないまで描き出しています。

戦力的に必要がないと考えた選手はシーズン中でもトレードに出します、欲しいと思った選手は相手チームのGMとトレード要員、支払額を矢継ぎ早に提示して交渉をまとめます。それも、電話で「5分以内に回答」を求めます。分秒単位で交渉していく姿はすさまじい。交渉が決まれば、選手は試合直前でも通告され、ユニホーム姿でトレード先のチームに急行しなければなりません。チームが強くなり、観客を呼び込めなければ、GMは「クビ」です。

巨人球団のGMがヘッドコーチ人事をめぐり、球団会長によって人事がねじまげられようとしている、と記者会見で主張し、スポーツ新聞は白熱の日本シリーズをよそに、巨人の内紛を大きく掲載しています。巨人のGMは球団の補強に失敗し、監督はクライマックスシリーズでヤクルトに敗れました。GMが従わなければならないのはオーナーだけです。巨人のGM、監督を、巨人OB会の広岡達朗副会長は「米球界だったら、外国人選手の獲得に失敗した巨人のGM、いい選手がたくさんいても勝てない監督はクビです」。巨人のオーナーは18日夕、GMの解任を発表しました。ただ、オーナーでもない球団会長の「鶴の一声」で、球団人事など球団の方針が決められる巨人の体質が、本来の野球をいかにつまらなくしているかを球団関係者は思い知るべきです。

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エンディングノート

2011-10-27 09:35:54 | 映画

砂田麻美さんの第1回監督作品の映画「エンディングノート」を見てきました。父の砂田知昭さんを、麻美さんが中学生時代から撮り始め、67歳で勤めていた化学会社の役員を退職し、健康診断で胃がんが見つかり、69歳で亡くなるまでをドキュメンタリー映画にしています。営業一筋の会社人生は、高度成長期のサラリーマンの典型的なモーレツ社員の生き方であり、専務まで昇進し、「幸せな会社人生だった」と本人は話しています。

映画は知昭さんが葬儀の会場を選ぶため、カトリックの教会を訪ねることから始まります。退職後の人生を楽しもうと考え、健康診断を受けたところ、末期の胃ガンで手術などの根治療法は困難と診断されます。人生の「終業」に向けて、知昭さんが始めたのがエンディングノートづくりです。エンディングノートは、遺言のように法的な効力はありませんが、故人が遺産はどうするか、葬儀はどんな形でどのように行うか、親族をはじめ、どの範囲の人たちに参列してもらうか、などを書いておくのです。知昭さんが「終業」に向かって、どのような準備をし、どのように亡くなったか、は映画を見ていただくことにし、映画を見て私が感じたことを綴ります。

ドキュメンタリーの対象に家族を選ぶのは「禁じ手」と言われるのですが、知昭さんの次女の麻美さんは感情移入することなく、一定の距離を取って撮影していたのは驚きでした。知昭さんの明るいキャラクターもあるのですが、両親の夫婦げんかを中学生時代に撮影してから、知昭さんの退職祝い、開業医の知昭さんの父(麻美さんの祖父)が認知症になってからも患者を待つ姿をビデオに収める「監督の目」(発表の場があるかどうかは別にして)を麻美さんが備えていることです。また、私が感動したのは、衰弱し声も出なくなった知昭さんが孫娘2人と乳児の孫息子が病院のベッドに訪れると、声が出て孫娘たちに「ありがとう、ありがとう」と感謝の言葉を述べたことでした。

タケちゃんもエンディングノートをつけていますが、これまでの自分の人生を振り返るのには大変役に立つ道具だと思います。資格、栄誉の項目には、車の免許証、航空特殊無線技士、柔道初段などを書きましたが、37年間の会社人生で培ったものは他の分野で通用するものはありませんでした。自分の「売り」がないと気づいたとき、衝撃を受けると同時に、より謙虚にならないといけない、と自分を戒めています。

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セリフを貯める

2011-10-23 12:25:39 | 映画

栄養映画の会が先日あり、三池崇史監督、市川海老蔵さん主演の「一命」を見てきました。竹光で切腹する瑛太さんの生々しいシーンに文字通り、血の気が引く思いがし、多数の武士を相手に繰り広げる海老蔵さんの殺陣の迫力に圧倒されました。

映画が終わった後、参加した6人で「一命」の感想を話しながら、昼食を食べました。60代から70代の男女です。女性陣から出た疑問は「福島家がお家断絶になって浪人になってから十数年がたち、子役は大人になり、ほかの役者さんは年相応に年齢を重ねたメークをしているのに、海老蔵さんだけは若い時のままなのはどうしてなの?」でした。女性は年齢の変化に敏感であり、鋭い質問でした。確かに、月代が浪人髷になり、着物は糸玉だらけになりましたが、髪は黒く、顔には深いしわもありません。

元映画俳優で栄養映画の会世話人のMさんの説明です。男伊達で売っている歌舞伎役者が老け役をすると、歌舞伎でのイメージが悪くなるので、興業元の松竹が老けるのを許さないのです。歌舞伎の俳優さんが映画に出るときは、松竹の付き人が監督さんに「歌舞伎役者のイメージが落ちることはやめてほしい」とよく注文をつけていました。

三池監督が海老蔵さんと初めて組んで、驚いたことがありました。映画の役者さんは撮影が終了したとたん、セリフはすっかり忘れて次の作品に備えるそうです。ところが、歌舞伎役者の海老蔵さんは「貯めていく」文化の持ち主といいます。セリフはすべて覚えて貯めており、映画が完成したあとも、「セリフを言って」と言えば、よどみなく言うことでしょう、と述べていました。「セリフを貯める」ことをしていなければ、歌舞伎十八番をはじめ、いろいろな役を演じることはできないでしょうから、ある意味で当たり前のことなのでしょうが、私には新鮮な驚きでした。そうしたら、落語家も講談師も「貯める文化の人たち」なのでしょうか。

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