中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

新女わざの会 主宰・森田珪子さんと梅干し

2018年08月04日 | 工芸・アート
当ブログでも何度か書かせていただきました、女わざの森田珪子さんから「新女わざ通信N.16」と今年漬け上がったばかりの梅干しが送られて来ました。
下の写真の色の浅いオレンジ色のは杏です。梅酢で漬けてあるので味は梅干しですが、食感がサクっとしています。


通信の冒頭にはこんな事が書かれています。
「春雪がちらつく頃、ほのかな香りを庭に漂わせてくれた梅が、半夏生の頃には実を結び、8月には梅干しに生まれ変わった。ちょうど盂蘭盆会の頃。作業を見守っていたであろうご先祖様も『古い梅干しもいいけれど、できたても格別だね』と喜んでいるに違いない」と。

30年前にかねさんという方に梅干作りの手ほどきを受けたそうです。そのかねさんも93歳になられましたが、今年の梅干作りにも来て、若い人たちと紫蘇を揉んだそうです。

工房スタッフと共に、汗をいっぱいかいた午後のお茶の時間に梅干しを頂きました。
普段は生活クラブを通して奈良県王隠堂の梅干しを食べていますが(梅干しは作ったことがありません。梅酒はありますが、、^^;)、漬けたての梅は本当に格別です。以前にも森田さんに頂いて、その美味しさは知っていましたが、今年のこの暑さの中では本当~に身に沁みる美味しさです。
命を繋ぐ食べ物です。


また、一緒に岩手の一関の「亀の子せんべい」という長生きできそうなお菓子も送っていただきました。
これも小麦粉とごまと砂糖のパワーあふれるお菓子でした。
由来を読むと東北の女わざ的な生まれです。
歌舞伎座近くの岩手県のアンテナショップでも買えるのでまた行ってみたいと思います。

森田さんは85歳になられていますが、電話の声も大きく、でも慈しみにあふれる優しい声。
いつも意義深い話を聞かせてくださるのです。
東北の奥深い暮らしの文化は今の時代にもう一度見直さなければと思います。

ヘンプの蚊帳タオルで汗取りを今期の紬塾の人達は縫うことになっていますが、その時に女わざの冊子や本も紹介します。森田さんに伺った岩田帯からヒントを得たものです。
私の紬織りのバックボーンにあるものは女わざの会にもつながることです。暮らしに根ざして地に足の着いたもの作りをしたいのです。

この豊かな味わい深い梅干しを食べながら本当のことはすべてこの中にあると思いました。
熟した梅の実と海からの塩と赤紫蘇と天日と人の叡智と手わざと時間と――。

この暑さを1日1個の本物の梅干しで乗り切りたいと思います。



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