夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
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つたない我が身の『沖縄』の思いは・・。 ⑥

2010-05-06 17:08:12 | 定年後の思い
        第5章 改めて、『慰霊の日』とは・・。

私は前章に於いて、『慰霊の日に寄せて・・』と綴り、
近代史上に於いて米軍による大量の虐殺であった、と私は綴った。
この事を具体的に、米軍の圧倒的な軍事力、兵力等を綴り、残酷ではあるが、
あえて覆い隠すことの出来ないことに、綴ることとしたのであった。

私の手元にある書物から、具体的に明記されているので転記する。

著作・藤野邦夫氏の書かれた『沖縄慰霊の日』~幸せ暮らしの歳時記~
引用させて頂く。

《・・
太平洋戦争が最終段階に入った1944年(昭和19年)3月、
本土決戦を引き延ばす目的で、沖縄に第32軍(牛島満・司令官)が配備された。

そして全島を要塞化する計画が推進されたが、
10月10日の大空襲で守護隊は大きな被害を受けて、那覇市は全焼。
548人の一般市民の死者をだした。

この後、守護隊の主力部隊が、フィリピン作戦、に狩り出された為、
軍首脳部は県民の中から、人員を補充せざるを得なかったのである。
沖縄戦が始まった時点の兵力は、約10万人とされるが、
その3の1は、前記のような補充兵だった。

これに対し、ミニッツ太平洋艦隊司令官の基に、
バックナー中将の率いるアメリカ軍の艦船は、約1500隻。
兵力は17万3000人で、後方支援部隊も合せると、実に44万人に達したという。

兵器と爆薬の面でも、心もとない守護隊に対して、
アメリカ軍は圧倒的に優位にたっていたのである。

このアメリカ軍が、1945年3月23日、沖縄諸島に激しい艦砲射撃をくわえた。

彼等は、26日に慶良間列島を確保した後、
4月1日から沖縄本島に対する上陸作戦を開始した。

日本軍の主力が、首里を中心に配備されていたので、
アメリカ軍はさほどの抵抗も受けずに上陸を完了し、
沖縄本土は南北に分断した。

この後、アメリカ軍は、南部にいた日本軍に対する総攻撃を開始。
両軍の激戦は40日におよび、劣悪な条件で戦った日本軍の抗戦には、
すさまじいものであった。
しかし、この戦いの為、守護隊の主力は壊滅した。

残った約4万人の兵力は、5月22日に、更に南部に撤退した。
ここには推定で約10万人の県民も避難した為、
沖縄戦は過酷な様相を呈することとなった。

勢いに乗るアメリカ軍の激烈な攻撃にさらされる極限状況の中で、
日本軍による一般人の虐殺、食糧の強奪などが発生。

更に、女子学生で組織された看護隊『ひめゆり部隊』の悲劇にみられるような、
県民達の凄惨な事件が続発した。

そして6月23日、牛島司令官の自決。
ここで日本軍の組織的な抗戦は終結した。

しかし、引き続き行なわれたアメリカ軍の掃討作戦で、
6月末までに、約9000人の日本兵が犠牲となった。

この三ヶ月間の戦闘死者は、日本軍6万5908人、
県出身の軍人2万8228人、
アメリカ軍1万2281人で、計10万5417人。
そして一般の県民は、推定で9万4000人が亡くなった。

軍人よりも一般人の犠牲者が多い所が、
沖縄戦の非人道的な面が如実に現れている。

沖縄県では、沖縄が事実上終結した6月23日を『慰霊の日』とし、
1951年から祝祭日に指定。
糸満市の『平和記念公園』で、戦没者追悼式が行なわれている。
・・》
注)原文より改行を多くさせて頂きました。

以上が全文である。


私は転記しながら、改めて再確認させられたのであり、
戦争とは、かくも果てなき残虐の行為である。

10数年前、私は初めて沖縄諸島を観光で訪れたが、
海原を観ていた時、ガイドさんが、
『あの海の彼方は・・アメリカの艦隊でいっぱいだった・・
とご年配の方から教えて貰いました・・』
と私に教えてくれた。

前方の海原にアメリカの艦隊がひしめき、
そこから艦砲射撃がされ、沖縄本土に被弾する、状況を想像した時、
私は胸が熱くなり、そして静かな涙を流した・・。


                                  《つづく》


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