夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

『シルバー川柳』入選20作を発表、人生の後半期の哀歓を私は学び、やがて微苦笑を浮かべて・・。

2018-09-07 11:36:01 | ささやかな古稀からの思い

先程、ネットの【YAHOO! JAPAN】の中にある『ライフ』のニュースを見ている中、
【 『シルバー川柳』入選20作を発表
        「『インスタバエ』 新種の蝿かと 孫に問い」など自虐とユーモアに満ちた内容に
】と見出しがあった。

私は東京の調布市の片隅みに住む年金生活のまもなく74歳の身であるが、
ときおり『サラ川』と称せられている第一生命が主催されている『サラリーマン川柳』を愛読している。

私は1944年(昭和19年)の秋に農家の三男坊として生を受け、
大学を中退後、映画・文学青年の真似事をして、無念ながら敗退し、
その後はやむなく民間会社に中途入社し、35年ばかり勤め、2004年(平成16年)の秋に定年退職をした。

私は中小業の多い音楽業界のあるレコード会社に勤め、
幾たびかリストラ烈風の中、最後の5年半は遠い地に出向となったりし、
それなりに時代にも翻弄され波乱万丈があり、苦楽の激しいサラリーマンの時代でもあった。

このようなつたない私の半生であり、
何かと『サラリーマン川柳』が好きで、現役時代から愛読し、励まされたり、人生の哀歓を感じたりし、
『サラ川 傑作選』の本を4冊を所有している。


そして私は『サラ川』は、この人生の日常生活の優れた哲学書のひとつと思い、
限りなく人生の哀歓と確信し、ときおり年金生活の今でも本を開いたりしている。

       
        本棚から特に愛読している2冊を取りだして、たわむれに記念撮影


これまで数多くの優秀作品が公表されてきたが、

たとえば『テーマ別に見るサラ川 優秀作品』の中で、『夫婦・家庭』編を読んだりすると、
恐れ入りました、と絶賛させられる作品にめぐり逢ったりする。

◎ 出張を 見送る妻の 目が笑う
                 詠み人・松本松峰


◎ 株価より 妻の機嫌が 乱高下
                 詠み人・頑張るお父さん


◎ 妻子から 絵文字が並ぶ ボーナス日
                  詠み人・孫悟空


◎ 家族旅行 予算削減 パパ留守番
                  詠み人・弐個


◎ 家族との 会話のつもりが 独り言
                  詠み人・ちょいバテパパ


そして私は、齢ばかり重ねでも、独断と偏見の多いが、
『サラリーマン川柳』の史上に於いて、今でも心に残り、不滅の作品であると感じたのは、二作品がある。

◎ 破れてる ジーパン繕い 怒られた
                  詠み人・優しいばあちゃん

◎ うちのパパ おとなのくせに ママとねる 
                   詠み人・めだかの学校のせんせい


私は小説、随筆を60年近く濫読してきた身であるが、
短かな言葉で人生の機敏を的確に表現する川柳の世界に於いて、
このおふたりの圧倒的な感性と文才に、ふるえる程に感銘して、思わず脱帽したりしている。

              

このように私は『サラリーマン川柳』を愛読しているが、
ここ数年前より『シルバー川柳』があることを知人から聞いたりしているが、
本格的に精読したことはなかったので、遅ればせながら学ぼうと思い、
こっそりと今回の『シルバー川柳』
の記事を読んだりした。

今回のこの記事の配信は【ORICON NEWS】が2018年9月7日にされていて、
無断ながら転載させて頂く。

《・・公益社団法人・全国有料老人ホーム協会は7日、
毎年「敬老の日」に向け公募している『シルバー川柳』の入選作20作を発表。

「『インスタバエ』 新種の蝿かと 孫に問い」(作者:石井丈夫 滋賀県・83歳男性/無職)など、
最近の流行語を織り込んだものから、年齢や体の衰えを詠んだ「シルバー世代あるある」な内容まで、
自虐とユーモアに満ちた作品が集まった。


【画像】自虐か笑いか!? 『シルバー川柳』入選20作を全部見せ!

今年で18回目を迎えた『シルバー川柳』。
毎年、発表とともに高齢者はもちろん、若い世代もSNSで取り上げるなど、大きな話題となっている。
今回、同協会に寄せられた川柳の数は7,872句。

平均年齢は69.2歳で、最年長は105歳(女性)、最年少は5歳(女児)と、
高齢者を中心にしながらも、幅広い世代からの応募があった。

              

今回、川柳のテーマとして目立ったのは、デジタルにまつわる言葉や流行語を詠み込んだ作品。

前述の“インスタバエ”以外にも、
「Siriだけは 何度聞いても 怒らない」(小栗洋介 東京都・32歳男性/社会福祉士)が入選。

ほかに「ライン」、「既読」、「自撮り」などのSNS用語や、
「忖度」、「人工知能(AI)」といった時事ネタを織り込んだ内容もあり、
社会の動向を敏感に捉えるシルバー世代の姿が浮かび上がる形に。


また、一番多く取り上げられた題材は、
男性が「年齢」、女性が「長寿・高齢化社会」だった。

老化に関する悩みや不安を自虐的に訴えながらも、
ユーモアたっぷりに、詠み込むところが『シルバー川柳』ならでは。

「デイサービス 『お迎えです』は やめてくれ」(相野正 大阪府・68歳男性/無職)、
「うまかった 何を食べたか 忘れたが」(アリス 三重県・52歳女性/福祉施設職員)などが寄せられた。


そして、家族との絆や微妙な関係を詠む句が多いことも『シルバー川柳』の特徴。
身内とのほのぼのとした日常のほか、
「仲いいね いいえ夫は 杖代わり」(佐々木美知子 埼玉県・67歳女性/無職)といった、
夫婦間の絶妙な関係性も伺える内容が出揃った。


公募期間は、2018年3月1日から6月24日の約4ヶ月。
入選作の選考は、同協会会員法人ホーム入居者のうち139名による投票、
および協会シルバー川柳選考会で行なわれた。

今年の入選作20作を含む傑作川柳をまとめた単行本『シルバー川柳8』(ポプラ社刊)が、7日に発売。・・》

注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
              

私は無念ながら短歌や俳句を詠(よ)む素養はなく、
人さまが詠(よ)まれたのを読ませて頂くのが好きなひとりである。
          
もとより短歌は、もとより五・七・五・七・七の三十一〔みそひと〕文字の世界であり、
万葉の時代から日本の人々に愛されてきた叙情詩であり、
この内容も恋の歌・日常生活の描写・社会問題・子供の成長・物語や幻想まで、
どんなテーマでも自在である、と受け継がれている。

そして俳句は、五・七・五の三句十七音から成る定型詩であり、
「季語」さえ含めば、内容も自在であり、江戸時代から多くの方に愛されてきている。

或いは川柳は、五・七・五の十七音の定型で、
ユーモアに富んだ言葉使い、或いは世の中を風刺した作風で、
江戸時代に発生し、明治時代の頃から、多くの方たち慕われてきた。

つたない半生を歩んできた私は、せめて川柳ぐらいは・・と時折一句でも吐くことあるが、
やはり素養に乏しく感じ、やむなく『ブログ』の世界で散文のような拙(つたな)い綴りを
殆ど毎日投稿をしている。

              

今回、『シルバー川柳』の記事を読んだりした後、喚起されて、私だって・・と思いながら、

二句ばかり呟(つぶや)いたりした。

道民は 停電により 情報なし

人生は いつのまにか 100年となり

このように吐いたりしたが、最初の句は時事の句だし、二句は字余りだし、
やはり私には川柳にも素養がないよねぇ・・と項垂(うなだ)れたりした。

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