夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

殆どの団塊の世代の晩年期は、もはや自分で守るしかない、と高齢者71歳の私は思惑を深めて・・。

2016-01-27 16:27:05 | ささやかな古稀からの思い
私は東京の調布市の片隅みに住む年金生活の71歳の身であるが、
午前中のひととき、いつもように家内から依頼された品を求めに、独りでスーパーで買物した後、
帰宅後も独りで自宅から数キロ以内の遊歩道をひたすら歩き廻ったりして、季節の移ろいを享受している。

午後のひととき、ネットでニュースを見ようとしたら、
【 要介護者、爆発的増加で予測不能事態も…3K労働で介護施設も職員も絶対的に不足 】
と題された記事に、私はいつの日にか介護にお世話になる、と思いながら記事を精読した。

【Business Journal 】が1月27日に配信され、
ジャーナリストの鷲尾香一さんが寄稿され、無断ながら転載させて頂く。
          

《・・安倍晋三政権が「一億総活躍社会」の実現に向けて打ち出した“新3本の矢”のひとつである「介護離職ゼロ」が、
早くも折れかかっている。

介護離職ゼロとは、文字通り介護のための離職者をゼロにすることを指す。
総務省の統計によると、介護を理由に離職や転職をする人は現在約10万人いる。
安倍政権は、これを2020年初めまでに、ゼロにすることを打ち出した。

その具体策が「介護保険事業計画」だ。
同計画では、介護施設、ケアハウス、グループホームなどの入所者数を20年度までに38万人以上増やし、
さらに24時間対応の定期巡回・随時対応型サービスの充実により、施設と在宅を合わせて10万人分の介護サービス利用を拡大、
加えてサービス付高齢者向け住宅の供給を2万人分増加する。これらを合計すると50万人以上になる。

しかし、特別養護老人ホーム(以下、特養)への入所を希望しながら、順番待ちをしている要介護者は、
13年9月末で52万4000人もいる。
計画通りに50万人以上の受け皿ができたとしても、すでに順番待ちをしている特養への入所希望者ですら、賄えないのが実態だ。

その上、介護施設への入所ではなく在宅介護ということになれば、
いくら24時間対応の定期巡回・随時対応型サービスがあっても家族は介護に付き添う必要があり、
介護離職が発生する可能性が残る。

基本的に介護離職をゼロにしようとするならば、入所希望者全員が介護施設へ入れることが前提となる。
          

さらに問題なのは、団塊の世代が75歳以上となる25年には、
要介護者が爆発的に増加し始め、高水準が継続する可能性が高いことだ。

政府は、社会福祉法人の認可基準を緩和する方向で検討を進めており、
さらに、これまで特養は社会福祉法人が建物を所有することが条件となっていたが、
都市部においては賃借を認めるなど、介護施設の増加を促そうとしている。

だが、いくら施設数が増加しても、介護職員数が増加しなければ、十分な介護を受けることはできない。
「3K(きつい、汚い、給与が安い)」といわれる介護職員は、慢性的な人員不足の状態が続いている。

厚生労働省によると、08年度から13年度までの6年間で、要介護者は約130万人増加した。
同時期に介護職員は、約50万人増加している。

この間、介護職員1人当たりの担当する要介護者は3~4人で、ほぼ横ばいの状態が続いている。

しかし、団塊の世代が75歳以上となる25年までには、介護職員を253万人に増やす必要があるにもかかわらず、
推計では介護職員は215万2000人にとどまり、37万7000人の不足が生じると指摘されている。
          

●介護事業者の経営は厳しさを増している
1月13日、大手信用調査会社の帝国データバンクと東京商工リサーチは、15年の老人福祉・介護事業者の倒産状況を発表した。
帝国データバンクは倒産件数を58件、東京商工リサーチは76件としているが、
両社とも「介護保険法が施行された00年以降、過去最悪」としている。

また、倒産した介護事業者の中心は、新規事業者で小規模事業者としている点と、
倒産の一因として15年4月から9年ぶりに介護報酬が2.27%と大幅に引き下げられたことを挙げている点で、
分析は共通している。

東京商工リサーチは「介護報酬改定では、基本報酬がダウンした一方で、
充実したサービスを行う施設への加算が拡充された。
しかし、小規模事業者では加算の条件を満たせないところも多い」とし、
帝国データバンクは「介護報酬改定によって、経営悪化が進む事業者が相次いだ」としている。

このように安倍政権は、一方で介護報酬を大幅に引き下げて、事業者の経営を悪化させ倒産に追い込んでいながら、
他方では介護施設の増設により「介護離職ゼロ」という夢のような皮算用を行っている。

当然のことながら、介護事業者や介護職員にとって、インセンティブが働くような状況にならなければ、
3Kといわれて敬遠される介護職員が増加する可能性は低い。

このままでは、20年初めまでに介護離職ゼロという矢は間違いなく折れることになるだろう。・・》
注)記事の原文にあえて改行を多くした。
          

私も過日、安倍晋三政権の「一億総活躍社会」の実現に向けて打ち出した“新3本の矢”のひとつである「介護離職ゼロ」を知り、
理想であっても現実は無理だろう、と瞬時に感じたひとりである。

敗戦後の荒廃した日本は、敗戦直後からの一部の裕福な家庭を除き、誰しも貧乏な時代を体験してきた世代である。
私より10歳以上の先代の諸兄諸姉の多くは、それぞれに奮戦し、
少なくとも世界の中でも、有数な経済大国の礎(いしずえ)を努力と英知で築かれた人々であり、
そして後続する私たちの世代、そして団塊の世代も奮闘してきた。

こうした結果として、確かに日本は、世界の主要国の中に於いても、
社会インフラ基本基盤として、電気、ガス、電話、上水道、下水道も殆ど整備され、
学校、病院、公営住宅もあり、鉄道・バス路線、そして道路、高速道路もあり、港湾、橋梁なども、
整備されている稀な国家でもある。

そして年金、医療、介護などの社会保障制度も、多少の難題がありながらも存続している。
          

私たちが過ごしてきた昭和の時代は、日本の多くの人たちは一生懸命に働けば、年収も毎年増え、
そして家族で明日に希望が持て、実感できた総中流社会であった。

こうした中でバブルが終息し、そして平成元年(1989年)11月10日からベルリン市民に寄る『ベルリンの壁崩壊』した後、
やがてソ連が崩壊し、世界の諸国の政治はもとより、外交・軍事・経済、やがて社会が一変し、
世界の経済が自由主義経済の一色となり、やがて日本は失われた15年で、
主要各国や躍進してきた中国などに国際競争力に敗退し、かっての高度成長の総中流社会の再現は、
見果てぬ夢となった。
          
殆どの民間会社は、社員が一家を養(やしな)うだけの給与を支払う余裕もなく、低下してきた。
そして私は確か5年前の頃、働いて下さる現役世代の男性の民間会社に勤めている正社員の人たちが、
平成9年( 1997年〉の時点から、年収が横ばいと知り、無力な私は悲嘆した・・。
          

更に昨今、国税庁による「民間給与実態統計調査」に寄れば、
1人あたりの年間平均給与は、継続的に下がり続け、
平成16年には438.8万円だったのが、平成26年には415.0万円と知ったりした。

ここ10数年は、民間会社は短期に成果が問われる時代の中、常時リストラともいわれたりして過酷な時代になり、
多くの会社は正社員は6割、契約社員、アルバイトなどは4割、と知り、深く憂いたりしてきた。

私は何かと働いて下さる現役の諸兄諸姉に注視するのは、
もとより日本の社会保障制度の年金、医療、介護の基盤は、
高齢者が使う費用は、その時の現役世代が保険料や税で負担する財政方式(賦課方式)を取っているので、
働いて下さる現役世代の諸兄諸姉が、その時の高齢者を支えている現実からでもある。

こうした中で、少子高齢化が増す社会となり、年金、医療、介護などの社会保障費は膨張し、
やむなく年金の削減、医療、介護の見直し改定が実施されてきた。


そして14年の平均寿命は女性86.83歳、男性80.5歳と大幅に伸び、
健康寿命も女性は約74歳、男性は約71歳で、
晩年期の難関として、健康寿命から平均寿命までは、女性が約12年、男性が約9年となっている現実がある。

こうした中で、14年簡易生命表による生存率に寄れば、90歳時点でも女性の48.3%、男性の24.2%は、
95歳時点でも女性の24.4%、男性の8.7%、お元気な方もいる。

このような状況の中、40兆円の医療費は65歳以上が半分以上を占め、
やがて25年には約50兆円に達すると予測されている。

何よりも年金だけとっても、2000年に現役世代3.6人で1人の高齢者を支える状況から、
25年には現役世代1.8人で1人の高齢者を支える事態が到来する。
          

不幸にして生活保護を受けられる方は、国家予算の約3%前後となり、
14年度は過去最高の2.8兆円となり、162万世帯で217万人と私は学んだりした。
この中で、高齢者は半分を占める、と知ったりした。

今回の記事を読み終わった後、漠然としながらも、
生活保護を受けられる方を除外し団塊の世代の晩年期は、もはや自分で守るしかない、と高齢者71歳の私は思惑を深めている・・。

そして私は何よりも認知症が怖く、殆ど毎日ひたすら自宅周辺にある遊歩道、小公園を歩き廻ったしている。


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