夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

都心の郊外は年末年始、冬晴れに恵まれて、老ボーイの私は微笑みながら散策して・・。

2016-01-03 10:37:00 | ささやかな古稀からの思い
私は東京の世田谷区と狛江市に隣接した調布市の片隅みに住む年金生活の老ボーイの71歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭であるが、
遠方にひとり住まいの家内の母に我が家に来宅してもらい、
年末年始の期間は我が家で共に新年を迎えることは、早や12年を迎えている・・。

今回も昨年の12月28日、家内の妹に引率されながら家内の母は、
定例の病院でリハビリ、やがて我が家の最寄駅まで来て頂いて、
料理をしていた家内が最寄駅に出向き、家内の妹から引き継いで、我が家に何とか到着し、
本日の3日の朝まで、我が家は3人で談笑を重ねながら過ごしてきた。

こうした中で何よりも驚いたのは、私の住む地域が、12月24日から暖かな冬晴れに恵まれて、
ときには11月初旬のような日もあり、年末年始としては生れて初めてだょ、と私は微笑んだりした・・。

こうした影響で我が家の小庭では、日本水仙、純白な白玉椿(シラタマ・ツバキ)、そして紅色、或いは桃色の藪椿(ヤブ・ツバキ)が咲き、
私は平年よりも数週間早いじゃない、と心の中で呟(つぶや)いたりした。

或いは昨年の晩秋に彩(いろど)ってくれたモミジが、何かしら暖かい日が続いた為か、
残り花のように、小庭の片隅にあり、私は戸惑いながら微笑んだりした。
          


昨日の11時半過ぎ、私は自宅周辺を独りで散策した・・。
そして歩きはじめると、近くの神社、寺院に初詣をしょう、と思い立ったりした。

私は高校時代から都心の学校に通った頃から、初詣に関しては、
きまぐれに原宿駅に近い『明治神宮』、鎌倉の『鶴岡八幡宮』、
或いは我が家から3キロばかり歩いた『深大寺』などに、参拝したりしてきた。

やがてサラリーマンを定年退職してから、人出の多い中が苦手となり、
込み合う季節は避けて、参拝したりしてきた。

このような心情を秘めてきた私は、地元の神社、寺院だったら、初詣の時節でも人出も少なく、
ゆったりした心で参拝できると思い秘めていた・・。

暖かな冬の暖かな陽差しの中、人影も少ない静寂の中を歩いたした・・。
                           

私の住む付近には、野川が流れ、霞嶺(かすみね)神社、明照院(みょうしょういん)寺院があり、私の生家も近くにある。
私は結婚前後の5年を除き、この地を66年ばかり過ごしているので、
住宅が密集している中、心のふるさとの原景も我が家の周辺にある。

この霞嶺神社、明照院は、1985年(昭和60)年に調布市の市制30周年を記念の中、
調布市内の自然、史跡などの中から市民に選ばれ、『調布八景』のひとつとなっている。

私は1944年(昭和19年)の秋に北多摩郡神代村(現・調布市の一部)の農家の三男坊として生を受けた。
そして私が小学校に入学した1951年〈昭和26年〉の春の当時、
祖父、父が中心となって、小作人だった人たちの手助けを借りていた。

程ほど広い田畑、そして小さな川が田んぼの片隅に流れ、湧き水もあり、竹林、雑木林が母屋の周辺にあった。
そして母屋の宅地のはずれに土蔵、物置小屋と称した納戸小屋が二つばかりあり、
はずれに小さな稲荷を保有して、この地域の旧家は、このような情景が多かった・・。
          

そして、この頃の我が家は、周辺は平坦な田畑、雑木林、
少し離れた周辺はゆるやかな丘陵であり、国分寺崖、と学校の先生たちは称していた。

その後、私が1953年(昭和28年)の小学2年の三学期に父が病死し、
翌年の1954年(昭和29年)の5月に祖父も他界され、
生家は大黒柱の2人が亡くなり、没落しはじめた・・。

そして1955年〈昭和30年〉の頃から、都会の人たち達が周辺に家を建てられ、
私が小学校を卒業した1957年〈昭和32年〉であるが、
この頃になると都心に勤める方のベットタウンとなり、新興の住宅街に大きく変貌した。

このように私の生家の地域は大きく時代と共に変貌し、
私も生家の近くに1978年〈昭和53年〉の春に一軒屋を構えて住んできたが、
何かと幼年の小学3年生の頃まで、多くの思いがあったので、四季折々訪ねたりしてきた。


霞嶺(かすみね)神社の鳥居に入ると、
                                      
小高い丘が聳えるようになり、
                                     
陵山(みささぎやま)と称された小高い丘となり、高い所には老樹に囲まれた霞嶺神社があり、
隣接した低い所には明照院があり、仲良くふたつに別れている。

霞嶺神社に関しては、農業の神、霞嶺大神を祀るかつての村社(武蔵国多摩郡的矢荘入間村)で、
社殿は高さ3.81m、周囲127mの墳陵(墓)の上に建っている、と亡き父の知人から、
          
私は教えられてきた。
                                  
そして左側には、それぞれの旧家が奉納した大稲荷神社があり、
                     

周辺には推定樹齢が約500年、幹の周囲3.4mのクロマツの古木は、
幼児の頃から私は見つめたりしてきたが、松枯れにより枯死してしまい、
やむなく大きなクロマツの数本を私は眺めたりしてきた。

先ほどの本堂への石段を上がる前は、少し広い境内があり、 
私の幼年期の頃は、秋のお祭りが開催され、
地方の劇団の招いて、旧家から借用した丸太を組み立てて即席舞台を作り、
田舎芝居が行われ、住民の多くが筵(むしろ)の上に座り鑑賞された。
          

お祭りは若い男性の青年団が運営し、年配者が後方支援となり、
大きな太鼓を載せた曳(ひ)き車を、30人前後の少年が曳(ひ)き、
青年団の人が進行と護衛をして、それぞれの地域を廻っていた・・。

やがて私も小学生になると、この曳(ひ)き車を曳く一員となったりした。

こうした中、それぞれの旧家毎の門で停車し、青年団の雄姿が太鼓を叩き、この旧家の方から、私たち少年はミカンやお菓子を頂き、
そして上納金が青年団の方に手渡されていた。
          

今の境内の片隅には、社務所と称される集会所があり、隣接に宮司の家があるが、
霞嶺神社の基軸の情景は余り変わらない、と深く感じたりした

そして初詣、節分の時は豆まきをしたことも、思いを重ねたりした。


やがて私は小高い社殿を参拝した後、隣接した明照院に向った。
          

そして霞嶺神社の石段を下ると、明照院が観えた。                    
          

石段を下りて、振り返ると、霞嶺神社と明照院の仲良しの境界となっている。
          

               
明照院は室町時代に開かれた天台宗の寺院であり、正面には提灯のさがる本堂のほか,
弁財天が祭られている観音堂,えんま堂そして整備された庭には地蔵尊・六地蔵巡拝供養塔などがある。
                                     
そして私は後年に、観音堂に祀ってある弁財天は、美人の神様、 と私は学んだりした。
                    

私はこの明照院で、幼稚園がなかった当時で託児所となっていたので通ったりした。

或いは小学校の入学前、この境内で隅にスクリーンが張られ、夜のひとときを上映してくれた。
私は母に連れられ、近所の方達と共に立ちすくんで観た。

この当時の私の住む地域に於いては、娯楽が少なく、こうした映画を無料で観られるのは、
稀(まれ)であったので、盛会だったと記憶に残っている。
この映画は、『長崎の鐘』であり、私としては最初に観た作品なので、心の片隅に残っている。

そして小学生の夏休みには、この境内でラジオ体操が行われていた。
本堂の前のお賽銭箱の横にある階段にラジオを置き、付近の小学生と共に、
私も日参したりした。
          

このように何かとお世話になった明照院に別れを告げて、石段を下りた。
                          
               
この路も幼年期から、馴染のある路で、遠い昔は素朴な路であった。
                           

この後は塀、石垣などが整備されたりしてきたが、やはり私は幼年期に農家の児として育ったので、
何よりもやすらぎを感じ、愛惜の秘めている路のひとつである。


今回、霞嶺(かすみね)神社、明照院(みょうしょういん)寺院に初詣として参拝したが、
霞嶺神社では2組の方だけで、明照院は10数組の方が初詣に訪れていた。

このような状況であったので、私はゆったりと初詣が出来、微苦笑したりした。

そして私は、幾つになっても何かと気弱な為か、心が揺れ動く時があるので、
明照院の地蔵尊にある格言を遠望から、こっそりと震えながら撮ったりした。
          

この後、自宅の近くに野川が流れ、この両岸に遊歩道を一時間ばかり散策して、帰宅した。


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