夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

我が家の年末年始の休日は・・。⑦能登・輪島温泉滞在記【2000.12.29.~2001.1.2.】

2009-12-29 15:08:33 | 定年後の思い
           第7章

2000(平成12)年12月29日、私達夫婦は自宅を8時過ぎに出て、
東京駅より上越新幹線の『あさひ』に乗車し、越後湯沢駅で乗り換えて、
在来腺の特急『はくたか』で金沢駅に向った。
越後湯沢の駅の売店で買い求めた駅弁とお茶、地酒を越後湯沢から30分過ぎた頃から、
車窓から雪景色を眺めながら、私は駅弁を食べ、地酒を呑みながら、
やっと旅に来たか、と満足した思いであった。

そして、金沢駅は改築中であり、金沢駅前から能登半島の輪島駅前までの特急バスの乗り場が解かりづらかったが、
何とか見つけ私達はバスに乗った。
車窓から情景は、残り雪がところどころ観られ、ときおり風が強く吹く冬景色であり、
雪景色を期待していた私は失望した。

輪島駅前でバスに下車したのは午後3時半過ぎであり、
暖かい陽射しに少し戸惑いながら、タクシーで『ホテル高州園』に向った。

http://www.koushuen.co.jp/
☆ 『ホテル高州園』 ☆

チェック・イン後、部屋から観た情景は、岸壁に建つホテルに打ち寄せる波、
そして遥か彼方まで観えるおだやかな日本海の波間、
私は荒々しい日本海の冬を想定していたので、戸惑いを重ねたりした。

そして、露天風呂に入ると、日本海の波打ち際をまじかに観る状景から程遠く、
何よりもプラステックの青いトタンが日本海の半分ぐらいを遮(さえぎ)り、
写真と違う、と大いに落胆したのである。

夕食前のひととき、家内と館内を見て廻ったのであるが、
ロビーのはずれ、階段の踊り場などで、テレビ・ドラマの撮影に使用されたらしく、
記念写真が飾られていて、私は嫌な予感をしたのである。
たかがテレビ・ドラマに出演した主役の人たちとホテルの方が記念写真を撮り、
これを売り物のひとつにする程度の低さには、あきれたのである。

こうして私は綴りながら、食事の料理を思い出そうとしたが、何を頂いたか、すっかり忘れているので、
安易な食事だった、と思える。

そして、この『ホテル高州園』が街中に経営している土産屋を私達に盛んに薦めるので、
更に程度の低いホテルに宿泊した、と私達夫婦は失望したのである。

現在はどのように変貌しているか知らないが、あくまでこの当時のことである。

                            《つづく》



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我が家の年末年始の休日は・・。⑥能登・輪島温泉滞在記【2000.12.29.~2001.1.2.】

2009-12-29 09:48:38 | 定年後の思い
           第六章

2000(平成12)年、私は出向先の勤務に馴染み、
朝の起床は4時45分で少しばかりの遠方の神奈川県・厚木市の郊外にある物流センターに行き、
帰宅は早くても夜の9時過ぎであり、これ以降は定年退職時の2004(平成16)年まで続いた。

この年は、5月の連休も倉庫間の移動で出勤したりして、この前後の休日も倉庫内部の整備などで休日出勤をすることが多く、
体力のギリギリまで奮闘した年でもあった。
世にいわれる過酷な勤務であったが、私の40歳前後でシステムの開発時に比べれば、
出向の身であったので、最終の責任、成果は問われることがなかったので、
こうした面は楽であった。


この間に、長兄の次男の結婚もあり、自宅の庭の大幅な剪定を初めて植木屋さんに依頼して、
定年後に備えて、短くして頂いた。

そして、12月になると家内と年末年始のことで話し合った。
過酷な勤務状況が続いているので、家でのんびりしょうか、と思ったりしたが、
やはりせっかくの休暇なので、前回の山形県・鶴岡市の海辺にある湯野浜温泉の体験もあり、
あとは雪が舞い降る状況であったならば、申し分ない、と私達は思ったりしていたのである。

私は以前から、総合月刊雑誌の『文藝春秋』の中で広告として掲載されている、
石川県・能登半島にある輪島市にある『ホテル高州園』が、
渡り廊下から見える浪の花・・
確かこのような文面に魅せられて、いつの日にか、と夢を膨らませていたのである。
このようなことを家内に話したら、数日後に家内は駅前からJTBとJR『びゅう』のパンフレットを頂いたりした。

私は家内と『ホテル高州園』の掲載されているページを見ながら、
露天風呂があたかも波打ち際にあるような写真の横に、
《 日本海は庭園です。
       一望千里の大海原 》
こうした文面に魅せられて、年末年始の旅行を決めたのである。

仕事納めの翌日の12月29日から4泊5日で予約し、
雪が舞い降る中、風も吹く街並み、郊外を散策して、
海辺で浪の花が観られれば最良だし、そして『ホテル高州園』の露天風呂から日本海を眺めよう、
と私達は大いに期待していたのである。

                         《つづく》



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