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夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

40数年ぶりに、瀬戸内寂聴の小説を読みだし・・♪

2008-09-19 18:50:42 | 読書、小説・随筆
私は昨日の午後より、瀬戸内寂聴・著の『秘花』(新潮社)を読み始めて、
本日のひとときも読み、第四章の数ページで、小用の為にやむえず中断している。

私は民間会社を定年退職後、年金生活の身で、もとより能の素養がないが、
中世で能の大成者と知られいる世阿弥に興味を持ったのは、
東京オリンピックの頃からであった。


8月の初旬に3泊4日で、佐渡島に滞在旅行をする前、
瀬戸内寂聴・著の『秘花』を遅ればせながら本屋で購入したが、
あえて私なりの流刑となった世阿弥の佐渡の時代を思いを馳せたく、
未読としていたのである。


私は東京オリンピックの開催された頃、
大学を中退し、映画・文学青年の真似事をしていた。

この当時の頃、瀬戸内晴美の『夏の終り』を読み終えて、
友人らに絶賛したりし、初期の作品の『女子大生・曲愛玲』、
『花芯』などの短編小説集を読み耽ったりしていた。

この後、『女徳』などで大衆文学を精力的に発表された後は、
私は瀬戸内晴美の小説から離れた。

私が25歳から民間会社に中途入社した後、
『美は乱調にあり』を本屋の店頭で見かけたが、
タイトルの命名に魅了されたが、
購入する意志はなかったのである。

その後は、瀬戸内晴美は仏門に入った、と月刊総合雑誌などで知り、
私は有数の小説家なのにどうした心境なのか、
と思ったりしていた。
そして、のちに晴美から寂聴と改名され、
私は少し寂しさを隠し切れなかったのである。


私は平成16年の晩秋に民間会社を定年退職をし、年金生活に入った頃は、
瀬戸内寂聴ご自身は、既に20年近く法話などされて、賞賛された人となり、
稀(ま)れな著名人となっていた。

私の年金生活は、身過ぎ世過ぎの日常であるが、
小説、随筆、現代史、歴史書などを読む時間を優先としているので、
本屋に寄ったり、ときおり古本屋を訪ねたりすることが多いのである。

数年前、本屋の店頭で、
水上 勉との対談集『文章修行』(岩波書店)を見かけ、購入し、
両氏の純文学の深い思いに、思わず涙を流したのである。

その後、石原慎太郎との往復書簡の『人生への恋文』(文春文庫)を読み終え、
瀬戸内寂聴の人生の軌跡を改めて知った上、日常の思いも知り、
数多くの人生の機敏を学んだのである。


ただ、このお方の真摯な数多く発表された中期、後期、そして近年作の小説は、
私は本の愛好家のひとりとし、無念ながら未読となっている。

尚、このお方の真摯な『秘花』を拝読を終えた後は、
単なる感想文でなく、大人の評論を掲載する予定である。


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古本屋で、稀(ま)れな本にめぐり逢え・・♪ (下)

2008-09-18 13:32:11 | 読書、小説・随筆
残りの一冊は、磯部定治・著の『鈴木牧之の生涯』(野島出版)であり、
1997年の師走時に発刊された。

鈴木牧之は、江戸後期の商人でもあり、随筆家として、
『北越雪譜』を遺(のこ)された人である。

越後の塩沢で、地元名産の小千谷縮の仲買、質屋も兼業した有数の豪商の家で、
生を受けた。

そして、若き頃に小千谷縮を売却する為に、
初めて江戸に行った時に、江戸に住まわれる人々が、
越後地方の豪雪を余りにも無知なことを知った。

そこで雪を主軸に越後地方の生活実態、、古来からの特有の風習などを綴ろうと思い、
書き終えたが、出版までに苦難な過程を得て、
何とか発刊となった・・。

そして、江戸後期はもとより、明治以降め人々にも『北越雪譜』を通して、
私も越後地方の生活風習、積雪の過酷さなど風土や文化を学ぶことが出来たのである。


私はこの程度しか知らなかったので、
この鈴木牧之の足跡が詳細に知りたく、
偶然に磯部定治・著の『鈴木牧之の生涯』の本にめぐり逢え、
私は購入することが出来たのである。


尚、前記の銀座和光・編の『色のことば』はたった800円、
そして磯部定治・著の『鈴木牧之の生涯』は1200円で、
私の手元となることができ、驚ろいたのである。

私は若き頃は、一食抜いても学びたい本を購入してきた身なので、
日本文化を更に知り、深める上で欠かせない2冊を、
抱きしめたい境地となっているのである。



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古本屋で、稀(ま)れな本にめぐり逢え・・♪ (上)

2008-09-18 08:52:35 | 読書、小説・随筆
昨日、家内と駅前に出て、家内が歯科医院で治療を受けている間、
私は古本屋に行った。

私は遅ればせながら高校時代に読書の魅力にとりつかれて、
齢を重ねた63歳の拙(つたな)い身となっている。

年金生活の自在の身となって、ゆっくりと新刊本を眺め、
好みのある本を購入したりしているが、少し購入した本が手元にあるので、
こうした時は古本屋に出向いてしまうのである。

結果して、私なりに稀(ま)な2冊の本にぐり逢えたのである・・。

最初の一冊は、
銀座和光・編の『色のことば』(紀伊国屋書店)で、
1994の夏に発刊され、各界で活躍中の48人が、
心に残る風景とその色に綴った本である。

私は日頃から、古来より日本列島に生まれた人々に於いて、
世界のどの民族より色合いに対し、多彩で敏感である。
このことが豊かな感性が育(はぐ)まれる秘密のひとつと思ったりしている。
そして日本人の誰しも日常を過ごすときに、
何気なく観たり感じたりする色合いを心のひとつの拠(よ)り所としている、
と確信し、40数年過ぎている。

私なりに色合いについて綴られた本の数々を購入して、
私の心の形成に多々学んでいるのである。
こうした私なりの好奇心から、初めて見たこの本には、
はかり知れない本の一冊、と思い購入できたのである。

この本の最後には簡潔に、

本書は株式会社和光発行の『チャイム銀座』に連載された
「色のことば」(1988年9月号~1993年3月号)を再構成したものです。

と付記してあり、

あの頃の時代を思い浮かべながら、この当時に活躍された各界の人の、
色合いに想う随筆を拝読しょう、と思ったりしている。


            《つづく》



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雷雨の日々が続くと、読書は深まり・・。

2008-08-30 18:00:25 | 読書、小説・随筆
雷雨の日々が続くと、読書は深まり・・。
東京の郊外は、ここ1週間は雷雨が多く不安定な日々となっている。

私は慌しく買物をしたりしているが、
自宅の居間、寝室などで読書の時間が多くなっている。

この1週間は、中村政則・著の『戦後史』(岩波新書)を読んだりしていた。

私は昭和19年9月に生を受けた身であるので、
敗戦後から2005年頃まで、どのように日本は歩まれてきたのであろうか、
日本近代史の専門の著者に導かれて、
私なりの今まで感じていたこと、思考してきたことの総決算の決意で、
読んだりしてきたのである。


私は大学を中退し、映画・文学青年の真似事をした後、
サラリーマンを35年ばかりし、定年退職した年金生活の4年生で、
屈折した半生であった。

このような拙(つたな)い私であるが、
この60数年を振り返りながら、著作者の専門知識に導かれると、
あの時は自分はこんなふうに思っていたのであった、
と思いを馳せると、次ページが進まないのである。


そして、テレビで映画脚本家の橋本 忍のインタビューを視聴すれば、
村井淳志・著の『脚本家・橋本 忍の世界』(集英社新書)を再読したりしていた。

http://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/0305-f/index.html


このような形で、中村政則・著の『戦後史』(岩波新書)の本は、
ほぼ7日間要して読了した。

改めて、私より10歳齢上の日本近現代史の専門家からは、
私は学ぶことが多かったのである。


読了した後、気分転換で、全く違ったジャンルの本を読み始めたりしている。
中川右介・著の『カラヤン帝国興亡史』(幻冬舎新書)である。

http://www.gentosha.co.jp/search/list.php?FREE=%A5%AB%A5%E9%A5%E4%A5%F3%C4%EB%B9%F1&PUBLISH=7&LIST=10&OFFSET=0&SEARCH=3&sbtn1.x=14&sbtn1.y=6



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改めて、無名な宮沢賢治が亡くなった後・・。   

2008-08-27 15:07:06 | 読書、小説・随筆
私は机の中の引き出しに、一冊のノートがあり、
8月27日 詩人・童話作家の宮沢賢治の生誕の日、
と綴られていた。
そして、この下段には、
 ==>嵐山光三郎・著の『追悼の達人』(新潮文庫) 最重要
と記していた。


私は宮沢賢治が遺(のこ)された作品の多くは、
40数年前頃、文学青年の真似事をしていた時代、人並みに読んだりしていたが、
それ程、感銘を受けない人であったが、何かしら気になる人であった。


定年退職前の数年前、雪の降る時節に、花巻温泉に2泊3日であったが滞在して、
その折、宮沢賢治記念会館に行ったり、
付近を散策し、遺(のこ)された偉業は実感できたが、
何かしに不可解な面が残ったりしていた・・。


その後、一昨年の秋に、
遅ればせながら嵐山光三郎・著の『追悼の達人』(新潮文庫)を読み、
私は嵐山光三郎に導かれ、私なりに宮沢賢治の人生の軌跡を学んだのである。

そして、『無名な宮沢賢治が亡くなった後・・♪ 』
と題して、あるブログ・サイトに、投稿したりしている。



特にこの中で教えを受けたのは、
宮沢賢治は追悼によって世に出た、
と読んだ時は驚いたりした。

著作者の嵐山光三郎の格調たかい名文を無断であるが、引用させて頂く。


【・・

昭和8年、花巻で無名の詩人が急性肺炎で死んだ。
・・・
(宮沢)賢治の死は、詩人仲間の草野心平の手で友人たちに知らされたのみであった。
・・・
没後、唯一、次郎社より「宮沢賢治追悼」雑誌が出た。
草野心平が逸見猶吉と企画した同人雑誌「次郎」が形を変えて出版された追悼集で・・・

この薄い一冊の追悼文集に寄り、宮沢賢治への評価の起爆剤となった・・・

・・】


生前の彼は、『春の修羅』、そして童話集『注文の多い料理店』を自費出版したが
まるで出廻らず、殆どの人はこの詩人の名を知っている人は少なかった、
と記載されている。
これは文学的な評価の側面であった。


そして、もうひとつ驚かされたのは、
宮沢賢治の人そのものであった。


【・・

賢治は花巻の富豪宮沢商会の息子である。
・・
東京を嫌いつつ東京にあこがれて9回も上京している。
農民を大切にしつつも「農民から芸術は生まれない」と言っている。
・・
理想主義者の裏に「お坊ちゃん」のわががまがある。
それらは賢治文学を理解するうえの条件であり、
賢治もまた矛盾だらけの人間である。
その「教育癖」ゆえに賢治を嫌う人もいる。
・・・
賢治にとって、生身の自分がさらされないことは幸運であった。
・・

詩人にとって死は有効であり、虚構に生きようとした賢治は、追悼によって生き返った。
詩人は裏技の魔法を使い、死者をよみがえらせてみせる。
・・



そして、著作者の嵐山光三郎は、
いまの日本詩壇に、無名詩人を発掘する第二の草野心平がいるだろうか・・
と結びの文として綴っている。



私は著作者の 嵐山光三郎の書物については、数多く発刊されているが、
ある程度は読んで折、愛読者のひとりである。
その上、現存されている作家の中で最も感銘を受け、
信頼を寄せている作家の方でもある。


私は俳句を詠(よ)んだり、詩を綴ったりする素養はないので、
やむえず散文で綴っている。

散文の世界といっても、確固たる根拠もなく、
独断と偏見が多い中、屈折した日々の半生を歩んできたが、
拙(つたな)いなりに、表現者のひとりとして、
ブログ等に投稿しているに過ぎないのである。

ときおり、宮沢賢治を思い浮かべたりする時、
私はあるサイトで知り得た人の詩に思い馳(は)せる時もある。

私はこの人の詩を読み、感じながら、
励まされたり、表現者のひとりとして喚起されたりしている。

その人も孤独で魂まで響きせながら自己格闘の中で、
ときおり、たぐい稀(ま)れ詩を表現している。


http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/pikkipikki

私は無名で無力な年金生活の身であり、
拙(つたな)い感性と感覚の持ち主であるが、
少なくとも、この方からは、私は宮沢賢治以上に感銘を受ける時がある。



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夢のひとときの航空便・・♪

2008-08-25 20:21:29 | 読書、小説・随筆
私は旅行の帰路、苦手な航空便に乗り、
疲れいたのか、
座席のシートに身を任せると、直ぐに眠りこんだ・・。

目覚めると、前方に『お食事のご希望の方は、前の方でご用意しております』
と案内表示板が見えたのである。

私はうつろな思いで、前に進むと連結列車のような処を抜けると、
誰も乗っていないお座敷客車のような室を通り過ぎたのである。

そのまま前方に進むと、昭和30年代に街で観られた大衆食堂のような情景であり、
デコラ調のテーブルが幾つか並んで折、電子レンジが各テーブルに置いてあった。

そして、入り口の周囲には、魚の干し物があり、
カマス、鯵(あじ)などの干し物が並んでいた。

私は二枚の鯵を買い求め、ひとつのテーブルに座ろうとした時、
奥まった席でご高齢の男性がいて、私を手招きをしたのである。


私はそのお方に近づくと、テーブルの中央に七輪があり、
赤くなった炭火、網の上にカマスが載(の)せられていた・・。

『よかったら・・座らない・・』
とそのお方は私に微笑みながら、云った。

『先生の・・随筆・・いつも拝読致しまして・・』
と私はそのお方に云った。

『鯵・・載せなさいよ・・』
と私は促された。

私は鯵を一枚載せたのであるが、
そのお方は、隅に地酒の一升瓶、
目の前に茶碗に入った酒、そして灰皿が置いてあった・・。

そのお方は、私に隅にあった茶碗を私の前に置き、
一升瓶から酒を注(つ)いだのである。

その後、ピースの缶から両切りのショート・ピースを口に咥え、
洒落たライターで火を点けて、美味しそうに喫ったりしたのである。


私は茶碗酒を呑みながら、チェリーを取り出して、
煙草を喫ったりした。

『先生・・飛行機でこのようなこと・・
出来るなんて・・
夢のようですね・・』
と私は嬉しげにそのお方に云った。

鯵から煙が出て、窓際に大きな換気扇が幾重にも並んで折、
私はこんなことって飛行機でありえるの、
と思ったりしたのである。

『鯵・・焼き過ぎよ・・』
と私はそのお方から忠告されたりした。

『そうですよねぇ・・』
と私は云いながら、網の上に焼いていた鯵を皿に移し、
醤油を少し垂らして、食べようとしたら、
目の前に居たお方が忽然と消えたのである・・。

私は不思議な思持ちで、周囲を見まわしたりした・・。



私は昼寝から目覚めた・・。
いくらなんでも、飛行機の中で、七輪の炭火で鯵を焼くなんて、
有り得るはずがない、と思ったりした。

そして、そのお方も一昨年の春に他界されているので、
どうしてなの、とぼんやりと私は思い返したりしたのである。

しばらくして、私は最近は鯵の干物を食べていなかったし、
何よりこのお方の遺(のこ)された随筆の数々を再読していなかったことに、
気付かされたのである。

尚、そのお方は久世光彦と称せられた方で、
テレビの演出、作詞家、そして小説家と多芸な方で、
私はこの人の随筆を敬愛しながら、愛読したひとりであった。



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豊臣秀吉による北京遍都計画・・!?

2008-08-20 17:11:33 | 読書、小説・随筆
日中のひととき、竹田恒泰・著の『旧皇族が語る天皇の日本史』(PHP新書)を読んでいた・・。

この本は、7月の月末に購入した本であったが、
少し読みはじめ、佐渡の旅行、月刊総合雑誌の『文藝春秋』、『中央公論』など、
それ以外の文庫新書が加わったので、
中断していた本であった。


私は7月の月末に、この本のことを少し綴っている。


表紙のすぐ裏に、
【・・
現存する世界最古の国家、日本。
その歴史はすなわち天皇の歴史でもある。
本書では、神話の時代から平成の皇室まで
脈々と受け継がれる壮大な流れを、
朝廷の立場から概観。
・・】

著作者は明治天皇の玄孫のお方であり、朝廷の立場から、日本史を教示を受けようとし、
購入に思い立ったのである。

http://www.php.co.jp/bookstore/detail.php?isbn=978-4-569-69711-6



中断していた鎌倉時代から読みはじめていたのであるが、
豊臣秀吉の時代で、『秀吉による北京遍都計画』を私は初めて知り驚いたのである・・。


・・無謀な朝鮮出兵を強行し、漢城(現在のソウル)を没落させると、
とんでもない軍事計画を立案した。
北京に遍都し、後陽成天皇を譲位させたうえで、
上皇が北京に行幸するというのだ。

秀吉はやる気だった。
この驚天動地の計画が打ちあげられたことは、
国家の危機であると同時に、天皇家にとっても危機であった。

だが、この秀吉の計画を阻止したのは、すでに上皇となっていた正親町院である。
この外征計画が無謀であることは誰の目にも明らかだったが、
飛ぶ鳥をも落とす勢いの秀吉を抑えることができるのは、
正親町院以外にはなかった。
・・


注)著作者の原文より、改行を多くした。


この後は、大変に歴史上考えさせられる内容であるが、
著作者の力量溢れる綴りである上、著作権侵害と思われるので、
残念ながら、紹介の転記は省略する。


こうした私にとっては、未知のことであり、
拙(つたな)いなりに読書の魅力にとりつかれるのである。

そして、あの当時の中国は明の万暦帝の時代であり、
宗主国として日本から李氏朝鮮が侵入されたので支援をしたり、
周辺の満州の女真に自国の遠征軍が敗退する、といった多事多難の時代だった。

しかし明が衰退期であったが、やはり大国である。

なぜ、秀吉は朝鮮半島を侵略している時、
明まで発想させられたのか、
こうした想像をしたりすると限りなく思考させられ、
次のページに進まないのである。


あくまでこの本は、天皇から観た日本概要史であるが、
こうした切り口から日本の歴史を明示されると、
私は歴史好きの63歳の身であるが、改めて数多く教示されている。


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佐々木俊尚・著『ネット未来地図』

2008-08-19 19:20:04 | 読書、小説・随筆
過日、偶然に本屋で佐々木俊尚・著作の『ネット未来地図』(文春新書)を見かけ、
副題として、《ポスト・グーグル時代 20の論点》として明示されて折、
論点の20を見たが、
解からないことが多く、購入したのである。

http://www.bunshun.co.jp/book_db/6/60/59/9784166605958.shtml

著作者に関しては、『グーグル~既存のビジネスを破壊する』(文春新書)、
『次世代ウェブ~グーグルの次のモデル~』(光文社新書)を読んできたが、
私は年金生活の63歳の拙(つたな)い身であるが、
解かりやすく綴られているので、信頼できる著作者のひとりとなっている。


『ネット未来地図』は、昨年の10月20日に発刊されていたのであるが、
無知でだったので、遅ればせながら読んだのである・・。

著作者のあとがきで綴られている通り、

【・・
インターネット業界は、ひとときも目を話す余裕はない。
数週間でも目を離せば、知らない用語、知らない枠組み、
知らないサービスが次々と誕生しているという恐ろしいスピードの世界である。
とりあえずは必死でついていくしかないのだ。
・・

と明記されている。

注)著作者の原文より、あえて改行を多くした。


私は民間会社の定年退職し、少しボケた年金生活の身であり、
現役の方と違い、スピード、業務に間接でも係わることがないが、
少しは20の論点に興味があったので、読了したのである。

【論点9 YouTube】に関しては、
「ネタ視聴」というバンドラの箱を開いた、と著作者は明題されていたが、
私自身は音楽の視聴に利用した身としては、
まさにバンドラの箱を開けられた思いは強く感じたりしている。

【論点16 ネット下流】
若者の1部の人たちが、
パソコンが買えず、携帯電話でインターネットを賄(まかな)っている実態。
そして、地方に住む青年が・・
【・・彼らにとっては携帯電話は、確かに見える外界につながる唯一のデバイスだ。・・】
私は全くの無知だったので、衝撃を受けたのである。

【論点18 Respect】
この「リスペクト」が無料経済を収益化する、と副題されているが、
著作者はリスペクトを信頼、敬愛と称している通り、
私はこの論点の章が最も興味が関心を持ったのである。

特にアップルが提供している音楽配信サイト「iチェーンズストア」のアフィリエイト広告は、
私は無知であったが、大いに感心させられたのである。

【・・
150円の曲に対する広告料はわずか6円に過ぎず・・
自分がその曲に持っている思い入れを
多くの人に知ってもらいたいと考え、
その人たちが実際に自分の紹介で曲を買ってくれたことを、
広告料によって確認したいという気持ちがあるからだ。・・


私は著作者が綴られた利用者の心情分析に深く賛意し、
今後の世界でこうした事が躍動すると確信したのである。


いずれにしても、私はサラリーマンを卒業した身であるが、
現役のサラリーマンの方たちは、いずれの専門分野に係わらず、
たとえ一食抜いても、或いは睡眠時間を削っても読む価値は十二分にある、
と少しボケた私は思っているのである。


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思わず買ってしまった本の一冊は、『鉄道地図帳』・・。

2008-08-12 17:10:47 | 読書、小説・随筆
10時半過ぎ、暑い中に私は買物に出かけた。

住宅街で宗旦木槿(ソウタン・ムクゲ)、サルスベリの花を誉(ほめ)めながら、
スーパーに着いた。

2階の雑誌コーナーで総合月刊雑誌の『文藝春秋』を買い求めた後、
ひとつの本に目が止まったのである・・。


【もっと旅に出たくなる
    おとなの
         鉄道地図帳】

と題されて、

私は手に取り、パラパラとページを捲(めく)ったのである。

http://shop.gakken.co.jp/shop/order/k_ok/bookdisp.asp?code=1860524000

地域別に沿線の駅名はもとより駅弁、周辺の名所、温泉などが掲載されていた。

何より魅了されたのは、
別冊付録として、『昭和23年 レトロ鉄道地図帳』と題され、
~懐かしの鉄道風景&国立公園切手図鑑つき~
と副題が明示されていた。


私は昭和19年に生を受けた身であり、ときおり国内旅行に行ったりし、
やむえず新幹線を利用するたびに、失望しているのである。

余りにも速過ぎて、旅情の情感もなく、その地を過ぎ去って行くだけが、
新幹線と感じ、単に時間を圧縮できるだけ利点なのである。

私は程々の速さで車窓から、その地の情景を眺め、
旅に来ている、と思いを重要視しているのである。

1970~80年代、国鉄が『L特急』と称した列車が私好みであった。
時速80キロ前後で走り、窓も開き、駅弁も買え、
その地の情景がゆっくりと眺め、
車窓からの風景に魅了され、心に留められることが多かったのである。

このような愛惜を秘めて、思わず購入してしまった。

わずか定価880円の本であるが、
今まで日本の各地に訪れた時代と地域などに思いを馳せることができ、
或いは未知の地に夢想できれば、
私なりの心の宝物のひとつ、と微笑んだりしているのである。


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日本古来の伝統美、文庫新書を選べば・・♪

2008-07-31 07:09:40 | 読書、小説・随筆
昨日、家内が駅前の歯科医院で治療を受ける為、
私は駅前まで同行した。

駅前で本屋に立ち寄り、何か興味を惹かれる本はないかしら、
と本棚で色々な本の背文字を眺めたりしていた。


私は外出の際は、セカンド・バックを持ち歩き、
財布、ハンカチ、煙草、ライター、携帯灰皿、
そして今の時節は扇子、サングラスを持ち歩いている。

そして、本屋で魅了されなく本が買えなくなった時の為、
今読んでいる持ち歩きやすい文庫本の一冊は携えている。


本屋の店内で30分前後探した結果、
2冊の文庫新書となった。

一冊は宮元健次・著の『日本の美意識』(光文社新書)であり、
私としては、未知な著作者であったが、

【・・
日本人の根本的な美意識である「優美」とは何か。
「幽玄」あるいは「侘び・さび」「きれい」「かわいい」とは、
いったいどんな美意識なのか。
・・】

まえがきとして書かれていたので、
日頃の私は中年女性のしぐさ、言葉に魅了されているが、
私にとっては、人生の命題のひとつ課題でなので購入したのである。

http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334034450

そして後書は、竹田恒泰・著の『旧皇族が語る天皇の日本史』(PHP新書)であった。

表紙のすぐ裏に、
【・・
現存する世界最古の国家、日本。
その歴史はすなわち天皇の歴史でもある。
本書では、神話の時代から平成の皇室まで
脈々と受け継がれる壮大な流れを、
朝廷の立場から概観。
・・】

著作者は明治天皇の玄孫のお方であり、朝廷の立場から、日本史を教示を受けようとし、
購入に思い立ったのである。

http://www.php.co.jp/bookstore/detail.php?isbn=978-4-569-69711-6

偶然に、日本の古来の伝統美の文庫新書の二冊になったので、
私は微苦笑している。


そして、私が持参している本は、
塩野七生・著の『ルネサンスとは何であったのか』(新潮文庫)である。

http://www.shinchosha.co.jp/book/118131/

最後の章に、著作者と文芸評論家の三浦雅士と対談が掲載されて折、
三浦雅士氏は塩野文学を小林秀雄のような・・、
と鋭い指摘があり、私も何となく感じてはいたが、
つたない知識しか持ち合わせていないので、
無念ながら明言出来なかったのである。

この対談は、中味が高質で色濃く、
まるでシルクに触れるような感触であると明記したい。
文芸創作活動をなされる方に必読されるとよい、
と余計なことを思ったりしている。


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真夏日は、クーラーの冷気の中、本が最良の友・・!?

2008-07-25 07:44:06 | 読書、小説・随筆
昨日、10時半過ぎの真夏日の中、
散髪屋(理容店)、遊歩道を散策、そしてスーパーで買物した後、
帰宅したのは午後の1時半過ぎであった。

家内が実家に行っているので、
戸締りをした自宅のガラス戸などを開け放ち、
室内の熱気を出し入れした後、クーラーをセットするが、
私の好みの27度の室内温度にするには、30分前後を程要する。

そしてクーラーの冷気の中、
遅い昼食を終えた後、このサイトに綴ったりしていた。

この後は、ソファーに座ったり、簡易ベットに横たわったりし、
映画関係の本棚から1冊の本を取り出した。

映画専門雑誌のキネマ旬報に寄る『戦後キネマ旬報ベスト・テン全史』であり、
1946年~1996年までの各年の論評などが掲載されているので、
私のような映画愛好者には貴重な年鑑とし、
何かのたびに愛用している。

そして、あの映画は当時として、
評論家の集約した投票に寄るベスト・テンは、このように評価されていたのか、
と改めて感じたりしている。

或いは、好感している映画評論家の佐藤忠男、品田雄吉の両氏は、
あのようにその年の作品を評価したいたのか、
と作品を思い浮かべながら、思いを馳せたりしている。

このような読み方をしていると、時間が過ぎるのを忘れさせてくれる・・。



深夜の12時半頃、寝室の布団にもぐり、
中断していた櫻井よしこ・著の『日本人の美徳』(宝島社新書)を読んでいた・・。

http://tkj.jp/book/book_01612001.html

そして、特に若い20、30代の向上心のある方、
或いは、夢がもてなく、あきらめている方、
ぜひ読んでほしいなぁ、余計なことを感じたのである。

そして私も63歳の齢を重ねた身であるが、
まだ私は夢に向って日々努力しなければ、
と大いに励まされたのである。

読了したのは、深夜の2時半で、
今朝、目覚めたのは5時半となり、主庭のテラスで、
アメリカ芙蓉の純白、そして淡紅色の花を眺め、
ぼんやりと煙草を喫ったりしている。


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臼井幸彦・著の『駅画の中で出逢う「駅」』・・。

2008-07-23 19:24:26 | 読書、小説・随筆
私は、午後のひととき、
過日、偶然に本屋の棚で見かけた新書の一冊を読んだ。

臼井幸彦・著の『駅画の中で出逢う「駅」』(集英社新書)であるが、
私も映画の愛好者として、「駅」に対する思いは強いので、購読したのである・・。

http://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/0341-f/index.html

著作者の経歴を拝見すると、
鉄道の専門技術畑の栄達のお方であり、
日本の駅はもとより、パリ、ロンドン、ローマ、ニューヨーク等の駅に関する歴史、
そして文化等も詳細に綴られ、私は多々に教示を受けたのである。

そして、著作者の映画を愛好されている方であり、
その上、読みながら著作者自身の心情が、かいま見られて、
私は共感したのである。


『昼下りの情事』(1957年)のラストシーン・・
【・・
男、女主人公の名場面・・
しかし私にはそれよりむしろ、
娘の幸せを願いながら、そっとホームの柱の陰から父親が微笑みを浮かべて、
去っていく列車を見送るシーンが心に残る。
・・


注)原文より、改行を多くした。

この原文5行の綴りを読んで、
私は著作者に対し信頼できる人、と直感したのである。


『アンタッチャブル』(1987年)
シカゴ駅の大階段の名場面に関し、くまなく表現されて折、
同調していたが、著作者の専門畑の英知に思わず脱帽したのがあった。

【・・
この階段は、線路が掘割で進入しているために生じた
駅舎内部の高低差をドラマチックな空間に変えている。
・・



著作者の基調として、
【・・
映画の中で自分の住む街の何代か前の駅舎に出会うと、
宝物でも見つけたかのように嬉しくなり、
当時の駅周辺の様子も窺えて感慨深い・・


私はこうした著作者のまなざし、心情に深く共感するのである。


映画の数多くの駅に関する名場面を披露して下さり、
こうした稀な本に出合えたことに、著作者に感謝したい。


あえて苦言を2点を綴れば、『逢びき』(1945年)に関し、
数多くの作品は丁重に論評している割合にしては、
少し短絡的過ぎる、と感じたのである。

汽車の通過された駅で、人妻が煤煙が眼に入り、
通りかけた医師が取り除く・・
こうした名場面から、この映画がはじまり、
待合室の情景なども加味されながら、ドラマの核心に導かされるのである。


そして、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984年)を
取り上げて欲しかったのである。

主人公が駅構内で出入りする時、
『イェスタディー』の名曲が流れ、過去と現在を的確に表現するシーン、

恋人がハリウッドに女優を目指し、列車の乗客となり、
それを見送る主人公・・等。


駅をとりまく情景は、それぞれの人の人生を集縮して表現できるので、
古今東西の名画に数多く使用されいる、と改めて感じたのである。


尚、私は拙(つたな)い映画の鑑賞暦であるが、
邦画としては『駅 STATION』(1981年)、
洋画としては『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984年)を最高位と、
かたくなに信じているひとりである。



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真夏のひととき、本屋に寄れば・・♪

2008-07-20 20:13:26 | 読書、小説・随筆
私は、10時半過ぎに駅前に行き、メガネを新調する為に選定した後、
本屋に寄った。

これといって欲しい本がなく、中々定まらず、
結果としては、2冊の本を購入した。

海江田万里・著の『団塊漂流~団塊世代は逃げ切ったか~』(角川ONEテーマ21)、
臼井幸彦・著の『映画の中で出逢う「駅」』(集英社新書)であった。

前書に関しては、私よりひとつ下の世代であり、
私は25歳の時に、ある企業に中途入社したので、
彼等と入社まもなくして机を並べた関係で、
私としては友人が多いのである。
副題の《団塊世代は逃げ切ったか~》に関心があったので、
購入したのである。

後書は、映画の作品の中で、ドラマとして「駅」をとりまくシーンも、
人生のひとこまとして欠かせない情景と確信しているので、
買い求めたのである。


このような形となったが、
真夏の日中、居間のクーラーの冷気につつまれた中、
ソファに座ったり、簡易ベットに横たわって読んだりしているが、
私の心身は、これ以上の贅沢のひとときはない、
と感じて過ごしている。


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最近の『中央公論』の特集に魅了され・・♪

2008-07-10 23:07:24 | 読書、小説・随筆
日中のひととき、私は予定通り本屋に寄り、
結果として選定した本は、
本日発売の定期購読している総合月刊市雑誌の『文藝春秋』、
特集記事に興味がある場合に購読している総合月刊雑誌の『中央公論』であった。

そして櫻井よしこ・著の『日本人の美徳~誇りある日本人になろう~』(宝島社新書)であった。

購入後、家内との待ち合わせ場所の『ドトール』、
帰宅後、先程まで読んだりしていた。

主に『中央公論』の特集であり、
【高齢者は本当に弱者なのか】に於いて、
山田昌弘・著の《二極化する子どもたちが老後格差を拡大する》を
最優先に読み、改めて社会の実態と推測を教示させられ、
深く重く考えさせられたのである。

そして、次に読んだのは、【鉄道を愉しむ】の中で、
関川夏央・著の《宮脇俊三の紀行文学》を読み、
著作の宮脇文学の正鵠な論評に共感を覚えたりした。

この後は、堺屋太一・著の【日本を襲う歴史的重大危機】を読み、
先月の7月で【日本没落り理由】に於いて深く鋭利な論に感銘させられいた。

今月はペーパー・マネーに寄る世界的な波及に寄る混迷と危機、
そして著者の長年のテーマの官僚界の堕落化に伴う日本の衰退と混迷・・

このように精読すれば、私なりに教示されることが多く、
時間がたちまち過ぎてしまうが、次の特集記事を読んだりするのである。


私にとって、たった一冊の総合月刊雑誌といえども、
テレビ、新聞と違った切り口で、テーマを深く掘り下げ提示してくれる諸記事に、
限りなく魅了させられることが多い。


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雨の降る梅雨の時は、読書に最適・・♪

2008-06-21 09:59:44 | 読書、小説・随筆
東京郊外の調布市は、梅雨の間の中休みが1週間以上続いていたが、
早朝から本降りの雨を向かえ、
再び本格的な梅雨の日々となる。

http://weather.yahoo.co.jp/weather/jp/13/4410/13208/1820004.html

私は一昨日から、中断していた佐野眞一・著の『甘粕正彦 乱心の曠野』(新潮社)を読んだりしている。

中断したのは、月刊総合雑誌の『文藝春秋』、『中央公論』の2冊が、
10日発売で月刊誌なので優先させ読んだりし、
上高地に1泊2日で訪れたので、上高地に思いを寄せていたのである。


私は新潮社の新刊案内の五月号に掲載されている通り、
佐野眞一・著の『甘粕正彦 乱心の曠野』(新潮社)に関し、


「主義者殺し」の汚名を負って満州に渡り、
策謀渦巻く闇世界に君臨した男の比類なき生涯。
従来の甘粕像をことごとく覆す、衝撃のノンフィクション。


と簡潔に紹介文が明示されている。

わずか50ページしか読んでいないが、
つたない私の従来の甘粕像が完璧に壊れ始めている。

これまでの私は、大杉事件に関しては大杉サイドから書かれた書物の数々、
そして映画の『ラストエンペラー』で観たことなどから、
私は甘粕のイメージが形成した無知なひとりであった。

私は著作者の佐野眞一氏に導かれて、
ため息したり、驚いたりし、あの時代に思いを馳せて、読んだりしている。

私は著作者の佐野眞一には、愛読者のひとりであり、
このサイトにも数々綴ってきた・・。

例えば、6月4日に投稿した、
【今、読んで見たい佐野眞一・著の『甘粕正彦 乱心の曠野』・・♪】もあり、
各書物に取り上げられた主人公の底知れぬ人の情念を的確にあぶり出し、
時代背景から肉親の周辺まで丹念に明示しているが、
行間には主人公への限りない思いに優しさを感じるのである。

こうしたことで、私は著作者の本を読むたびに、
数多く教示させられている。

私は雨の降り続ける時は、買物、散策は中断することが多く、
読書に最適な日々かしら、と思ったりしているのである。



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