ウィトラのつぶやき

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不可解な鳩山総理の普天間発言

2010-05-09 06:37:09 | 社会
普天間問題が解決しそうになく、ここへきて鳩山総理の本件に関する発言が大きく変わっていている。私が不可解というのは最近、「県外移転は民主党党首の個人的意見で党の公約ではない」と言い始めたことである。

私自身は鳩山総理の一連の発言は総理大臣としての発言であり、民主党党首としての発言だと受け取ったことはなかった。9月以降、内閣の中でも「沖縄県外は難しいのではないか」という意見があるのを「最低でも県外」と発言を続けてきたのは総理大臣の意見ではなかったのか。総理はまた「選挙の時には安全保障の仕組みが良く分かっていなかった」とも言っている。

国民が見ているのは総理大臣になってからの鳩山由紀夫である。総理大臣としてこれだけ重要な問題に発言するのに、内容を再確認しなかったのだろうか。総理になって「やるやる」と発言を続けてできそうになくなって「分かっていなかった」と言い始めることに総理大臣としての資質に大きな問題を感じる。それも周りがみな「できないのではないか」と言っている中でのこの言動である。

以前にも書いたが、総理大臣と民主党代表を兼務しているが重みは圧倒的に総理大臣の方が上である。鳩山由紀夫が政治的発言をすれば特別に断らない限り総理大臣としての発言だと受け取るのが常識だろう。鳩山総理の中ではいまだに民主党代表のほうが総理大臣より重いのだろうか?

おそらく小沢幹事長辺りから、総理の責任であって党の責任ではない、とくぎを刺されたのだろうと想像している。しかし、それは総理大臣としての発言ではなく、民主党代表としての選挙対策である。総理大臣の地位を利用して選挙活動を始めたのだろうか?

マスコミの報道を見ていると「総理大臣としての発言ではないのか」と追及する姿は見られない。私のように感じる人はいないのだろうか?マスコミの感性がおかしいのか、圧力を受けているのか、いずれにせよジャーナリズムとしての機能を果たしていないと思う。