ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

信用収縮か?

2008-10-06 19:48:35 | 経済
日曜に帰国してすぐに日本を離れ今は韓国にいる。

 今日は日経平均は大幅に下げ、さらにアジアの株式市場も下げている。ヨーロッパではじまった市場も大幅に下げており円がほかの通貨に対して大幅に上昇している。CNNなどは信用収縮が始まった、と騒いでいる。ドイツの金融が救済されなかったというのが理由である。

本当にこれは信用収縮なのだろうか?私はかなり疑問を持っている。前にも書いたように株価の長期値下がりの局面で利益を上げるために空売りのような気がしてならない。翌日には必ずのように何らかの理由をつけて戻す。どうもおかしい気がしてならない。

先にアメリカでは株の空売り規制が始まったと書いたが全体ではなく一部の金融株に対してだけのようである。日本では特に空売りの規制は始まっていない。この状態だと少し悪いニュースが出ると一斉に空売りが起こる。当局はあわてて市場に資金を入れると発表する。そうすると下げた分の7-8割を戻す。この繰り返しである。

どうも政府が民間に踊らされているような気がしてならない。 しかし、私は日米欧の政府関係者のこの一カ月の対応は正しいと思っている。放置すれば本当に世界恐慌になる可能性があるので「怪しいな」と思いながらも対応せざるを得ない。

やはりこれを繰り返すのはおかしいので何らかの形で空売り規制を入れるべきだと思う。そうすれば不安定の幅はかなり小さくなるのではないかと思う。 そうしておいて長期的に安定する仕組みを模索すべきだろう。

そうはいっても、今の状態では各国の中央銀行などはこの一カ月ほど休日なしで働いているのだからそれどころではないのかもしれない。しかし、株に全人生をかけているような人はもっと深刻なのでやはり規制当局が高い視点で問題解決を図るチームを作って動かす、それも世界全体でで連絡を取り合って動かすのが不可欠だと思う。

「日本には手応えのある話し相手がいない」と言って無視されるような状態でないことを祈っている

国会解散時期の報道

2008-10-06 09:20:23 | 社会
麻生総理が景気対策が重要なので当面は解散しないと言い始めた。

私に言わせれば当然の話でこれが総理として考えるべきことだろう。ところが報道各社は一斉に「今解散すると自民党に不利だから解散しない」と報道している。日本の報道はどうしてこういう見方しかできないのだろうか?

報道が考えるべきことは今解散することが国民のためになるのかならないのか、ということである。しかしそれにはほとんど触れずに解散すると自民党にとって有利か不利か、解散が遅れるとどちらに有利になるか、野党にとってはどちらが有利か、野党はどういう行動をとるか、といった予測ばかりを行っている。

私にはこうしたジャーナリズムの態度が政治家の質を下げている気がしてならない。ジャーナリズムが、自らの価値観を持たずに「あの人はどうしたいか、損か得か」ばかりを報道するから、政治家がそれが当然かのように思ってしまうのである。

ジャーナリズムがどうしてこういう態度をとるかといえばそのほうが売れるからなのだろうが、私は国民が本当に自民党にとって損か得かを国民が聞きたいとは思っていない。それを知りたいのは自民党や民主党のの一部の勢力だろう。その一部の勢力は実際には権力があり、福田総理を辞めさせるほどの力を持っているのだろう。私にはジャーナリズムはその影の権力者におもねっているようにしか思えない。

こういう変動の激しい時期にこのようなことを繰り返していては日本の力は下がる一方であろう。せっかくサブプライムの傷が少なく、日本経済は世界で力を発揮するチャンスなのに情けない話である