12月第2週の日経平均は、3週連続の上昇となった。週初の日経平均は3日連続
続伸スタートした。週末の米雇用統計が予想以上に良く交換された格好だった。
週末にかけ、米中貿易協議の進展と英選挙の行方をめぐり、底堅い展開も疑心暗鬼
でもみあい。ただ、週末にかけ、米中貿易協議の第1弾の合意報道や英総選挙では
保守党が勝利見込みと、来月末ブレグジットに必要な過半数を確保し、英国の合意
なき離脱の可能性が後退すると、不確定要素が払拭して、一時600円朝の上昇と
昨年10月以来の24000円台回復して終了した。
さて、12月第3週(12/16~12/21)の主なイベントと予定は下記の通り。
週末のNY市場は、小幅続伸で終了。明日からの日経平均は、週末大幅高の反動から
利食い優勢ながら底堅い展開スタートを想定したい。
ここから上値追い材料待ちながら、米国の主要3指数は過去最高値を更新しており、
日本株は出遅れている。外部環境リスク後退の方向性が見えてきた事で、先行きの
不透明感の解消が期待されるので、円安が進行してリスクオンに傾斜する条件が、
整ってきた。年末年始高に向けての期待感が高まってきます。
また、個人の中・小型株の物色に加え、IPOラッシュを迎えます。個人の需給が
改善される中、師走ラリーへ進んで、年初来高値更新を目指す展開を期待したい。
日経平均、12月第3週(12/16~12/20)レンジは、23750円 ~
24350円程度を想定しています。
1.12月第3週(12/16~12/21)主なイベントと予定
12/16
日本 パーク24、アークランド 各決算
日本 ランサーズ、JMDC、ベース 各IPO
米 10月対米証券投資
米 12月NY連銀製造業景気指数
米 フェデックス 決算
中国 11月小売売上高
中国 11月鉱工業生産
独 11月PMI
英 中銀金融安定報告公表
12/17
日本 アスクル、プレミア投信 各決算
日本 ウイルズ、フリー 各IPO
米 10月求人件数
米 11月住宅着工件数
米 11月鉱工業生産
米 NY連銀総裁、講演
米 ダラス連銀総裁、講演
米 ボストン連銀総裁、講演
豪 中銀議事録
英 11月失業率
12/18
日本 11月貿易収支
日本 ツルハHD、コーセル 各決算
日本 Buysellテク、ユナイトアンドグロー、JTOWER 各IPO
米 マイクロン・テクノロジー、ペイチェックス 各決算
米 シカゴ連銀総裁、講演
英 11月消費者物価指数
独 12月Ifo景況感指数
12/19
日本 日銀会合
日本 黒田日銀総裁 記者会見
日本 11月工作機械受注
日本 ランディックス、SREホールディングス 各IPO
日本 日本ヘルスケア 決算
米 ナイキ、アクセンチュア 各決算
米 シカゴ連銀総裁、講演
豪 11月雇用統計
NZ 第3四半期GDP
英 中銀政策金利
12/20
日本 11月消費者物価指数
日本 サツドラHD 決算
日本 INCLUSIVE、スペースマーケット 各IPO
米 11月個人所得
米 11月個人支出
米 第3四半期GDP確報値
2.NY市場、為替/債券 各結果(12/13)
今日のNY為替市場、ドル円は米中貿易協議を巡る発言などで上下動の末、戻り売り
が優勢となった。トランプ大統領がツイッターで、「中国との合意を巡るウォールス
トリート・ジャーナル(WSJ)の報道は完全に間違い」と述べた。ウォールストリ
ート・ジャーナル(WSJ)はきのう、関係者の話として、米国側の関税引き下げ案
は3600億ドルの中国輸入品に対して、最大50%関税を引き下げる案を提示して
いると伝えていた。
トランプ大統領の発言を受けドル円は急速に売りが強まり、109.25円近辺まで
下落した。しかし、その後に中国政府が会見し、「第1段階の貿易交渉は大きな進展
があった。米国とは文書を巡って合意が成立。米中は15日の関税発動しないことで
一致」などと述べたことから、今度は急速に買い戻されている。WSJが報じていた
関税引き下げの部分については「段階的に引き下げる」と述べるに留めている。
今度はトランプ大統領が「追加関税発動は取り止めるものの、25%の関税は維持」と
述べたことに敏感に反応し、再び下値模索になる展開とった。ただ、ドル円は109円
台を維持しており、底堅い動きは続いている。
結局、追加関税が見送られたものの、米国による関税引き下げや、中国による米農産物
購入拡大については、それぞれの行動を確認し合いながらというところのようだ。
USTRのライトハイザー代表は1月第1週のワシントンでの署名を想定している事を
明らかにし、米農産物購入に関して中国から、2年間のコミットメントを確保したとし
て いる。合意は署名後30日で発効されるとしている。ただ、今回の合意は首脳で無
く、自身レベルでの署名になる可能性が高いと述べていた。
ユーロドルは戻り売りが優勢となっており、1.11ドル台前半に下落。特にドルを
買う材料もユーロを売る材料もなく、前日の動きの調整が出ているものと思われる。
1.12ドル付近まで急上昇していた。しかし、ポンドも利益確定売りに押されて
おり、ユーロも伸び悩む動きとなったようだ。
米中貿易協議も第1段階の合意が発表され、追加関税も見送られる運びとなった。
重要イベントが市場の期待通りに通過したことで、このところ買い戻しが強まって
いたユーロドルは上げが一服している模様。
ポンドドルは1.33ドル台前半まで伸び悩んでいる。英総選挙で与党・保守党が
圧勝し、ジョンソン首相は1月31日の離脱を明言した。市場の期待以上の勝利だ
ったことから、秩序ある離脱をほぼ確実視している。ポンドドルも1.31ドル台
前半から一気に1.35ドル台まで急伸する場面も見られたが、さすがに戻り売り
も出ている状況。
市場の注目は離脱後に移っている。特にEUとの自由貿易協定の行方には関心が高い。
もし、来年中に協定を締結できない情勢であれば、ポンドはネガティブな反応を示す
可能性もありそうだ。また、EU離脱による英経済への影響に関しても未知数の部分
が多い。市場の関心がファンダメンタルズに回帰すれば、ポンド安の材料との見方も
出ている。ただ、しばらくは買い戻しの動きが続くのではとの見方も少なくない。
https://fx.minkabu.jp/news/127052
米国債利回り
2年債 1.606(-0.052)
10年債 1.821(-0.071)
30年債 2.253(-0.057)
期待インフレ率 1.720(-0.012)
※期待インフレ率は10年債で算出
きょうのNY債券市場で10年債利回りは低下。この日発表の米小売売上高が予想を
下回ったことや、米中貿易協議で追加関税は見送られたものの、前日に報道で流れて
いた最大50%までの関税引き下げは合意に盛り込まれなかったことから、利回りは
下げている。
米10年債利回りは1.81%台まで低下し、政策金利に敏感な2年債も1.6%を
下回る場面も見られた。
https://fx.minkabu.jp/news/127051
3.NY株式市場 結果(12/13)
NY株式13日
ダウ平均 28135.38( +3.33 +0.01%)
S&P500 3168.80( +0.23 +0.01%)
ナスダック 8734.88(+17.56 +0.20%)
CME日経平均 23925 (大証比:-35 -0.15%)
今日のNY株式市場は、米中貿易協議を巡る発言で上下動した。トランプ大統領が
ツイッターで、「中国との合意を巡るウォールストリート・ジャーナル(WSJ)
の報道は完全に間違い」とツイートした。WSJはきのう、関係者の話として、
米国側の関税引き下げ案はこれまで課した3600億ドル全ての中国輸入品に対し、
最大50%関税を引き下げる案を提示していると伝えていた。
この報道で売りが先行し、ダウ平均は反落して始まったものの小幅な下げに留まり、
直ぐにプラス圏に戻し上げが加速した。中国政府が会見しており、「第1段階の
貿易交渉に大きな進展があった」と述べた。只、今度はトランプ大統領が「15日
の追加関税発動は取りやめるものの25%の関税は維持」と述べたことで戻り売り
が強まっている。
ダウ平均は一時158ドル高まで上昇後に103ドル安まで下落。結局、前日付近
に戻して終えている。
米中貿易協議に関しては、追加関税は見送られたものの、米国による関税引き下げや、
中国による米農産物購入拡大については、それぞれの行動を確認し合いながらという
ことのようだ。USTRのライトハイザー代表は1月第1週のワシントンでの署名を
想定していることを明らかにしており、米農産物購入に関して中国から、2年間の
コミットメントを確保したとしている。合意は署名後30日で発効されるとしている。
ダウ採用銘柄ではアップル、マイクロソフト、アップルが上昇したほか、ビザ、アメッ
クスも堅調。一方、ダウ・インク、ベライゾン、ウォルグリーン、ファイザーが軟調。
アドビが上昇。一方、AMD、ブロードコムが下落した。
アドビは9-11月期決算を発表しており、1株利益、売上高とも予想を上回った。
同社のクリエイティブ及びマーケティングのソフトへの需要が力強いことが示された。
ブロードコムが8-10月期決算を発表しており、好決算ではあったものの、スマホ
メーカーからの受注を一部失ったことで、WIFI用チップ部門が減収となる見通し
を示したことが嫌気されている。
オラクルが下落。9-11月期決算を発表しており、1株利益は予想を上回ったものの
売上高は予想に届かなかった。
発電など公益事業を手掛けるPPLが上昇。同社はペンシルベニア州のほか英国でも
電力供給を手掛ける。英総選挙で与党・保守党が大勝し、野党・労働党が大敗した事
が材料視されている。
スナップチャットを運営するスナップが3日続伸。きょうはアナリストが投資判断を
「買い」に引き上げ、目標株価を20ドルに引き上げた。
https://fx.minkabu.jp/news/127049
4.NY市場、原油先物1月限/金先物2月限 各結果(12/13)
NY原油先物1月限(WTI)
1バレル=60.07(+0.89 +1.50%)
NY原油は続伸。米中の貿易交渉の「第一弾」が合意に達したことで、さらに戻り
高値を更新したが、米国の時間帯に入ると、トランプ米大統領の発言で二転三転する
展開となり、1ドル幅以上の乱高下を繰り返す激しい値動きとなった。また、この日
発表された国際エネルギー機関(IEA)の月報で、石油輸出国機構(OPEC)と
非加盟国の協調減産でも来年第1四半期が需給緩和見通しになった事は上値抑制要因
となった。
https://fx.minkabu.jp/news/127045
NY金先物2月限(COMEX)
1オンス=1481.20(+8.90 +0.60%)
金2月限は反発。時間外取引では、米中の通商協議で第1段階の原則合意に達した事
を受けて下落したが、ドル安などを背景に押し目は買われた。日中取引で、米大統領
が米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道は「完全に誤り」と述べ、
通商合意に対する不透明感が残ることを受けて堅調となった。
https://fx.minkabu.jp/news/127044
☆各1クリック応援の協力を お願いします。☆