宝塚仁川/山田歯科エクセレンスクリニック 歯科医師・山田忠生
そして、ビル・ペックは帽子をとり、脚を引きずりながら出ていった。ドアが閉まるのを待っていたように、スキナー氏がカピー・リックスの部屋に再び現れた。まさに話しだそうとするのを、カピーは指でさえぎった。
「顔を出すんじゃない、スキナーさん。」機嫌よく大声をだした。「お前さんが何を言いたいのか十分にわかっているし、それが正しいことも認める。しかしだ、いいかねスキナー、よく聞きたまえ。あの脚の悪い退役軍人をどうすれば断れるかね。
ここに立っていたのだ、まともな方の脚で。コートのポケットに片袖をつっこみ、そして何とも不細工なあの顔には、打たれ強い才能豊かな人間のもっているにこやかな笑顔をうかべていた。それに比べてスキナー、お前は冷淡で情け知らずな気持ちを爆発させ、まるで酔っ払いがノンアルコールのビールを拒否するかのように彼をにらみ、引き下がらせたではないのか。どうするつもりだったのかね、スキナー。」