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山田歯科エクセレンスクリニック:山田忠生の歯医者人生&文化活動人生

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■ゆめ機構・代表 

腕だけでは、どうにもならないのが歯医者ー(23)

2011-07-22 | デンタル・トーク
宝塚仁川/山田歯科エクセレンスクリニック 歯科医師・山田忠生


「腕の立つ」歯科医師であり続けること…

かつては「腕が立って」いたが、最近ではその腕も鈍ってきたということでは、いくら長く歯科医師を続けていても、「名歯科医師」になれない。また、かつては若さや情熱とともに、どのような患者でも、どのような病状でも果敢に立ち向かっていくというのが歯科医師のあるべき姿のように、自分自身でも考えていた時期がある。

しかし、経験という知恵と技術の集積、学問と臨床とのギャップ、歯科医師としての冷静な考察などを経て、診療スタイルもそれなりに変遷し、治療内容にも取捨選択が行われ、自らが自信をもって、そして安心して薦められる診療内容が固まってくる。

まったく根拠のない推測だが、診療を始めて20年以上経過したころ、つまり50歳前後からが、歯科医師としての確実な方向性が決まって、充実した診療生活に当たれるのではないかと思う。



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腕だけでは、どうにもならないのが歯医者ー(22)

2011-07-06 | デンタル・トーク
宝塚仁川/山田歯科エクセレンスクリニック 歯科医師・山田忠生


「名歯科医師」の必須条件とは…

すでに述べたように、長く歯科医師を続けることが「名歯科医師」である最低条件ではないかと考えた。これには、ほとんどの人が同意されるのではないかと思う。残念ながら、歯科治療、特に修復歯科治療には完全治癒ということはありえない。ひとたび、ムシ歯であれ、その他の原因であれ、歯科医師が何らかの手を加えて修復された「歯」は、自然で健康な歯ではなくなっている。

つまり、自然治癒はあり得なく、修復処置で人工的に機能を回復された歯ということになる。これをもって”治った”というのであるが、「もとの歯にもどった」というのではなく、「もとの歯らしくなった」という領域である。

いかにして、「もとの歯らしく」治すかということが、そしてその状態を1日でも長く保つかということが、「名歯科医師」の必須条件の一つといえるかもしれない。



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腕だけでは、どうにもならないのが歯医者ー(21)

2011-06-24 | デンタル・トーク
宝塚仁川/山田歯科エクセレンスクリニック 歯科医師・山田忠生


「天才歯科医師」ではなく、「名歯科医師」こそ求められるのでは

かつては、といっても今でもそのインスツルメント(器具)はあるのだが、ご経験の方もあるだろう。いわゆる歯石を除去するときに使う器具だが、超音波で振動しながら歯に付着している歯石を取り除く器具だ。「超音波スケーラー」と称している。もちろん、「手用スケーラー」もある。

「超音波スケーラー」がなかった時代は、すべてこの「手用スケーラー」で歯石を除去していた。「天才歯科医師」が、歯石を除去うするために、何本かの「手用スケーラー」を取り換えるとき、その早業は空気を切り裂く音が聞こえたという伝説がある。残念ながら、その「天才歯科医師」が誰であったかは知らない。あのブルース・リーの使うヌンチャクのような早業だったのだろうか…。



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腕だけでは、どうにもならないのが歯医者ー(20)

2011-05-13 | デンタル・トーク
宝塚仁川/山田歯科エクセレンスクリニック 歯科医師・山田忠生


長く歯医者を続けるのも、「名医」の条件か

天才と呼ばれた画家や、音楽家など芸術家、そして作家には若くして世を去った人も多い。それでは、その天才が長寿を保ったとすれば、さらにすばらしい作品を数多く世に残したかとなれば、多少は疑問符もつくのだろうか…。何か、その人には普通の人とは異なった時間の流れが存在していたのかもしれない。そして、いわゆる芸の世界では、齢を重ねるほど益々に芸が研ぎ澄まされ、その芸の極致を極める人がおられる。至芸を極めた人とでも言うのだろうか。名人である。

そして、名医である。確かに「天才歯科医師」と呼ばれる歯科医師もいるかもしれないが、どちらかと言えば「名歯科医師」の方が適切なように思われる。無免許医師である点は問題だが、かの「ブラック・ジャック」氏のように、外科医の世界では「天才外科医」も存在しているかもしれないが、実施している治療は外科的なことではなるが、歯科医師の行う治療は特殊な医学分野であって、長くその患者さんと付き合っていくだけに、自らも長命で、長く歯科医師を続けていくことが、先ずは「名医」の最低条件と言えるのではないだろうか…。



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腕だけでは、どうにもならないのが歯医者-(19)

2011-04-11 | デンタル・トーク
宝塚仁川/山田歯科エクセレンスクリニック 歯科医師・山田忠生


10年前なら、いくらでも

私たちは、患者さんの口を診査し、診断を下すために、上下の歯型と噛み合わせの記録をとり、それを半調節性咬合器に装着する。つまり、まだ私がまったく手を下していない状態の口の記録である。

ひとたび、治療をしていけば、もう二度とは元に戻せない。当たり前だ。だからこそ、元に戻れる「噛み合わせも再現できる状態の歯型」は、とても大切なものとなる。そこで、複雑な修復治療を行った患者さんの「最初の歯型」は保管しておくことを心がけている。診療所の保管スペースの問題もあるが、さまざまな理由で不必要と判断した歯型は順次、処分しているが、それでも20年以上前の歯型もいくつか保管している。

レントゲン写真や、いわゆるカルテなどは当然だ。それを診ることで過去20年以上前からの、その患者さんの経年的経過がわかる。表現は不適切かもしれないが、10年前など、いくらでも見つけることができる。



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