博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

2017年版『射鵰英雄伝』その1

2017年04月02日 | 武侠ドラマ
『大秦帝国之崛起』と同じく中国のネットテレビ「愛奇芸」で配信中ということで、2017年版『射鵰英雄伝』の鑑賞を開始しました。2017年版の主役は楊旭文、『青雲志』の青龍哥哥を演じていた人ですね。全52話の予定ということですが、今回は第1~6話まで鑑賞。

郭嘯天と楊鉄心の義兄弟は全真七子の一人丘処機と意気投合しますが、二人は金兵によって攻められ、郭嘯天は討ち死にし、楊鉄心は行方不明に。


どこかで見たような金国の六王爺・完顔洪烈。『青雲志』の書書パパや『秀麗伝』の劉縯などでお馴染みの宗峰岩が演じています。

丘処機は子供を宿した二人の妻を捜索しますが、郭嘯天の妻李萍の身柄をめぐって江南七怪と争いになり、江南七怪が郭嘯天の遺児、丘処機が楊鉄心の遺児を探し出し、18年後に彼らを対決させて勝負を着けようということに。

で、江南七怪の皆さんはモンゴルで郭嘯天の遺児、本作の主人公の郭靖を探し当てるわけですが、武芸の飲み込みが悪いと愚蠢だの魯鈍だの言いたい放題。


青龍哥哥とは正反対の役柄の郭靖。

しかしチンギス・カンの目の前で見事な馬術と弓術を披露して大鷲を射止めたように、ジェベから習った弓術なんかは人並み以上に習得できているんですよね。江南七怪のみなさんは、Twitterなんかでよく話題に出てくる、体育の時間に碌にやり方を指導しないくせに逆上がりなんかができない生徒を叱りつける教師みたいなものではないかという疑惑が (^_^;) 

そして全真七子の筆頭・馬鈺が1年余り内功を指導したことにより、10年経ってもマスターできなかった武功を次々とマスターしていく郭靖。馬鈺の「内功の基礎ができていないようでしたので、少し手ほどきをしたまでです。」という一言に、江南七怪の皆さんもさすがに気まずい表情を浮かべておりますw

郭靖の庇護者であるチンギス・カンは、金国の傘下に入るか否かをめぐって義兄弟のジャムカやセングンと対立し、郭靖は彼らとの戦いで功績を挙げ、コジンとの婚約を認められ、「金刀駙馬」の称号を授けられます。草原を舞台にした戦争シーンは割と見応えがありますね。ドラマでこのクオリティなら、原作を3部作の映画にして、第1部を丸々モンゴルの話に充ててもいけるのではないかと思いました。

しかし郭靖は父の仇を討たないうちは婚約を受け入れるわけにはいかないと、江南七怪(正確には梅超風との戦いで一人死んでしまったので六怪ですが)とともに父母の故郷江南へ。そこで乞食少年に扮した黄蓉や、金国六王爺の王子・完顔康こと楊康、穆念慈らと出会い……というところで次回へ


郭靖の義弟にしてライバルとなるはずの楊康。この時点ではまだ出生の事情を知りません。

ということでここまで快調に話が進んでいます。武侠アクションもまずまずで、于正版『笑傲江湖』と『神雕侠侶』を思い出しながら、これが本来あるべき金庸ドラマの姿と満足しながら見てます (^_^;) 本作のOP・EDは、数あるドラマ版の中でも定番とされるTVB1983年版のテーマ曲のひとつ「鉄血丹心」のアレンジなのですが(TVB1983年版には3つテーマ曲がありますが、大陸での再放送時にはこれが流れることが多い)、これはもう反則ですね。この曲が流れて盛り上がらないわけがないと。

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