極東アジアの真実 Truth in Far East Asia

I am grateful that I can freely write my daily thoughts

セカンド・チャンス

2016-01-14 13:14:59 | 戦後

ブレジンスキーと言うと、私達には馴染みが少ないですが、一説では世界の国をも越える組織の重鎮中の重鎮と言われています。

70年代長く日本い住み、日本の研究した結果の著作が、「ひ弱な日本」(The Fragile Blossom: Crisis and Change in Japan, (Harper and Row 1972)、大朏人一訳『ひよわな花・日本――日本大国論批判』(サイマル出版会 1972年)と言う本です、この本はお人好しの日本に警鐘を鳴らしていると思います。

特にアジア・世界支配戦略文書「セカンド・チャンス」は米国の国家戦略等に反映されていると言われています。このセカンド・チャンスは英文ですが、日本語訳のセカンド・チャンスは「ブッシュが壊したアメリカ」として2007年9月徳間書店から刊行されています。是非一読を!
衝撃なのは、日本には絶対に核を持たせないこと、米中両国で日本を利用すると書いています。

カーター、クリントン大統領時代は大統領補佐官だったブレジンスキー・・・現在もオバマの外交顧問格で、オバマ大統領に強い影響力を持っていると言われています。オバマに対する外交戦略の教育、一説では米国の頂点に君臨するデビッド・ロックフェラーに具申しオバマを大統領にしたとも言われています。

カーター大統領時代、ソ連にアフガン侵攻を仕向け、混乱させ冷戦構造を終わらせたとも言われています。有名な話は、対ソ連のアフガン戦争時、ブレジンスキーは、米国・CIA、イスラエル・モサドと一緒になり反政府組織とビン・ラディンを育てたと言われています。

以下の文は少し古いですが、ブレジンスキーのアジア・世界支配戦略文書「セカンド・チャンス」等でのアジア等の部分です。現在の日本を取り巻く環境は・・・

米国の外交国家戦略は・・・
A・最終目標
B・最終目標に至るための戦略
C・当面取るべき策
この3つに分類、分析され、ABCが互に矛盾している点が特徴で、戦略価値があると言われています。


今後米国は、世界の中心を中国と考え、中国、ロシア、ヨーロッパを含むユーラシア大陸を世界の中心と考えます。
ユーラシアの周辺には太平洋、大西洋があり、そこに浮かぶ辺境の島国が南北アメリカ大陸、オーストラリア等となります。
米国は世界の中心では全く無く、ユーラシアと言う世界の中心を動かすための、道具として使い捨てにされる手段が、アメリカ合衆国、アメリカ大統領であります。このユーラシアの統一が最終目標、Aとなります。


この目標達成のため、米国は中国の軍事大国化、及び世界の工場としての地位の確定、巨大な中国市場というマーケットの育成に全面的協力を行います。


当面、米国、イスラエルは、影から中国の軍隊の近代化、核兵器、ミサイル技術の向上を全面的に支援します。

過去、この米国=中国の政策により、中国は通信衛星をミサイルでの撃墜実験に成功しました。これは、今後ミサイルによる戦争の戦場が宇宙になる事を示しています。
この中国による宇宙戦争の宣言は、米国の軍事産業、宇宙産業にとって極めて歓迎すべき事態で、米国はこのビジネス・チャンスを全面的に推進します。

中国の宇宙戦争をさらに推進するため、米国は中国の軍備拡大、ミサイル技術向上をアジアにおける不安定要因として、表向き非難し、中国への徹底的な敵対的軍事行動を準備します。
米国に中国は敵視される事により、中国は益々軍事力を強化する事になります。それは米国の軍事産業の大変な利益ともなります。
米国は、中国の大国化推進のため、中国への厳しい敵対戦略を軍事的に採用します。

具体的には中国を撃退するため、米国はミサイル技術と宇宙開発技術の徹底的な強化を行いますが、そのため米国は中国脅威論をマスコミを利用し宣伝します。この米国の軍事力強化は、米国軍事産業には大いにプラスとなります。

米国と中国との激しい軍事対立、戦争準備を実行し、米国と中国は相互に軍事強国に成長、そして米国軍事産業は利益を得ます。
米国は、敵国中国の成長のため、中国に対し軍事技術援助、資金援助を全面的に行います。
つまり、中国を世界の中心とするため、米国は中国を全面支援し、表向き中国を徹底的に敵視します。
中国の軍事強国化は周辺のインド、カザフスタン、東南アジア、日本にとっても脅威となります。
米国は、この周辺諸国に大量の兵器を販売し、中国敵視政策を取らせます。既に米国は、インドの核兵器技術向上の契約に調印しています。米国は、日本も将来核兵器で武装すべきと考え、核兵器の日本への売り込みを積極的に行います。
この中国の周辺諸国の軍備拡大は、米国軍事産業にとって大いに利益となるでしょう。
周辺諸国による中国封じ込め策は、中国をますます強行に軍事強国に成長させ、それは米国軍事産業にとって大いに利益となります。中国を世界の中心とする目標を早く達成させる事になります。

米国の石油産業が、アフガニスタン、トルクメニスタン等に持つ、石油、天然ガス・パイプラインを中国、インド等に拡大し網の目のように張り巡らさせます。
アフガニスタン、インド対中国との軍事対立戦略と、エネルギー産業という産業基盤分野での一体化は何等矛盾ではありません。
中国とインドとの軍事対立とエネルギー基盤の一体化は、中国によるユーラシア統一のために必要不可欠です。対立国を対立したまま統一する、これが戦略的思考である。これが分からない人間には、一生政治と外交は分からないでしょう。
中国の成長のためには、ロシアの石油パイプラインが不可欠です。
ロシアの石油産業と中国の地下経済はイスラエルが把握しているため、この点で不安はありません。ただし、ロシア内部にイスラエルを嫌う民族派がおり、ユーラシア一体化に逆らう可能性があります。このロシア民族派への脅迫として、米国は核兵器をポーランド等に配備します。
ロシアのパイプラインは中国全土、日本にまで網の目状に伸ばし、ユーラシアのエネルギー一体化を推進します。

一方、北朝鮮には、今後核実験とミサイル発射実験を繰り返させます。北朝鮮には乱暴者の演技を継続してもらう。これに激怒した日本人を、さらにマスコミを通じ中国脅威論で洗脳します。単純な日本人は簡単に軍備拡大と核兵器武装に走るでしょう。それは米国軍事産業の狙い通りです。

日本の軍備拡大は、中国が日本に対抗するためと称して軍備拡大を計る理由となるでしょう。中国大国化のためには、中国と日本との感情的対立を利用する必要があります。この点、日本人の単純さは戦略的に使い捨て可能です。
南北朝鮮はやがて統一します。韓国は北朝鮮と対立する理由が無くなり、韓国に駐留する米軍は撤退するでしょう。
朝鮮半島は中国の影響下に入り、米国、イスラエルは中国を通じ朝鮮半島をコントロールします。
韓国駐留の米軍という防波堤を失った日本は、パニックになり軍備拡大に走るでしょう。日本の軍備拡大は、それに対抗する中国の軍事大国化をもたらすでしょう。それはユーラシアの中国による統一という目標に適している。日本、中国両方に軍備を販売し、米国軍事産業は潤うでしょう。
ここでも中国脅威論という単純な日本人の妄想は、マスコミ操作で増殖させる価値があります。

日本と中国、朝鮮半島を常に対立関係に置いておく必要があります。軍事対立の一方、ロシアのエネルギーにより、中国、朝鮮半島、日本を経済的に一体化させて行く、これはユーラシア一体化の一部です。日本国内での中国脅威論は、軽率な日本人の洗脳のためであり、中国に対抗するための日本の軍事力強化はビジネスでしかない。(BとC)
ユーラシア一体化が最終目標であり、従って中国に逆らうとどうなるか、日本の首脳部に思い知らせるため、米国政府は時々、日本叩きキャンペーンを行います。(A)
これがブレジンスキー等の戦略文書の日本に関係ある部分です。

参考本
セカンド・チャンス、ブレジンスキーの世界はこう動く―21世紀の地政戦略ゲーム、1997/12 ズビグニュー ブレジンスキー (著)、Zbigniew Brzezinski (原著)、山岡 洋一 (翻訳)
ブッシュが壊したアメリカ、2007年9月徳間書店

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ユダヤ人迫害とタルムード | トップ | クレイ・アニメ、羊のショーン »
最新の画像もっと見る

戦後」カテゴリの最新記事