極東アジアの真実 Truth in Far East Asia

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日露領土問題を、孫子の兵法で考えたら?

2018-11-17 14:51:35 | 北方4島

以下文は素人が思う、日露領土問題です。内容については一般公表されたものでネット等々で誰でも確認できると思います。

ASEAN=東南アジア諸国連合関連の首脳会議に出席するため、安倍総理は11月14日シンガポールに政府専用機で着いています。安倍総理はロシアのプーチン大統領と日ロ首脳会談にも臨むようです。

安倍総理とプーチン大統領会談は、今年9月にロシア極東での会談以来、通算23回目になるそうです。
安倍総理は、年末までに前提条件をつけずに平和条約を締結するとした、先のプーチン大統領の提案も踏まえ、通訳のみを交えた2人だけの会談を行うようです。

日本を取り巻く領土問題・尖閣、竹島、北方4島・・・これらには対立が存在し、これらの相手国とは仲良く出来ない現実、これらの歴史的背景を調べると対立を好くしている人達がいると思うのが自然だと思います。特に北方4島は露骨な事実が散見されます。

北方4島

鈴木宗雄氏の案(先ずは2島・歯舞・色丹を返還、国後、択捉は継続して話し合う・・・)は一蹴出来ないと思います。今まで鈴木宗雄氏は無視され続けてきましたが、昨今この案は再認識されているように思います。今回の安倍総理、プーチンとの話し合いも少しこの案に近くなったように思います。孫子の兵法からしても逸脱はしていないと思います。

 

鈴木宗雄談

先に四島(択捉、国後、歯舞、色丹)を還せと言ったら話し合いになりません。

過去、プーチン大統領もラブロフ外務大臣も、平和条約締結の後は日本に還すとした1956年の日ソ共同宣言は日本の国会も批准(国家の権限ある機関が,憲法上の手続に従い行う最終的確認と確定的同意を与える行為)し、ソ連の最高会議も認めた法的拘束力のある約束で、同時に平和条約がなくても日本に還すと公に話されております。ロシアの最高首脳がそう言っているわけですから、日本はこれに乗るべきです。

まず二つ(歯舞、色丹)還してもらう。残り二島(国後、択捉)については日本に帰属するかロシアに帰属するかを話し合う。これが現実的な判断だと思っています。

参考文

*日ソ共同宣言・内容

戦争状態の終了宣言、両国間の平和、友好善隣関係の回復宣言、両国の国交回復、関係正常化しましたが、国境確定問題は先送りされています。

1 日ソ両国は戦争状態を終結し、外交関係を回復する。

2 日ソ両国はそれぞれの自衛権を尊重し、相互不干渉を確認する。

3 ソ連は日本の国際連合加盟を支持する。

4 ソ連は戦争犯罪容疑で有罪を宣告された日本人を釈放し、日本に帰還させる。

5 ソ連は日本国に対し一切の賠償請求権を放棄する。

6 日ソ両国は一九四五年八月九日以来の戦争の結果として生じたそれぞれの国、その団体及び国民の   それぞれ他方の国、その団体及び国民に対するすべての請求権を、相互に、放棄する。

7 日ソ両国は通商関係の交渉を開始する。(同日に日ソ通商航海条約を締結)

8 日ソ両国は漁業分野での協力を行う。

9 日ソ両国は引き続き平和条約締結交渉を行い、条約締結後にソ連は日本へ歯舞群島と色丹島を引き渡し(譲渡)する。

 

北方4島問題、北方4島は日本固有の領土・・・当時の歴史的背景を知ることは北方4島を語る上で大切だと思います。

敗戦直後日本は、ソ連側に多くの日本人が抑留され生死をさまよっており、早急に日本に帰してもらいたい当時の政府は、どうしても日ソ間の平和条約を締結しこれらの問題を少しでも改善したい強い思いがあったと思います。

現在から見たら、以下の内容は国益にならないように思えますが、一概に当事の政権を責められないと思います。

参考文
*ポツダム宣言(1945年7月26日)
8項 カイロ宣言の条項は履行されるべきものとし、また日本国の主権は本州、北海道、九州および四国ならびに、「我らの決定する諸小島」に局限されるべきものとする。

*サンフランシスコ平和(講和)条約 (1951年9月8日調印、1952年4月28日発効)

第二次世界大戦における、アメリカ合衆国をはじめとする48ヶ国連合国諸国と日本との間の戦争状態を終結させるために締結された平和条約で、この条約を批准した連合国は日本国の主権を承認しました。国際法上はこの条約の発効により日本と、多くの連合国との間の戦争状態が終結しています。連合国構成国であるソビエトは会議に出席しましたがこの条約には署名していません。

千島列島とは、根室海峡からカムチャツカ半島の南までの間に連なる列島と言われています。日本はポツダム宣言を受け入れたことにより、千島列島の権利、権原、請求権を放棄をすることになります。
1947年10月6日衆議院外務委員会で紹介された請願が、会議録に残る最初の国後・択捉、クリル(千島)論のようです。

他方、サンフランシスコ平和条約を審議した、第12回国会では南千島(国後・択捉)も放棄した千島列島に含まれるとの答弁がなされています(1951年10月19日、同20日の衆議院特別委員会、11月5日の参議院特別委員会)

1951年、サンフランシスコ条約受諾演説で吉田茂全権は国後・択捉を千島、歯舞・色丹を北海道と発言しています。
千島南部の二島、択捉、国後両島(英訳はEtoroff and Kunashiri of the South Kuriles)北海道の一部を構成する色丹島及び歯舞諸島(英訳ではislands of Habomai and Shikotan, constituting part of Hokkaido)
、千島列島及び樺太南部は一方的にソ連領に収容、色丹島及び歯舞諸島も、ソ連軍に占領されたままとの表現をしています。

1951年10月、衆議院で西村熊雄外務省条約局長は、放棄した千島列島に南千島(国後・択捉島)も含まれるとの答弁しています。同じ答弁の中で、歯舞群島・色丹島は北海道の一部であり千島に含まれないとの趣旨の発言をしています。

サンフランシスコ講和条約にはソ連は参加していません。ソ連はサンフランシスコ平和条約に調印しなかったため、この時点で千島列島の権利、権限、請求権等の放棄に対する拘束力はないように思いますが・・・

どうも、日ソ間の対立を後世に残すため、米国側は千島をあえてソ連に渡したと言えそうで、ソ連がサンフランシスコ平和条約で調印しなかったのも米国の策でしょうか・・・対立の肝を温存した言えるかも知れません。もしソ連がサンフランシスコ平和条約で調印していたら、北方4島問題はかなり違った形になったと思います。

当時は日本が放棄した千島列島には国後・択捉が含まれると解釈されていましたし、そのためこの時点での北方領土は、歯舞、色丹島の引渡を求めるものだったようです。

当事日本は、北方2島(歯舞、色丹)のみが日本領と言うことで、ソ連との平和条約締結等を考えていたと言われています。対し、当時の米国側は、日ソ平和条約は絶対に許さない・・・沖縄は返さない等々の楔が打ち込まれ、火種を残したと考えるのが自然です。以後、国後、択捉は日本領に含まれるとしているようです。

当事は米ソは冷戦等々を迎えており、米国益のために日本を冷戦の防波堤にする、対立の構図を意図したとも言われています。

以後、1956年2月に開かれた国会で、日本政府は千島列島に対する答弁を取り消し、日本が条約で放棄した千島列島に国後・択捉が含まれないとしています。この時から、現在まで北方領土は四島返還論となるようです。

北方4島は日本固有の領土・・・ロシア側は、戦後の歴史的な日本の細部を熟知しているでしょう。隣国でもあるロシア、大切な同盟国である米国・・・敗戦国の厳しさ・悲しさ、日本は独立国として凛とした態度で日本の国益を守ってほしいものです。

幸い、現米国は自国益を優先するトランプ大統領です。領土が平和的に解決されることは世界の歴史からしても極めて稀です。北方領土問題は最終的には同盟国米国とも話し合われ、トップ・リーダー同士が決断するでしょう。

日露領土問題を孫子の兵法で考えたらどうなるでしょうか、真の賢者は・・・領土問題に翻弄される日本、安倍総理には現、未来の国益、国民益を考え決断をしてもらいたいものです。

 


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北方4島

2013-03-04 10:18:46 | 北方4島

森元総理がロシアを訪問し北方問題解決云々を述べていますが、現実問題としては?
政府自身認識してると思います。国民には真実を知らせていないと思います。1951年、日本はサンフランシスコ講和条約を批准し、千島を放棄しました。

大きなヒントは米国が、ソ連をサンフランシスコ講和条約で調印しなかったこと!させなかっが正解かも知れません。

未来の日ソの火種の元作ったこと!ソ連がサンフランシスコ講和条約で調印していたら北方4島問題は解決されてしまう・・・グレーゾーンにして、対立させないと困る人達がいたでしょう。

条約批准前日、吉田茂元総理は「国後」、「択捉」は千島列島に含まれると明確に答弁しています!今もこの答弁は記録として残っております、この時点では明確にソ連領!
ソ連はこの事実で、2島返還対応をしているように思います。逆の立場だったら日本も同じ対応をするでしょう、鈴木宗雄氏の2島返還は正しい選択であるし、真実を知ってるからでしょう。

日本人は真相を知らないため、4島返還をと今もって求めています、すべては勝負ありです。4島返還は難しいでしょう。いつまでたっても、ロシアと日本の真の友好はあり得ないでしょう。日、ロが接近することを望まない人たちがいることは間違いない事実でしょう。


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