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極東アジアの真実 Truth in Far East Asia

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米空軍、弾道弾(ICBM)・発射訓練と北朝鮮の弾道弾発射訓練の違いは?

2017-04-28 15:51:16 | 北朝鮮

以下文は、「NEWS WEEK」、「CNN」(2017年・4月27日版)、ウィキペディア等の記事を主に参考としています。 

北朝鮮のミサイル発射訓練等が大きな問題となっていますが、米国も信頼性、正確性を確認するために、4月26日ICBM大陸間弾道弾の発射訓練を行いました。米国は今年2月7日にも同様の実験を行っています。米国は、通年4回程度ICBM大陸間弾道弾の発射訓練を行っているようです。

自国は防衛のためなら、ICBM大陸間弾道弾発射訓練は問題ない・・・この理屈は北朝鮮に通用するでしょうか?

 

ロシア、中国、イギリス、フランス、イスラエル等も非公開で弾道弾発射訓練を数多く実施していますが、これらの国は互いに発射訓練を掌握していると言われており、弾道弾発射訓練には干渉しないと言う暗黙の了解でもあるのでしょうか・・・

北朝鮮は自国のミサイル発射訓練の根底にはこれらの事実のもとにミサイル発射訓練を行っているとも言われています。北朝鮮側からしたら、何故北朝鮮ばかり批判されるのかがあるでしょう。これらの事例は日本で報道されることは皆無に近い状況のように思います。

 

米空軍、グローバルストライク司令部は4月26日、ICBM大陸間弾道弾・ミニットマンⅢの発射訓練を実施したと発表、同ミサイルは核弾頭の運搬が可能ですが、今回は兵器を未搭載です。ミニットマンⅢは地上発射型です。今回の空中発射(発射指令が航空機からで、ミサイルはカリフォルニア、バンデンバーグ空軍基地のミニットマンⅢ・地上配備型)は、例え地上から発射できなくても、空中からも発射できると言うことを誇示したと思います。今回も米海軍航空機・E6マーキュリーのシステムが発射指令、通信中継等々を担当したようです。

 

E-6マーキュリー

アメリカ海軍が運用している航空機、超長波(VLF)を用いて潜水艦との通信中継の他、空中指揮、通信中継を行う機体で、発射指令、通信中継等を行うことができると言われています。機体はボーイング社製で、B・707の派生型で愛称はマーキュリー(Mercury)、通常のオペラーションは指揮官1名・パイロット4名・通信員7名と言われています。

4月26日のミニットマンⅢ・ICBM弾道弾発射訓練は米カリフォルニア州・バンデンバーグ空軍基地でモンタナ、ネブラスカ、ワイオミング各空軍基地、ICBM要員が参加したと言われています。発射後は約4200マイル(約6759キロ)飛行、西太平洋のマーシャル諸島にある発射試験場に着弾したようです。

米空軍広報官のカーラ・パンプ氏は、このテストはICBMの「精度」と基本的な「機能」を試すもので、信頼できる結果が得られた、ミニットマンⅢは成し遂げるよう設計されたことをすべて成し遂げたとパンプ氏は発表しました。

 

今回のICBM発射訓練を担当した、ローバルストライク司令部はICBM、戦略爆撃機等の一元管理を行っています。米空軍はこれまで命中能力や信頼性を確認するためICBM実験を定期的に実施、試射の計画はこれまでかなり前に策定されるのが慣例となっているようです。

ミニットマンⅢは米軍の核戦力の中で唯一の地上配備型のICBMと位置付けられています。今回は空中からの指令発射(ミサイルは地上)も可能な能力を誇示、地上からの発射に支障が生じた場合、空中発射の選択肢も有り得ることをPRしたと言われています。
ミニットマンⅢは米軍の核戦力の3本柱の1つです。他の2つは潜水艦発射・トライデント弾道弾、長距離戦略爆撃機搭載・核兵器となっているようです。

 

ミニットマンⅢ

全長約18メートル、重量約36トン、最高速度は時速2万4000キロ(マッハ23)約1万キロ離れた地上の標的を正確に核兵器で攻撃可能、アメリカは530基を保有していましたが、2010年にオバマ前大統領とロシアのメドベージェフ前大統領が締結した、新戦略兵器削減条約(新START)により2018年までに450基まで削減予定です。

 

これらの米国のICBM発射訓練に対し、カリフォルニア州に本部を置くNPO「核時代平和財団」のデービッド・クリーガー会長は試射に先立ち、4月24日に声明を発表しました。

米国は北朝鮮のミサイル実験を強く非難しながら、自国の試射は国防のためだと正当化しており、これは明白なダブルスタンダード(二重基準)」と厳しく批判しています。

 

北朝鮮は韓国、日本を射程に収める弾道ミサイル約1000基と核弾頭20発を保有していると言われています。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は今年初め、アメリカを攻撃できるICBM大陸間弾道弾の開発計画が最終段階に入ったと宣言していますが、軍事、安全保障の専門家はこれには懐疑的のようです。

米航空宇宙メーカー、エアロ・スペースのジョン・シリング氏談では北朝鮮がICBMが実戦配備できるのは2020年以降で、その前に大規模な試射を行う必要があると述べています。

北朝鮮は孫子の兵法に徹し、今後も核実験、ミサイル発射訓練は行うでしょう。トランプ大統領の本当の狙いは、選挙期間中にも発言してたように、最終的には米朝トップ会談かも知れませんが、軍事力を上手く使っているようにも思えます。解決を望まない、直接対話は許さない人達もいるかも?ひねくれた見方をすれば、世界でも北朝鮮は極めて利用価値のある魅力的な国かも知れません。

日本は北朝鮮に核、化学兵器等で攻撃されるのではないか・・・北朝鮮のみならず、世界、日本の周辺国等々は善良な国ばかりではありません。世界の国々は、自分達の国は、自分達で守ると言う努力を続けています。日本は高い開発、生産技術力を持っています、外部圧力に屈せずに国産装備品が生産できるようになったら、費用対効果は高いものになると思います。

現在の朝鮮半島情勢は、平和、平和と念仏を唱えても平和を手にすることは難しいと訴えているかも知れません。厳しい世界の現実を再認識することは大切と思います。

 

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