去る5月18日、行田浄水場で水道水質基準の2倍以上のホルムアルデヒドが検出され、同浄水場で取水を停止し、千葉県を中心に35万世帯が一時断水した。
DOWAは、2003年にも、排出したHMTが浄水処理の過程でホルムアルデヒドに変化し、高濃度で検出されており、企業の体質が疑われる。
同社は、委託した処理業者の問題で、あたかも自分たちには責任がないような発言をしていたが、法的責任が問われないとはいえ、化学物質を取り扱う会社としては失格である。
福島原発事故による水道水の放射能汚染で、多くの国民を不安に陥れたのは、つい先日のような気がする。
空気と水の汚染は、日常生活に直接影響するので、将来起こるかもしれないリスクとは異なる。
原発のリスクばかりが議論に登っているが、足元のリスクを忘れていないだろうか。
昨日、野田首相が大飯原発の再稼働に関して記者会見をしていたが、納得している人は多くないだろう。
しかしながら、この夏の電力不足が現実のものとなり、もし停電が継続すれば、一般の社会生活だけでなく、企業の倒産、失業の連鎖等を考えれば、とりあえず、再稼働もやむ得ないが、事故のないようにと祈るしか手がないのだろう。
長年かけて築いてきた現在のエネルギー状況を短期間で転換するのは難しいが、いずれにせよ、原発に依存しないエネルギー体制に転換すべく、明確な方針を樹立して踏み出すことが必須である。
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