名古屋場所は、白鵬の30回目の優勝で幕を閉じた。
一時、稀勢の里の横綱昇進が話題になった時に盛り上がったが、このところ空席が目立った国技館だが、今場所の後半はほとんど満員御礼だったようだ。
トヨタの収益回復で、中京地区の景気回復もあるだろうが、優勝に日本人力士がからんでいることが大きいようだ。
何しろ、8年以上も日本人力士の優勝がない。
このところは、遠藤人気で持ちこたえている様子である。
場所前から、白鵬が優勝するだろうと予想されたが、白鵬も一時ほどの圧倒的な強さは見られない。
大関の琴奨菊はカド番脱出が目標で、関脇の豪栄道は先場所8勝7敗で、大関への足がかりを作る場所であったが、この二人が活躍して場所を盛り上げるとは皮肉なものだ。
この間、鶴竜がワンチャンスを生かして、横綱に昇進し、モンゴルの3横綱になっている。
把瑠都、琴欧州といった大型力士が引退したのも幸いしたのだろう。
豪栄道の大関昇進が確実との報道がなされているが、本人もビックリだろう。
もし、琴奨菊が千秋楽に勝って、白鵬と優勝決定戦をやっていれば、たとえ負けても、来場所の盛り上がりは大変だっただろう。
稀勢の里は期待外れだが、素人目にも仕切りの姿勢に問題があるように思える。大きな体をしているが、仕切りの形が悪いので小さく見える。
動物が喧嘩をする時、できるだけ大きく見せて相手を圧倒するが、一工夫必要だ。
それにしても、がっぷり四つの大相撲が少なくなったのは物足りない。