「(菅)話放題」⑤

2010-07-12 18:22:40 | 「(菅)話放題」
                 「(菅)話放題」⑤

 以下は私の「下衆(げす)の勘繰り」ですが、

 なぜ菅総理は選挙前になって突然消費税の増税を持ち出したのだ

ろうか?

 彼や多くの政治家はこれまでにも何度も消費税選挙によって政権

交代が起った事を見てきた筈で、それを承知の上で口にした裏には

何か思惑があっての事だと思えてならない。では、どんな思惑があ

ったのかと想像すると、彼が「まずは自民党が提案している10%

を超党派で検討する」云々と語ったことに意味が隠されているので

はないだろうか。つまり彼は、消費税の増税を先に言い出したのは

自民党の方だという事を国民に強く訴えようとした。二大政党が表

明すれば消費税問題は大きな争点にならないと考えた。仮に批判が

あったとしてもそれは自民党にも及ぶはずだ。そういう考えを官僚

から諭されたのかもしれない。消費税増税の口火を切ったのは自民

党である。我々は検討すること自体は吝(やぶさか)かでない、と。

そしてあわよくばその尻馬に乗って消費税選挙を戦えると踏んだ。

もしそうだとすれば、そこには大きな勘違いがある。今までのよう

に民主党が野党であればそんな駆け引きも通用したかもしれない。

しかし、今やこの国の命運を託されているのは民主党ではないか。

下野した自民党との対抗意識に何時までも感(かま)けていてはいけ

ない。政権政党が向き合わなくてはならないのは野党ではない、国

民国家である。恥ずかしくも政権政党が自らの財政政策を語らない

で野党案に乗っかろうというのは幾ら何でもでも無責任だ。野党か

らの批判を受けながらも自らの政策を実行する断固とした指導者の

姿が窺えない。自民党は既に敵対勢力である、隙あらば足元を掬(す

く)おうと待ち構えているのだ。「野党と協議して」などと言って

いては政権政党としての能力が疑われる。菅総理は未だ野党根性の

ままで、それでは権力者の孤独に耐えられないだろう。いみじくも

彼は自民党の公約に対して「私はその勇気はたたえたい」とまで言

った。国民は総理大臣の政治評論を聞きたいのでない。総理大臣の

「勇気」が聞きたいのだ。

 ここからは、兼ねて自民党政権当時には同居していたこともある

民主党に「下衆の考え」を提案したいと思います。

 小泉政権以降、総理大臣は一年毎に更新されてPCでさえ今の総

理大臣を間違えるほどで、裁判も国民に任せたのだから、もういっそ

「一日総理大臣」の権利を国民に売って赤字財政の穴埋めにして、

何よりも直接民主制が叶っていいのではないかとさえ思ってしまうが、

総理大臣の政権運営を過去の成功例に求めると、小泉元総理が取

った政治手法しかないのではないか。つまり彼が「自民党をぶっ壊す!」

と言ったように、菅総理も「民主党をぶっ壊す」と強い決意を宣言して、

まあ宣言しなくてもすでに修復不能な亀裂をガムテープで着けてあるだ

けなんだから、それでも「ガムテープを外す」じゃ様にならないから、9月

からの政界再編を先取りしてそれくらいの意気込みを語って、それでは

何をするかとなると、私は公務員改革だと思っているが、要するにそんな

ことをすれば民主党が拠って立つ基盤を失うではないかと思われる程の

大胆な改革を提案しなければならない。かつて小泉自民党も郵政改革を

行えば特定郵便局の票を失うと危惧されたが、代わって余りある国民全

体の支持を得たではないか。奇しくも民主党には先鞭をつけようとしている

河村名古屋市長が孤軍奮闘している。そこで「公務員改革が出来なければ

民主党をぶっ壊す!」と言えば、非公務員の支持は公務員の比ではない。

短期政権が時代の流れなら唯一の政策を掲げて一点突破するしか方法は

ない。反して政権維持に拘って八方を丸く治めようとして弥縫策に終始すれ

ば、これまでのように国民の支持を失って八方塞がりに陥るだろう。今や世

界の人々は「危険な風潮」ではあるが、民主主義とは相反する強い指導者を

求めている。ただ、連合と永く馴れ合ってきた市民運動家あがりの総理大臣

では、 泣いて(公務員の)職場を斬ることなど出来ないか。

                                      (菅)⑤

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「(菅)話放題」④

2010-07-12 09:56:15 | 「(菅)話放題」
          「(菅)話放題」④

        
 参院選挙が終わって民主党が惨敗したが、その原因は消費税の増

税を口にした事によると伝えられてが、どうしても解せないのは、

それじゃあ何で「消費税10%」とマニフェストに明記している自

民党が議席を増やしたんだろう。もしも私が消費税に反対するなら

民主党にも自民党にも投票しないだろう。だから消費税発言に対す

る反対票が自民党支持へ向かう筈がないと思うが。多分原因は違う

ところにあるんじゃないのかな。因みに私は民主党では公務員改革

は進まないと確信してしばらく別居することにしました。それは、

かつてのソ連ばかりでなくギリシャでさえも、公務員への厚遇が支

出を膨らませて財政破綻の要因になったことを見れば判るように、

況してや莫大な借金を抱える日本がまずそれに手をつけずに財政改

革を謳うなんて嘘もいいとこだ。歳出削減を実行するなら同じ民主

党出身の河村名古屋市長のようにまずは身内から始めなければ、民

間でサービス残業を強いられボーナスさえカットされる労働者は、優遇

された上に仕事らしい仕事もしない公務員天国に怒りを鎮めることなど

出来ない。そもそも国民の人頭に税金を掛ける前に公務員の首を切れ

と言いたい。果たして自治労や官公労などを支持団体に抱える民主党

に思い切った公務員改革が出来るだろうか。

 おっと!政党批判までしてしまったが、基本は政党の支持表明や

批判は行わないつもりですので、ここらで。

 ただ、菅代表が演説で云う「皆さんどうですか?」は「嫌いです」

(そもそも群衆の中から「いい」とか「ダメ」とか声を上げる人がい

るのかな?「そんなこと聞かれてもなあ・・・」)
 

                                (菅)④


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「あほリズム」

2010-07-06 07:29:10 | アフォリズム(箴言)ではありません
          「あほリズム」


             (11)

 「パラグアイ」と書いてあるのに「バイアグラ」と読んでしまう

のは、私自身に何か問題があるのだろうか?


            (12)

 ある人は東京から新幹線に乗って3時間足らずで大阪に着いた。

また、ある人は東京から自分の足で歩いて10日間かかって大阪に

着いた。さて、どちらが進化した動物でしょうか?

 我々は多分「効率」を「進化」だと勘違いしている。やがて身体

能力の退化が凄まじい勢いで忍び寄っても一向に気にしなくなり、

何れ効率性だけが重んじられ「進化した人間はさらに小さくなる」

と説かれるに違いない。

(ゴキブリと呼ぶには小ぶりな、アブラムシと呼ぶには油ぎってない

チャバネゴキブリが蔓延る一方で、嘗てはその大きさからゴキブリ

の代表として君臨し、黒光りした不気味な姿やふてぶてしい態度、

更には挑戦的な現れ方で人類を驚かし、その結果見つかると執拗

に追い回されて、遂には新聞弾やスリッパ弾による圧死か、さもな

くば毒ガスまで持ち出されて止めを刺されるクロゴキブリはさすが

に少なくなったが、代わって慎ましさを装い無害を訴えてそれらの

危機を免れた彼らが、ほぼ都市の住居の隙間を征服したのではな

いかなどと思いながら、さほど嫌悪を感じずにその姿を目で追って

いると、人口爆発を果たした人類にも何れそういった生存適性の陶

汰の波が襲ってくるのでないかと想像して。)


             (13)

 世界で自分独りが取り残されたことを想像する。社会(他者)が消

滅し、美徳や正義や義務や責任といった一切の社会性が意味を失く

し、やがて自由すら無意味になる。それでは自己とは他者が存在し

なければ意味がないのだろうか?

 やがて私から「意味」そのものが消滅した。



              (14)

 「自分の弱点を克服したい」とか「もっと成長しなければ」とか、

一体どんな人間を理想にして語っているのだろうか?今の自分を見

失って理想の生き方もないもんだ。断言してもいい、自分の理想は

自分の能力の中からしか生まれて来ない。



              (15)

 脳からの指令を受けて体内の血管を収縮させ体中の血液を集めて、

ペニスは勃起する。彼女は「すごいっ!」と言うかもしれないが、

その時、男の脳にはほとんど血が廻っていない。ある部分を膨張さ

せればそれ以外の処で萎縮が起こる。我々は人の長所にばかり気を

取られて隠された短所には気付かない、か、若しくは短小ばかり見

て長所を見落とすかのどちらかだ。


              「閑話放題」

 パウル君、すごいっ!

 「パウル君」・・・ドイツ西部オーバーハウゼンの水族館「シー・ライフ」のタコ。
           ワールド杯サッカーの勝敗を予想するタコ。水槽内に好物
           の貝が入った二つの容器を対戦国と自国に見立てて分け
           て置き、パウル君がどっちの容器の貝を取るかで勝敗を
           占ったら総べて的中して、予想通りドイツはスペインに負け
           てしまった。


                 (16)

          PCばっかりやってると気が短くなる。


                  (17)

 神であれ仏であれ、来世での救済が約束できるなら、なぜ現世を

救おうとしないのか?無辜の人々を誑(たぶら)かして在るやら無い

やら解からん「来世」での救済を説いて信仰に陥れ布施を巻き上げ

るやり方は、「金を買いませんか、いま買っとけば必ず値上がりし

て将来儲かりますよ」と言って勧誘する悪徳商法と何ら変わらない

ではないか。


                  (18)

 ある夜、寝ていると夢の中に、私の訴えを聞いたのか、神なのか

仏なのかよく解からないが語りかけてきた。

「よく解かった。お前のこの世での望みを叶えてやる。その代わり

お前の魂は今生限りと思え」

「もちろん願うところだ!」

ところが、望みを告げようとして咄嗟に気が変わった。私の望み

とは私が叶えてこそ価値がある。神仏に頼って成就したとしても

疚しい思いが付き纏う。

「いやっ!やっぱり止めよう」

「どうした、望みはないのか?」

「そうじゃないけど、やっと今解かったんだ。神仏に現世利益を願

うのが如何に忸怩(じくじ)たる思いであるかを」

そう言うと、声の主は何も言わず夢の中から消えた。

  

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「閑話放題」(完)

2010-07-06 01:15:27 | 「閑話放題」
                 「閑話放題」(完)


 1974年のサッカーワールド杯西ドイツ大会の決勝戦は、皇帝

ベッケンバウアー率いる開催国西ドイツチーム[対]トータルフット

ボールの申し子ヨハン・クライフが率いるオランダチームの戦いだ

ったが2-1で西ドイツが勝った。ヨハン・クライフの「斜め攻撃」

に痺れていた私は、何としてもオランダに勝って欲しかった。それ

までのサッカーは右側の選手が左側にまで来て守備や攻撃をするこ

とは無かった。左キックが得意の選手は左ばかり任され、右キック

の選手も同様だった。もちろん守備も所謂ゾーンディフェンスでク

ライフはその弱点を衝いて斜めに攻め上がった。すると守備選手が

入れ替わる為チェックが遅れ、その間隙を抜いてドリブルで振り切

りゴール前にクロスを上げた。現代サッカーのマンマークはクライ

フのような自在な選手をマークする為の対応から生まれたのだ。

 チームプレイの西ドイツ[対]神出鬼没のクライフの個人技の戦い

だったが、結局、ヨハン・クライフは西ドイツの執拗なマークに遭

って潰されてしまいオランダが負けてしまったが、あの大会は「ヨ

ハン・クライフの大会」であり、またそれまでのポジションに拘っ

たサッカーを大きく変えた大会でもあった。

 ところが、今度の南ア大会ではその両チームがベスト4に残って

いるではないか。オランダとドイツには何としても勝ち残ってもう

一度あの決勝戦を再現をしてもらいたい。そして、オランダチーム

には何としても皇帝ベッケンバウアーの目の前であの時のリベンジ

を果たして欲しい。と言うのはベッケンバウアーは大会前からドイ

ツの優勝を宣言していたのだ。私は彼の自国贔屓だとばかり思って

いたが、さすが「皇帝」である、よくその実力を知っていたのだ。

オランダ代表には是非とも、嘗(かつ)て辛酸を嘗(な)めさせられた

相手チームの主将を務め、「皇帝」とまで呼ばれた大口をたたく彼

の目の前で鼻を明かして唇を噛む姿を見させてもらいたいものだ。

 という訳で、ワールド杯終了後の結果からこの記事があまりにも

的外れだった場合でも不明を恥じることなく、というのはもうどの

国が優勝しても全くおかしくないからですが、記事は削除しません

ので悪しからず。

 これを以って私のサッカー記事は終わりにします。4年後のブラ

ジルでまたお会いましょう、アデウス!

 オランダ!がんばれっ!ドイツを破って今度こそ優勝しろ! 


                                  (完)完



「(菅)話放題」③

2010-07-05 21:37:21 | 「(菅)話放題」
                「(菅)話放題」③


 我々は、1990年初頭のバブル崩壊をロールエンドにしてビデ

オテープに収録された高度経済成長時代の映像を、まるで逆回転

させたようなその後の二十年を送っている。1970年代初頭、株

価は日経平均で1万円の大台を超えんとして「奇跡的な成長」とま

で謳われ、人々は止まることを知らない繁栄に浮かれていた。それ

が再び株価は同じ1万円を巡って、バブル期の瞬間的に付けた3万

円台を分水嶺にして、遂に大台を割り込むまでに後退りしてしまっ

た。70年代の好景気に沸いた時代とは対称的(対照的)な下降する

ベクトルによって。

 1970年代の政治状況も様々な問題が指摘されていたが、問題

があっても力強い経済成長の勢いで飛び越えることができた。日米

安保の問題も、政治と金の問題も、社会保障の問題も、国内経済に

比すれば何れも「大したことじゃない」と言って先送りしてきた。

もちろん国民も今より遥かに若かった。しかし、それら先送りして

きた問題が逆回しの時代の下で再び映し出されようとしている。と

ころが今度は、収縮した経済に相対して巨大化した陥穽(かんせい)

を前に高齢化した国民はただ立ち止まるばかりで、嘗てのように飛

び越える勢いを失くして「大したこと」になってしまった。つまり、

我々は決して新しい問題に向き合っているのではない。ただ打っ遣

って措いた過去の宿題に悩まされているだけだ。政治と金で躓いた

小沢元党首を始め、日米安保に端を発する普天間移設問題を、米軍

と沖縄県民の苦痛と日本の国防の三竦(すく)みから迷走し、政権を

投げ出した鳩山政権に続いて、今度は菅政権が放漫財政のツケを消

費税で賄おうとして、国民と行政と経済成長の三竦みから迷走し、

再び国民の支持を失い政権から降りるようなことがあれば、政権は

一年交代から僅か半年の周期に短縮され、自民党は言わずもがな民

主党さえも国民の支持を失って、政治に対する国民の不信が更に高

まる。

 先立つ60年代後半は、世界はイデオロギーの違いから東西に別

れ、アメリカはまるで今の反イスラム主義によるアフガン攻撃に見

られる様な、反共産主義からベトナム戦争が始まり、それに先立つ

60年代初頭は我が国内に於いても、経済不況から治安が悪化し、

左翼政党が勢力を拡大して労働争議が頻発し、一方では政治疑獄が

取り沙汰されて政治不信が高まった。(来る参院選でもしも共産党

が議席を増やすことでもあれば、私の思い付いた「逆回転の日本史」

は杞憂では済まなくなるが)そして、その先を遡ると朝鮮戦争が勃発し、

更にその先を遡れば・・・。

 ただ、我々は既にアナログ時代を超えてデジタル時代を迎えてい

る。ビデオテープの逆回しという発想はいかにも前時代の考え方で

ある。私が危惧する「逆回転の日本史」もデジタル世代の若者の手

によって簡単にデジタル変換されて、再びアジアが混乱する時代が

繰り返されることがないように上手く上書きされることを願うばかりだ。

                                   (菅)③

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