「閑話放題」(完)

2010-07-06 01:15:27 | 「閑話放題」
                 「閑話放題」(完)


 1974年のサッカーワールド杯西ドイツ大会の決勝戦は、皇帝

ベッケンバウアー率いる開催国西ドイツチーム[対]トータルフット

ボールの申し子ヨハン・クライフが率いるオランダチームの戦いだ

ったが2-1で西ドイツが勝った。ヨハン・クライフの「斜め攻撃」

に痺れていた私は、何としてもオランダに勝って欲しかった。それ

までのサッカーは右側の選手が左側にまで来て守備や攻撃をするこ

とは無かった。左キックが得意の選手は左ばかり任され、右キック

の選手も同様だった。もちろん守備も所謂ゾーンディフェンスでク

ライフはその弱点を衝いて斜めに攻め上がった。すると守備選手が

入れ替わる為チェックが遅れ、その間隙を抜いてドリブルで振り切

りゴール前にクロスを上げた。現代サッカーのマンマークはクライ

フのような自在な選手をマークする為の対応から生まれたのだ。

 チームプレイの西ドイツ[対]神出鬼没のクライフの個人技の戦い

だったが、結局、ヨハン・クライフは西ドイツの執拗なマークに遭

って潰されてしまいオランダが負けてしまったが、あの大会は「ヨ

ハン・クライフの大会」であり、またそれまでのポジションに拘っ

たサッカーを大きく変えた大会でもあった。

 ところが、今度の南ア大会ではその両チームがベスト4に残って

いるではないか。オランダとドイツには何としても勝ち残ってもう

一度あの決勝戦を再現をしてもらいたい。そして、オランダチーム

には何としても皇帝ベッケンバウアーの目の前であの時のリベンジ

を果たして欲しい。と言うのはベッケンバウアーは大会前からドイ

ツの優勝を宣言していたのだ。私は彼の自国贔屓だとばかり思って

いたが、さすが「皇帝」である、よくその実力を知っていたのだ。

オランダ代表には是非とも、嘗(かつ)て辛酸を嘗(な)めさせられた

相手チームの主将を務め、「皇帝」とまで呼ばれた大口をたたく彼

の目の前で鼻を明かして唇を噛む姿を見させてもらいたいものだ。

 という訳で、ワールド杯終了後の結果からこの記事があまりにも

的外れだった場合でも不明を恥じることなく、というのはもうどの

国が優勝しても全くおかしくないからですが、記事は削除しません

ので悪しからず。

 これを以って私のサッカー記事は終わりにします。4年後のブラ

ジルでまたお会いましょう、アデウス!

 オランダ!がんばれっ!ドイツを破って今度こそ優勝しろ! 


                                  (完)完




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