(童話)万華響の日々

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「山下清とその仲間たちの作品展」を観る

2015-07-15 17:04:27 | 展覧会

市川市の社会福祉法人 春濤会 八幡学園と「八幡学園」山下清展事業委員会が「山下清とその仲間たち

の作品展」を開催しています、解説によれば山下清(1922-1971)は東京浅草に生まれ、1934年(12歳)

千葉県市川市にある知的発達障害児入園施設「八幡学園」に入園し、そこで貼絵に出会い、園児にやさし

い環境のなかで制作に熱中、6年半後(1940年)八幡学園を出奔、以後15年半に及ぶ放浪を続け、

1956年(34歳)放浪生活に終止符をうち、学園生活の思い出や、放浪の思い出を描いた作品の展覧会を

東京で開催したとあります、1971年 脳溢血が原因で49歳の生涯を終えたということです、

彼が入園した12歳のときの初めて描いた貼り絵が展示されていて年を追うごとにめきめきと貼り絵

のうでが上がってゆくのがよく分かります、彼の貼り絵だけでなく鉛筆のスケッチ、書道、油絵など

も展示されていて興味深かったです、よく驚きの賛辞があるように細かく緻密で根気ある貼り絵には

驚嘆しました、また通常、山下清さんの貼り絵は風景が多いようですが、今回の展示では花の貼り絵

があり、例えばカボチャの花やツツジの花があり、花弁のシワ、雄しべや雌しべやカボチャの茎のとげ

とげなども実に丁寧に描かれていて貼り絵の極致かと思われました、これはお薦め必見です

また山下清さんと同時期に入園していた八幡学園での仲間にはクレパス画の異才 石川謙二さん

1926-1952(享年26)、原始芸術の風格 沼祐一さん 1925-1943(享年18)、幼くして絵画的

天分の持ち主 野田重博さん 1925-1945(享年20)が紹介されていて知恵遅れなどの障害にも

かかわらず画才の天分を発揮した人たちを知りました、いずれも夭折の天才でした

八幡学園の標語である「踏むな  育てよ  水そそげ」に込められた人間教育の温かさや奥深さ

には頭が下がる思いです、いまのどの学校教育にも通ずる実践すべき理念だと思います


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